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A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life – Chapter 677

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「父上は、私で良いと考えていらっしゃるのですか?」

魔法師団長の執務室を、いつものようにドアをノックせず、静かに開ければ、ライェビストではない者の声がした。

声音と言葉から、ライェビストの息子、ミハイルだと察する。

大きくドアを開けず、既に開いた僅かな隙間から、中の様子を窺う。

ちなみにドアをノックせずに開けるのが慣例となっておるのは、魔法師団長であるライェビスト=ロブールの、日頃の行いが悪いせいだ。

先に余がノックすると、魔法馬鹿の団長は仕事を押しつけられると思うらしい。

しれっと逃げる。

隠れて魔法の研究をする方が、本人としては有意義と判断しておる。

まあ、合ってはおる。

おるのだが、お前は責任ある魔法師団長だろうと言ってやりたい。

「何がだ」

「ロブール家の当主を務めるのは、私で良いのかと言いました」

なるほど。

最近、レジルスの補佐として城を出入りしておるミハイルは、次期当主としての自信が揺らいでおるのか。

心なしか緊張気味の声音から、そう推察する。

ミハイルは妹のラビアンジェ=ロブールの、魔法師としての実力を正確に知った。

更に妹がベルジャンヌ王女の転生体であり、稀代の悪女の真実も知るに至った。

6体もの聖獣と契約もしておるとあっては、自信を喪失するのも致し方ない。

「なれる奴がなればいい。

嫌なら、ラビアンジェにでも押しつけろ。

恐らく前当主がどうにかした後、寿命でぽっくりいけば、ロブール家が管理する事業や領が無法地帯になるか、家そのものが王家によって解体されるかするだろう。

私はどちらでもかまわん」

ライェビストよ、言い方があろう。

ライェビスト自身は、四大公爵家など心底どうでも良いと考えておるのはわかる。

娘の公女もまた、ロブール家自体に、何ら思い入れなぞないのも事実。

しかし普通、そうならぬ。

特にミハイルは、ロブール家らしからぬ一般常識を持ち、幼き頃より当主教育を施された、生粋の公子。

余が思っておるよりは、多少……気持ち程度の父性がライェビスト自身にもある……あると信じたいが、あるはず。

一言、「次期当主はお前で良い」とでも言ってやれば、息子の不安を取り除けるであろうに。

「しかしお前も私の答えなど、端から理解しているのでは?」

「それは……」

ほら見よ。

ただ一言、そのような言葉を父親から得たかっただけであろう。

「なのにお前がわざわざ尋ねてきたのは、私から何を確信したいからだ?

私が一言、お前が適任だと言ったところで、お前の中の疑念は消えん。

消えたところで、結局また生じるはず。

心の中で下に見ていた妹が、自分より優秀だったとして、何をもって優秀か考えろ。

嫌ならラビアンジェを、ロブール家から除籍すればいい。

本人は大して痛手にも感じないはず」

「そんな事、しません。

ただ……」

言い淀むミハイルを見て、ライェビストが小さく息を吐く。

「自分にとって価値がある方を選べばいい。

ラビアンジェが好きに生きてきたのを認めているように、私はお前にも認めている」

「父上……」

おお!

結局、本人に丸投げしておるが、最後は父親らしい感じでまとまっ……。

「それで、ミハイルよ。

お前のせいで私は逃げそびれたようだから、魔法師団長の書類処理を替わるくらいするんだろうな」

「え?

あ、国王陛下?!

いつから?!」

「ミハイルよ、気にするな。

ライェビスト、その書類はそなたが処理せよ。

ミハイルはレジルスの補佐官であって、団長の機密文書を読める立場ではない」

「チッ。

何の用だ」

慌てるミハイルと違い、ライェビストは初めから気づいておったらしい。

にしてもライェビストよ、忌々しそうな顔をするでない。

一応、余は国王ぞ?

「明日、冒険者ギルド本部より、ある冒険者が余へ謁見に訪れる。

そなた、明日は必ず余の執務室へ来い。

それから、何か情報を掴んでおるか」

そう、昨日の深夜だった。

冒険者ギルドの本部より、急きょ謁見が申し込まれたのだ。

急ぎ宰相が情報を集めておるが、各国にとって冒険者ギルドは切り離せぬ関係。

しかも此度の謁見は、ギルド本部から。

一体、何が起こっておるのやら。

再来月、騎士団長を辞するアッシェ騎士団長は、クリスタの護送で北へと旅立ったばかり。

後任を務める副団長だけでは、心許ない。

冒険者ギルドの支部ではなく、本部からの申請なだけに、嫌な予感がする。

「冒険者ギルド本部……さあ?」

ライェビストは暫し考えを巡らせたように見せるものの、つまらなそうに話を受け流す。

その様子から、心当たりがあるのかどうか、余には推察しかねた。

しかし余には1つ、秘策がある。

「そうそう、謁見に訪れる冒険者は、A級冒険者のカイン=アケプだ」

「ほう」

名前を伝えた途端、ライェビストの瞳が好奇心に色めき立った。

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

今回初登場したカインですが、実は別作品で出ています。

鮮血の魔女との物語ですが、五万字いかないくらいの中編小説で、完結しております。

S級冒険者の事も詳しく書いているので、よろしければご覧下さい。

※なろうにも掲載中ですが、実は以前、最後まで加筆修正したのがカクヨムの方なので(^_^;)

【一途な悪女のヤンデレ製造物語】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861420921560

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

A Notorious Villainess Enjoying a Life of [Talentless and Incompetence] in Her Third Life

Notorious No More: The Villainess Enjoys Feigning Incompetence, 稀代の悪女、三度目の人生で【無才無能】を楽しむ
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2022 Native Language: Japanese
Once upon a time, there was a princess notorious for being the epitome of incompetence and evil. Driven mad by jealousy after her fiancé was stolen from her, the princess attempted to summon a demon, using the lady who stole him as a sacrifice. However, at that moment, the crown prince, who was her half-brother, rose up and defeated both the demon and the princess. “Hehe, truth is stranger than fiction.” —But that’s fine. As the princess, I was truly healed in another lifetime. Yet, being reborn in the same world and becoming a duke’s daughter, she found herself once again scorned as an incompetent and useless figure. Nevertheless, the duke’s daughter, Labianje Robur, continues to wear a graceful smile and lets the ridicule slide off her like water off a duck’s back. “Because being deemed incompetent and useless has its perks, doesn’t it?”

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