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Send Help, Not Corpses—My Church Is a Hero Repair Shop! – Chapter 111

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強キャラ面して派手な登場をしたドラゴンだったが、ジェノスラにフルボッコにされたことによりフェーゲフォイアーのドラゴンブームは急速に鎮静化していった。

しかしデカいトカゲにロマンを見出す人間が根強く存在しているのもまた事実。

木の板やら脚立やらをえっほえっほと運ぶ勇者が街を歩いていく。先頭を行くロンドに目的地を尋ねると、案の定こう言った。

「ドラゴンに会いに行くんです!」

ジェノスラにより洞窟の奥に引き込まれたドラゴンは成すすべなく食われたかに思われたが、どうやらまだ生きているらしい。

とはいえ、ドラゴンの実力により生きているわけではない。ジェノスラの情けで生かされているにすぎないのだ。その理由などたかが知れている。

俺は腕を組んで尋ねた。

「今更ジェノスラの保存食になんの用ですか」

「酷い事言わないでください! きっと本当の実力はあんなもんじゃありません。折れた翼を治療して、借りを作って、手下……じゃなくて、友達にするんです!」

まだ言ってるよ……

俺は肩をすくめる。

「貴方が行く必要ないじゃないですか。あんまり無理すると死にますよ。本当に」

ロンドは生身の子供だ。街の外へ出るだけでも危険なのに、ダンジョンに足を踏み入れるなんてとんでもない。

しかしロンドはあっけらかんとして言う。

「肉の盾があるので大丈夫ですっ!」

俺は今までできるだけ見ないようにしていたソレに渋々視線を移す。

ロンドの背後にへばりつくようにした男。盾にしては随分と脆そうだし、守護霊にしては息が荒い。なにかボソボソ言っているので耳を澄ませてみると。

「見ててね? ドラゴンに食われるとこ見ててね?」

聞かなきゃよかった。

俺はロンドに忠告する。

「くれぐれも気を付けてくださいね……身近な不審者に……」

*****

もちろん俺はわざわざダンジョンに行くなんて寿命を縮めるような真似はしない。

が、教会にいればなんとなくルラック洞窟とドラゴンの様子は分かる。

巨大な爪に腹を破られ内臓を零した死体、ブレスでこんがり上手に焼かれた死体、頭から豪快に丸かじりされた死体――ドラゴンは今も勇者をもりもり食って元気いっぱい生きているらしい。

ロンドについてた勇者一行の死体は……ないな。まぁヤツらも領主様を連れて無茶はできないか。

にしても、いつジェノスラに食われるともしれない籠の中のドラゴンによくもまぁあそこまでの労力をかけられるものだ。

「で、貴方は一体なんの用ですか?」

アルベリヒが積みあがった死体に近付いたり遠ざかったりしている。

勇者の人口増と連日の戦いにより武器防具の需要はうなぎのぼり。鍛冶屋たちは普段以上に大忙しで猫の手も借りたい状況のハズ。

しかし若手有望鍛冶職人は現状に満足していないようだ。

「勇者人口増加バブルでまとまった資金を手に入れたからな。これを元手に新製品を開発しようと思って」

「はぁ。精が出ますね。羨ましいことです。その死体の山になにかヒントは見出せましたか」

「いや、無残すぎて見ていられない」

だから近付いたり遠ざかったりしてんのか……

まぁこの死体の山をじっくり見たところで得られるものは少ないだろう。ドラゴンみたいな大型の魔物相手に防具はあまり意味をなさない。まともに一撃喰らえば鎧を着ていようと布の服だろうと等しく死ぬからだ。

とはいえ、その辺の魔物と戦うのに装備が重要なのは間違いない。ないがしろにすると思わぬところで命を落とす。

やはり長時間直視することが難しいらしく、死体の山と距離を取りながらアルベリヒが尋ねる。

「どういう防具を作ったら良いと思う?」

俺はニッコリ笑って即答する。

「勇者が死なない防具を作ってください」

「実現不可能なことを言うな」

まぁね。俺はへらへら笑う。

その辺の椅子に腰かけ、死体の山を見上げた。

「ま、鍛冶職人にこんなこと言うのは酷かもしれませんがね。あまりコストと時間かけて高級な装備品を作ってもこの街では需要ないと思いますよ」

この街の勇者たちはただでさえ負けまくるので、武器防具の買い替えサイクルも早い。安かろう悪かろうの粗悪品は話にならないにしても、そこそこの値段とそれなりのクオリティの装備で十分だ。

しかしアルベリヒは「なんだそんなことか」とばかりに首を横に振る。

「鍛冶職人として最高のものを作りたいと思うのは当然だろ。それに、買い手については心配いらない。注文が入ってるんだよ。ドラゴンのブレスを防ぐための防具を作ってくれって」

ドラゴン? 意外だな。まだドラゴンスレイヤーの称号を狙う勇者がいたとは。ドラゴンを利用しようと企む者もいれば、倒そうと目論む者もいる。ドラゴンも大変だ。

しかし防具まで特注する本気度。一体どこのどいつだ?

「……鍛冶屋、こんなとこでなに油売ってるの」

むっ。教会の扉からひょっこり顔を覗かせた黒髪の女。先日うっかり罠にハメて殺してしまった女勇者である。

アルベリヒがサッと商売人の笑顔を浮かべ、揉み手をしながら女に向き直る。

「これはこれはエイダさん! 今ドラゴンに殺られた勇者の死体を調べていたんですよ。対ドラゴン用防具の参考にするためにね?」

「……そう」

エイダと呼ばれた女勇者はニコリともせずにそう呟く。先日秘密警察と集会所に戦いを挑んだ時とは違い、えらくローテンションだ。アルベリヒの客ってコイツか。

若手有望鍛冶職人は太客には非常に愛想が良い。

彼女のそれを補って余りあるハイテンションで続ける。

「さぁさぁ、そんなとこにいないで中へ入って。エイダさんもぜひ一緒にアイデアを出してください」

しかしエイダはなかなか教会に足を踏み入れようとしない。俺は苦笑しながら手招きする。

「大丈夫ですよ。教会は安全です。ボタンを押さなければ罠は作動しませんから」

「……この前の時も大丈夫って言った」

まぁね。俺は頷いた。

「でも蘇生は完璧だったでしょう? 不具合あります?」

「そういう問題じゃない」

そうだね!!

じゃあもう良いよ! 入ってくんな!

と言いたいがそうもいかないので黙ってると、なんだかんだで入ってきた。チッ、なんだこの女。面倒くせぇな。

エイダが鋭い目で死体の山を見上げる。強く握った拳が小刻みに震えている。

「くっ……アイツこんなとこでも……」

エイダは誰に聞かせるでもなく独りごちる。勢い良く振り返り、アルベリヒに向き直った。

「こうしちゃいられない。さっさと防具を作って。これ以上アレを野放しにはできない」

あのドラゴンと何か因縁でもあるのだろうか。

アルベリヒは渋い顔で首を振る。

「ドラゴンのブレスを防ぐ材質……例えばオリハルコンなんかは高価で希少なんです。小さな盾を作るだけでもかなりの金額と時間がかかります」

「それをなんとかしてって言ってるの! このままじゃ犠牲者が増えるばかりだよ」

語気を強めて詰め寄るエイダ。人を殺す眼を向けられ、アルベリヒは冷や汗をかきながらのそのそと後退りをする。しかしそれを超える速度でエイダが詰め寄るので、アルベリヒとエイダの距離はどんどん縮まっていく。

「あのドラゴンは危険なの。どうしてそんな悠長なことを言っていられるの!?」

「そ、そうは言われても……うわっ」

エイダから逃げて逃げて逃げて、とうとうアルベリヒは壁際の女神像(大)にまで追い詰められた。蹴つまずき、バランスを崩したアルベリヒが女神像の台座に手をつく。

アルベリヒがギョッとした。

「あっ、やべ……」

俺もギョッとした。

天井が開き、鎖に繋がれた巨大な鎌が振り子のような動きで音もなく迫る。

若手有望鍛冶職人の作った切れ味抜群の刃はエイダの腹を容易く貫き、振り子運動に従って彼女を連れ去り宙吊りにした。

「いッッ……!?」

血反吐を吐きながら、エイダが絶望に染まった表情で俺たちを見下ろす。

「な……んで……」

俺はサッと両手を上げる。

「今のは私じゃありません」

アルベリヒが慌てたように声を上げた。

「い、いや。俺だってわざとじゃ!」

アルベリヒの言い訳は彼女に届いただろうか。

その鋭い目にすでに光はなく、鎌の揺れに合わせて足をぶらぶらさせるだけの肉塊へと変わっていた。

アルベリヒが頭を抱える。

「……夢に出そう」

俺はヤツの背中を景気良く叩いて掌を差し出した。

「貴方が蘇生費払います? ちょっとは罪悪感消えるかもしれませんよ」

「あー……じゃあこの場は俺が払うわ。あとで防具製作費に上乗せして請求しよ」

若手有望鍛冶職人はいかなる時も金にシビアだ……

にしても、ドラゴンに対抗する防具なんて本当に作れんのか? 見ろよあの死体。ブレス浴びて完全に炭になってやがる。あれは蘇生が大変だ……ん?

「どうした?」

怪訝な表情を向けるアルベリヒに、俺は拾い上げたそれを見せる。

「これ、ドラゴンの鱗です。炭化した死体にくっついてました」

鉄を焼き、人体を丸焦げにする高火力のブレスを浴びたにも拘らず、この鱗には焦げあと一つ見えない。

そもそもブレスを吐くドラゴン自身の口元に火傷の跡など見当たらなかった。ヤツの鱗に耐火性があるのは間違いない。

「これを貼り合わせれば丈夫な盾ができるのでは?」

「……なるほど、悪くない案だな。生物由来の素材は劣化もするが、作ってすぐ戦いに出向くと言うことなら……予算面でも……」

アルベリヒがなにやらブツブツと呟いている。頭の中でそろばんを弾いているのだろう。

計算が終わったらしい。アルベリヒが満面の笑みですり寄ってくる。

「神官さ~ん、鱗集め手伝ってくれよ~」

は?

お前この状況でよくそんなこと言えるな。上を見ろよ。ついさっきお前にぶち殺された女がブラブラ揺れてるぞ。まるで釣り餌にされたミミズだ。あれ治すの誰だと思う? 俺だよ!

そうじゃなかったとしても、俺はこれ以上仕事量を増やす気はない。一ミリもだ……!

「大人しく勇者から買い取ってくださいよ。死体にくっついてるのチマチマ集めてたらいつまで経っても防具なんて完成しませんよ」

「いやぁ、それができれば苦労しないんだけどさぁ。エイダさんあんな大口叩く割に予算渋いんだよ……」

自分がぶっ殺した客のことディスりやがった。お前に人の心はないのか?

とはいえ、先ほどの様子を見るにヤツも色々苦労しているだろうことは分かる。

まぁ手は絶対貸さないが一緒に考えてやるくらいはしても良い。俺は自分の仕事の山から視線を逸らしながら口を開く。

「じゃあ鱗を買い取るのではなく、鱗持ってきてくれた人になにかサービスするとかどうです?」

「サービスってなんだよ」

「武器のメンテナンスとか?」

しかしアルベリヒは渋い顔で首を横に振る。

「ダメだ。手がかかりすぎる。鍛冶職人として適当な仕事はできない」

「そこは真面目ですね……じゃあ鱗と引き換えに渡しても惜しくないような、おまけ程度のちょっとした商品はないんですか?」

「食い物屋とかならともかく、うち鍛冶屋だぞ。ちょっとしたって言われても……あっ」

アルベリヒがハッとした表情を浮かべる。心当たりがあったのか。俺は尋ねる。

「なにかありました?」

「皿」

「皿? なんで皿……?」

「いや、師匠が陶芸にハマってしょっちゅう皿くれるんだけど、俺一人暮らしだし持て余しちゃってさ。無駄に食器棚圧迫してんだよな」

「皿……皿ですかぁ……じゃああげます? 皿」

「やってみるかぁ」

鱗を集めて必ず貰える。アルベリヒ秋の皿祭り開催決定!

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Send Help, Not Corpses—My Church Is a Hero Repair Shop!

I'm a priest working at a church, but please stop sending me the bodies of heroes who have been brutally murdered., I'm Working at the Church as a Priest, but I Want to Be Cut Some Slack from the Mutilated Bodies of the Heroes that Keep Getting Sent to Me, Kyōkai tsutome no shinkandesuga, yūsha no zansatsu shitai tensō sa rete kuru no kanben shite hoshīdesu, Kyōkai tsutome no shinken desu ga, yūsha no zansatsu shitai tensō sa rete kuru no kanben shite hoshīdesu, 教会務めの神官ですが、勇者の惨殺死体転送されてくるの勘弁して欲しいです
Score 6.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2019 Native Language: Japanese
Monsters roaming? The bravest heroes charging into battle? That means someone’s working overtime at the church—me. Every time an adventuring party falls, their mangled bodies land on my altar. My job? Stitch their bits back together, slap on a revival spell, and pray the church gets paid this month. Swords and sorcery are tough—but try arguing fees with dead heroes, wild mages, and coffin stalkers. Welcome to a fantasy world where the real grind isn’t on the battlefield, but right behind the sanctuary doors. Sharp humor, absurd obstacles, and a fresh take on classic fantasy resurrection. If you thought dying was dramatic, you haven’t seen what I go through bringing heroes back—one limb at a time.

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