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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 574

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「お前が試しに精製し、効果を確かめて以降は隣国内で秘密裏に精製させていたが……」

「スノーフレークは隣国でしか咲かないもの。

それに他の誰かが万が一、スノーフレークの有用性に気づいたり、恐れて花を殲滅させる可能性もある。

だって私に教えたのは、最も信用してはならない悪魔。

ジャビ、お前だもの。

だからエビアスが将来必要として余りある程の数を、先に作って保管する事にした。

それなら花を密輸するより、隣国で作ってしまう方が効率的だったでしょう。

ジャビも負の感情が蔓延し始めた隣国でいる方が、力をつけやすかったはず」

「精製には俺の力が必要だったからな」

隣国に、ジャビを派遣したという事か。

悪魔は負の感情を糧にする。

俺自身が魔法呪となりかけた時、どこからともなく語りかけてきた憎しみを煽る言葉。

そしてジャビと直接交わした話からも、正しいだろう。

しかしスリアーダの魔力量では、魔法で転移できても隣国を行き来するまではできない。

隣国の民に制約魔法でも使って雇ったのか?

「しかしお前も悪い女だ。

隣国の民を攫い、お前が直々に魔法で隷属させた」

そう思ったものの、続くジャビの言葉で否定された。

隷属、だと?!

力が入りすぎたのか、犬耳がピクピクと痙攣する。

「なのに攫ったのを、違う部族の誰かだとそれぞれの部族で噂を流し、不和を招いて紛争を起こさせたんだから。

挙げ句、毒を隣国の中心に流れる大河へ流した。

作物の不作と魔獣被害を増長させたんだ。

隣国の民が流民となってロベニア国へと入国する原因を作ったのは、お前だ」

「ロベニア国へ大多数の流民が入国してくるのは、予想外だったわ。

けれど国土が弱体化して国として機能しなくなった時、今のように先に恩を売っておけば隣国をロベニア国の属国にする事もできるでしょうね。

王妃としては侵略せずに領土の拡大ができる。

エビアスの母親としては王妃である私の管理の下、スノーフレークを植え直して栽培する事で安心できる。

試しにスノーフレークをロベニア国で栽培しようとしたわ。

けれど土壌か水か、それとも気候そのものが違うからか、腐ってしまったもの」

腐っているのはお前の性根だったな!

こんなのから俺は血を引き継いでいるのか!

怒りと羞恥に毛が逆立つ。

『ニャオ〜ン』

(レジルス……俺は今、自分が四大公爵家の血筋である事が恥ずかしくて仕方ない)

猫だったミハイルが、王女と共にいた地下牢で項垂れながら漏らした猫語を思い出す。

あの時ミハイルに何と言うべきか、わからなかった。

俺も同じ気持ちだった。

だから猫と子兎が消えた後も、王女と共に過ごす事を選んだ。

『全部、見逃さねえようにな。

奥さんも、あの聖獣の想いも正しく理解して、見つけ出してくれよ』

地下牢で初老の男はそう告げた。

そうでなければ俺達は死ぬとも。

奥さんが誰を指すのか未だに謎。

だがあの聖獣というのは、ロベニア国初代国王と契約していた聖獣のどれか。

更にアヴォイドではないかと推察している。

こんな祖先を持つ俺はともかく、想い人の心に少なからず存在するミハイルとラルフの命は優先すべきだ。

だが死と隣り合わせに生き、少しずつ心身を疲弊していく王女の側を離れ、探索する事はできなかった。

王女が疲れた時、離宮の小屋の中で俺を撫でくり回すと、体の力を抜いていた。

癒やしのペットである俺と添い寝すれば、独り寝の時よりも眠りが深くなり、体を回復できたから。

余談だが、王女が無意識の時、たまに呟く。

【アニマルセラピー】と。

何なのか気になる。

だが無意識というか、ゾーン的な何かに支配されているらしく、王女自身が覚えていない。

ゾーン中はもの凄い眼力を感じる。

公女が、いわゆるヤバい顔で聖獣の腹へと向ける時と同じ強さの眼力。

王女は無表情なのに、何故だ?

犬としての本能が、地面から決して体を離すなと告げ、ひれ伏してしまう程の眼力だ。

人から犬となった為に起こる、バグ的な何かか?

「くっくっくっ。

ベルジャンヌも可哀想に。

全てはこの国の王妃であるお前がもたらした毒のせい。

だというのに隣国の流民がもたらした流行病だと噂を流した。

愚かな国王はベルジャンヌを疲弊させ、断罪する機会を見出す為だけに、ベルジャンヌ1人に病の対応を命じた」

「私はただ病の根源たる可能性を、子飼いの使用人達に洩らしただけよ。

それにロベニア国民の流民達に向ける反感と悪意は、悪魔であるお前の良い糧となったでしょう」

2人の会話の合間に、カチャカチャと音が鳴る。

片づけている?

「ああ、あの悪意は美味かった。

隣国に流したあの毒の残りを、貧民街に続いている地下水路に流したお陰だな。

俺の力が増したから、隣国に残っていたスノーフレークをお前の元に全て密輸してやっただろう。

隣国は今、激化する紛争でスノーフレークを精製する事もままならなくなったからな。

隷属していた者達も、俺の植えつけた負の感情で互いに不信感を抱かせて同士討ちをさせ、始末してやった。

亡骸が見つかっても、他国の人間が絡んでいたなどとは気づくまい」

「スノーフレークもこれだけは、隣国を属国にした後の為に取っておく必要がある。

だからこの城で精製してできた毒も含めて、毒を放流するのは今日で最後よ」

「ああ。

流行病も来月には治まるだろうよ。

そうすれば流行病に関わるベルジャンヌの功績が、また1つ増えるな」

「まさか。

流行病を鎮めた功績は、神殿を開放した教皇。

そして私財を投じた私とエビアスのものよ」

俺の知る史実を口にしたスリアーダは、カタカタと何かをまとめる音をさせる。

「ここは暫く封鎖するわ。

将来的にエビアス自身でスノーフレークの精製をする必要もあるわね。

見本として1つだけ置いておきましょうか」

「保存魔法はかけておけよ。

毒は全て流せ。

証拠は全て隠滅しておくに限る」

コトコトと何かを置く音がしたかと思うと、音が止んだ。

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

いつもより長めですが、キリ良いところまで。

猫のミハイルとレジルスのやり取り、そして月和の旦那さんの忠告はNo.529に。

気になる方は、そちらをご覧下さい。

※作者の性癖はお気になさらず……。

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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