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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 519

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「お兄様、ラルフ君、ついでだけれど国王とレジルス王子も……助けて」

氷漬けになった妹は、そう言いながら白い小狐と白藍色の鎧鼠を抱き締める。

2体共、聖獣だとすぐに直感した。

「「「「当たり前(無論)だ!」」」」

俺はもちろん、他の3人も即答だ。

妹が初めて俺(達)に助けを求めてくれた。

何も迷う事はない。

「ふふ。

待っているわ、皆」

妹は花が咲いたように微笑む。

俺の妹、可愛いな。

切迫した状況なのに、ついそんな事を考えてしまうくらい、可愛らしい微笑みだった。

俺の瞳には妹の体に注がれる祖父母の魔力が映る。

どうやったのかわからないが、祖父母は遠隔で魔力を注いでいる。

他にも人とは違う、聖獣の魔力も注いでいるらしい。

これは妹が抱える2体の聖獣の魔力だろうか?

だからだろう。

膨大な魔力が妹の体に蓄積されていくのは。

その時、国王に巻きついた黒蛇と国王が魔力を補完し合うのが視えた。

俺達と妹を阻む結界が霧散する。

巻きついた国王からジャンプした黒蛇が、尻尾を咥えて丸くなり、着地。

車輪のような走行で妹へと向かい、ジャンプして小さくなった!?

妹の腕に飛びこんで、聖獣の魔力に近い聖属性の魔力を妹に纏わせた。

あの黒蛇は一体、何だ!?

瞳の色も藍色のような、朱色のような不思議な色をしている。

魔力の質は他の2体や、かつて垣間視た聖獣ヴァミリアとも違うし、魔獣の魔力にも近い。

聖獣と魔獣の中間のような……何なんだ?

しかし俺が思案する間もなく、妹は自分の体に宿った膨大な魔力を使い、何かの魔法を発動しようとする。

とは言え元来、魔力が少なく魔法操作の苦手な妹だ。

何の魔法を発動するつもりかわからないが、補助してやらねば。

そう思って一歩踏み出すより早く、国王が動いた。

「余が魔法を下支えする。

安心して発動せよ」

国王が背後から妹を支えるような形で立ち、妹の耳元で話す。

妹の利き手に手を添わせて、共に手を上に掲げた。

国王は妹が何の魔法を発動させるかわかったらしい。

__ギリギリギリギリ……。

すぐ側にいたからこそ聞こえた小さな歯ぎしり。

音の主であるレジルスが、いつぞや見たハリセンをギュッと握りしめたな?!

殺意満々な顔で、妹じゃなく父王に向かって一歩踏み出したな?!

レジルスの肩に手を置いて、留める。

こちらを振り向いた嫉妬と殺意塗れの瞳に、脱力しながら止めとけと首を振る。

「……レジルス、初恋馬鹿も大概にせよ」

さすが父親だ。

何もわかっていない顔の妹とは違い、国王がドン引きした顔でボソッと呟いたのが小さく聞こえた。

次の瞬間、隠されていたらしいこの部屋の天井に初めて目にする魔法陣が展開された。

失われた魔法と呼ばれる古代魔法陣だという事だけはわかった。

どうしてあの妹が、稀有な魔法を知っているのか。

疑問に思って妹を見やれば、何故か役得感満載の、ムフフな顔でで国王に寄りかかってるな。

__ギィリギィリギィリギィリ……。

レジルスの歯が心配になるレベルの歯ぎしりの音に変わったから、表情を整えてくれ。

心の片隅で妹に懇願していれば、魔法陣の光が体に絡みつく感覚を覚えた。

魂と肉体が遊離しそうな感覚、とでも言うのか?

何かに気づいた顔をした妹。

その直後、寂し気な微笑みを一瞬だけ見せた。

更に俺の瞳は複雑な感情を視せる。

喜びと深い愛情。

そして悲哀と切なさと……諦め?

まるで愛する者と出会っても、別れが待っているのを確信したかのような感情の移ろいだ。

その後、国王と展開した魔法陣を前に、何か魔法で試行錯誤していたように見える。

結局、苦笑しながら肉体から自らの魂を遊離させ、魔法陣に組みこんでいく。

温かな光のような別の魂が妹の魂を包んでいたのが印象的だった。

あの魂は一体、何だったのか。

そう思う間もなく、妹の肉体から黄金と白銀の魔力が飛び出し、妹達の魂を追いかけるようにして魔法陣に干渉した。

人とは性質の違う魔力。

濃厚な聖属性の魔力だが、まさか聖獣の魔力か?

そう思った瞬間、魔法陣が炸裂したかのように眩い光を放つ。

レジルス、ラルフ、そして俺自身が、絡みついていた光に引っ張られるように光源へと吸いこまれていくのを感じた。

『助けたくば、見つけよ』

ふと、凛とした声が頭に響く。

誰の声かわからない。

男なのか女なのかもわからない声だった。

見つけろ?

妹を?

もちろんそれもあるだろうが……それだけではないと勘が告げる。

お久しぶりです!

中秋の名月を過ぎても、まだまだ日中は残暑厳しいですね(^_^;)

お休みしてましたがプロット的な大筋が出来上がったので、まずはプロローグ部分を連日投稿していきます!

※カクヨムの方で先行投稿してますので、先が気になったらそちらを覗いてみて下さい。

お休み中もご覧になって頂いたり、ブックマークやポイント下さった方、ありがとうございました!

そして書籍版を購入して頂いた方も、本当に、本当にありがとうございます!

書籍の続刊は売り上げ次第なので、正直どうなるかわかりません(^_^;)

でもでもWEB版共々、悪魔とベルジャンヌの真相究明となる今章完結までは書籍でも迎えられるよう、やれる事はやっていこうと思っています!

これからも応援よろしくお願いします(≧∇≦)/

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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