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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 584

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「久しぶりだね、ロブール公爵」

私の前に出たキャスを腕にすくい上げ、肩に乗せる。

目の前にいるのは、エッシュの父親であるロブール公爵。

やはりエッシュが手配した商船の事は、公爵にバレていたらしい。

何年ぶりかに会った公爵は、記憶よりも年を取っていた。

エッシュからは、端から見てもわかるくらいの愛妻家だったと聞いている。

だから恐らくだけど、ミハイルはこの公爵の落とし胤ではない……と思う。

ロブール家の人間は、執着した人や物には違う一面を見せるって言うし。

私とエッシュが婚約するより何年も前に、妻であるロブール夫人は亡くなっていたから、私自身は愛妻家な場面を見た事はないけど。

基本的に、無口で厳しそうな無表情。

顔立ちはエッシュやミハイルと似ている。

「ああ」

「……」

会話が続かないし、続かせる気がないのかな?

公爵と互いに無言で見つめ合う事、数分。

「ベルに何か用?

僕、今は王族も四公の人間も、視界に入れたくないんだけど!」

キャスが沈黙を破る。

毛を逆立てて、威嚇モードだ。

フワフワと頬に白い毛が当たると、胸の奥に得体の知れない欲求が渦巻き始める。

以前、地下牢で猫、子兎、ポチと会って以来、度々こんな事が起こる。

ミハイル達と会ってからは、余計酷くなっている気がするな。

キャスが乗る方の手が、ほとんど無意識にキャスへと伸びて……。

ムギュッ。

神殿でやられた時のように、肉球に踏んづけられた。

公爵へ集中しているくせに、キャスの回避能力が高すぎる。

「急ぎ、戻った方が良い」

公爵が落ち着いた声で、キャスではなく私へ向けて言葉を発する。

「何故?」

「陛下が前チェリア伯爵の動きに、何か気づいた」

「前?」

「本日付けで、チェリア伯爵は息子へ代を譲った」

「……あ」

ふと、ロナが発した言葉で、嫌な予感がした事を思い出した。

「でも、どうして公爵が?」

「妻との約束を守る為だ」

「約束?」

「『親友のアシュリー=チェリアを見つけたら、今度こそ力になりたいの。

もし私ができなかった時は、あなたが代わりに力になって、アシュリーと、アシュリーの愛する家族を守ってあげて欲しいの』」

「「……」」

公爵が夫人の声真似……多分、声真似したんだよね?

似ているかどうかは、夫人と話した事ないからわからないけど、キャスと一緒に思わず無言になってしまったよ?

厳しい顔で、物凄く似合わない声を出すから、公爵が突然現れた時よりビックリしてしまった。

「……ベルの母親がアシュリー=チェリアだって気づいてたんだ?」

気を取り直したキャスが公爵に話す。

言外で、知ってて何もしてこなかっただろうと責めている。

「気づいたのは、息子が王女と婚約したいと言ってきた時だ。

既に王女が保護していたから静観していた」

「は?

普通はもっと早くに気づくものじゃない?

誤魔化したって無駄だ」

その話が本当なら、アシュリーが行方不明になって、公爵が私の母親の正体に気づくまで、何年も経っていた事になる。

「何故?

アシュリー=チェリアの行方不明については、少なくとも先代と今代の国王達が情報規制していた。

時間が経ってから普通に調べるだけなら、そうそう見つからないだろう?」

「何故って、他の三大公爵家の奴らは……それにベルの母親の親友だったなら、早い段階で行方不明に気づいても……」

「妻は元々、私に囲われていた。

アシュリー=チェリアからの訪問がなければ、滅多に人と会う事はなかった。

だから元々、情報に疎い」

「……囲ってたんだ」

公爵がキャスの質問に答える程に、キャスがドン引きしていく。

最後にはキャスの声が力なく、ボソッと呟いた。

「更に息子を生んでから、臥せりがちになった。

それもあって、妻がアシュリー=チェリアが行方不明となった事を知ったのは、少し経っていた。

私はアシュリー=チェリアが来る度、妻が私以外の人間に笑顔を向けるのが気に入らなかったからな。

当時の私は満足していた」

「……ま、満足」

「だが、それだけだ。

手を下す事も、邪魔もしていない。

そもそも妻が親友にどれだけ興味を示していても、私は興味がない。

暫く姿を見せなくとも、私が率先して調べる事もなく、私自身は城に頻繁に出仕する事がないから、時間が過ぎていた。

妻との時間を取る以上、仕事が溜まりがちになっていたせいで、日々、忙しくしていたしな」

「……忙しいのは自業自得」

「もちろん親友の行方不明に気づいた妻は、私に頼んできた。

人を使って、探しはしたさ。

が、先ほどいった通り時間が経過していた上に、情報は規制された状態だ。

人を使って探したところで、見つかるはずもない」

「コイツ、どんだけロブール家の気質持ってるんだ……絶対、適当に探しただけだろ」

確かに公爵の話は一理ある。

普通に人を使う=表面上の聞き取り調査だけなら、きっと大した情報は得られなかった。

私を調べる時には、ロブール家の諜報専門員を使ったんだろうな。

ロブール家の人間は興味がない事には、とことん興味を示さない。

そういうロブール家の気質は、エッシュに引き継がれなかったみたいだ。

エッシュは今のところ、誰かや何かに執着していない。

だから私とも婚約を続けていられるし、私を気にかけて定期的に会うようにしているんだろう。

ミハイルはオカン気質だから、そもそもロブール家の気質からは外れてそうだ。

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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