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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 119

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さて翌日も放課となって合宿2日目。

昨日と同じく封鎖空間にて『深淵獣』相手の実戦だが、今日は甲型からである。

「昨日と同じく二人一組でやるぞ。最初は青奥寺と青納寺さん」

「はいっ」

「では召喚いたしますわ。まさか甲型の雫を扱うことになるとは思いませんでしたわね」

九神がそう言いながら甲型を出現させる。『雫』さえあれば召喚の難易度は変わらないらしい。

青奥寺と雨乃嬢が木刀を手にゴリラ型深淵獣にかかっていった。以前戦ったことがある相手ではあるが、武器の差もあってかなり苦戦をしている。何度かひやっとするところもあったが、10分ほどで雨乃嬢が首を落として勝利した。

その後も新良・宇佐ペア、絢斗・双党ペアで行わせるが、先の2人にくらべるとコンビネーションがまだ甘い。それでもなんとか討伐するのだから大したものではある。

ペアを変えたり『魔力硬質化』の応用を試させたりしつつ何度も戦わせると、やはり全員一段階強くなったようだ。絢斗はもちろん、青奥寺や雨乃嬢、新良も強武器を持たせれば一人で戦えるまでになった。

「よし、じゃあそろそろ合宿の仕上げといくか。これから『特Ⅰ型』を召喚してもらう。初めは俺が戦って見せるから相手の動きよく見ておくように」

「先生っ、感じとして『特Ⅰ型』ってどれくらい強いんですか?」

双党の質問に他の子も聞き耳を立てる。

「ん~……、魔王軍四天王の副官の次くらいだな」

「その例えだと全然わかりませんっ!」

「さっきのゴリラ型10匹分くらいかな。単純には比較できないけどな」

「この間のヤツよりは弱い感じですか?」

これは絢斗だ。先日負けた獣人レグサに相当こだわってるな。

「そうだな。この間の奴は四天王の副官レベルだ」

「それじゃ最終的には一人で倒せるようじゃないと話にならないですね」

「目標としてはそうなるな」

と言うと全員の目が真剣味を増した。ああなんかこういうのはいいな、部活の指導をしているって感じがする。相当物騒な部活ではあるが。

「ともかくまずは見学だ。九神、やってくれ」

「分かりましたわ。これが特Ⅰ型の雫……さすがに緊張しますわね」

九神が召喚を行使すると、きちんとあのグレーターデーモンもどきが現れた。俺は相手が一通りの技を出すように誘導し、頃合いを見て首をとばした。

「だいたいわかったか? それじゃまずは3対1ではじめようか。武器はいつものを使っていいからな」

さすがにこいつは木刀というわけにはいかない。絢斗には『デュランダル』を貸し、新良と双党には『魔導銃タネガシマ』を使わせる。空を飛ぶ相手なので飛び道具は必須である。まあ慣れれば『魔力放出』で十分対応はできるが。

まずは青奥寺、雨乃嬢、新良の3人に戦わせ、次いで双党、絢斗、宇佐さんの組に挑戦させる。

さすがに『特Ⅰ型』は強く、絢斗以外だとまだかなり手こずる感じだ。多少の怪我はやむなしだがヤバい時には俺が補助をいれる。三留間さんの回復の出番も格段に増えたが、その分彼女の能力も上がっているようだ。

その日は時間まで『特Ⅰ型』相手を行った。なんか最後グレーターデーモンが泣き顔になっていた気もするが……多分気のせいだな。

さてその夜の夕飯も気合が入った料理で、昨日に引き続き作った人当てなどをやらされたが、問題なく当てることができた。というか料理を褒めると必ず反応するので分かりやすい。当てられた人間が嬉しそうな顔をする一方で雨乃嬢がいじけていたのも昨日と同じである。

食後のまったり時間に引率者部屋でボーっとしてるとドアがノックされ、ジャージ姿の九神が宇佐さんを供にして入ってきた。

「どうした?」

「少しだけお話がありますの」

昨日と同じく座布団を出して二人を座らせる。

「今回は九神のおかげでいい合宿ができた。助かったよ」

「それはようございましたわ。しかし前も申し上げましたが、これは九神家にもメリットあることですのでお気になさらないでくださいませ。それよりお聞きしたいのは、なぜ先生が急にこの合宿をしようと思ったか、という点なのです」

「ん~、特に理由はない……ということもないが、九神のところには直接関係ない話だぞ」

「それでもお聞きしておきたいのですわ」

九神の目は真剣で、聞かないと帰らないみたいな感じである。まあ隠すほどのことでもないからいいんだが。

「簡単に言うと、『クリムゾントワイライト』が想像より面倒だって分かったから、双党と絢斗を鍛えてやろうってのが主な理由だな。青奥寺たちはどっちかっていうとついでだが、彼女らの相手もそれなりにレベルアップしそうっていう予感もある」

「それは先生なりになにか情報をお持ちということなのですか?」

「『クリムゾントワイライト』についてはそうだな。それ以外は勘だけど多分当たるはずだ。悪い予感は外したことがほとんどないからな」

「そうですか……。先生も近々『クリムゾントワイライト』に動きがあるとお考えなのですね」

「『先生も』ってことは九神の方でも心当たりがあるのか?」

「ええ、権乃内の件について家の方でもそろそろ決着をと考えておりますので」

「ああなるほど」

ようやく九神父の方でも権乃内氏の尻尾を掴んだということか。そうすると取引現場に手勢を連れて乗り込むとかいう話になりそうだな。その現場には当然『クリムゾントワイライト』もいるだろうし、『白狐』も巻き込んでデカいドンパチになりそうだ。

「何かあったら俺を――」

「呼んでくれ」と言いかけて、俺はふと獣人レグサの言葉を思い出した。確か奴は「全員揃ったら会いに行く」と言っていた。もしその「会いに行く」タイミングが九神家の行動と同時であったら――。

「勇者を足止めしようってわけか。クゼーロもつまらないことを考えるな」

俺がつぶやくと、九神と宇佐さんは驚いたように目を見開いた。あ、いきなり意味不明のことを言ったらそうなるよな。

「ああすまん、今のはな……」

俺は弁解しつつも、今回の合宿がさっそく役に立ちそうなことに勇者の勘の正しさを再確認するのだった。


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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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