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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 121

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慌ただしい一日が暮れ、晩餐が終わった後に、俺は迎賓館の一室に設けた、サロンに呼び出しを受けた。

「男爵、待っておったぞ。今日のもてなし、非常に満足のいくものであった。

是非卿の耳にも入れておきたい話があってな」

その場にいたのは、開口一番に声を掛けてくれた国王陛下に加え、ハストブルグ辺境伯、王都騎士団長ゴウラス伯爵の3名だった。近習の者、配膳を行う者も全て遠ざけられている。

俺は嫌な予感がした。身の丈に合わない政治の話に巻き込まれても、俺はどうすることもできない。

「良いのですか?」

「ああ、構わん。男爵にも関わることゆえな」

ここに至っても、騎士団長は国王陛下に念を押していた。

「実はな、先日王都に、グリフォニア帝国より休戦の使者が来てな。

当面の間、国境での侵攻はせぬゆえ、休戦の条約を結びたいと申してきておる。

また、そなたが抱えておる捕虜についても、対価を払う故、返還を求めてきておる。

この件について、其方はどう思う? 思うままの存念を申してみよ」

辺境伯は、いつもと違った重々しい様子で話す。

「思うままで……、よろしいのですか?」

「陛下もそれをご所望じゃ、構わぬ」

「休戦は、こちらにとってもありがたい話と思います。帝国は休戦の期限を定めてきておりますか?」

「まだその辺りは、定まっておらんと聞いている……」

「であれば、ある程度期間を定めることも必要と思われます。

恐らく、第一皇子と第三皇子の後継者争い、そこに王国の介入を許さず、後顧の憂いを断つ。

ただそれだけの目的でしょう。

趨勢が決したら、万全の用意を整え、再度侵攻してくる心づもりだと思います。

どうせ、破られるのであれば、ある程度、帝国が我慢できる範囲で、休戦する方が安心できます」

「して、その期限は?」

「5~6年がせいぜい、そう思います。どちらかの皇子が倒れ、南のスーラ公国との戦いに折り合いがつけば、彼らはこちらに向いて来ますので」

「休戦を受けない、という選択もあると思うが?」

「正直、帝国軍がこぞって攻めてくれば、今の我々では持ちこたえることは不可能です。

5年の猶予を貰い、対抗する準備を十分に整えること、こちらの方が有益と考えます。休戦はまず5年の期限を設け、5年後に再び再交渉の場を設ける。

そんな感じであれば、先方にも受け入れやすいのではないでしょうか?

5年経ってもあちらの事情が落ち着いていなければ、再延長もあるでしょうし……」

「ほう、基本的な部分、休戦の受け入れは2人の意見と同じじゃな。で、捕虜返還には応じるか?」

ここで陛下が直接話に加わった。

「ただいまテイグーンだけで抱えている捕虜は400名、希望する者は帰してやりたく思います。

彼らが声高に、ここの難攻不落を唱えてくれれば、帝国も準備に時間を掛けましょう。

ただ、返還の条件として、家族を帝国から呼び寄せ、移住を希望する者にはその望みを叶えること。

これを条件として加えることを提案します」

「帝国がそんな提案を飲むと?」

再び辺境伯が反問する。

「恐らくは……、帝国としては、移住させる家族に交じって間諜を送り込んで来るでしょう。

いずれ、侵攻するときのために。

そして、今回の休戦が、帝国側の申し出であれば、こちら側が強気に出るのは当然のこと。

あちらも苦しい立場、だからこそ、休戦と考えます」

「間諜に対する策はあるのか?」

「完全に防げるとは言い切れませんが、多少なりとも……」

「ふむ、卿らには無い、面白い提案じゃの。検討してみる価値はあると思うが、どうじゃ?」

「仰せのままに」

「御意」

「それで男爵よ、卿はその間に何をする?」

「辺境の我々は、その期間を十分に利用させていただきます。

私自身は、侵攻軍に対する強固な防御施設を構築する任に当たりたく……

勝つことはできなくても、負けないこと、その算段を整えたく思います。

その間、中央の方々には、その……、できれば、国内の大掃除をお願いしたく思います」

「はははっ、大掃除と申したかっ! 愉快愉快。

ゴウラスよ、其方は大変な役割を振られたようじゃぞ」

「はっ!」

ちょっとだけ、騎士団長は険しい顔でこちらを見た。

「此度の敵軍の侵攻、我が国の内情に通じてるとしか思えぬ節もあります。

また、第一子弟騎士団については、結成からその後の行動にも、不可解な点が多すぎます。

東の国境についても、多少の事情は聞き及んでおりますが、先の国難に対し、王都騎士団が思うように動けなかった事情、その点も色々あったのでは?

そう思わざるを得ません。

確証がない故、無暗な讒言は致しかねますが……」

そう、俺は疑問に思っていた。

王都騎士団は一部の戦力を東国境に派遣していたが、主力は王都に留まっていた。

それは、留まらざるを得ない事情があったからでは? そう思っている。

「目端の利く者には、辺境に居ても、ちゃんと物が見えているということだな……」

国王陛下が呟くと、騎士団長は恐縮して頷いた。

「防御施設については、辺境伯より内々に相談も受けておる。男爵が建造している物もな。

明日、実物を見せてもらうこと、楽しみにしておるぞ」

え? 行くの?

馬車じゃ行けないし、危険地帯ですよ?

ってか、騎士団長も辺境伯も頭抱えているし……

明日も大変な一日になりそうだった。

夜も更け、話も終わったので、俺は御前を辞し、領主館へと戻っていった。

だが、先ほども国王の傍らにいた2名は、引き続き国王と共にサロンで密談を続けていた。

「それにしても陛下、先年の下賜といい、今回の行幸といい、先程の件といい、あの者への対応は少し過分ではないかと……」

「ゴウラス、余としてもそう思うこともある。

しかしな、あの者には何か……、特別なものを感じるのだ。言葉ではうまく説明できんがな」

「それは、見所のある若者、そういったものでしょうか?」

「それもある。が、予が感じているのは、辺境伯の思いとはいささか違うの。

数百ある貴族家のなか、何故かあの者だけに、他人とは思えん懐かしさ、親しみ、漠然としていて、はっきり言葉にはできんが、そんなものを感じるのだ」

「では……、子爵家の先祖は、王家の一族のご落胤であると?」

「それはなかろう。王家の一族、そういう意味であれば辺境伯、そなたも同様よ。

初代カイル王が、この地を拓いて以降、彼の血を引いた者が、今日の貴族としてこの国を支えておる。其方らの祖先を辿れば、いや、ほぼ全てと言って良い貴族たちが、初代カイル王に繋がる。

最も血を濃く受け継ぐ我らが、王族として、その血脈を保っているに過ぎないのだからな」

「確かに……、仰る通りですな」

「それに、あの者の父や兄、彼らには、そういったものは感じぬ。

あの者だけなのじゃ。今回、敢えて真近で接し、改めて確信したでのう」

「それで! 彼を馬車に呼び入れられたり、先程もお傍に召された訳ですな」

騎士団長は、疑問に思っていた事が解けた様子で追随した。

「では、今後もあの者を?」

辺境伯も得心した様子で、確認する。

「其方ら、【伯楽】という言葉を知っておるか?」

「我らは存じませぬ。そのハクラクとは何でしょうか?」

「我ら王家の言い伝えによると、初代カイル王は自らを【伯楽】と称されていたという。

市井にある民の中から、魔法士の適性を見抜く技を持ち、数多くの魔法士を拾い上げ、その力を生かす場を与えた。

この御業を、伯楽と称され、最終的には、彼らを率いこの地に王国を作ったという。

その【伯楽】が、どこの異国の言葉か、それすら分からぬ。

だが、あの者の行い、それに似ているとは思わんか?」

「確かに……、あの者が抱える魔法士の数、異常としか言いようがありませんな」

「あの者の進む道が、我らの思案に沿うようであれば、せいぜい助けてやるとしようではないか。

ゴウラスも合点がいったようじゃしの」

「では、明日の魔境視察も?」

「そう、其方が願い出ていた国境の砦構築、それは、今回の帝国からの申し出を利用し、急ぎ進めるべきと考えておる。

我が国は、長く続いた平穏で戦う力、特に魔法士を活用する術を失っておるでな。

帝国相手に、まともに戦えるのは、ゴウラス率いる王都騎士団3万と、辺境伯の1万足らず……

今回の様に南と東、同時に侵攻されれば、同じような危機を迎えることになろうて」

「そうですな。帝国がこぞって全力で攻めてくれば、おそらくは5万は超える軍勢になりましょう。

3万を正面に回しても、こちらに2万。しかも前回の惨敗を受け、対策も講じてまいりましょう」

「この地で2万を敵に回し、支えることができるのか、それをこの目で確認したくてな。

見誤れば、この王国の存亡にも関わることだが、何分、中央には目が節穴の者も多くてな……

大局を見るより、己の権力闘争に夢中な馬鹿者も多い。

だが、そんな者に限って、その声は大きく、根は王国内に深く張っておる」

「我らが至らず……、お詫びのしようもなく」

「よい。ゴウラス、我らも真剣に取り組まねばなるまい。あの者の言っておった大掃除に」

「御意」

「畏まりました」

「この王国も、余の父の代までは平穏であった。だが、今はそれが災いとなっておるでな。

平穏に慣れた中央の貴族共は、国益より己の野心を優先しておる。

貴重な魔法士たちも、平和の世で魔法は単に見世物に成り下がり、彼らの価値は上位貴族の権威の象徴になり下がった。

奴らは魔法士の価値を下げ、貴族の血統魔法のみを、価値ある力と勘違いしておる。

自ら前線に出ることもない、貴族という立場故、過酷な修練や研鑽も積まれず、そんなナマクラな刃など、戦では通用する筈もなかろうて」

ここまで話すと国王は自嘲するように笑った。

「初代カイル王の遺した言葉に従い、代々魔法士の確保と維持を、懸命に行ってきた目的も、既に忘れ去られておる。

我らは20年前、南の王国が帝国の現皇帝、当時の第一皇子に滅ぼされた際、今後わが身に降りかかるであろう危機に、気付かねばならんかった。

だが、永きに渡った平和に毒された、前王の父や、当時の重臣共は、問題を先送りにしてしまった。

今、我らがそのツケを払うことになってしまったでな」

3人はそれぞれが、王国の未来を思い、これから成すべきことを思い描いていた。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【突然の来訪者③】を投稿予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

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毎日物語を作る励みになり、投稿や改稿を頑張っています。

誤字のご指摘もありがとうございます。いつも感謝のしながら反映しています。

本来は個別にお礼したいところ、こちらでの御礼となり、失礼いたします。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点や説明不足の改善など、参考にさせていただいております。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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