Switch Mode
Now you can use the translation tool for free for the first 200 chapters of each novel.

A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 128

This post is one of the first 200 oldest posts in its category and is free to translate.
Balance: 0 coin

Click here to buy coins


11月×日

昨夜はポシェモン大会を無事に終えることが出来た。あれを無事と言って良いのかは諸説ありそうではあるのだが……SNSなどで感想を覗いてみると概ね好評だったので良いだろう。決勝戦は獅堂先輩とブラン嬢の対戦カード。人気ライバー同士の戦い。公に直接絡みもそこまでなかった組み合わせなのも相まって、話題性も抜群。結果としては先輩が優勝するという形で幕を下ろすのだった。

まあ決勝戦に関してはお互いに配信画面が映っていないという、VTuber界隈で言うところの『畳』状態だったので視聴者の方々は音声のみで何が巻き起こっているか想像するしか出来ない。獅堂先輩に至ってはゲーム音すら無音だったせいで、彼女のトークだけが聞こえるという……ある意味配信事故的な様子を1万人近くの人々にお届けしていた。

既に前例があっただけにネタとしてあっという間に受け入れてしまうリスナーさん。『流石はあんだーらいぶリスナー、なんともないぜ!』なんて意見もあったぐらいだ。凄い訓練されている。本来はこういう類のは褒められたものではないのかもしれない。それでもファンの人たちはそういう失敗なんかもする姿を含めてのVTuber――ひとつの個性だと認識してくれているのだろう。無論、プロ意識に欠けると指摘もある。それもごもっとも。笑って許してくれる人たちが大勢いるというのは、ありがたいことである。こういう人たちの期待を裏切らないようにしたいものである。

まあ私が同じ事やってたら凄い叩かれてそうなんだけれども。普段の行いと言うべきか、人徳の差、あるいは人気度の差と言うべきか。こういった類のイベント事や企画物にも参加する機会が増えてきたのだが、共演する他演者さんのファンの顔色も気にしつつも仲間同士でこういうワイワイするのは中々どうして居心地が良いのだ。過去を振り返ってみれば、仕事を押し付けられてなし崩し的にそれらを全うするか。あるいは煙たがられて距離を置きながら分配されたタスクをこなすか。このどちらかだ。まあ後者に関しては同じグループの人が悪いわけではなくて、単純にコミュニケーション不足が要因なので当時の私の対応が悪かった。だが、大学の頃は色々他人との距離感を測りかねるというか……いや、それは今でも変わらないか。その頃に比べたらあんだーらいぶは過剰な程周囲の人が気遣ってくれている。あまりにも恵まれ過ぎた環境なのだ。

「思ったより早く終わったな」

今日はちょっとした収録があって都内某所のスタジオへやって来ていた。一応作業完了の報告と事務所の人への挨拶回りも終えて、一息ついた所。

こういう類のは初めてだったから凄く緊張したけれど、頼まれた以上は全力を持って取り組まなければ失礼というもの。今月収録して公開がいつになるんだろうか。自分のボイス関係は収録とかは回数こなして慣れはじめては来たが、流石に今回は毛色が違うため一通り終えた今でも不安感は拭いきれない。果たしてあれで良かったのだろうか、と。最悪編集とか切り貼りで何とかなるとか言う話らしいのだが……私の後も別の人の収録があるとか言っていたし、忙しい方のようだ。確かに、あんだーらいぶ関係の仕事が多いらしく、よくクレジットというか動画概要欄に記載があるのを目にする事が多い。こちらのお抱えって言うわけでもないのだが、過去に実績と言うかこちらの依頼履歴のあるところに頼りがちになってしまうのは否めないだろう。

どこかで一息吐こう。なんて考えを巡らせていると――

「あら?」

「――葵さん」

声優の葵 陽葵嬢だった。こんなところで会うなんてどんな偶然だ。

「お仕事帰りですか?」

「ええ、そちらも?」

「はい。ホラここラジオの収録スタジオから近いじゃないですか」

「ああ、ラジオの」

以前私もゲストとして出演させて頂いた『くりぃむソフト』さんのところの新作美少女ゲーム『Blossom Days』の宣伝番組だろう。確か今月末発売だったかと記憶している。ああいったゲームは基本的に月末最終金曜日に発売されるのが通例だ。何故だか知らないけれども。確かあの時行った収録スタジオの最寄り駅もここだったか。

「そちらは?」と問われるので、素直に収録とだけ簡単に答える。社交辞令的な挨拶を終え、お互いに無言のまま向き合うこと数秒。彼女が何か言いたそうな表情。いや、私が何か言うのを待っているような――そんな雰囲気がした。

「――今度はお仕事、じゃなくて。プライベートで誘ってくださいね」

以前ラジオ収録終わりにそんな台詞を言われた事を思い出した。あの時全然ウインク出来てない彼女の姿が印象的だったので覚えていたのかもしれない。

もしかして、そういう類の言葉を待っていたりするのか……?

「立ち話もなんですし、どこかでお茶でもしますか?」と恐る恐る尋ねる。前回彼女の誘い文句をそっくりそのまま返す形となった。彼女はにっこりと笑って「もう、遅いですよ」と答えた。

「でも、ちゃんと誘ってくれたので許してあげます。お祖母ちゃんの様子とか聞かせて下さい」

「ええ、勿論」

そりゃあお婆さんのタヱ子さんは独り暮らしだし、高齢なのもあり健康面など色々気になるところもあるのだろう。個人連絡先を交換しているとは言え、頻繁にやり取りしているわけでもないし。基本的に私からメッセージを投げることはない。

「神坂さんの方から普段メッセ送ってこないじゃないですか」

「特に変わった事とか連絡しなくちゃいけないことが沢山あったらそれはそれで問題では……?」

「いや、ホラ! そこはプライベートな連絡とかお話とか色々あるじゃないですか!?」

「あるんですかねぇ……」

「あるんですよ。普通は。毎回ほぼ定型文みたいな返信返ってくる身にもなって」

「えっ……なんかすみません」

何やら不満そうに苦言を呈される。近くの喫茶店の場所を調べようとスマホを操作していると、ツンツンと私の腕を葵さんの指が触れている事に気が付いた。彼女の方を見ると私の背後を指差してから、まるでアニメやゲームキャラを演じるようないかにもな可愛らしい声で大仰しく言った。

「ねえ、怜さん、彼女たちって知り合い?」

「…………?」

振り返ると、これまた見知った顔の2人組。ジト目でこちらを見る月と太陽の後輩コンビの姿があった。おや、珍しいこともあるもんだ。知り合いとこうもエンカウントするなんてどんな確率なんだろうか。って、あれ? と言うかなんでそんな目で見られてるんだ。私、何か気に障るような事したかな? 後何故か楽しそうな様子の葵さん。

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

594 名無しのライバー ID:Is/pY6bAV

休日の昼なのに誰も配信やってないんじゃが??

595 名無しのライバー ID:SOXwcjeZ4

そんな日もあるさ

596 名無しのライバー ID:EdOrsh8ZM

こういう日は過去のアーカイブや切抜き

はたまた別の新しいVを探しにネットの海に行くといい

597 名無しのライバー ID:hooDZ1TQt

マジで誰も配信してなくて草

598 名無しのライバー ID:b/LL8JS/4

いつもなら畳や脱サラ辺りが配信枠取ってるような時間帯

599 名無しのライバー ID:MoBthread

畳:昨日のソシャゲリセマラ配信で夜通しだったのでバタンキュー

脱サラ:収録

――――――――――――――――――――――――――――

柊冬夜@リセマラ配信もうしない@Hiiragi_underlive

10時間付き合ってくれてありがとだぜー

流石におねむです

起きたら多分夕方とか

そっからまた夜に配信すりゅー

おまむみー

――――――――――――――――――――――――――――

神坂怜@妹のマフラーを編む男@kanzaka_underlive

明日は収録があるので、朝とお昼の配信はお休みになります。

詳細は諸事情あってまだ皆さんにお伝えすることができませんが、

おいおい発表できると思いますので、それまでお待ち下さい。

夜は配信やる予定なので、よろしくお願い致します。

――――――――――――――――――――――――――――

600 名無しのライバー ID:ZGRYhBEKy

畳10時間もリセマラしてたのかよ……

601 名無しのライバー ID:hpDUCMtPg

リセマラだけで10時間は草

602 名無しのライバー ID:XJEW5+fT4

なんで金あるのにリセマラなんてしてんだ……?

603 名無しのライバー ID:zc3qXcUV1

チュートリアルクリア

ガチャ

引継ぎコード発行

※最高レア複数出た場合

ゲームデータ消去

以下無限ループ

604 名無しのライバー ID:js+wcEFxl

昨今の一部のゲームはリセマラ考慮してるだろってくらい

簡単に出来るやつあるくない?

605 名無しのライバー ID:qxNIEw0ky

ようはプレイヤー数やダウンロード数みたいなのを水増し出来るからな

リセマラ垢は

606 名無しのライバー ID:ICcS9ZaKX

DL数水増し発表的なのは大手ソシャゲはやってないし

どうなんだろね

607 名無しのライバー ID:oRO2fQKeJ

単純作業を10時間もよーやるわ

608 名無しのライバー ID:LNVcR04sF

あれってどこまでやるもんなの?

10連全部最高レアって狙えるわけもないし

609 名無しのライバー ID:gWJTYXaPw

その辺は匙加減というかどこで妥協するかって感じやろ

好きなキャラ+強めの最高レアリティキャラみたいなのが普通では?

610 名無しのライバー ID:06xPp2/iw

強キャラ複数体確保みたいなのでしょ

611 名無しのライバー ID:Ru7iQrluG

ああいう攻略サイトのキャラ強さ指標程アテにならないものはない

古事記にもそう書かれている

612 名無しのライバー ID:eu9Ju/YL1

ある程度やりこんでから見ると評価おかしいキャラとか確かに多い

613 名無しのライバー ID:ji0HKBLdr

割とあるのが後から強化されたり、環境の変化で急に強くなるやつ

614 名無しのライバー ID:0e2vjqPk1

お前らソシャゲに詳しいな

Vの配信見るのだけで手一杯だわ

615 名無しのライバー ID:L8Xi3QZuv

逆に手は空いてるからデイリー楽なソシャゲは幾つかやってる

616 名無しのライバー ID:fvpXsxxBn

配信見ながらデイリー回し余裕やろ

後Vertexみたいに配信見て始めるゲームもあるけど

一緒にプレイできるかもしれんし、予備知識あると余計楽しめるし

617 名無しのライバー ID:fpslovers

この前あさちゃんと野良でマッチしたわ

「本物ですか?」って聞いたら「偽者です」って言われたンゴ

618 名無しのライバー ID:KC0bQnTxv

>>617

それは本当に偽物だったのでは??

619 名無しのライバー ID:5Gwn/ag5F

脱サラの収録ってボイス?

620 名無しのライバー ID:gckineki/

歌やろ

ミカがコーラス、先輩にお願いするかも的なこと言うてたし

621 名無しのライバー ID:e/v0F3VDj

思えば歌ってみた出してないな、あいつ

622 名無しのライバー ID:7iVWKrKUA

歌聞いたことねぇわ

カラオケ枠みたいなのもないし

623 名無しのライバー ID:PgI0SGzZ+

実は過去に歌リレー配信やってんだよなぁ……

624 名無しのライバー ID:0VCK+IX5H

脱サラの歌リレー知ってる奴は古参ぶっていいぞ

625 名無しのライバー ID:IX/9HuZeq

電波ソング……うっ、頭が

626 名無しのライバー ID:5t56UdxwV

なんでや! そこそこうまかったやろ?!

627 名無しのライバー ID:BT7ENfc6C

普通の歌を歌え

628 名無しのライバー ID:pzU5lbJ38

ド天然でウケると思ってやったのか

当時の一件のヘイト管理用だったか諸説ある

629 名無しのライバー ID:8GTTyMPKf

当時の一件ってなに?

630 名無しのライバー ID:nQAfc0oh4

なんかあったん?

631 名無しのライバー ID:nB4ZBoQ4G

詳細知らんけど

炎上してたやつだろ、どうせ

632 名無しのライバー ID:VMBr9RRpc

言わぬが華だな

当人がそれを望んでないだろうし

633 名無しのライバー ID:Erhkw9Zc3

2人が楽しそうに配信してるの見ると一歩間違えてたら――

って思うことはあるなぁ

634 名無しのライバー ID:hnU23iSWP

月太陽コンビも

何か案件の打ち合わせとかで事務所行くとか言っていた様な……?

635 名無しのライバー ID:rNXpOx7jR

あっ……

636 名無しのライバー ID:fuo1bztnn

鉢合わせフラグ

637 名無しのライバー ID:R8ReGN8Gv

歌のレコーディングスタジオは別じゃよ

638 名無しのライバー ID:SJ3DMROko

あんだーらいぶのお歌関係なら恐らくKUNAGIさんとこやろ?

639 名無しのライバー ID:COtgQ2l71

実はあんだーらいぶ事務所と、KUNAGI氏のスタジオ

そんなに遠くはないじゃろ

640 名無しのライバー ID:AvK5B23tx

てか脱サラ普通に挨拶周りで事務所に顔出してそう

641 名無しのライバー ID:iexfok5dw

ホウレンソウ大事だもんネ

642 名無しのライバー ID:ARS88IgjU

ま、まあ鉢合わせなんてねぇって

643 名無しのライバー ID:+ARFNNzGh

どうせすれ違いで終わるからへーきへーき

【お知らせ】

『次にくるライトノベル大賞2022』にアラサーVがノミネートされています。

投票は来週の木曜までです、是非ともよろしくお願いします。

書籍版発売中です。

重版&続刊決定しました。2巻もどうぞよろしくお願い致します。

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

Comment

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Options

not work with dark mode
Reset