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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 412

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『そなた……あの下賤な小娘の小飼であったな』

姫様の髪が片側だけ不自然に短かったのは、やはりこの女のせいだったのか。

この女が手に持つ白桃銀の束を見て察する。

最後まで姫様に理不尽を強いたこの女を使い、私自身の手で姫様を救い、相応しい立場にして差し上げよう。

そうして侍女ではなく、男として姫様を愛し、姫様からも愛される。

ずっとそんな自分でありたいと願っていた。

結局は……我欲。

旧友の制止する声は、もう聞こえなかった。

あれから数多くの命を犠牲にしたが、どれも姫様に仇を成した者達ばかり。

むしろ間引きや人を傷つけた魔獣とはいえ、実験に使った魔獣達の方にこそいくらか申し訳ないと思うくらい。

たとえ姫様が望まぬ事をしでかしたとはいえ、今でも後悔していない。

「はは……」

思わず自嘲してしまう。

本当に私という人間は、どうしようもないな。

「どうしたの?」

「何でも……」

そんな私を不思議に思ったのか、旧友の奥方が頭上から声をかけてきた。

返事をした時、ふとジャビの引き際の良さに己の実験が関係しているのではないかと一抹の不安が頭を過る。

元ロブール夫人の体は、どこへ行ったのか。

あの時ジャビが呼び出した、緑色の大蜥蜴らしき体に付いていた夫人の頭には、ほぼ意識を大蜥蜴の方に飲みこまれていたが、元夫人の意志が感じられた。

長年の研究で頭の方に意志が宿る事はわかっている。

元夫人もそうだったのだろう。

元ロブール夫人は現在の姫様の母親だが、姫様自身は母親としての感情は向けていなかったのではないだろうか。

今の姫様と、ベルジャンヌだった頃の姫様とでは母親に対する感情が……いや、あの頃もやはり子が母親を慕う感情とは言い難かったか。

私の刺した槍は、刺した者に悪夢を見せ、屈伏させる隷属の槍だ。

悪魔の力で強化してあった。

今の姫様の兄__ミハイル=ロブールが射ていた光矢は、大蜥蜴の体に刺した私の槍の力をいくらか無効化し、浄化していたが、打ち消す程の力はなかった。

当然だ。

彼はあの瞳の力により、いくつかの属性の内、闇属性の割合が極端に高まっていたのだから。

視界が落ち着かず、更に闇属性とは対局となる聖属性の魔法を使うのは困難。

あのまま制御できずに瞳の力を酷使していれば、魔力が暴走したはず。

姫様に親しげに隊長と呼ばれる旧友が、まず彼を気絶させたのはその為。

レジルス王子は巻きこみ事故だった。

今は瞳の暴走に気づいた姫様が、飲食物に自分の魔力を馴染ませるなりして摂取させて干渉し、抑えているはずだ。

そうでなければ王女だった頃の姫様の元婚約者、ソビエッシュ=ロブールのように魔力を暴走させている。

今のところミハイル=ロブールが魔力を暴走させたという話は聞かない。

仮にも四大公爵家の次期当主だ。

魔力もかなり多く、仮に暴走させていれば噂にならないはずもない。

被害も甚大となる。

王宮で廃墟化していた姫様の住んでいた離宮でソビエッシュ=ロブールが魔力を暴走させた時は、まだ年端も行かぬ姫様が、怪我を負いながらも助け……ああ、今思い出しても腹が立つ。

姫様はあの男に口づけ、直接的に自分の魔力を体に流しこんで干渉し、荒ぶる魔力を抑えた。

だからあの場にいた姫様と私しか、魔力暴走の一件は知らない。

その後はあの男が瞳の力を使いこなせるようになるまで、姫様は婚約者同士の交流と称し、定期的に面会の場を設けた。

紅茶に姫様の魔力を馴染ませ、体の内側から魔力が暴走しないように干渉しながら、コントロールを手助けした。

あの瞳の力はロブール家の血脈に現れる。

しかし頻繁に現れる力ではなく、ソビエッシュの前に顕現させた者は遥か昔。

力の事は詳しく教えてもらえなかったが、少なくとも他者の感情を読み取れるようになるのは、私が直接見ていたから間違いない。

恐らくそれを忌避して、表沙汰にならないよう歴代の当主達は秘密裏に処理していたんだろう。

ソビエッシュが探した限りでは、詳しい資料も残されていない状況だったと聞く。

聖獣との関係が昔と今の姫様のように良好なら、自主的に手助けしてくれたはずだ。

しかしあの頃、王家と四大公爵家の契約者__やがて王や家門の当主となった者達は、契約で聖獣を縛る事で下に見ていたせいか、手助けは期待できなかった。

姫様が当時、自分以外と契約していた聖獣達を自由にしてやれたのは、聖獣達がそれを望んだ為。

それくらいには聖獣達の心はこの国から離れていたのだから。

いつもご覧いただきありがとうございます。

ブックマーク、ポイント、感想にいつも励まされています。

誤字脱字報告もありがたく受け取っております。

教皇sideラスト1話(短め)の後、閑話的な話を更に1話入れて本章は終わりとなります。

ラストを今話とくっつけようかと思ったものの、それだと長いかなと思い、分ける事にしました。

次章までまた少しお時間いただくと思いますが、お待ちいただけると幸いですm(_ _)m

恐らく今章の時ほどは間が開く事はないと思いますが、まずは中途半端にしている別作品をきりの良い所まで更新させつつ、次章はベルジャンヌだった頃の話を具体的に入れていきたいので、少しプロット練ってからかなと考えております。

そしてそして!

11月10日に本作の書籍が発売されますが、カバーイラストに題名が入っていたので、よろしければカドカワBOOKS書籍販売ページにて見るだけ見てやって下さいm(_ _)m

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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