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A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 184

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2月×日

「よろしい。ごうかーく!」

「ありがとうございます。我が師よ」

「うむうむ。苦しゅうないぞ。見返りはわかっておるな?」

「勿論。明日の朝食はふわふわフレンチトーストでございます」

「ふふっ、お主もワルよのぉ」

時代劇とかではない。カラオケボックスでの一室での一幕。ちなみにお相手は妹である。結構ノリノリだ。今日は随分とご機嫌らしい。特に私が何かしたとかではないから、学校で何か良い事あったのかな? 妹がご機嫌で私もご機嫌なのだが。

今の状況をザックリ説明すると、妹に歌を特訓してもらったと言うだけの話である。実は去年の12月くらいから月2回くらい、大体隔週でお休みの日に我が愛しのマイシスターとデート、もとい! カラオケ特訓してきたのだ。勿論愛しの妹ちゃんも気分で歌ったりするので、本当にただのデートである。これは間違いない。確定的に明らか。でもこの練習はファンの人たちに向けたサプライズ的な意図もあるので、表に出来ないのが誠に残念である。仲良しアピールしたかったなぁ。

ちなみにそういう類のアピールをすると何故か苦情が来たりとかする。妹にも所謂ガチ恋勢的な人がいるのか、単なる私個人のアンチなのかは不明ではあるが。他の女性Vならいざ知らず、雫ちゃんに関してだけは自重するつもりは一切ない。これを曲げると言うのは私の信念を曲げることと同義なのである。私が兄妹仲良しアピールしとかないと変な虫が付きかねん……世界一可愛いんだもん。

「お世辞抜きに結構いい感じ」

「そう?」

「実感とかないの?」

「いや、全然。朝比奈先輩や御影君はボイトレとかもしてるから、その足元にも及ばないって言う自信はある」

「ま、お兄ちゃんの場合は素の声が良いから。それでゴリ押ししてれば大体《《聞けるレベル》》にはなってるよ」

「そんなもんかなぁ……」

私的にはまったくこれっぽちも自信がないが。そもそも人前で歌うって機会が今まで全然なかったし。学生時代の合唱コンクールとか全然いい思い出がない。クラスメイトの女子から滅茶苦茶ボロカスに言われていた記憶しかないぞ、私。

「ま、ファンの人も上手い歌を聞きたいわけじゃないのよ。神坂怜が歌ってるのを聞きたいわけ。あんだすたん?」

「うーん……わかるような、わからないような」

「わたしが歌下手でもお兄ちゃんは喜んで聞くでしょ」

「当たり前じゃないか」

「それよ、それ。その感覚」

「あー、なるほど」

でも私、妹みたいに可愛げとかないけど……? いや、面だけはmikuriママのガワが良すぎるからか。そう言う事ならば納得いった。

「でも頑なにその曲は練習するんだ」

「そりゃあ掴みは大事じゃん?」

「いや、まあ確かにネタ的には面白いと言えば面白いけどね」

「珍しく面白いって褒められた!」

「わたし普通にそんな辛口じゃないでしょ。割と甘口よ。バーモンドなカレーの甘口なみに甘口」

「なかなかの甘さだな、それ」

甘口シスター、すき。中辛でも辛口でもすき。どの妹ちゃんも捨てがたい。毎回練習に付き合ってくれた見返りとして、この子の望むおやつリクエストを聞いてあげるのが報酬代わりとなっている。ブランド物の服やバッグを要求しないあたりその言葉の通り『甘い』のだろう。可愛い。

「ま、精々頑張って。あ、ねえポテト食べたい」

「晩御飯食べられなくなるでしょ、ダメ」

「えー……ぶーぶー」

「晩御飯でフライドポテト作ってあげるから、ね?」

「えへへ~、お兄ちゃんだいすきー」

「俺は世界一愛してるよ」

「はいはい、わたしも愛してるー愛してるー」

はい、言質取った。丁度ジャガイモあったし、揚げ物は後始末が面倒だけど喜ぶ顔が見られるのならばプライスレス。明日のお弁当の一品としても使えるし。

「細め、太め、どっち」

「揚げたてなら前者、お弁当に入るなら後者」

「なるほど参考にしておこう」

◇◆◇◆◇◆

「――私は思い立ったんですよ。そうだ。歌枠をしようと」

[それはタイトルで知ってる]

[知 っ て た]

[配信枠名と概要欄でバレてますよ……?]

「まあ、うん……それはそうですよね。マシマロとかで結構リクエスト頂いておりましたのでね。顧客が求めるものを提供するのが我々の使命と言うところもあるわけですし」

[なお前回の歌枠]

[前回求めていたら電波ソングメドレー聞かされたんですが?]

[やっぱりあの時の歌リレーは黒歴史なのか……]

[電波ソングメドレー期待して良いですか??]

[そんなの期待する勢力がいるのか(困惑)]

「黒歴史とか、そう言うのはないですよ。だってはじめて箱の一員として皆さんと出来た企画ですからね。覚えていますよ。きちんと。私にとっては大事な思い出です」

[なんかいい感じに語ってるけど結構燃えてたんよなぁ……]

[それっていつものことでは?]

[毎度お馴染みやないかーい]

[よくよく考えなくてもいつも通りやったわ]

本日は歌枠――つまるところお歌を歌う配信である。有態に言ってしまえば一人カラオケする様を皆様に、ネットを通じて全世界へお届けする配信だ。私自身歌はそれほど上手なわけではないし、需要があるのか甚だ疑問ではあるが。リスナーさんからの要望は何故かあるらしい。ずっと定期的にそういうメッセージが届く。ならば期待に応えるのが私の役割であろう。

前回、具体的に言うと去年の5月にあんだーらいぶ内の有志による歌リレー企画以来となる。実に9か月ぶりである。赤ちゃんならハイハイどころか掴み立ち出来るようになるレベルである。ちなみに何で知っているのかと言うと、母が「〇〇さん家のお孫さん、もう〇ヶ月だから〇〇できるようになったんだって」という話題を露骨にこちらを見ながらお知らせしてくれるためである。悲しい。これが未婚、お付き合いしている女性なしの長男の運命なのだ。いや、実際親不孝者だと言う自覚はあるよ? でもねぇ……統計的には男性の場合は31歳くらいで結婚するのが普通らしいから…………ま、まだ数年あるから……セーフ。セーフだから……セーフだよね?

ちなみに前回の歌リレーの際にはやらかしと言うか、コメントでも指摘があったようにそこそこ燃えていた。あの前後は色々あったなぁ。詳しくは今話すつもりはないが、選曲がこれまた大不評だった。全曲ハッピーな感じの曲――所謂電波ソングと言う奴だったのである。ちなみに全曲妹が出てくるアニメやゲームの歌であるという事項を追加しておく。

「実は雫ちゃんと特訓してきたんですよ。ふふっ。つまりはカラオケデートってやつですよ」

[あ゛……? 裏山……しくはないから…………]

[ナ、ナンダッテー]

[自信満々で枠立てた理由が妹と特訓してきたからって可愛いなぁ……]

[わかる<酢昆布>]

[2人共よう見とる<アーレンス>]

[お前もよう見とるな]

[その人ただのストーカーだから(マジレス)]

「なんだか保護者会みたいな感じでちょっと恥ずかしいですね。身内に見守られながら歌うのって少しハードル高くないですか?」

[それはそう]

[まあわかる]

[声は良いんだし自信持ってええんやぞ]

「今更ながら本当に需要あるんですかね……」

[歌の途中にトイレ行く某ミカだっているんだぜ、へーきへーき]

[急に替え歌しだすどこぞの先輩だっているんだよ]

[こまけぇーこたぁええんだよ]

[やっちゃえ]

今更ちょっと躊躇してしまう。気恥ずかしさもあるが、本当に不安になっていた。ずっと応援してくれていた皆の期待に応えられるだろうか? 裏切ったりしないだろうか。そんな不安もあったが、こうまで声をかけてくれる皆を前に今更引くなど出来はしない。それこそ失礼だ。それに何より――妹が太鼓判を押してくれたのだ。褒めてくれたのだ。やる理由なんて、それだけで充分じゃあないか。

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

614 名無しのライバー ID:sYVxoYk8i

あれ、脱サラが歌枠とは珍しい

615 名無しのライバー ID:YH9xIbHYf

歌リレーの企画以来だな

1年近いぞ

616 名無しのライバー ID:l71AT5wld

歌リレー……うっ、頭が

617 名無しのライバー ID:Bv32KvZ4H

無言で同僚たちがリツイートして監視してるのは草

618 名無しのライバー ID:ES9BwOiSX

多分言及すると本人気にするから絶対ROMってるぞ

619 名無しのライバー ID:nQFuw6Zmy

前ってあれだよな

電波ソングをやたら良い声で歌うシュールなあれ

620 名無しのライバー ID:SQQ+sIIED

なにそれww

621 名無しのライバー ID:zaNkWjX+c

そそ、ある意味面白かったけど

めっさ叩かれてたな

622 名無しのライバー ID:uo7MgvlqF

今も昔もずっと叩かれてんな(小並感)

623 名無しのライバー ID:Hq8Lc9yoj

感覚麻痺してきてるけど本当はアカンからな……?

624 名無しのライバー ID:fckaQuJ5p

それはそう

625 名無しのライバー ID:3m2sm1+X+

てか、いつぞや誹謗中傷云々の宣言後なんか仕事してるんか?

626 名無しのライバー ID:q8fS8zNG3

さぁ……?

寧ろ元ダリアの件で前より批判されてる気がする

個人ではなく、箱全体を対象としてる分マシっちゃマシか?

627 名無しのライバー ID:uiGHofmwx

本来そういうのの受け皿になるのが企業箱の役割ですしおすし

628 名無しのライバー ID:MoBthread

まとめブログとかあれな内容の動画は削除依頼出してるくさい

実際に誹謗中傷した人に開示請求されたって話は聞かない

現在進行形でソリライとの対立煽りみたいなのは増え続けているし

629 名無しのライバー ID:BYcG9yJZ/

運営君さぁ……

630 名無しのライバー ID:njbDWOy6t

ああ言うものの開示請求って

結構時間かかるって話はよく聞くし……多少はね?

631 名無しのライバー ID:5BbR23lgp

プロバイダと書き込み先のサイト管理者それぞれに対して

裁判起こさないとあかんからな

時間は喰うよ

忘れた頃にお手紙が届くって話だ

632 名無しのライバー ID:KWKfKvKHQ

速報 脱サラ、雫ちゃんとカラオケ特訓してきた

633 名無しのライバー ID:7MqWIFzmp

だろうと思ったよ!

634 名無しのライバー ID:NxeMxW92G

隔週でカラオケデートとか羨ましいよ……

635 名無しのライバー ID:pA+Zy8cxI

年頃の高校生の妹が……?

まあシスコン&ブラコンだからか

636 名無しのライバー ID:aSH9/DGOQ

脱サラの名誉プロデューサー雫ちゃん

637 名無しのライバー ID:9+nMvHRaR

結果出ていますか……?

638 名無しのライバー ID:w4t+9CMUY

やたらコアなファンが出来ました!

639 名無しのライバー ID:itWXVlhjl

やたら訓練されたファンが出来とるやないかーい

640 名無しのライバー ID:zOd62ks+M

・ボイス売上好調(多分)

・グッズ即完売

・スパチャ解禁時には月太陽コンビに匹敵

登録者比で考えれば割と上々な戦果

641 名無しのライバー ID:oBWnEP5N1

こいつプロデュースする難易度高すぎるんだよ……

642 名無しのライバー ID:MjPnM9TBZ

スペックは悪くないはずなんだがなぁ

643 名無しのライバー ID:QIoZFWi4t

そのスペック、VTuber活動に適していますか……?

644 名無しのライバー ID:OabLWDp2S

日和るって珍しいな

気にする性質でもないだろうに

645 名無しのライバー ID:gckineki/

いや、寧ろこういう時

ファンの人の期待に応えなくちゃ的な

考えになってる奴だろ、こいつ

646 名無しのライバー ID:neT95cdGt

前置きが長い低評価

647 名無しのライバー ID:jv69mU8Wp

ま、まあ最初だし大目に見たれ……

648 名無しのライバー ID:rBon0yCs1

初手、演歌は草

649 名無しのライバー ID:ztUa+gUYd

だから割と上手いのなんなんだよww

650 名無しのライバー ID:seCP1g7G/

選曲ェ……

651 名無しのライバー ID:xEwPgO9jB

まぁた何か変な事やってる……

652 名無しのライバー ID:DM2pPx+JB

これには雫ちゃんも苦笑い

653 名無しのライバー ID:E5IrC4kzu

脱サラ「不登校時代お世話になったご近所のお爺さんが好きだった歌

披露して生まれて初めて褒められた歌だったから。思い出の歌

こういう場で公開するなら、これが1曲目だなって決めていた」

654 名無しのライバー ID:rL7+TXicO

割と重いからネタに出来ないやつやんけぇ……

655 名無しのライバー ID:+G1ETH9HG

亡くなった恩師との思い出の曲とか重い

脱サラ、お前重いよ……重いんだよ…………

656 名無しのライバー ID:WZHRzqi0l

お前の人生どうなってんだよ(定期)

657 名無しのライバー ID:o5kUdKTh+

エモい、でええやん

658 名無しのライバー ID:15ec4lbvA

割と重い話題でネタかと思って笑っていたリスナーも

急に真顔になって反応に困ってるの草

その後自分たちが支えなくてはいけないと再認識した模様

659 名無しのライバー ID:D9mDImaW/

王道アニソンキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

660 名無しのライバー ID:G9eXZP4Wq

ええやん

661 名無しのライバー ID:hc6lC7bBW

そう言うのでいいんだよ

やっぱこいつ声だけはやたら良いよなぁ

662 名無しのライバー ID:QZdFS1sS8

声質の暴力

技術無くてもゴリ押しできるやん

663 名無しのライバー ID:gckineki/

すき

アラサーがVTuberになった話。4巻制作中

2月発売予定。

書き下ろし10万字以上予定です。

4巻であんだーらいぶメンバー全員のキャラデザ出揃います。

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

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