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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 627

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「陛下から離れよ、ベルジャンヌ!」

俺が王女へと一歩踏み出した時、子兎の時に聞いた女の声がした。

スリアーダだ。

扉が外から内に向かって弾け飛び、同時に王女へと炎刃が乱れ飛ぶ。

赤髪の女が、スリアーダが走りこんで来たかと思うと、王女に向かって手にしていた剣で斬りかかる。

あの剣は、子兎だった時にハディクが手にしていた剣では!?

「「王女!?」」

公爵達が驚いた声を上げる中、王女は間一髪で避けた。

普段の王女なら魔法で防ぐか、余裕を持って避けるかできたはず。

しかし王女の動きは鈍い。

何より、剣は炎を纏う魔法具だった。

正に間一髪で避けるが、左側の髪が肩からバッサリ焼き切られてしまった。

いつも無表情な王女は、避けた後も険しい顔で胸を押さえて、息をどうにか整えようとしている?!

「「王女?!」」

これには公爵達も予想外だったらしく、慌てて王女へと駆け寄る。

「陛下?!

ああ、お可哀想な陛下!

しっかりなさって!」

と同時に、スリアーダは剣を片手に、国王へと駆け寄っていた。

「魔力が乱れている?!」

ニルティ公爵が王女の肩に手を置く。

「聖獣の祝福を奪い、吸収したせいだろうが……この聖印は何だ?」

「駄目だ。

聖印が邪魔をして、私の魔力を馴染ませられない」

「……私の方も駄目だ。

何だ、この聖印は……まるで焼き印のように現れる。

このまま魔力で補助できねば、王女が魔力暴走を……」

公爵達のやり取りを聞き、王女の体に現れた聖印が目に入る。

あれは公女の体を焼きながら這っていた……。

「公女……あの聖印は……」

「聖獣達の主の座を簒奪した咎の刻印よ。

何をしても消えないわ。

けれど聖印でもあるからこそ、あの聖印を逆手に取って、悪魔を封じる事ができたの」

悪魔を、あの聖印で封じた?

どうやって?

「ワンワンワンワン!」

そう思った時、公女の腕に抱かれていたレジルスが、激しく吠えて、腕から逃れようと身をよじる。

「あらあら、駄目よ。

心配しなくとも、ここで死ぬ事はないわ」

「ヴゥ……」

公女の言葉てレジルスの動きこ止まり、しかし疑うように、不服そうにレジルスが唸る。

「ベリード公、ニルティ公、大丈夫。

ありがとう。

下がってて。

それより随分だね、スリアーダ」

呼吸を整えた王女が、公爵達を後方へ行くよう指示する。

「王妃と呼べ、ベルジャンヌ!

公爵達は王女を捕縛するどころか、何故助けようとしている?!

王女と共に、謀反を起こしたか!」

スリアーダは激昂し、座りこんで呆然自失状態の国王を捨て置いて、剣を握り直して立ち上がる。

そのまま王女へと走ると同時に、まずは再び、無数の炎刃を王女へと飛ばす。

王女は急所に当たらないよう、腕で庇い、あるいは避け、傷を最小限にしてスリアーダの前に躍り出る。

「このっ」

スリアーダは王女が魔法で対抗するでもなく、まさか刃も避けず、全力で自分に突進すると思わなかったらしい。

慌てて剣で斬りつけようとするも、王女のほうが上手だった。

恐らく王女は、かなり戦闘の場数を踏んでいる。

魔法を出さずとも、戦える玄人だ。

まずは大振りの一閃を躱し、剣を持つ手に上から踵落としで一撃。

スリアーダが剣を取り落とし、怯んで後ろに下がろうとした胸倉を、左手で掴む。

スリアーダの、がら空きになった腹部目掛け、腰も捻って威力を増した正拳突きを1発お見舞いした。

「ぐあっ……こ、の……離、せ」

呻きながらも、未だ己の胸倉を掴む王女の手を握り、炎で炙るスリアーダ。

「嫌」

「!!」

王女は短く拒否して、今度こそ的確に鳩尾を狙って拳を打った。

声にならない悲鳴を上げたスリアーダは、とうとう膝から崩れ落ちる。

だがそんなスリアーダを、王女が支えてやるはずがない。

「んああっ」

王女がスリアーダの胸元を蹴り上げ、向こうへ転がす。

肋骨が折れたんじゃないだろうか?

「思春期らしい、人生初の反抗期が大爆発ね」

「「……」」

清々しいほど、可愛らしい笑みを浮かべた公女は、人知れず王女に向かって、親指を立てた握り拳をグッと突き出した。

もちろん俺とレジルスは、何も見ていない。

あれだけ虐げられて、これが初めての反撃だったのかとだけ、思う事にした。

無言で震えている国王の横に転がったスリアーダも、黙ってしまった。

「君達の大事な息子は助けてあげる。

もしかすると使い物にならなくなるだろうけど、今後、傀儡は必要でしょう?」

公女に気を取られすぎたらしい。

そう言った王女へと再び視線をやれば、王女の姿はもう、どこにもなかった。

既に転移した後だった。

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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