A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 170

【ロブール家】

●ラビアンジェ＝ロブール

祖母のピンクブロンドの髪と藍色の瞳を受け継ぎ、顔立ちも祖母に似ている。

現在学園の２年生で16才。

愛称はラビ。

基本的にはどんな罵詈雑言も淑女の微笑みを浮かべて右から左に受け流し、三十六計逃げるに如かずをバイブルに、責任や義務からも平気で逃走する。

今世は今度こそ自分の為だけに、前々世と同じく無才無能として生きると決めている。

◇ベルジャンヌ＝イェビナ＝ロベニア

ラビアンジェの前々世。

今なお稀代の悪女と蔑まれる当時の第一王女。

異母兄（前国王）以外に兄妹はおらず、立場のない側室の子供。

冷たい印象を与える面立ちに、白とも見紛うほど淡い薄桃色の混ざったゆるく癖のある長い銀髪、金の虹彩と藍色の瞳をした美少女。

◇ベルジャンヌの次、ラビアンジェの前世

異世界の地球と呼ばれる星の日本という国に産まれ、物心つく頃に前世を思い出す。

魔法の無い世界なのに科学や技術が進んでて、不便どころか便利過ぎて愕然とする。

両親からは普通に一般的愛情を注がれてぬくぬく育ち、普通に働いて普通に結婚して平均年齢くらいの86才で子孫に囲まれ普通に老衰死した。

ただ愛を受け、怯える事なく心からの愛を誰かに与える事のできる穏やかな一生に王女時代の荒れて傷ついた心はすっかり癒やされている。

ちなみに自分名義のお金に関してはこの時から好きになり、今世でも影響を与えている。

現金よりクレカや電子マネー主義で、通帳の残高を見てヘラヘラ笑っていた。

余談：前世の夫はそんな妻をいつもそっと遠巻きにして諦観の笑みを浮かべて見ていた。

そしてそんな夫を可愛らしく思いつつ、穏やかで至福のひと時を堪能していた。

●ミハイル＝ロブール

今世の実兄。

一人称：私、時々俺、心の中では俺。

心地良い低音ボイスに父の金髪と母の菫色の瞳の切れ長な目元が涼やかなクール系美男子。

現在学園の４年生で副生徒会長も務める19才。

現時点ではラビアンジェの３つ年上。

義妹シエナの入学前後から本性に気づき始める。

実妹ラビアンジェへの偏見によってつらく当たっていた事を自覚し、関係改善に奮闘中。

実妹のマナーや作法だけは実は完璧だと気づいていて、他者のように無才無能だとは思っていないが、有能と思っていたわけでもなかった。

最近常識からかけ離れた実妹の能力に大変戸惑い、そもそも無才無能って何だろうと途方に暮れている。

●ライェビスト＝ロブール

ラビアンジェの父であり、ロブール家当主。

祖父の金髪と祖母の藍色の瞳で左の目元の泣き黒子がセクシーなクールガイ。

兄に年を取らせた感じ。

ロベニア国魔法師団のトップに立つ魔法師団長。

魔法以外は基本無関心。

妻とは政略結婚で祖父母と違って愛の無い夫婦仲だが多分興味がない。

月に１度の家族揃っての夕食会が前当主である父（ラビアンジェの祖父）の厳命で開かれるが、無ければ一生会わないかもとラビアンジェは思っている。

●ルシアナ＝ロブール

元侯爵令嬢であるラビアンジェの実母。

黒髪、菫色の瞳の美人だがきつめな顔立ちでラビアンジェの祖母にとっては姪にあたる（姉の子供）。

実娘のラビアンジェを忌み嫌い、昔から殺意を持っていて、何度か実行している。

●シエナ＝ロブール

血縁上は従姉妹で、今は義妹。

現在学園の１年生で15才。

実両親（ラビアンジェには伯父夫婦）の色を掛け合せたピンクブラウンの髪と実母の緑の瞳を持ち、父が平民の母と駆け落ちしてから産まれ、11才まで市井で育つ。

両親と共に落石事故に遭い、２人が他界した後、父がロブール家の紋章入りカフスを持っていたり、本人に魔法の適性があった事が縁でロブール家に養女として引き取られた。

ラビアンジェいわく涙は出し入れ自在、外見と学力はなかなか、魔力と魔法はそこそこ、中身はダメ子、合わせて割れば並みレベルと言われている。

以前からラビアンジェの私物を盗んだり器物破損していたが、入学前試験の少し前あたりから義兄に気づかれそうになり、犯罪行為が減った。

●ソビエッシュ＝ロブール

ラビアンジェの実祖父。

ベルジャンヌの元婚約者で彼女の没後、当時のロブール家当主が生け贄にされかけた悲劇の伯爵令嬢シャローナとの身分違いの仲を認めて婚姻させ、早々に代を譲られた。

●シャローナ＝ロブール

ラビアンジェの実祖母でルシアナの叔母でもある。

没落しかけの伯爵家の令嬢だった。

ピンクブロンドの髪と藍色の瞳をしており、ベルジャンヌの婚約者を奪い、嫉妬に狂った王女に悪魔を呼び出す為の生贄にされかけたというのは有名な話。

●シエナの実父（ラビアンジェの伯父）

母のピンクブロンドの髪と藍色の瞳を継いでいた。

駆け落ちした妻と共に落石事故で亡くなっている。

●仲良し料理長

他の何人かの下女達と共に、ラビアンジェを昔から気にかけている。

ハーブソルトや酵母、新作料理の案をラビアンジェから受け取っていて、学園でのお昼にお弁当を作ってくれている。