【書籍化】一般兵士が転生特典に『無限再生』を貰った結果、数多の美女に狙われた
第64話 エレスディアの番
「———ど、どうかしら……?」
「おおおおおおおお……!! めちゃくちゃ似合ってるぞ、エレスディア! 女神とか余裕で霞むぐらい可愛い!!」
1人30分、じゃんけんで順番が決めた結果———1番となったエレスディアが、とある衣装に着替えて、羞恥に頬を赤らめながら個室に戻ってきた。
そんな彼女の姿を見た俺がテンション爆上がりで手放しの称賛をすれば、ただでさえ紅潮していたエレスディアの顔が更に真っ赤に染まる。
因みに何故これほどエレスディアが恥ずかしがっているのかと言うと。
「———バニー服、最高にえっちで良いと思います!!」
「えっち言うなぁっ!」
何を隠そう———彼女がバニー服やらバニースーツと呼ばれる『えっちぃ衣装堂々1位』と言っても過言ではない服に身を包んでいるからである。
そう、俺から彼女にお願いしたのだ。
バニー服に着替えてきて欲しい、と。
俺的に、エレスディアの1番可愛い瞬間は恥ずかしさを我慢している時だとおもっているので、このような提案をさせてもらった。
まぁ案の定、彼女は物凄く恥ずかしがって着てきてくれ……俺は大変満足である。
「…………」
俺は無言で彼女の身体を上から下までじっくりと眺める。
真紅の髪の上から頭に付けた、ウサギをモチーフにしたウサギの耳のヘアバンド。
誰もが思い浮かべるパターンの王道黒レオタードがピチッと肌に密着して、彼女のクビレやへその形など、彼女の美しいモデル体型をこれでもかと浮き彫りにさせる。
また、スタンダードなバニー服のため、肩や腋は大胆に露出し、エレスディアの慎ましやかな胸を保護するレオタードの胸元のパッド部分が、彼女の慎ましい胸のお陰で僅かな隙間が作っており……ムチッと溢れんばかりに強調される巨乳では出来ない、素晴らしいアクセントを与えていた。
それプラス、エレスディアが恥ずかしそうに両手で胸元を隠そうとしているのも大変ポイントが高い。
そして何より———彼女の健康的なムチッとした太ももに網タイツが履かれていることによって……網タイツが若干食い込み、よりムチッとさが強調されているのが大変にえっちぃ。
仮にこの世界に写真があるなら……自分でも気持ち悪いと思うが、100枚は太ももだけの写真で埋まる自信がある。
「エレスディア、ちょっと後ろ向いてくれない?」
「え、ぁ、ぅん……」
普段では考えられないくらい従順に俺の指示に従ったエレスディアが、恥ずかしそうに唇を横一文字に結びながらゆっくりと後ろを向く。
そうすることによって、彼女の半分くらい露出された網タイツ越しのプリッとしたお尻と白色のウサギの尻尾、そして真紅の髪の隙間から覗く、きめ細かい色白な肌の背中部分が目に飛び込んできた。
…………同じ鍛錬してるのに、何で肌がこんなに綺麗な何だ?
いやまぁそんなことを考える前に『えっちぃ』で頭が埋め尽くされるんだけども。
……。
…………。
………………。
「———ぜ、ゼロ……?」
「———ハッ!?!? あ、あっぶねぇ……息するのも忘れてたわ……」
戸惑った様子のエレスディアに呼ばれ、自分が息するのも忘れて魅入っていたことに気付く。
彼女が呼んでくれなかったら死んでいたかもしれない。
俺はゼェゼェと荒い息を整えつつ、咳払いをして空気を変えると……俺の元気な息子を隠すように前のめりになり、自然を装って膝に頬杖を付きながら口を開いた。
「んんっ! さて、エレスディア……まさかこのまま何もせず終わりだと思っていないよな?」
「っ!? ほ、他に何かするの……?」
ギョッとした様子で目を見開くエレスディア。
しかしその表情も直ぐに収まり、覚悟を決めた様子で俺を見据えた。
「い、良いわよっ……! あ、アンタが望むなら……ど、どんなことでも受け止めてみせるから……!!」
「よし、その意気だ! じゃあまずは王道のうさみみポーズからいこうか」
「ば、うさみみポーズ……?」
何、だと……!?
うさみみポーズを知らない、だと……!?
いや、そもそもこの世界にバニー服がある事自体おかしいんだけど……まぁそんなことは心底どうでも良くて。
「つまるところ、両手を頭の上でウサギの耳に見立てて行うポーズのことだよ。これは絶対に外せない」
「な、なるほど……? わ、分かったわ……」
イマイチピンときていない様子のエレスディアに一抹の不安を抱くも———そんなモノは次の瞬間には吹き飛んでいた。
「———こ、こうかしら……?」
そう言って自信無さげにおずおずと頭の上に両手を持っていき、恥ずかしそうながらもはにかんでうさみみポーズを取るエレスディア。
やり慣れていないからこその良さが詰まっており、とんでもないインパクトを放っていた。
え、可愛すぎない?
普段の勝ち気なエレスディアからは感じないあどけな———うん、もう余計な言葉は要らないわ。
とっても可愛いです。
何て思いが外に出ていたのか、気付けば俺は手を叩いて頻りに頷いていた。
「うん、最高。マジで良い。もうね、言葉に表せられないほど良い。超絶可愛い。君がナンバーワンだよ」
「かわっ———ほ、他にも何かご注文はあるの……?」
どうやらエレスディアも女の子だからか、可愛いという言葉に敏感らしく……少し浮足立った様子で尋ねてくる。
こうなれば、もう止まらない。
「そうだな……次は地面に女の子座りで座ってもらって、身体の前に手を付いて前のめりになって俺を見上げるんだ。そして———『ご主人様……可愛いですか……?』って可愛らしく言ってくれ」
「〜〜〜っ!?」
調子に乗った俺がニヤニヤと笑みを浮かべて一気にハードルを上げて注文すると、エレスディアが自らの真紅の髪と同じくらい顔を真っ赤にして恥ずかしがるが……それだけで俺は大満足である。
うん、やっぱり可愛い。
だれかこのエレスディアのファンアートでも書いてくれ。
何て考えつつも、流石にエレスディアには高すぎるポーズなのは重々承知しているため、もう少し恥ずかしくないポーズをお願いしようとして……ビシッと固まった。
おいおいおいおいまじかよまじかよ……これは予想外だって……。
衝撃的なことに……エレスディアが必死に羞恥を我慢するように口を噤んで、地面に女の子座りで座りだしたのだ。
動揺する俺を他所に、地面にペタンと座った彼女は、身体の前に手をそっと付いたかと思えば、未だ真っ赤に染まった顔を此方に向けつつ……物欲しげに上目遣いで俺を見上げると共に紡いだ。
「———ご、ご主人様……私、可愛い、ですか……?」
その威力とくれば、もう発狂するとか悶えるとかも生温いほどの……声も出ないレベルだった。
ただ俺は彼女を見つめ、botのようにコクコクと首を縦に振るのみ。
しかし、それだけでは不服だったのか……ムッと頬を膨らませたかと思えば。
———ズイッ。
椅子に座る俺との距離を更に詰めて俺の手をそっと握ると。
「———ッッ!?」
「ね? 私もこんなにドキドキしてるのよ……? だから……ゼロが私の質問に答えないのはズルくないかしら……?」
自らの慎ましい胸に持ってきて、ピトッと触れさせてきたではないか。
慎ましやかながらもプニッと柔らかい胸の感触と、レオタードのツルツルな感触が同時に俺の掌に襲い掛かってくる。
———は、ははわはわhがいvbhmばいgにはたおいjばおj!?!?!?!?
こ、ここここここここここいつつつつつつ何ををををををを!?!?
人生初の女性の胸の感触に脳がバグる。
多分文字にしたら確定で文字化けしている気がするが……そんなことはクソほどどうでも良いし、バグった頭では考えることも出来ない。
目を見開いて口をパクパクする俺に、エレスディアが恥ずかしさを我慢しながらも勝ち気な笑みを浮かべて首を傾げた。
「———ふふっ、ご主人様……私、可愛いでしょ?」
ええ、もちろん言葉は返せませんでした。
癒やされたというより……ドキドキで死にそうでした。
普通に時間を知らせにアシュエリ様来てなかったらヤバかったです。
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今日ほど語彙力があればと思った日はありません。
不甲斐ない自分が憎くて憎くてパソコン叩き割る所でした。
語彙力強者でありたい人生でした。
———あ、この作品のファンアート待ってるよ? チラチラ
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