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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 523

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「おはようございます」

『む?ダンジョンマスターか。久しいな』

「ダンマスですか?久しぶりですね」

メンテナンスの翌日。

またいつものような生活に戻る伊奈野は、ダンジョンのあるサーバの方に来ていた。

理由は当然。逆侵攻も終わり日本サーバがまた混雑し始めたからだ。

アップデートで多少は改善されたのだが、それでも日本サーバの一極集中の状況をすべてどうにかできるほどの改善にはつながらなかった。

ただ、伊奈野とてそれに文句があるわけではない。

武器たちの試練中に勉強をするのは新鮮で心を新たに勉強できたが、だからと言ってダンジョンで勉強ができないわけではないのだ。

見飽きた光景ではあるが、それでも自分の気持ちの持ちようと集中力次第で勉強などどうとでもできる。

「じゃあ、私は勉強をするので」

久しぶりの再会ではあるが、伊奈野は特に詳しく話をすることもなく勉強を始める。

骸さんや炎さんもその伊奈野に懐かしさを感じつつ、結局そこは変わらないのかという目を向けながらそれを見守った。

ただ、その後すぐに現れた存在に、

「おっ。グリモワール。久しぶりですね。そっちで何があったのか教えてもらってもいいですか?」

『おお。グリモワールが来たならばちょうどいい。ダンジョンマスターにも話は聞くが、先にある程度情報はもらっておくことにしよう。無論、こちらからも情報は共有するぞ』

意識は向かって行った。

現れたのは黒い本。さすがにその情報をまとめている存在にはただ勉強しているだけの伊奈野が勝てるわけがないのだ。

黒い本はここまでの逆侵攻を含めた日本サーバ関連の視点から見た出来事の情報を渡し、逆に骸さん達からこちらのサーバで起きていたことを聞く。

実をいうとこのサーバのプレイヤーたちは他サーバと非協力的であるため逆侵攻には参加しておらず、当然ながら骸さんや炎さんも逆侵攻の情報は掴めていなかったため、

『なんと!?そんなことをしておったのか』

「邪神の拠点に攻め入るとは、なかなか勇気のある人が多いですね」

『勇気で済ませてしまっていいものか。あの邪神の事であるから、どうせ拠点もロクな場所ではなかっただろうから…………参加した英雄たちの一部は、相当な覚悟を決めて臨んだのであろうな』

逆侵攻の話を知ると大層驚愕していた。

特に骸さんにとっては邪神は攻めてくるものであって逆にこちらが攻め入ることができる存在だという認識はなかったようで、目から鱗と言った様子だ。ただ、自分がその話を聞いたとしても参加を決断できたかどうかは微妙と言ったところだろう。

そんな話を伝えられてしまうと骸さん達は自分たちの情報にそこまで価値があるのか分からないという気持ちになってしまうのだが、それでも一応報告は行われて、

『まず邪神側からの侵攻の話なのだが、やはり英雄たちがいなかったため苦戦してなぁ。どうにか外からの者達をアンデット化させて自爆特攻させて凌いだが、さすがに途中から数が減ってきてどうにもならなくなってしまった。あれは途中で邪神の様子が変化しなかったら押し切られていたな。急に消極的になってくれたおかげで何とか助かった』

「逆に、骸様の配下による情報収集をした限り、もう1つの侵攻場所の方はかなり楽に対処できていたようです。とはいっても、バトルマスターは逃げ切ることができる程度ではあったようですが。ただ、たとえもう少し邪神が弱かったりしたとしてもバトルマスターは何も問題がなかったと思いますけどね。筋肉が負けるはずがありませんから」

『ああ。うん。そうだな』

相変わらずの筋肉推しを骸さんは適当に扱いつつ、黒い本に向かって起きたことを伝えていく。

苦戦したことは間違いないのだが、それはそれとしてどうにかなったというわけだ。

ちなみに、骸さんの言う途中で邪神が消極的になったというのは誰かさんが拠点(その頃はまだ本拠地)を攻撃されてしまった挙句女神に縛り付けられたからだったりする。

その影響で力を蓄えなければならないと考えて、消極的に被害が少なく消費が少なくとしたわけだ。

ここまでの情報でも黒い本としては何となく邪神の心情などを読み解くことにもつながる重要な情報だと考えていたのだが、まだそれだけで終わりではないようで、

「実はですね。このダンジョンに数人住み着く人間が現れてしまったんです」

『しまった、と言うほど悪い事ではないがな。ただ、急に本格的にこのダンジョンを攻略しようと考え始めるかもしれんから警戒は必要だと思うが』

本来、忌み嫌われるものであるはずのダンジョン。

しかしそこに、なぜかNPCが数人住み着き始めたのだ。

もちろんそれにはかなり大きな理由があって、

「普段ダンジョンに来ている、例の宗教にかかわっていない外からの者達と接触したことがバレてしまったようでな。異端審問のようなものにかけられる前に逃げてきたらしい」

「かわいそうではありますけど、おかげでと言って良いのかは分かりませんが外からの人たちはかなり楽になっているようですね」

あまり喜んでいいのかどうか分からないような状況が伝えられる。

これはかなり大きな変化と言ってよく、これを境にダンジョン攻略が大きく進むなんて言うことにもつながりかねない。黒い本は、その情報をより詳しく知らなければならないと考え始めた。

そんなところで、

「へぇ?そんなことになってるんですか」

「あっ、ダンマス。終わったんですか?」

『もうこんなに時間がたっていたか。さすがに逆侵攻の話が衝撃で時間を忘れておったな』

いつの間にか勉強を終わらせていた伊奈野が声を出した。

途中から話を聞いていたようで、少し変わったダンジョンの様子に少し驚いていおる様子である。

ただ、驚くのも当たり前。

以前ダンジョンの事を少しこぼしてしまい詰め寄られた経験があるだけに、そんなに簡単にNPCから受け入れられるとは思っていなかった。

もちろんNPC側も受け入れているというわけではないのだが、それでもその中に居て攻略に行かないというだけでも予想外だ。

「常に中で生活をしてくれているのでDPはくれるわけですけど…………正直攻略に対する貢献度の方が圧倒的に大きいですね。特に、今まで持っていた素材の使い道が全ての人間にできてしまったわけですし」

「なかなかきついですね。攻略までの予想期間がかなり短くなってしまったりしていませんか?」

「それも少し短くなっています。特に、向こうにはダンジョン関係の知識も多少あるでしょうから、それがどこまで通用する物かも未知数。場合によっては予定より数か月早く攻略されるなんて言うことも考えられます」

「うわぁ~。全く以て大丈夫ではなさそうですね。邪神を倒すまで、というか、骸さんが計画を実行するまで持ちそうですか?」

「ギリギリ何とか…………と言ったところでしょうか。絶対とは言い切れませんね」

『余の方も全力で対応には当たっているが、さすがにこればかりはな…………だれがどんな知識を持っているかなどは分かったものではない』

ダンジョン攻略のための基盤が強化される。それをすればさらに人は呼び込めるわけで、得られるDPは多くなるし、そもそもずっとNPCが中に居てくれるお陰でかなり多くのDPを供給してくれる。

ただ、それによって得られる利益よりも攻略に対する貢献度の方が大きく、ダンジョン側にとっては少し苦しい状況となってしまう。

「何か打開策でもあればいいんですけどねぇ。例えば、コスプレ魔王の攻撃の余波が攻略に来た人にも届くようにするとか」

「確かにそれができればかなり楽になりそうですね…………バレてしまうととんでもないことになりそうなのでやりませんけど」

『さすがに魔王を騙すような形で使うのはマズいかもしれんな。せめて向こうにも利益があるなどでないと関係性が悪化、最悪敵対しかねん』


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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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