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Nope, It’s Called Item Synthesis! – Chapter 82

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「よし、誰も居ない」

森を出た私達は、人気のない場所に移動しながら夜になるのを待った。

そして夜の闇に乗じて海から港へとやって来た。

それを可能にしたのは私の持つ魔法の靴だった。

空の魔物の魔石を合成して作った最高品質の魔石を皆の靴に合成する事で、全員分の空飛ぶ靴を作ったのである。

「まさかこんな方法で海から港にたどり着くとはな」

少しばかりの興奮を滲ませた声でメイテナお義姉様が自分の靴を見る。

一応皆にはスキルの事は内緒なので、使い捨てのマジックアイテムで靴に飛行の効果を与える事ができるとだけ言っておいた。

そしたら、ああ、道具にバフを与える使い捨てのマジックアイテムなんだなと皆割と普通に納得してくれた。

どうやらこの世界、バフを与えるマジックアイテムもそれなりにある模様。

ただ基本的に使い捨てなのであまり頻繁に使う人はいないみたいだ。

「あったぞ」

目的の物を見つけたイザックさんが私達を小声で呼ぶ。

そこにあったのは私達が全員乗れるだけの大きさの小舟だった。

そう、人魚達の力を借りる為、港の船を借りて海に出るのが私の作戦だ。

勿論船は後で返しますしレンタル料も支払うよ。公爵家のお金でね!

「すまないが借りてゆくぞ」

意識を失ったままのレイカッツ様を乗せると、イザックさんがオールを桟橋に押し付けて船を港から引き離す。

「じゃあ頑張って漕ぎましょう!」

人魚の郷までどれだけかかるか分かんないけど、頑張るぞー!

「その必要はないよ。水の精霊よ、僕達を人魚達の下へと連れて行っておくれ」

と、気合を入れた私にマーツさんが言ってきたと思うと、船がかってに動き出した。

「わわっ!? 船が勝手に!?」

「精霊に頼んで船を動かしてもらってる。これで人魚達の下まで連れて行ってもらうんだ」

精霊魔法超便利!!

「ははっ、こりゃ楽ちんだ。これならもっとデカい船を借りてくればよかったんじゃねーか?」

イザックさんがオールを船に戻しながら言うと、マーツさんは苦笑しながら首を横に振る。

「そんな大きな船を動かしたら魔力があっという間にスッカラカンだよ。それよりも魔物への警戒は頼んだよ。僕は精霊に魔力を与えるのに専念しないといけないからね」

「任せろ!」

正直言って精霊に船を動かしてもらうのはとてもありがたかった。

というのも今は夜なので、船がどっちを向いているのかが全く分からないからだ。

更に地球に居た頃のように夜でも町が明るいわけじゃないので、陸の明かりも全く期待できない。

一応灯台の明かりはみえるんだけど、それだけだ。

私達だけで舟をこいでいたら今ごろ遭難していたかもしれない。

うう、マーツさん様々だよぉー!

「右からまた来たニャ!」

「おうよ!」

そしてもう一人役に立ったのはニャットだ。

ニャットは魔物が近づいてくる方向を敏感に察知すると、イザックさんに指示を出して二人で魔物を迎撃していた。

「ニャットの旦那が居ると敵に奇襲されなくて便利だな」

「ニャフフ、ネッコ族の戦士なら水の中の魚を察知するなんて朝飯前だニャ」

いや、魚じゃなくて魔物だと思うよ?

そして暫く船が進むと、水平線の向こうから太陽が昇ってくる。

ああ、こんな状況じゃなかったら、綺麗だなーって素直に感動できたんだろうなぁ。

更に暫く船が進んでいると、進行方向の水面が盛り上がり、海中から人魚達が姿を現した。

「人族よ、この海域に何用だ!」

「ロアンさん!」

現れた人魚の一人は私が良く知っているロアンさんだった。

よかったー! 知ってる人で!

「カコか!? こんな小舟で一体どうしたんだ?」

ロアンさんは私が小舟でやって来た事に驚いて事情を尋ねてくる。

ああ、やっぱりこの人は良い人だなぁ。さっきまでの警戒した表情じゃなくて、こちらを気遣う目を向けてくれている。

「実は公爵家に追われて逃げてきたんです」

「何だって!?」

公爵家の名が出てきて、しかも追われて逃げてきたと聞いてロアンさん達に緊張が走る。

「その際にレイカッツ様が毒を受けて、治療は済んだんですけど、休ませてあげる場所が必要なんです」

「レイカッツ殿が!? だが彼は公爵家の……」

公爵家に追われていると言われたのにもかからずレイカッツ様が毒を受けたと聞いてロアンさんが困惑の表情を浮かべる

そして難しい顔で唸ると、溜息を吐きながら私に視線を戻してこう言った。

「我らの郷に連れて行く事は出来んが、近くの無人島になら連れて行ってやろう」

「ありがとうございます!」

よかった! これでレイカッツ様を休ませてあげる事ができるよ!

人魚達の案内で無人島にやって来た私達はレイカッツ様を陸に移動させると、人魚達に事情を説明する事にした。

「成る程、地上ではそのようなことが起きていたのか」

事情を聞いたロアンさん達も難しい顔になる。

「こうなるとロベルトという男が疑わしいな」

うーん、そうだよねぇ。公爵様は毒で倒れて、レイカッツ様も犯人と疑われたのに毒を喰らって倒れた。

これでレイカッツ様が犯人って言うのは素直に信じられないよ。

「うぅっ……」

そんな時だった。眠っていたレイカッツ様が目を覚ましたのだ。

「レイカッツ様、大丈夫ですか?」

「こ、ここは?」

頭を押さえて起き上がるレイカッツ様をパルフィさんが支える。

「ここは無人島ですよ」

「無人島?」

何故自分が無人島に居るのかと首を傾げるレイカッツ様。

「人魚達にかくまってもらったんですよ」

「人魚達が? 何故私を?」

更に人魚達の名前まで出た事でレイカッツ様の困惑が深まる。

うん、まぁそうだよね。さっきまで南都に居て追手に追われてたんだもんね。そりゃ混乱するよ。

させたのは私だけど。

「カコのお蔭だ。カコのとりなしで人魚達にここを提供してもらえたんだ」

そうしてメイテナお義姉様に事のあらましを説明してもらった事で、ようやく現状を理解したレイカッツ様が私に視線を向ける。

「そうだったのか。ありがとうカコ嬢」

「いえ、私は何もしていません。人魚さん達の厚意ですよ」

「それでも感謝する」

本当に私は大した事してないんだけどな。

人魚達に助けを求めただけだし。

「君達も巻き込んでしまって申し訳ない」

更にレイカッツ様はメイテナお義姉様達にも頭を下げる。

「貴族がそう簡単に頭を下げるもんじゃないぜ坊ちゃん。それよりも今はもっと考える事があるだろ?」

レイカッツ様の謝罪を軽くスルーしつつ、イザックさんがこれからの相談を切りだす。

「イザックはああいう気遣いが上手いんだよね」

どうやら今のはレイカッツ様が罪悪感に押しつぶされないようにする為にわざと軽く流したみたい。

ああいうのも上級冒険者の資質って奴なのかな?

「それで、これからどうするつもりなんだ?」

「そうだな。私達がする事はそう多くない。まず一つは父上の解毒をする事。父上の解毒をしてしまえば、私が父上を抹殺して爵位を簒奪するという濡れ衣は殆ど意味を無さなくなる」

確かに殺そうとした相手を治したら話が矛盾するもんね。

「もう一つは父上を毒殺しようとした真犯人を捕える事だ。と言っても犯人はもう分かったも同然だがね」

寂しそうな顔で苦笑するレイカッツ様。

それはつまり、今回の犯人がレイカッツ様のお兄さんであるロベルト様だと言いたいのだろう。

「私の見立てではあの研究所に全ての謎を解く鍵があると見ている。あそこに隠された事件の証拠、そして可能ならそこで海を浄化するカギを手に入れたい。汚染された海を浄化出来たなら、人魚達との和解も合わせて私の実績と出来る。兄上も迂闊に私を捕える事は出来なくなるだろう」

それはつまり、またあの研究所に行くと言う事だね。

「だが敵もそれは承知している筈。こちらがノコノコとやって来た時には十二分に戦力を整えて待ち構えているんじゃないのか?」

「だからこそ向こうが戦力を整える前に調査に向かうべきだろう」

「いや、もう遅いと思う」

レイカッツ様の言葉を否定したのはマーツさんだった。

「港で船を探した時、大きな船が無い事に気付いた。商船だけだったら他の港に出航したと言えるけど、公爵家は自前の海軍を持っているんでしょ? その船が無いのはおかしい」

「そ、それは……」

「おそらく僕達が森に潜んでいた間に研究所を守る為の戦力を運んだんじゃないかな?」

驚いた。あの時にマーツさんはそんな事まで確認していたんだ。

「それに事件の証拠を探すにも、どれだけ時間がかかるか分からない。探すにしても最低限の戦力は必要だよ」

戦力と聞いて私は浜辺に居るロアンさん達に視線を向ける。

「期待させてすまんが我々は力になれんぞ。あの島の周りは汚染された海水で近づけん」

そうでした。それが理由で人魚達は公爵家が本気で問題を解決する気が無いんじゃないかって疑ってたんだもんね。

うーん、一応メイテナお義姉様のメイドさん達がお義父様に報告するために東都に向かってくれる手はずになっているけれど、鳥馬車は公爵家の監視があるかもしれないから、ある程度南都から離れた町からでないと使うのは危険だって話なんだよね。

だから東部からの援軍が来るのはかなり時間がかかるみたいなんだよ。

せめて人魚達の力を借りる事ができたらなぁ。

それに陸では人魚も満足に動けないから、研究所の不正を暴くために力を借りるどころか私達が彼等を守る羽目になってしまう。

「何か汚染された海を回避できる方法があったらなぁ」

例えば海水に触れない方法。私の空飛ぶ靴みたいな……あっ。

その考えを思いついた私は、すぐにロアンさんの下に向かう。

そしてメイテナお義姉様達に聞かれないように、こっそりと彼の耳元で話しかける。

「あの、ロアンさん。汚染された海域に近づけない問題を何とかできたら私達に力を貸してくれませんか?」

「む? 何か方法があるのか?」

「上手くいくかもしれないってレベルの話なんですけど」

どうかな? それはお前等人間が原因なんだからお前等だけで何とかしろって言われちゃうかな?

「何とか出来るならぜひとも頼みたい。我々としても汚染された海水で海を分断された所為でこの問題を自力で解決が出来ない状況だ。何をすればいい?」

幸いにもロアンさんは二つ返事でOKをくれた。寧ろ積極的に手を出したいと思っていたみたいだ。

ロアンさんの同意を得た事で私達はメイテナお義姉様達から離れた位置に移動する。

皆は今後の事を話し合っていてこちらに気付いていないのでとても助かる。

「それで、私は何をすればいい?」

「ロアンさん達が使っているヒレの保護具を貸してくれませんか?」

私はロアンさんが身に着けているヒレの保護具を指差す。

「これをか? 何に使うんだ?」

「えっと、詳しい事は言えないんですが、これを改造して汚染された海水に触れずに活動できるようにするつもりです」

「そんな事ができるのか!?」

「上手くいけばですけど……やっぱ駄目ですかね?」

さすがに身に着けている物をぶっつけ本番で使わせてくれって言うのは図々しかったかな?

「いや、やってくれ!」

けれどロアンさんはあっさりと保護具を外して私に差し出してきた。

「ホントに良いんですか? 失敗したら台無しになっちゃうかもしれないんですけど」

「構わん。どうせただの保護具だ。壊れたら新しい物を使えばいいだけだ」

おお、めっちゃ思い切りが良いなぁこの人。

「ありがとうございます!」

私はロアンさんから離れると、物陰に隠れ魔法の袋から雲イルカの変異種の魔石を取りだす。

「じゃあさっそく、この雲イルカの変異種の魔石を保護具に合成! そして鑑定!」

『人魚の保護具:負傷した人魚がヒレが直るまで装備する疑似ヒレを兼ねた保護具。雲イルカ変異種の魔石の力で地面の上を泳ぐように移動できる。また極短時間の空中遊泳が可能』

「よし出来た!」

なんか変な能力も付いてるけど目的の能力が付いたからまぁ良し!

確か靴だと少しだけ移動速度が向上するんだけど、ヒレの保護具に使ったから能力が変化したのかな?

「ロアンさん出来ましたよー!」

「おお、もう出来たのか!?」

完成した保護具を持ってロアンさんの下に戻ると、ロアンさんは予想外の速さで戻ってきたことに驚きの声を上げる。

「これを装備すると地上で動けるようになって、短時間ですけど空中を泳ぐことが出来ます」

「おお、それは凄い! ああ、そうか、カコが郷で使っていたあの靴というマジックアイテムと同じモノか!」

あっ、そう言えばそれ言うの忘れてた。

「はい。ただ慣れないと上手く使えないかもしれませんから、練習した方が良いです」

「よし、まずは使ってみよう」

ロアンさんは保護具を付けるとさっそく浜辺に身を乗り出す。

そして下半身の魚体をくねらせると、スルリと陸の上を滑りだした。

おお!? 何か早い! まるでスケートリンクの上を滑るような速さ!?

「おおっ、これは面白いな! 陸の上を滑るように動けるぞ! よし!」

そしてロアンさんが体をグッと曲げたと思うと、弾けるように体が反れてポーンと宙に飛びあがる。

そして空中でヒレを動かすとロアンさんの体が宙を真横に進んだ。

「おっ……とっとっ、成程、これは難しい。だがふむ、成程」

空中をヨタヨタと泳いでいたロアンさんだったけれど、すぐにコツを掴んだのかスイスイと泳ぎ出す。

「こんな感じか! ははっ、これは中々面白いな!」

っていうか運動神経良すぎじゃないですかねこの人!?

「確かにこれがあれば陸の上でも人族に後れを取る事は無いし、汚染された海に落ちる心配も減るな。ありがたい」

すっかり地上での移動と空中遊泳になれたロアンさんは満面の笑みで感謝の言葉を告げてくる。

「空を飛べる時間は短いので、あまり過信はしないでくださいね」

「ああ、分かっている。いざという時に使えというヤツだな。しかしこの陸上を動ける効果は凄いな。正直空を飛ぶ効果よりもありがたいぞ」

そういって地面の上を滑るような速さで動いては手にした銛を突いたり振り回すロアンさん。

どうやらロアンさんにとっては副次的に得たこの能力の方が評価が高いみたい。

けどまぁ、これで本格的に人魚達の力が借りれるぞー!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis! ~I Keep Creating Extraordinary Items From T*ash Piles Using Item Synthesis Ability!~, Renkinjutsu? Iie, Item Gousei Desu! ~Gousei Skill de Gomi no Yama kara Chou Item wo Mugen Rensei!~, 錬金術? いいえ、アイテム合成です!~合成スキルでゴミの山から超アイテムを無限錬成!~
Score 6.6
Status: Ongoing Type: Author: , Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Kako Mayama is a girl who likes playing fantasy games, especially alchemy-themed games because she likes to craft items in games. One day, she died after saving an animal that was actually the pet of a goddess from another world. The goddess gave Kako a chance to be reincarnated in another world in return for saving her pet. She would also give her the ability of her choice from a list if she accepted her offer. Without hesitation, Kako accepted the offer and chose Alchemy ability from the listー No. To be exact, she wanted the Alchemy ability from the list, but because of some kind of careless mistake, she got Synthesis ability instead. Kako was disappointed at first but then she realized the greatness of her ability. Synthesis ability is kind of similar to Alchemy ability, but they have differences. To make an item using Alchemy, you need to collect the required materials first, but to use Synthesis ability you only need multiple items to be combined together into a higher grade item. When Kako realized the usefulness of her ability, she started to combine cheap items to create high-quality items and achieve a successful life. After a while, she became completely addicted to her game-like ability. She kept creating extraordinary items one after another and making a sensation around the world.

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