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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 656

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『リリ、待っていて。

必ずまた会えるから』

姫様の幻影が私の為だけに紡いだ、短い言葉。

変わる前と後で、私の置いていかれたという気持ちは、幾らか和らいだ。

置いていかれたに変わったのだ。

一緒に死のうと言って貰えなかった事は、残念だったけれど。

だからと言って、姫様の気持ちを知っても、自分は結局、姫様を求めて禁術に手を出している。

ただ……古い記憶のように、姫様に裏切られた気持ちは変わり、会いたくて仕方なかかった気持ちから、手を出していた。

もちろん更に心の根底にある、私から姫様を奪った人間達が、憎くて仕方なかった事は覆らなかったけれど。

そう、あの時までは……。

学園祭当日、ジャビが引き起こした事件。

ラビ様がどうやって丸く収めたのか、具体的には聞いていない。

しかし徐々に変わっていく過去の記憶に、ミハイルと黒犬、ラビ様のチームメイトが登場した事から、何をしたのかわからないまでも、過去に干渉した事を察するより他、なかった。

当然、結界の外で亡くなり、黒蛇に丸呑みされた国王が、まさか生き返ってくるだなどと、全くの予想外。

結界の外に非難していた者達の話から、国王以外にも死者が出ていたはずだった。

なのに事件が終わってみれば、死者は0。

国王も含め、死んだと思われた者達は、怪我すらしていない状態。

まあ、今はその事を記憶している者は、私を含めて国の中枢を担う、ごく少数しか覚えていないが。

何故なら事件の後、死者が蘇ったと歓喜する者達も、元死者だった者達も含めて、強制的に一箇所へと集められた。

ラビ様の無事な姿を確認したいと抵抗した私も結局、現れたアッシェ騎士団長に連行された。

そこに闇属性の魔力が豊富な聖獣ドラゴレナが現れ、その場にいる者達の記憶を書き換え、事件の核心部分を隠蔽したのだ。

私は最恐の護衛のお陰か、親友の図らいかわからないが、記憶はしっかり残っている。

ラビ様と聖獣契約を結ぶ、藍色に金が散った瞳をした親友が介入した事で、ラビ様が事件の隠蔽を望んだ事、そしてラビ様の生存を察した私は、仕方なく教会へ戻った。

もちろん翌日にはラビ様がいるだろう、ロブール邸へ突撃訪問するつもりしかなかった。

最後に見た親友の瞳は、ラビ様の瞳の色。

だからラビ様は生きている。

しかしラビ様との別れ際に見た、華奢な体に走っていた白銀の聖印。

アレは姫様を白灰に変えた元凶と同じだった。

一夜だけでも待たねばならない状況に、深夜になっても寝られるはずがない。

あの日ほど、無心でハイヨに破廉恥本を読み聞かせた日もなかっただろう。

いつも通り、ハイヨが満足気に眠りにつこうとした時だ。

私の寝室のドアが静かに、眠っていれば聞き逃してしまうくらい控え目にノックされた。

『何事で……え……』

ドアを開けた私は、思わず戸惑いの声を漏らしてしまう。

当然だ。

ドアの向こうにいたのは……。

『遅くにごめんなさいね』

静かに微笑みながらも、申し訳なげな顔をして立つ……ラビ様だったのだから。

『ラビ、様……ご無事で……良かった……本当に……あ、聖印は!?

ラビ様、あの聖印は何です…………え……え?!』

ラビ様の無事な姿に安堵したものの、すぐに聖印を思い出した私は、ラビ様に詰め寄ろうとし、しかし一瞬で頭が真っ白になった。

ラビ様に……抱きつかれたのだ!

それも深夜だ!

深夜に若い姫様、いや、ラビ様が私の寝室に来て、ギュッと抱きついて、抱き締めてきたのだ!

どういう事、いや、どんな意味だ?!

まさか……まさか、ラビ様は私に夜ば……。

なんていう、不埒な考えが頭をよぎりかけた時。

『ただいま、リリ。

やっと言えたわ。

あなたは今も、私にとって可愛い妹のような存在よ。

長い間、待たせてごめんなさいね。

それから最初の時に、待っていてと伝えられなかった事も、ごめんなさい』

こうして姫様と別れてから数十年間。

新旧の記憶を入れれば、もっと長く感じる期間、私の中で燻り続けたやるせなく、満たされなかった想いは、満たされた。

ラビ様の言った最初の時。

コレは恐らく、新たな記憶が出来上がる前の時間軸を指しているのだと思う。

どうせなら、姫様が死ぬ過去を変えて欲しかった。

けれどあの時の姫様が__ラビ様かもしれないが、変えたいと思ってくれた過去の、少なくとも1つに私へ伝える言葉があったのなら……。

「私は……姫様にとって捨て置ける存在ではなかった……」

想いを形にして発する。

もう、何度目かわからない。

口にする度、安堵と嬉しさが胸に広がる。

「これからは妹ではなく、頼りになる兄として……願わくば、男性として人生のパートナーに……」

以前は邪だからと律していた、ラビ様への渇望。

今後は欲を満たしていくと、こっそり心に誓っている。

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

これにて一旦、教皇視点は終わりです。

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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