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[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple – Chapter 154

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「…………レオニール」

俺はゆっくりと眼球を動かし、視線の先をレオニールへと変える。

「お前もどういうつもりだ? 何故、今更になってエルザに下った?」

「……」

「答えろよ――〝主人公〟」

問い詰めるように尋ねると――しばしの沈黙の後、レオニールは口を開いた。

「……彼女は、オレの知らないオレの話をしてくれた。それと、オレしか知らないはずのオレの話も知っていた。この世界がファンタジー小説の世界だとか、オレがその主人公だとか、最初はとても信じられなかったけど……今は信じられる」

ポツリポツリと、レオニールは小さな声で語る。

どこかやるせないような表情をして。

「けど、正直そんなのはどうでもいいんだ。この世界のこととか、自分が主人公だとか、そんなことには興味ない。オレにとって大事なことは、何一つ変わっていない」

そう言って――レオニールは、剣の柄を両手で掴む。

「オードラン男爵……あなたは言ったよね。オレには〝負けられない理由〟がない。オレとあなたの間にある、紙一重の差はそれだって」

「……言ったな、確かに」

「オレは――あなたに勝ちたい。あなたを超えたい。だから、〝負けられない理由〟を手に入れたんだ」

「それが、エルザ・ヴァルランドだってのか?」

「ああ。オレを愛してくれる、守るべき大切な女性さ」

奴は両手で握った剣をゆっくりと動かし、身体の正面で構え――その切っ先を、俺へと向けた。

「さあ……剣を構えるんだ、アルバン・オードラン男爵。守るべきモノを得たオレの剣がどう変わったか――とくと味わってくれ!」

「……バカ野郎がよ」

……そんな奴を愛してまで、お前は俺に勝ちたいっていうのか。

わかんねぇよ、レオニール。

俺にはその気持ちが。

愛する女性のために剣を振るうんじゃなくて、剣のために愛する女性を作るなんざ……。

違う。俺が言いたかったのは、そういうことじゃない。

お前のその感覚は、俺には理解できない。

だが――。

「……いいだろう、試してやる」

――脱力。

両腕をだらんと下げた、無形の構え。

俺は右手に握る剣の、その切っ先に神経を集中する。

……もはや、口先でなにを言おうが無駄だろう。

なら試してやろうじゃないか。

お前の〝愛〟が本物かどうか。

本当に俺との〝紙一重の差〟が埋まったのかどうか。

俺とお前、言葉で語り合うより――剣で語り合った方が、ハッキリと伝わるもんなぁ。

「来いよ、レオニール・ハイラント。これが主人公と悪役の――俺とお前の、最後の手合わせだ」

「ああ……この瞬間を、待ち侘びた」

レオニールはエルザを離れさせ、俺と向かい合う。

その瞬間――俺たちは、二人きりの世界へと入った。

周囲の音がなにも聞こえない。

人間の悲鳴や怒声、城の中で火の手が上がる音、そういったあらゆる雑音が意識上から遮断される。

極限まで研ぎ澄まされた集中が、目の前の好敵手以外の情報を全て排斥する。

静寂――。

そして――――。

「「――――ッ!!!」」

示し合わせたかの如く、俺たちは一気にお互いへ斬りかかった。

剣と剣が激しく噛み合う。

まるで龍虎が互いの肉体に喰い付いたかの如く。

それよって衝撃波が発生し、王座の間全体が揺さぶられる。

エルザも「きゃあ!」と悲鳴を上げ、吹き飛ばされないように身を屈めた。

「ク……ククク……!」

あぁ……なんだか懐かしさすら感じるよ。

この感触、この緊張感。

紛れもなくお前の剣だ。

でも、な――、

「どうしたぁ!? 守るべきモノを得て、強くなったんじゃなかったのかぁッ!?」

俺はレオニールの剣を弾き、連続の斬撃を叩き込む。

全力で、全身全霊で、本気で食い殺すつもりで、何度も何度も斬撃を叩き込んでいく。

いつかの早朝、学園の校庭で手合わせをした、あの時と同じように。

いや――あの時よりも、もっと激しく。

さながら刃の洪水で押し流すかのように、殺意を込めた斬撃をとめどなく放ち続ける。

そうだ、これまでとは違う。

今までとは違う。

今日が最期だ。

お前か俺か、そのどちらかが死ぬ日だ。

本当の決闘。

本物の殺し合い。

好敵手と認めた相手の命を、一切の情け容赦なく奪う瞬間。

一切の誇張も嘘偽りもなく、俺は本気でレオニールを殺そうと猛然と斬りかかっていく。

だが当然と称賛すべきか、レオニールはその斬撃をことごとく捌き切ってくる。

俺の剣を完全に目で捉えている辺り、流石としか言いようがないな。

しかし反撃の隙なんざ与えてやらん。

俺はレオニールと鍔迫り合いに持ち込み、

「力を見せてみろよ、レオニール! でなきゃ、このまま押し斬っちまうぞ……ッ!」

ギリギリと剣を押し込み、レオニールを圧倒していく俺。

なんだよ、こんなモンかよ――。

お前が手に入れた〝負けられない理由〟なんて、やっぱり――。

一瞬、俺の中で安堵と落胆がない交ぜになった感情が芽生えかける。

しかし――その刹那、

「では……ご覧に入れよう」

剣を握るレオニールの手に、強大な力が宿る。

次の瞬間――鍔迫り合いをしていた俺は、剣ごと身体を弾き飛ばされた。

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[Akuyaku ✕ kekkon] taidana akuyaku kizoku no ore ni, kon'yaku haki sa reta akuyaku reijō ga totsuidara sai kyō no fūfu ni narimashita, 【悪役✕結婚】怠惰な悪役貴族の俺に、婚約破棄された悪役令嬢が嫁いだら最凶の夫婦になりました
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Alban Odran. Arrogant, insolent, and――lazy. He condensed all the negative elements into the worst villain. He was a s*um who indulged in power and talent, but he suddenly realized that he was destined to be the ‘villainous noble who would eventually meet ruin.’ This can’t go on like this! Alban thought. To avoid ruin, he begins to put in effort――but then, talk of a marriage proposal comes his way. The one coming to marry him is none other than the discarded villainess. He hears that she’s a problem child who lost her place due to her villainous actions, and Alban is at his wit’s end―― “Huh? Isn’t she a really capable and good wife?” This is the story of what happens when the ‘lazy villainous noble’ and the ‘discarded villainess’ meet, resulting in the most dreadful couple.

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