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[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple – Chapter 182

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「〝魔導書〟――とは、また物騒な名前が出てきたわね」

王城の一室。

薄暗い部屋の中で椅子に座り、神妙な面持ちでアルベール国王は言う。

そんな彼のすぐ傍には、ウィレーム・バロウ公爵とオリヴィア・バロウの親子の姿が。

オリヴィアは「ふぅ」とため息を吐き、

「ええ……魔法省の上層部は、蜂の巣を突いたような騒ぎですわ」

「ま、本物かどうかわかんないけどね。グレッグ区長なんかにポンと預けるくらいじゃ、偽書や写本の類だった可能性もあるし」

いや……十中八九そうだったろうな――。

そんな貴重な物を――いや、実在しないとすら言われていた幻の本を、回収もせずに燃やして証拠隠滅を図った……というのがなによりの証拠だ――。

アルベール国王は内心でそう思い、言葉を続けようとしたが、

「……〝魔導書〟の件は早急に調査する必要がありますな。ですがそれ以上に気がかりなのが――遂に奴らが動き始めたことです」

――そんなバロウ公爵の言葉で、思考の対象を脳内で切り替える。

「……そうね。しかも奴ら〝薔薇教団〟は、オードラン夫妻に接触を図ってきた。明確な敵意を持って」

「「……」」

「これは国家に対する宣戦布告であり、なんらかの準備が整った合図――と見るべきでしょうね」

アルベール国王はそう言うと――ニィッと不敵な笑みを浮かべる。

「でも残念だわ、『薔薇色の黄昏』……。アンタらは、この世で一番敵にしちゃいけない夫婦を敵にしたわよ」

▲ ▲ ▲

「グッッッッッモーニンFクラスの皆さん! おっはようございまーすッ!!!」

――朝。

今日も今日とて、パウラ先生の挨拶から一日が始める。

「「「……」」」

「あれれ~? 皆元気ないぞ~?」

元気ないんじゃねーよ。

朝からそのテンションに付いていくのが面倒くせぇだけだよ。

などと内心で突っ込む俺。

もっとも、こんな挨拶が二年目ともなると、流石に慣れてしまったが……。

――進級に併せて新しくなった教室の中にはパウラ先生を始め、いつもの九人の姿が。

俺、レティシア、シャノア、エステル、イヴァン、マティアス、ラキ、ローエン、カーラ――の九人。

全員静かに席に着き、パウラ先生の挨拶に耳を傾けている。

「さてさて、本日から二年生・一学期のスタートとなります! 去年はちょっと色々なことがありましたが、心機一転! 気持ちを切り替えていきましょう!」

いや、ちょっとって。

クーデターで国家が転覆しかけたんだが?

それをちょっとと表現するのか、この教師は……。

相変わらずというか、なんというか。

それに、ウチのクラスだって変化があっただろうが。

……十人いたFクラスが、今や一人減って九人。

席が一つ、欠けてしまった。

――レオニールの席が。

もっとも、パウラ先生もわかってて触れないのかもしれんが。

新学期早々クラスの空気を重くしないように、気を遣っているのかもしれん。

流石にそこは教師としての自覚が――

「あ、一応触れておきますがレオニールくんのことは残念でしたね! 彼のことは、とりあえず一旦綺麗さっぱり忘れてください!」

――前言撤回。

やっぱこの人、教師としての自覚ねーわ。

こちとら、忘れたくても忘れられませんが?

第一、レオニールってこの世界の主人公だったんだぞ?

超重要人物っていうか、世界の中心と言っても過言じゃなかったんだからな?

しかも俺の宿敵だったワケで……。

それに――今の世界は、ファンタジー小説の物語が完全に破壊された後の状態。

主人公とヒロインが消え去り、物語の根幹を成す人物がいなくなった。

故にこれから先の未来、この世界が一体どうなっていくのか――全くの未知数。

不安はない……と言えば嘘になる。

だが、レティシアと一緒にいられるなら、世界がどうなろうが知ったこっちゃない。

俺にとって、〝世界〟とはレティシアのことだから。

夫の責務として、俺は妻を守り続ける。

それだけだ。

ま、なるようになるだろうさ……。

考えるだけ無駄だわな。

つーか面倒くさい。

などと思いながら、俺が机の上で頬杖を突いていると――

「……先生」

――レティシアが、小さく声を上げる。

「レオニールは……本当に、その……」

「わかりません! なにせご遺体が見つかりませんでしたから! 私は死んだとハッキリわからない人物に関しては、死者として扱いません! なので、一旦忘れましょうと言っているのです!」

ハキハキと答えるパウラ先生。

ああ……そういう。

なるほど、パウラ先生らしいっちゃらしい考え方だな。

生死不明の人間を意識して、お脳のリソースを割くのはバカらしい――と言いたいんだろう。

その点はまあ……俺も同感ではある。

「それと皆さんお気付きかもしれませんが、去年からの新校則に則り所持ポイントが最も低かったEクラスは全員退学処分となりました! 彼らは既に学園を去っております!」

パウラ先生がなんの感慨もなさそうに言うと、今度はイヴァンが手を上げた。

「先生、学園を去った彼らは今後どうなるんです?」

「退学後の生徒に関しては、基本的に学園は不干渉とする予定でしたが……去年は大変でしたからね! 希望者は、人手が減った王城や騎士団での勤務に就けるそうです!」

ほう、王城や騎士団に。

まあ確かに、エルザの反乱で大量に人が死んじまったもんな。

学園に入学するのは貴族出身者が多いし、都合がよかったのかもしれん。

Eクラスの奴らも運がいい。

っていうか、退学になったのBクラスじゃなかったんだ……。

99ポイントとか引かれてたのに……。

それで退学にならなかったのは、逆に凄いな。

実はBクラスの〝王〟って有能なのか?

名前覚えてないけど。

にしても、ファウスト学園長もよくやるよ。

反乱なんて国家の一大事があったのに、それでもきっちり公約通り生徒を退学にするんだもんな。

公明正大と言うべきか、専断偏頗と言うべきか……。

ま、どうでもいいけど。

俺はレティシアと一緒にいられるなら、それでいいし。

パウラ先生は「最後に」と話を続け、

「皆さんが二年生に進級したということは……今年も〝新たな一年生〟が入学してくるということでもあります! 勿論、新一年生にもキミたちと同じ新校則が適用されます!」

――新校則。

それは意図的に生徒同士を争わせ、クラスの中で〝王〟を決める制度。

支配する者とされる者を明確に分け、さらにクラス同士を蹴落とし合わせることで本質的な〝貴族〟を生み出す行為。

どうやら、その戦いが今年も行われるらしい。

パウラ先生は、なんだか少しワクワクした様子で俺の方を見ると――

「今年も元気な生徒さんがたくさん入学したらしいので……楽しみですね!」

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[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple

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[Akuyaku ✕ kekkon] taidana akuyaku kizoku no ore ni, kon'yaku haki sa reta akuyaku reijō ga totsuidara sai kyō no fūfu ni narimashita, 【悪役✕結婚】怠惰な悪役貴族の俺に、婚約破棄された悪役令嬢が嫁いだら最凶の夫婦になりました
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Alban Odran. Arrogant, insolent, and――lazy. He condensed all the negative elements into the worst villain. He was a s*um who indulged in power and talent, but he suddenly realized that he was destined to be the ‘villainous noble who would eventually meet ruin.’ This can’t go on like this! Alban thought. To avoid ruin, he begins to put in effort――but then, talk of a marriage proposal comes his way. The one coming to marry him is none other than the discarded villainess. He hears that she’s a problem child who lost her place due to her villainous actions, and Alban is at his wit’s end―― “Huh? Isn’t she a really capable and good wife?” This is the story of what happens when the ‘lazy villainous noble’ and the ‘discarded villainess’ meet, resulting in the most dreadful couple.

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