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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 155

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*** 開戦三日目

「て、敵の、騎馬隊だぁっ!」

「物見は何をしておったっ!」

「も、森の中に、逃げろっ!」

王都騎士団第二軍の参戦は、イストリア皇王国軍にとって、正にとどめの一撃だった。

カイル王国軍の弓箭兵により、大きな被害を受けていた彼らは、抵抗を止め、算を乱して潰走した。

「森に逃げ込んだ奴らは他に任せろっ!

俺たちは街道沿いを突進して、奴らを薙ぎ払え!」

ホフマン軍団長の号令一下、騎馬隊はその速度と突進力をいかして、突き進む。

中央を突破されて半包囲された皇王国軍は、騎士団第二軍の馬蹄に踏みにじられた。

味方の砦への退路を失い、騎馬の追撃から逃れる安全圏、皇王国の兵士たちがそう思っていた左右の森も、彼らにとって死地となった。

「も、森にも伏兵がっ!」

「包囲されているぞっ!」

「一体どこに逃げればいいんだぁっ」

彼らは予想外の伏兵、森の中で彼らを待ち受けていた敵軍に狼狽した。

「此方に逃げ込んだ奴らは、ひとり残らず押し包んで討ち取れっ!

今こそ初戦の借りを返す時じゃっ!」

森のなかでは、モーデル伯爵たちの指示が飛ぶ。

防衛ラインを受け持っていた、王国軍東部貴族たちの兵も、騎士団第二軍の進出と同時に、森の防衛ラインを超えて、砦側へと兵を進めていた。

そして今こそ名を上げる機会とばかりに、奮戦したからだ。

そのため、背を見せて潰走する皇王国軍の兵士たちは、ある者は背中にクロスボウの矢を受け斃れ、ある者は騎馬の蹄に踏みにじられ、ある者は森の中で包囲され、次々と討ち取られていった。

結果、今回の戦いによって、防塞や森といった最前線に展開していた、イストリア皇王国軍は12,000名のうち、実に1万名近くの兵を失ってしまった。

逃げ惑う彼らを追った、カイル王国軍の兵士たちは、国境の砦近くまで並行追撃で追いすがった。

事態の急変に、真っ先に砦に逃げ込んだカストロ枢機卿が、敗走する味方ごとロングボウで反撃を行う、その非情な決断を行うか逡巡していた。

だが、その命令が実行される前に、前進した騎馬隊は馬首を転じ、あっさりと兵を引いた。

ホフマン軍団長も騎馬で砦を攻略など、無謀なことは考えていなかった。

一定の戦果を上げた事を確認すると、彼らは森の中に消えて行った。

カイル王国軍は、これまで散々イストリア皇王国軍にしてやられた、東部国境でも遂に凱歌を上げた。

しかし、勝利したカイル王国軍側も、その余韻を味わう余裕はなかった。

一つ目は、まだ敵軍には、国境の砦が健在であり、そこには恐らく多くの兵が温存されていること。

二つ目は、戦場が魔境に近く、多くの兵の血で彩られた大地は、魔物を誘引する温床となること。

この2点の対応で、カイル王国軍は、3つ作業を分担し、戦いの後も夜を徹して作業は続けられた。

「森の中での防衛線の構築、これは我らの生死を決する作業じゃ!

見張り部隊も油断するな!」

森の中では、モーデル伯爵の指示が飛ぶ。

東部地域の貴族軍を中心として構成された彼らに加え、ハミッシュ辺境伯旗下の部隊は、森の中に新たな防衛ラインの構築を、夜を徹して進めていた。

幸いにも、奪った防塞には、イストリア皇王国軍がこの先で使用する資材や、カイル王国軍の突進を阻む逆茂木などが、山のようにあった。

彼らは、もともとあった防衛線の資材も引き抜き、新しい防衛ライン構築に使用することで、左右併せて総延長数キル(㎞)にも及ぶ、即席の防壁を森の中に広げていった。

「にしても、2重の防壁を築くのは、若干手間がかかりますな」

「当然じゃ! 今我らと敵対するのは、皇王国軍だけではないからな。血の匂いに誘われて、いずれ魔物どもも集まって来よう。

其方も、グリフォニア帝国軍の末路、聞いておろう?

我らは前と後ろ、それぞれの守りを固めねばならん」

左翼を担当する、モーデル伯爵と言葉を交わしていた貴族は、身震いし、より熱のこもった様子で、作業にあたる部下へ叱咤と、作業を押し進めていた。

<開戦3日目、国境展開図>

イストリア皇王国

山山山山山             山山山山山

山山山         山山山

山山山山   山山山山

<山脈>    山山   山山    <山脈>

山山山山   山山山山

山山山森  ▼▼▼ 山山山山

山山山  ◇森森 ↑ 森森◇ 山山山

山山山山  ◇ ★◇ 森↑森 ◇★ ◇山山山山

竹    ◇  ◇森↑森◇  ◇   竹

竹  ◇  森△△△森  ◇  竹

竹 ◇  森森  森森  ◇ 竹

竹   ◇森     森◇   竹

▼ 国境砦(イストリア皇王国軍)

△ 防塞 (カイル王国軍)

◇ 防衛線(カイル王国軍)

★ 新拠点(カイル王国軍)

竹 竹林 (魔境との境界)

防衛ラインの構築を横目に、国境に通じる街道にて、建設作業を行う部隊があった。

こちらは、王都騎士団第三軍を中心として構成され、奪った防塞を活用し、国境側に向かって土塁を積み上げ、防衛と、出撃の拠点となる陣地を築いていた。

そして夜間になると密かに活動する小隊があった。

彼らは、小城を解体し、以前に敵軍が立てこもった防塞に、防御壁を伴った小城を移設し、カタパルトを一基ずつ据え付けていた。

前回同様、防壁はそれぞれが大きな石材で組み上げられており、多少の攻撃ではびくともしない。

この作業に、バルトや地魔法士たちが活躍したのは、言うまでもない。

残った1隊は、各所の警備、巡回を担当する者と、遺棄された敵兵の亡骸を弔う者たちがいた。

「監視の目を怠るなっ! 血の匂いに誘われ、魔物共が集まりつつあるぞっ!

必ず複数で行動し、発見すれば直ちに報告しろ!」

ホフマン軍団長の声が響き渡る。

第三軍の騎士1万騎は、それぞれの担当地区の警戒に余念がない。

事実、この時既に複数個所で黒狼の出現が確認されている。

奴らは、魔物共の先兵だ。

黒狼の後を追って、多くの魔物がやってくる可能性が高い。

警戒と並行して、戦場の後処理も急ぎ進められている。

今日の戦いで、負傷を負い降伏した結果、捕虜となった敵兵が1,000名以上いた。

中には、未だ敵愾心を剝き出しにして、反抗する者、死を望む者もいたが、その多くは従順だった。

タクヒールの願いで、収容した敵軍の負傷兵たちも、止めをさされることもなく、聖魔法士たちの治療を受ける事ができた。

「神だっ! 神の奇跡だっ!」

「め、女神の癒しだぁっ」

「女神が、御使いが我らにも降臨したっ!」

マリアンヌとラナトリアたちの治療を受けた者、その様子を目の当たりにした、イストリア皇王国軍の兵士たちは、口々に驚きの叫び声をあげ、感激の余り涙を流した。

イストリア皇王国では、魔法士は尊重され、その地位はすこぶる高い。

彼らは、神の御使いと呼ばれ、民衆や兵士たちからも崇められていた。

彼らが神の加護、聖魔法士による治癒魔法を受けれることなど、あり得ない事だった。

聖魔法士自体の数も少なく、教皇から認められ、治癒を受けられることは、最高の栄誉とされていた。

「所変われば……、魔法士たちの評価も変わるものですね。王国の中央貴族に見せてやりたい光景です」

「ですね……、彼らが喧伝し、民を導いたことが、逆に我らに有利となる可能性もありますね」

2人の聖魔法士たちを崇め、兵士たちが涙を流す様子を見ていた、俺と団長は驚きを隠せなかった。

その後、彼らは御使い(マリアンヌ)から、亡くなった同胞たちの埋葬支援を、頼まれることになった。

埋葬にあたり、遺品は故国に届ける用意がある旨を、そして、イストリア方式で弔いたい事を彼女が告げると、名乗り出る者が続々と続いた。

彼らは、元々負傷の程度が浅かった者、聖魔法の治癒である程度回復し、作業に耐えることができた者たちで、その数300名を軽く超えていた。

こうして、戦場で亡くなった皇王国軍の亡骸の多くは、同胞の手によって回収され、丁重に葬られた。

「おおっ! ここにも御使いが降臨されておるっ!」

「どういう事だ? 我らは……、御使いの軍に弓引いた、そういうことなのか?」

荼毘に付すため(もちろん、聖魔法士との経緯を見て、他の目的もあったが)、指示された火魔法を使用する、マルスとダンケを見て、彼らが再び驚愕したのは、言うまでもない。

傍らでは、ウォルスが水魔法で亡骸から回収した武具を洗い流している。

もちろん、あくまでも応急の処置で、その後、次々と魔境から遠く離れた後方の、兵站基地に後送する。

「今日の戦果は、其方らの活躍によるもの、これは誰もが認めるところよ」

そういってハミッシュ辺境伯は、鹵獲した物資で、そのまま使用や転売できる武具のうち、半数を俺に分配する旨、明言してくれた。

その中には、ロングボウも1千張以上含まれていた。

当面使用の目途はなかったが、売却用途に考えれば良いか、そう思って俺はありがたく頂戴した。

だが後日、東部国境戦が終結したあと、それらは思いもよらなかった用途で、使い道が生じることとなる。

聖魔法士の治癒で、命を救われた者を含め、捕虜となったイストリア皇王国兵たちは、監視の者を通じて、ハミッシュ辺境伯に願い出る者が後を絶たなかった。

「我等は、女神の手によって命を救われました。今後も、御使いさま、女神への随伴をお許し願いたい」

「敵軍たる我等を救っていただいた、女神の慈悲に対し、我が命を捧げたく思います。是非とも!」

「我らは、イストリア皇王国、カイル王国のいずれにも忠誠を尽くす者ではない!

我らが忠誠は、女神にこそ捧げるものであるっ!」

ハミッシュ辺境伯は、彼らの熱狂的なまでの言葉に、頭を悩ませることとなった。

捕虜の処遇は、辺境を含め東部地域一帯の帰属に属するものとなる。

ましてや、援軍として参加した彼に、余計なお荷物を押し付けることにはならないだろうか?

辺境伯は悩んだ結果、捕虜の中から、どうしても! そう強く希望した500名近くを、テイグーンに送り、ソリス男爵に預ける決断をした。

この時点では500名だったが、その数が次々と増えることになるとは、彼も思っていなかったが……

そう、俺たちは戦役が終わり暫くした後、テイグーンより参加した自軍の数に勝る、熟練したロングボウ兵たちを、その旗下に収めることになる。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【早すぎた到来】を明日投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

皆さまの温かいお声をいただきながら、ある程度予約投稿のストックも蓄積できました。

第百三十話以降ストーリーの展開も早く、それに合わせ2月一杯は毎日投稿を復活させて頑張りたいと思っています。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。

毎日物語を作る励みになり、投稿や改稿を頑張っています。

誤字のご指摘もありがとうございます。いつも感謝のしながら反映しています。

本来は個別にお礼したいところ、こちらでの御礼となり、失礼いたします。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点や説明不足の改善など、参考にさせていただいております。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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