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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 237

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「ん?今何かいた?」

約10分ほどが経過しクッションを枕代わりにして床で寝ていた伊奈野が目を覚ます。魔法陣を設置して多少柔らかくしていたと言えど硬い床に寝ていたが、幸いなことに全身がバキバキになるということもなく。伊奈野は普段通りの状態で覚醒することができた。

しかしその直後、勉強を再開しようとした伊奈野の視界の隅で何か変化が起きていたことに気づく。まるでそれは、そこに何かがいたようであったが、

「何もない、かぁ」

近づいてみてみるが、残念ながら何も見つからない。この何もない白い空間だからこそ隠れ場所もなく何もないことは簡単に確かめることができるため、先ほどのものを伊奈野は見間違いと考えるほかない。

「明らかに何かいたと思ったんだけどな~」

しかし見間違えとするには、あまりにも変化が大きかったし伊奈野の記憶にもしっかりと残っている。

納得がいかず首をかしげる伊奈野だが、移動の間には何もなかったため勉強を再開。

ただ、本当に何もなかったというわけでは当然なかった。そして、これからもその違和感を感じさせるものが出てこないわけではない。

伊奈野の背後から、カツカツという足音のような物や、かさかさという何かがこすれる音が聞こえ始める。

「……………」

ただし、さらに逆に言えばそれに伊奈野が反応するのかどうか。というかそれ以前に気づくのかどうかという部分も別の話となっている。

勉強に集中している伊奈野は、勉強へと入り込んでその他の情報は基本的にシャットアウトするようになっている。それはもう『無視』なんていうスキルまであるためちょっとやそっとのことで影響が出ることもなく、

「今、あなたの後ろにいるの」

「ケケケッ!ケケケケッ!」

「おいで~。こちらへおいで~」

「ほらぁ。こっちを向いてよ」

「前を見てごらん。これがあなたの歩む道だよ」

「お前の後ろだぁぁぁぁぁ!!!!!」

「振り返ってみろ。とぶぜ」

何やら背後でごちゃごちゃと言っている声は伊奈野の耳にまで届いているのだが、右から左に左から右に。脳を経由することなく通り抜けていく。

最初はかすかな音だったがだんだんと大きくなっていき最終的には耳元でささやかれるような状態で声が聞こえ始めるのだが、伊奈野は一切その手を止めることも気づくこともない。

「こっちおいで~」

「見ろよ。これが俺の本気だぁぁぁぁ!!!」

「俺は絶対後ろなんて見ない!見ないからな!!」

そんな声が流れると、余計に反応されないことによるものだけでなく新しいむなしさが追加されていく。

ホラーの声のはずが、ただただ反応してもらえないことで焦って必死に見てほしがっているように聞こえるのだった。

若干かわいそうな気がしなくもない空気のまま伊奈野の勉強は進んでいく。

そして、その努力(?)が報われることになるのかもしれない時間は数十分経過してからで、

「ふ~休け、「ウキャアアアァァァァ!!!!!!」……………ん?何?」

休憩に入ろうと一息ついた、いや、つこうとした伊奈野の言葉を遮り発狂が聞こえてくる。

何事かと伊奈野が振り返ってみると、そこには、

「ばぁぁぁ!!!」

「ウキャアァァァァ!!!」

「見~た~な~」

「ふっ。残像だ」

「見るな!感じろ!」

「ん~。ホラーとギャグのごった煮じゃん。とりあえず詰め込みました感が否めない」

大量の発狂をしたり叫んだりする者達や何かしらの存在が集まっていた。

明らかにホラーという見た目の者もいれば、かなりギャグよりの存在もチラホラ。これが1つ1つ出てくればビックリしたり笑ったりしたのかもしれないが、多すぎると逆に反応に困るというレベルの大量さだ。

伊奈野も一瞬思考が停止した後戸惑いだけが積み重なっていき、

「え?どういうこと?お昼寝イベントってことで、起きてると悪いことが起きて怖がらせられたりするとかそういう話?まあ確かにゲームで寝てないと殺されちゃうのとかあるけどさ……………」

思い浮かぶのは、まぶたを閉じると開けるしか操作できる項目がないタイプのゲーム。

ずっとまぶたを閉じていれば怖い音が聞こえてきて気になるだけで結局何も起きないが、目を開けてると殺されてしまうとかそういうタイプのものだ。

だが、そうだと考えるとやはり疑問なのが殺されていないこと。

「さすがに殺すのはどうかと思ったから驚かせるだけにとどめたとか?……………まあなんでも良いけど、とりあえず『牽制魔弾』『連射』」

様々な考察をすることは可能だ。しかしだからと言って、それに悩み続けるつもりもない。

伊奈野はお手軽な攻撃手段である『牽制魔弾』の『連射』を行ない、目の前の存在達に攻撃を仕掛けた。

結果として、

「プギャアアァァァァ!!!????」

「フゲゲゲゲゲッ!?」

一部には効果が出て悲鳴を上げ動きの止まる者もいる。

だが、7割ほどはすり抜けたり当たっても効果がないといった様子だった。

「これでいなくならないのか~。私寝たいんだけどなぁ」

連射は続けつつ、どうしたものかと悩みながらクッションの方へと伊奈野は歩いて行く。

この不思議な存在達に近づくことにもなるのだが、近づいたら近づいたで伊奈野は『龍落とし』が使えるので問題ないと考えている。

ただ、そうして近づいて行くと予想外なことに、

「……………ん?あれ?何か私、避けられてる?」

伊奈野が1歩近づけば、にぎやかな集団は1歩後ずさり。2歩近づけば2歩後ずさる。まるで伊奈野に一定以上近づきないといったように。

「なんでだろう?私べつに臭くないはずなんだけど……………って、あっ。私また癖が出ちゃってる。いけないね」

不思議に思っている伊奈野だが、その時自分の癖が出てしまっていることに気づいた。

それは物事が気になるとかそういうタイプの精神的なものではなく、

「また私魔力を手遊びしちゃってる。しかも聖属性まで付与されてるし……………」

いつぞやの魔女さんが伊奈野の中へ入った時やうるさい人が伊奈野の中に入った時に覚えた、魔力操作と属性の付与。これが体に染みついてしまっており、勉強中からずっと続けてしまっていたことに気が付いたのだ。

普段は聖属性は危険すぎると炎さんや骸さんから言われているので控えていたはずなのだが、誰もいないということで伊奈野の脳も緩んでしまったのかもしれない。

とりあえずいったんそれを止め、ここからどうするか考え始めて、

「うぼぁぁぁ!!!」

「お前の後ろだぁぁぁ!!!!」

「私に触れると、怪我するぜ」

「……………あれ?近づいてきた?」

伊奈野は気が付く。

先ほどまで伊奈野を避けるようにしていた存在達が、伊奈野に近づいてきたことに。

「……………え?もしかして、そういうこと?」

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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