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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 386

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「ええと、つまり『ウロボロス』を無人状態にして、自動航行で指定された宙域まで行かせればいいんですね」

「うむ。『ウロボロス』のシステムが掌握でき次第、『サジタルキス』を解放すると言ってきている。ただし向こうが指定してきた時間内に達成されなければ、『サジタルキス』の乗員をひとりずつ殺害するそうだ」

俺とライドーバン局長は、今『ウロボロス』の『統合指揮所』で直接顔を合わせていた。

回りでは青奥寺たちが心配そうな顔でこちらを見ている。

「なるほど。では俺が『ウロボロス』内に隠れていれば敵の本拠地に行けそうですね」

「いや待ちたまえ。『ウロボロス』を拿捕した後は、一度艦内をなんらかの方法で『清掃』するはずだ。ミスターアイバでも危険だ」

「『清掃』というのは具体的にはなにをするんでしょうか?」

「海賊がよくやるのは化学兵器だな。艦内に毒ガスを充満させる方法だ」

「それなら問題なさそうですね。奴らが素直に議長を返すとも思えませんし、ちょちょっと行って海賊を一網打尽にしてきますよ」

「いや、これは我々で――」

「局長、ここは先生に任せるべきです」

新良が横から助言をすると、ライドーバン局長は渋い顔で振り返った。

「アルマーダ独立判事、これは完全に連邦内の問題だ。ミスターアイバを頼るのは間違いだろう」

「そうかもしれませんが、先生に頼るのが一番安全で確実です。議長の命を最優先するべきだと考えます」

「うむぅ……」

「局長、そう難しいことは考えなくて結構ですよ。後で報酬を増やしていただければそれで十分ですから」

「だが、そもそもミスターアイバが出ていく理由があるのかね?」

「さすがにもうメンタードレーダ議長を他人というわけにもいきませんからね。一応同じ戦場に立った身でもありますし」

「そういう基準なのか……。わかった、ここはミスターアイバに任せよう。私はなにをすればいい?」

「海賊に取引に応じると連絡をしてください。とりあえずこちらは、俺が『ウロボロス』に残る以外は向こうの要求通りにします」

「承知した。よろしく頼む」

その後ライドーバン局長がシラシェル軍港のほうに話を通して、『ウロボロス』はそのまま出港した。なにしろ向こうが指定してきた時間はかなりぎりぎりなのだ。向こうとしてはこちらに対策を取られる前に取引を終わらせたいのだから当然だろうが、実はこれは俺たちにとってもありがたい。なにしろこちらも地球で仕事が待っている身なのだ。

シラシェル軍港を出港した『ウロボロス』は、とりあえずラムダジャンプ可能宙域まで最大船速で通常航行している。

そしてその横をライドーバン局長の宇宙船、機動支援ユニット『アストライア』がついてきている。『アストライア』は新良の宇宙船『フォルトゥナ』と同型の船である。

『艦内は完全に無人にし、AIのプロテクトは完全解放状態が海賊の指示でっす。また搭載している兵装等はそのまま完全な形で残すことも条件にされていますね~』

『ウロボちゃん』が、艦長席の俺を見上げてくる。いつも愛嬌を振りまいているその顔は、心なしか不安そうだ。

「アンドロイドもダメそうだな。別の船に移すのはできるよな?」

『可能でっす』

「AIについてはどうする? お前をいじられるのはちょっと困るだろ?」

『一時的にこちらの身体に全データを移行しまっす。「魔力ドライバ機関」などの研究データもすべて移行し、艦内には残さないようにしまっす』

「ならそっちは大丈夫か。問題は『ウロボロス』の『魔力ドライバ機関』を使った装備か。向こうの指示からすると海賊はそれが目的みたいだな」

『海賊がルベルナーザ一家であれば、マギレーザーの威力を見てその技術を奪取しようとしている可能性はありまっす』

「まあほぼ100%その線だろうな。どちらにしても船はそのまま渡すしかないか。この船が解析される前には奪い返せるだろうし、そこはどうとでもなる」

『艦長には後ほど独立型のサポートデバイスをお渡ししまっす。当艦を奪還後は、そちらを使ってシステム復旧をお願いしまっす』

「了解。さて、じゃあアンドロイドと青奥寺たちは別の船に移ってもらうか」

「先生、一緒に行くことはできないんでしょうか?」

俺が艦長席から離れようとすると、青奥寺がじとっとした目つきをしながら近づいてくる。

「さすがにそれは無理だ。完全に気配を消すのは一人じゃないとできないからな」

「そうですか……。でも私たちと合流できる状態になったら、最優先で合流させてください」

「してくださいっ」

「ぜひそうしてください」

「お願いしまぁす」

双党と新良とレアまで一緒になって迫ってくるので、俺は何度もうなずいてみせる。

「わかったわかった、そうするからあんまりにじり寄ってくるな。それと万一俺が時間までに戻らなかったら新良の船で地球に戻るんだぞ。無断欠席はマズいからな」

「そうならないようにしてください」

そこは心配そうな顔になるところじゃないかと思うのだが、彼女たち的には俺が失敗するとかまったく考えてないのだろう。その信頼は嬉しくもあるが、ちょっと悲しい気もしないではない。

ともかく俺は『ウロボロス』に一旦停止を指示し、『ウロボロス』の下部展望室に移動をした。

外が見える展望室で宇宙空間に『空間魔法』を発動、入れてきた10隻の宇宙戦艦のうち4隻を出現させた。

確かガルガンティール級戦闘艦1隻と、ミッドガラン級駆逐艦2隻、そして新良の宇宙船『フォルトゥナ』である。

なおそれらの宇宙戦艦も『フォルトゥナ』以外は、すでに『魔導ドライバ機関』によって魔改造がされているらしい。

『統合指揮所』に戻ると、早速『ウロボちゃん』にアンドロイドクルーをそれぞれの船に転移するよう指示をした。

『統合指揮所』内のアンドロイドクルーも次々と転移されていき、残るは俺たちだけになる。

『では艦長、今後「ウロボロス」の全システムは汎用AIの制御下に入りまっす。座標データは入力済みですので、艦長に指示してもらえればAIによる制御で目的地まで移動しまっす』

「わかった。こっちは後は頼むな。じゃあ皆も少し待っててくれ」

俺が『ウロボちゃん』に転移を指示すると、青奥寺、双党、新良、レア、イグナ嬢と順々に転移されていき、最後に『ウロボちゃん』が残った。

『艦長、こちらをお渡しておきますね~』

渡されたのは、今までのものより数段大きなブレスレットだ。ブレスレットというより腕を守る籠手に近い。

「これは?」

『私と同等のサポートの機能を備えた、AIマルチサポートデバイスでっす。『ウロボロス』のシステム復旧のほか、現地のシステムをインターセプトして操作することができるようになりまっす』

「つまり現地のAIとかを乗っとれるってことか?」

『そうでっす。ただし理論上すべてのシステムをインターセプトできますが、出力上大規模システムは不可能ですのでご注意ください。それとインターセプトしたことは元の管理者側には知られてしまいますのでそちらもご注意ください~』

「基本的には逃げる時の切り札みたいなもんか。了解」

『では無事のお帰りをお待ちしていまっす』

俺が答えると、『ウロボちゃん』は敬礼しながら光に包まれて消えた。

これで無人の巨大戦艦に残るは俺一人ということになる。

『ミスターアイバ、健闘を祈る』

モニターに映るライドーバン局長に敬礼を返してから、俺は『ウロボロス』に出発を命じた。

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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