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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 582

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「本当に連れてって良いんだな?」

まだ日が昇りきる前の時間帯。

少し霧がかった曇天の中、私に念を押すのはリャイェン。

腕には私の母親であるアシュリーを抱えている。

ロナ達と別れ、神殿に戻ったのは夜だった。

リャイェンに状況を説明してすぐ、アシュリーの事をリリに頼んだ。

頼んだ通りの時間に、アシュリーは私達が暮らしていた小屋から、リリが魔法具を使ってこの場所へ転移させた。

この魔法具は、ポチで動作と安全確認をして完成したばかり。

これから騎士団で、要人の万が一に備えた緊急避難用魔法具として運用されるだろう。

リャイェンのすぐ後ろには、昨日エッシュに頼んであった商船が停泊している。

船の上にはミハイルとラルフの姿がある。

私の魔力で随分と大きく育った卵は、ミハイルが抱えている。

卵は亜空間収納から出した。

ミハイルもラルフも、霧で霞む視界だろうに、私を気遣わしげに見つめている。

「うん。

卵とその人の事をよろしく。

君達が国に戻る頃には、全ての記憶が封じ終わって目を覚ますはずだ。

卵は……どうかな?

いつ孵化してもおかしくないから。

孵化したら、ピケルアーラと呼んであげて」

ロナとエッシュと別れた私は、エッシュに船を手配してもらってから、すぐに神殿に戻った。

『お父様もお祖父様も、何もしないと言っていました。

でも、お祖父様はもしかすると……』

別れ際、ロナが濁した言葉が気になる。

私の予定ではリャイェンの魔法抗体ができるのも、毒の特効薬ができるのも、数週間は先だった。

エナDはそもそも、できていなかったはず。

ミハイルとラルフ、それにポチも良い働きをしてくれた。

もし2人と1匹がいなければ、きっとチェリア家に宛てた手紙を出せたのは、早くても来月。

それならそれで、ロナ姉妹が手紙の存在を知る事もなかったかもしれないけど、こんなに手際良くエッシュが商船を手配してくれる事もなかった。

国王かスリアーダから私へ、秘密裏に治水工事を命じられ、リャイェン達流民は労働を強制されていたに違いない。

私は閃けば、大抵の物は思い通りに作る事ができる。

けどポチの働きが無ければ、エナDの閃きは生まれなかったと思う。

まだできていないエナDを当てにして、魔力に物を言わせ、特効薬を早く完成させる。

そうする事で国王やスリアーダ達の意表を突く。

そんな事、絶対に不可能だっただろうな。

「わかった。

この人は、もしかしてベルの……いや、それにしちゃ若すぎか?」

アシュリーは私がずっと仮死状態にしていたから、時間が止まっていた。

ここに来てすぐ、仮死状態を止めて起こした。

1度覚醒させてからでないと、確実に記憶を封印できない。

起きた時、アシュリーが昔のように錯乱状態にならないよう、私は姿を見せずに念話で会話した。

記憶を封じるのは、アシュリー自身も望んでくれた。

アシュリーは記憶を封じる前に、手紙を1通したためている。

「その人は、名無しのナナコちゃん。

ナナとでも……」

「うん、名前は国に戻ったら改めて考えるわ」

はて?

首を捻る。

わかりやすく、かつ事実を表す名前だと思ったのにな。

リャイェンが気の毒そうな目を私に向けてくる。

意味がわからない。

「と、とにかく世話になったな」

「こっちこそ、うちの国民が色々とごめんね」

改めて頭を下げる。

そもそもリャイェン達が流民となってしまったのは、ロベニア国の王妃であるスリアーダが元凶だ。

私も知ったのは先週くらいだけど、そこに触れると国際問題に発展しかねない。

もしリャイェン達がロベニア国に言及してくれば……うん、間違いなく証拠不十分のいちゃもんとして、ロベニア国が報復と見せかけて口封じで隣国を蹂躙しかねない。

リャイェンが私を、ロベニア国の王女だから信じられないと言った言葉は正しい。

それに、この国で噂されるように、私は性悪なんだろう。

真実は口にしない。

ただ、誤魔化して謝罪するだけ。

「よせ。

顔を上げろ。

今回の事がなくても、俺達の国は衰退してったはずだ。

その時には流民どころか、他国からはもっと蔑まれた存在になってたかもしれねえ。

けど、この国でベルに出会った。

ベルは俺達の国を立て直す糸口も、その方法も教えてくれた。

感謝してんだ」

アシュリーを片腕に抱え直し、リャイェンは私の顔を上げさせながら早口で喋る。

「それより心配なのはベル、お前だ。

なあ、お前も一緒に亡命しねえ?

俺が面倒見る」

「それは無理だよ。

後始末もしなきゃいけない。

その人だけじゃなく、私まで一緒に行くなら間違いなく国王が君達を討ちに出る。

それに今回の事で手を貸したエッシュも、ロブール家も沙汰が下るのを防げない」

アシュリーに執着する国王を、まずは止めなければならない。

エッシュの独断だからとロブール公爵が切り捨てる可能性もある。

けど、そもそも何でエッシュは船を動かせたんだろう?

この船はロブール公爵家の小型商船。

ギリギリだけど、流民達全員を運ぶにはこれくらいの大きは必要だった。

エッシュの独断で動かすにしても、ロブール公爵の許可なしで?

こんなに素早く、タイミング良く?

できるものかな?

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

ミハイル達が関わったせいで変わった部分を覚えておいていただけると、今後の展開に少しは迷わない……かもしれません(^_^;)

作者:……ナナコちゃん?

ラビ:この世界にナナって名前は、普通に存在しているのよ?

作者:……ソウデスネ。

本日、別サイトのカクヨムにて新作を投稿し始めたので、宣伝です↓

【くっせえですわぁぁぁ!

〜転生女伯爵の脱臭領地改革〜】

https://kakuyomu.jp/works/16818093089751214336

令嬢がオッサンに転生したら、深刻な体臭に悶絶して泣き叫ぶお話です。

コメディです。

一般的に残酷とされそうなシーンは、先ほど投稿した2話目だけだと思います。

※主人公的には、ある意味での残酷シーンが終始つきまとう気はしますが……。

よろしければご覧になってみて下さいm(_ _)m

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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