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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 417

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「ごめんよ、ラビ。

昇華はもっと後にすべき……」

「それは違うわ」

片方の膝に移動した、リアと呼ばれていたグリフォンの言葉を遮った公女。

しかし余は昇華という言葉の方に反応してしまう。

普通のグリフォンとは全く異なり、まるで聖獣ヴァミリアのような鮮やかな体躯、魔獣とは明らかに異なる瞳の色彩、そして昇華。

やはり朱色のグリフォンは聖獣であり、魔力が乏しいはずの公女が手を貸したらしい。

そう確信する。

「私が早くルシアナを楽にしたかったの。

息子であるお兄様の魔力で、少なからず自我も残っている内に。

早く悪魔の力を滅しておかないと、死んだ後に魂を食われて消滅させられてしまうもの。

それはちょっと可哀想じゃない?」

聖獣の言葉を遮って話している公女の、少しめくれた袖口から覗く華奢な手首。

ローブに宿る煌めきが掠めるのが、チラリと目に入った。

今、微かに白銀の文字……まさか聖印?

それがローブに宿る煌めきにより、一瞬でかき消された?

もちろん確証までは得られぬ。

しかし余が伝え聞いた王女の最期と、どうしても結びつけそうになる。

公女は王女の面影を宿し、間違いなく聖獣達と契約しておる。

生前の王女のように。

何より余は王女の最期を、そして最期に契約した聖獣達に約束した言葉を知っておる。

故に、もしやと考えてしまう。

ベルジャンヌ=イェビナ=ロベニアは、ラビアンジェ=ロブールとして生まれ変わったのではないかと。

「ラビアンジェ、骨」

唐突にライェビストが公女に声をかけた。

ライェビストよ、言い方……。

思わず心中でつっこんでしまったぞ。

「ええ、お父様。

お願いした通り、お兄様に渡して下さいな」

座りこむ娘を気遣う事もなく、元妻を普通に骨と言っている旧友の弟の神経が計り知れない。

それとなく公女が呼吸を整えた後だったから、ほんの僅かばかり気を使ったのか?

僅かが過ぎるであろう。

娘も娘だ。

何事もない顔で普通に頭蓋骨を渡し……いや、渡さずに何も無い空間から、小さな壺を出した?

とんでも破廉恥な小説は、亜空間に収納されておるのは、余も知っておる。

故に驚きは小さいが……その壺は一体?

「まさか骨壺……か?」

眉を顰めて暫ししてから娘に問うライェビスト。

骨壺?

言われて見れば?

しかし絵柄が呪具のような……。

「可愛らしくお母様の似顔絵を書いてみましたわ」

「……」

似顔絵、だと?!

公女は無言となった父親を気にするでもなく、蛇の集団が1個しかない団子に、こんがらがって群がっているかのような、呪い殺す気満々な絵がついた壺の蓋を開ける。

どう考えても虐待親への恨みをこめたような絵ではないか。

なのに公女の表情からは、完全なる善意だけしか感じぬとは、これ如何に?!

……公女の中の闇が垣間見えた瞬間だ。

しかしあの母親では、致し方あるまい。

余の次男との婚約期間中に潜ませてあった、影からの報告は受けておる。

自分を癇癪で殺そうとした母親への、最後の壺への意地悪など可愛らしいものであると認識を改める。

公女は頭蓋骨を壺の上に置き、片手を頭頂に押し当てながら、魔法で下から粉にしていき、全てを収めてから父親に手渡した。

本当に骨壺であったな。

ライェビストはよくわかったなと、妙なところで感心してしまう。

奴も父親であったと思うべきか?

一応、後で壺をすげ替えるように伝えておこう。

骨壺を受け取ったライェビストが、不意に余の方へと、かなりわざとらしく視線を投げてきた。

公女もそれを追ってこちらを向く。

「アレは連れ帰るか?

どうやら後をつけてきたようだ」

余の方を指差して、よくもぬけぬけと。

魔法師塔にある主人不在の、団長専用執務室に余を呼び出し、簡易の転移魔法陣に入れと、明らかに何かを書き損じた紙裏に言伝を残しておったのは、他ならぬそなたであろう。

国王を突然に呼び出したばかりか、書き損じの紙裏で指図するなど、何とも不敬で雑な男よ。

「あらあら、お父様ったら。

わざとでは?」

「気づいたか」

大して気にしておらぬライェビストの様子から、どうやら娘に見破られる事はおりこみ済みであるらしい。

いつもご覧いただきありがとうございます。

ブックマーク、ポイント、感想にいつも励まされております。

4章エピローグ的なミハイル視点部分で、ラビアンジェが骨壺を見て何を思っていたか、予想して読み返していただけると、ちょっとクスッとしていただけるかもしれない(*´艸`*)

もちろんラビアンジェ画伯は善意100%です。

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(見たよ〜という方は飛ばして下さい。

これにてひとまず宣伝終わりです)

よろしければテレビCM等盛りだくさんとなったカドカワBOOKS樣HPにある【稀代の悪女】書籍紹介ページをご覧下さい!

https://kadokawabooks.jp/product/kitainoakujo/

お陰様で本作【稀代の悪女】2巻も無事発売!

支えていただいた皆様のお陰です!

本当にありがとうございます(*´艸`*)

今回もウェブ版に無いシーンや、視点違いを多数散りばめ、ウェブ版の8割くらい加筆修正しております。

3巻の確約は現状できませんが、よろしければ2巻を、1巻をまだご覧いただけていない方も、これを機に是非ともよろしくお願い致しますm(_ _)m

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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