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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 377

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「『寒冷の瞳』」

「キュッ!?」

「まっすぐ突っ込んでくると合わせやすいよ?『龍落とし』」

「ヒヒィ~ンッ!?」

「すぐに終わるのは知ってるしもうあんまり攻撃する必要性も感じないけど、『牽制魔弾』『繰り返し』」

「……………(ブルブルブルブルブルッ!!!)」

ある程度の自由をチュートリアルから許可された伊奈野は、自身の力をモンスターたちに使用し効果を確かめていく。ただやはりチュートリアル用の敵であるため、かなりの期間ゲームをプレイしてきた伊奈野には全く歯が立っていない。

実力差が大きすぎて、弱いスキルだとしても使用すれば簡単に倒せてしまうというのが現状となっていた。

それこそ『龍落とし』は強過ぎてすべての敵は一撃で葬り去ることができていた。

ただ、だからと言って全くチュートリアルが乗り越えるべきものを用意していないわけではない。

良くも悪くもチュートリアルには高すぎる壁が設定されているのだ。それこそ、乗り越えられないのが前提と思われているくらいの壁が。

「……………ん?あれ、大きい毛玉?」

伊奈野もそれに反応するくらいには存在的にも大きい。

パッと見白い毛玉、毛の塊のように見える。

いつの間にかそれを伊奈野が認識した時点でチュートリアルも変化されており、それと戦うことが指示として出されていた。

「何だろう?毛玉の怪物ってゲームのモンスターでたまに見るタイプだけど」

モコモコの毛玉がコロコロ転がったりフワフワと漂ったり。そういうのはこのゲームではないものの他のゲームではたまに見る光景だ。

と考えると、このゲームでも同じようなものがあってもおかしくはない。

一応そういったものが大きい場合は初期の方のフィールドのボスだったりすることもあるため、もしかしたらこのチュートリアルのボスのような存在なのかもしれないと伊奈野は予想した。実際それで間違いはなく、伊奈野がある程度近づいて行ったところでゆっくりとそれも動いてきて、

「あ、あれ?マスコット的なキャラじゃない?思ったよりいかつい?」

動いたそれが、毛玉ではなかったことに伊奈野は気が付く。

それは体を丸めていたために毛玉のように見えただけで、実際はそんなほわほわかわいいな感じのものとは少し違って、

「ワオオオオオオォォォォォォォン!!!!!!!」

確かに触ると気持ちよさそうな体毛で全身覆われている。

しかしそれが出す可愛さを圧倒的に超える雰囲気。威圧感。そして空気を震わせる遠吠え。

伊奈野が近づいたチュートリアルのボスは明らかに最初のボスとは思えないくらい、それこそ普段ダンジョンで戦っているようなボスと明らかに格が違うような風格を持った狼だった。

決して伊奈野は頭の中でワンちゃんなどと思っていない。

では、そうして遠吠えをした、というかほぼ咆哮に近い物をした狼なのだが、それに伊奈野が警戒をしないはずがなく、

「っ!!」

明らかな警戒を見せる。

使うのかどうかは分からないがとっさの動きといったような様子で武器を、それも洞窟らしき場所で手に入れたいわくつきなのではないかとも思えるような武器の中の1つを取り出し、いつでも対応できるようにするための体制も取った。

その顔からはかなり狼の動きに集中していることが読み取れて、一挙手一投足まで見逃さないという気概が表に出ていた。

が、それが原因だったのだろう。

伊奈野が集中すれば集中するほど本人からはとてつもない威圧感が生まれるわけで、

「キャ、キャウンッ!?」

狼は小さく悲鳴をあげながら飛び上がる。先ほどまでの圧倒的な存在感はまだ残っているのだが、伊奈野へと降りかかる威圧感はかなり軽い物へと変わった。

お陰で伊奈野のとっさの警戒による集中が切れ、思考もめぐり始める。

「何このボス。結構威厳ある狼っぽかったのに情けない悲鳴上げて完全に犬っころになっちゃったじゃん」

特に犬っころがダメだとか嫌いだとかいう話ではないのだが、伊奈野は相手のその悲鳴のギャップに何とも言えない顔をする。

ただだからと言って油断はせず、まずは相手の情報を見ようとログへと目を向けてみれば、

「飢えた魔獣の王?」

狼から犬に降格(昇格?)されてしまったモンスターはやけにカッコよさげな名前を付けられていた。王なんて名前で、しかも特定の種ではなく「魔獣の」なんて書かれていると明らかにチュートリアル用のボスとは思えなくなってくる。

「魔物の王じゃないから若干格下にはなるかもしれないけど、それでも絶対チュートリアル用じゃないって。第2とか第3ステージくらいのボスだよ」

名前がチュートリアルに全く似つかわしくない。それでいて、伊奈野も自分がチュートリアルを受けるプレイヤーとはかけ離れている存在だということを理解しているため、そんな自分がギリギリに感じる相手をチュートリアルに用意するのもおかしいという考えになり、

「となると、これは単純に倒すんじゃなくて別のギミックがある感じ?」

そういった考えにたどり着いた。

真面目に真正面から戦うのではなく別の何かしらの手順を踏んでいけば倒せる相手なのではないかと考えたのだ。

となると、まず最初に彼女が目を付けるのが、

「やっぱり、飢えたってわざわざ名前に書いてあるのは気になるかな?」

相手の名前である。

ゲームではよくそうして必要かどうかわかりにくい形容詞が入っていることは多いが、この状況も相まって気になる要素をとなっていた。

戦闘以外のギミックを用意している場合、基本的にどこかにヒントはある物。それがモンスターの見た目だったりどこかの明らかな弱点っぽい物だったり地形だったりするわけだが、やはりその要素の中には名前という物も含まれていることがある。

ではそうして読み取ったらあとは、

「これを利用するって考えると……………ん~。どっちだろう?もっと飢えさせるの?それとも飢えを解消させてあげればいいの?」

伊奈野は2つの両極端な候補に頭を悩ませることになる。

余計に飢えさせる、この場合は激しい運動を相手に行なわせるということになるかと予想されるが、これで効果が出るというなら一定運動量ごとの行動不能などになるだろう。動けなくなれば大ダメージを出すチャンスなんていうある意味ボスには真正面から望むのではなくギミックを利用して倒すのだというチュートリアルを兼ねているのかもしれないと予想できる。

では逆に、飢えを解消した場合。つまり食べ物を与えた場合。これで解決できるのであれば単純に飢えで見境なく襲ってきていただけであってそれが解消して襲わなくなるなどと言ったものになるのかもしれない。

この場合は飢えをよりひどくするという物よりも簡単といえるしチュートリアルを受けるような初心者プレイヤーの取りやすい手段となるだろう。

「どっちもあり得そうだし決め切れないんだけど……………片方ずつ試していくしかないかな」

当然見つけられていないだけで他にもギミックを仕込んでいる可能性はあるため、しっかり周囲には警戒をしつつ飢えさせるか解消するかどちらが正しいのかを考えながら伊奈野はボスへと挑んでいくことになる。

どちらかで効果が出る云々以前に、今1番のカギとなりそうなのは伊奈野の集中力が持つかどうかという部分なのが不安の残る点かもしれない。

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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