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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 165

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伊奈野の目の前。

そこには普段見かけない人物がいて、

「久しぶりだねぇお得意さん」

「あっ。店主さん、お久しぶりです」

伊奈野のことをお得意さんと呼ぶ店主さん。

普段は露店で物を売っている(と伊奈野は認識している)店主さんだが、伊奈野が物を買うということはあまりないので会う機会は少ない。

そのためそこそこ久しぶりの再会なのだが、

「もしかして、今回の検証の相手って」

「ああ。私だよ。ちょっと若い子の体がどんな感じなのかっていうのを久しぶりに思い出したくてねぇ」

「は、はぁ。そうなんですか?」

「そうそう。服やらなにやら売るにしても、若い子をターゲットにするならその体の特徴とかくらい押さえておかないといけないだろう?」

「まあ、そういわれると確かに………」

他の弟子やら読み友やら下僕やらとは違い、伊奈野にとって店主さんというのは若干お世話になってるという関係性の相手である。

そう言ったこともあり、頼み事を断りにくいということもあるため、

「わ、分かりました、試すのには付き合います。ただ、魔女さんとかうるさい人の時みたいにスキルとかを使うのは無しですよ?」

「ああ。それで別に構わないよ。私も若い子の体の状態を知りたいだけだからねぇ。それと別に害にはならないことを試させてもらえればそれでいいよ」

「そ、そうですか」

若い子に向けた商品を作るために若い子の感覚を理解したいというのは、理解できる言葉である。

しかし、だからと言ってそのために自分の体の中に入りたいと言われると少し疑問を覚える。

(もっと別の方法があるんじゃないの?わざわざ体に入ってくることまではしなくてもいいでしょ)

が、その程度の違和感は店主さんの頼みごとを断るほどの理由にはならず、

「じゃあまたこの間の再現をしましょうか」

「あっ、それはちょっと待ってください」

伊奈野が店主さんを体に収めるために以前の再現を行なおうとしたところで、魔女さんから待ったかがかけられる。

何故止められたのか分からず伊奈野が首をかしげてみればその理由が語られて、

「………発動の条件をもっと調べたい、ですか?」

「はい。どういった条件下で、そして何の言葉で発動するのかということを調べたくて」

「なるほど?」

発動の条件。それを調べることとなった。

しばらくいろいろやってみてだんだんと候補が消えていき、ほとんどすべての条件を特定できたところで、

「『みんなで1つに』」

伊奈野は遂にユニークスキルを特定したうえで自身の意思で発動させた。

店主さんはそれと同時にゆっくりと前へと倒れていき、周囲からも発動の成功を理解できる。

「……………ふぅん。こんな感じなのかい」

数秒後には、伊奈野の口からまたあまり伊奈野本人はしないような喋り方で言葉が出てくる。

それから軽く椅子から立ち上がり、体を動かし始める。

「ちゃんと成功したみたいですね」

「そうだねぇ。話には聞いてたけど本当に入り込めるとは……………不思議だねぇ」

「ですねぇ」

店主さんは心底不思議そうにはしつつも、本来の目的である体の情報を集めることは忘れない。

そうしていろいろとしていると、

「店主さん、凄い体の動かし方独特ですね」

「ん?そうかい?」

明らかに普段の動かし方とは違う動き方をする体に、伊奈野は違和感と驚きを憶える、

伊奈野の普段の使い方がそこまで悪い物だとは本人も思っていないが、それにしても店主さんの動き方は洗練されているような気がする。

(というか、綺麗なだけじゃなくてちょっと音とかにまで配慮されてる気がするんだけど?ほとんどどんな動きしても音が出てないし………店主さん凄いね)

「………しかし、ここまで体になじめるものなんだねぇ」

「なじむ、ですか?」

「そうだよ。やっぱり他人の体は筋肉の付き方とかも違うし、意識とは確実に違う動き方を普通はするものなんだけど」

(プレイヤーのアバターだし、多少元の体と差があっても動かすのに問題が出ないようにしてるから、かな?)

色々と疑問が出たり。そしていくつか検証が行われたり。

それにより、

「あっ。私の意思で追い出すことができるんですね」

「そうみたいだねぇ。必ずしも1時間きっかりじゃないって事かい」

伊奈野が望めば中に入っている者達を追い出すことも可能だと分かった。

(時間になるまでずっと体に残り続けられるわけじゃないっていうのは安心できる要素かな?何かされそうなら追い出せばいいわけだしね………しばらくはやるつもりはないけど、どうしてもやりたいみたいだったら屈辱さんとか司書さんとかも入れてあげても良いかな?)

分かったことの影響もありそんなことを考えているところで、

「この能力があれば、例のアレも解決できるんじゃないかい?」

「例のアレ?」

店主さんが何やら意味深なことを言い出した。

伊奈野はよく分からずに首をかしげるが、それを聞いた魔女さん達はハッとした表情になり、

「確かに師匠の中に入った状態でいられるのならうまくいきそうですね」

「え、えぇ?何するつもりですか?」

伊奈野の体を使って何かをする様子である。

(私許可を出してないんだけど?何するつもり?)

【お買い得】大商人スレPart234【レアアイテム】

186:名無しの消費者

大商人のお姉様パネェ

187:名無しの消費者

おじ様の品ぞろえ凄いよな

188:名無しの消費者

お兄様凄いよな

189:名無しの消費者

仙人凄いよな

190:名無しの消費者

ここまで性別も年齢も違う呼び方されるのって大商人だけだよなw

191:名無しの消費者

>>190

それな

ちな俺のとこはおばあ様

192:名無しの消費者

>>191

あっ

193:名無しの消費者

>>191

死んだな

194:名無しの消費者

>>191

あぁ~馬鹿なことを

そんなよぼよぼの老いぼれとか言ったら消されるのは分かるだろうに

195:名無しの消費者

>>194

捏造w

196:名無しの消費者

>>194

そこまでは誰も言ってねぇよ

消されるぞwww

197:名無しの消費者

すまん

ちょっと良いか?

198:名無しの消費者

>>197

お?どした?

199:名無しの消費者

>>197

大商人に関係することならいいぞ

200:名無しの消費者

許されたし報告するんだが、最近なんか大商人が若い姿で目撃されるようになってるらしい

10代後半くらいの美少女らしいぞ

201:名無しの消費者

>>200

ふぁ!?

202:名無しの消費者

>>200

大商人ピチピチ美少女ま?

203:名無しの消費者

>>200

俺もそれ聞いたことある

直近の大商人は結構若い女性の姿で確認されてるぞ

新規がうらやましい

というか、新規を呼び込むためか?

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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