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A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 194

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2月×日

「さて、用件も終わったし帰りの新幹線の時間は……っと。いや、その前に食事とそれから妹に頼まれた用事も済ませなくては」

事務所での打ち合わせを終えて、帰り支度をする。内容的には先日発表されたNOVOLさんの案件絡み。後は来たついでに去年やって中々好評だったASMRバイノーラルマイクの使用許可の申請もついでに行ったところである。勝手に申請書のテンプレ作って提出しているだけなんだろうけれども。私以外多分誰一人として使っていない事は容易に想像出来てしまうが。こう言うのは後から色々監査機関とかに何か言われると困るからなぁ。そもそもベンチャー企業にISOってあんまり取得しないのかもしれないけど。ISOの9001とか製造業とかなら定番なんだけどね。マネージャーである窓辺さんも一応は受け取ってはくれているから、あんまり深くは考えないようにしよう。うん。

「おや……? あの、窓辺さん」

「はーい?」

スティック状のクッキーにチョコレートがコーティングされたお馴染みのお菓子を食べながら返事する窓辺さん。チョコレート部分だけを器用に舐めとってクッキーだけの状態にしてから食すと言う妙な食べ方に関してはこの際触れないでおこう。

「あの……これなんですが」

「スマホ……あー、配信用ですね、それ」

「ここ私たちの前に使っていた人って誰ですかね?」

「御影君、だったかな? ちょっと待ってね確認してきます」

今度は円錐の形状をしたスナック菓子を人差し指、中指、薬指に装着して離席していく彼女の背を眺めながら「これ、突っ込んだら負けなやつなんだろうか?」と胸中で思っていたのはここだけの話。卓上であればすぐ気付くだろうが、見付けたのは椅子の座面。それも背もたれに近いあたりだ。恐らくはズボンの後ろポケットに入れて居て移動する際にすっぽりと抜けたのか。あるいは私と同じように隣の席に荷物を置いていて、何かの拍子で――と言うような形だろうか。

配信用スマホと言う風に関係者一同呼称している。読んで字のごとく配信のための端末。随分前にも触れたかもしれないが、VTuberと言うのが中の人が動くとそれと連動してガワも動くのが一般的だ。それをキャプチャーするツールがこの端末である。カメラで我々演者の動きを捉えて――と言うような形らしい。その辺の技術に関してはちょっとばかり疎いので詳しい仕組みとかは説明が難しい所なんだが……衣装の切り替えだったりとか、細々した設定もあったりするけれども。たまにバージョンアップもする。自社開発と言うのだから驚きである。技術があるってのは良い事だ。それだけで強みになる。我々あんだーらいぶ所属のVTuberにとっては超重要なツールなのである。これなしでは止め絵で配信する羽目になってしまうし。他社さんも似たようなツールを使ってはいるはず。

キャプチャ用のツールで本来映らない筈のリアルの姿が配信に乗ってしまうという配信事故もチラホラあるらしい。ウチのはそう言った事故の前例も踏まえて対策済とのこと。技術屋さんに感謝だな。リアルの顔がバレたらそれこそお祭り騒ぎだ。私はまあ……うん……あれだが、他の若い子がそうなったら目も当てられない。特に未成年の女の子たちもいるわけで。それこそお祭り騒ぎである。

ちなみに配信用の事務所から支給されているこのスマホをなくす人、案外いるのだ。プライベート用だと普段使いで小まめに使う場面も多いから気付きやすいのだが、配信や仕事上でのやり取りなどでしか使わないのでなくしてから実際に気付くまで時間がかかったりもする。いや、まあ備品をなくすなって話ではあるんだが、好き好んで落としたりするわけでもないのだからあまり責められないけど。会社のUSB落として客先の情報が漏れたりとか昨今はあるからなぁ。他人事ではないので私も一層気を付けることとしよう。

「あ、それやっぱり御影君のだったみたいです」

「あー……そうなんですね。って、本人もツイートしてますね」

「誰かしら月に一度は『配信用スマホどっか行った』って言ってる気がします」

「わざとなくしているってことはないので……」

「まあ会社のスマホでソシャゲを遊び倒しているのに配信しない方もいらっしゃいますからね……」

「えぇ……」

恐らくは新戸先輩なんだろうけれど、彼女相変わらず自由奔放だなぁ。そんなキャラクター性もあの人の魅力なのだから、ある意味きちんとRPしていると言えるだろう。ある意味広告塔みたいなところあるからな、新戸先輩の言動って。決して単純に自分の欲を満たすためだけにそんなことしているわけではないはずだ。きっと。

「専用のスマホ用ストラップとか配布したりします?」

「それも有りかもですねぇ。それを演者さんに宣伝させて同じデザインのものをグッズ化販売……これは行けるのでは?」

「商魂逞しいですねぇ……演者が実際に使うのはデザイン変えた方が良いかもしれないですね。どこで特定されるか分からないですし」

「なるほど、なるほど」

窓辺さんは「うんうん」と呟きながらメモ帳になにやらアイディアを書き込んでいる。中々逞しい人である。ここの事務所はそう言う改善案提案すると表彰とかされたりするシステムあるんだろうか?

◇◆◇◆◇◆

ってことで、彼のスマホを自宅へお届けするアラサー暇人デリバリーサービス爆誕である。自身の胸中で呟いたは良いが、酷い字面である。これを公のSNSとかでツイートしなくて良かった。絶対「滑った」とか言われそう。

自分で取りに行くとか言っていたけれど、私が帰り際に届ける方が良いだろう。あとその代わりと言っては何だが、若い子向けの流行りのお菓子のお土産情報をゲットしちゃおうと言う魂胆もあったりするのだが。マイシスターが喜ぶ顔がみたいんだもの。仕方ないね。まあ、単純に最近部屋の掃除してあげていないから悲惨な状態になっていそうと言う直感めいたものもあるんだけれども。環境が悪いと体調も崩しやすくなるし。いつぞや体調崩していたこともあって、色々気にかけてあげたくなる。先輩風と言うものを吹かせているのだ。余計なお世話とか思われていないと良いなぁ……

「うん……?」

インターホンを押したが何も反応はなし。メッセージアプリで連絡を飛ばしてみる。何やら玄関先でバタバタと音が聞こえた。防音室完備ではあるものの、玄関先の物音――なにかが倒れる音と振動は僅かに感知できた。まさか……強盗か何かか? あるいは体調不良で玄関先で倒れていたり……なんてことも考えられる。

「御影君、大丈夫!?」

探るように玄関の扉を開け放つ。

「ひゃ……」

「あ……」

見間違えでなければ、東雲さんを押し倒す御影君と言うラブコメお馴染みの構図が展開されていた。なんだ、そう言う事なら最初から言ってくれれば良かったのに。栄養ドリンクとか差し入れに持って来た方が良かったのではないだろうか。若いって良いね。青春サイコー、いえーい。

「「ちゃ……ちゃうねん」」

「めっちゃ仲良しだね。じゃあ、私お邪魔にならないように――あとは若いお二人で」

「怜先輩違うんスよ! 誤解なんスよ!!」

「ちがいますううううう!」

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

747 名無しのライバー ID:Lsm+op44s

速報 ミカ、配信用スマホをなくす

――――――――――――――――――――――――――

御影 和也@なくしたなくした@kazuya_underlive

配信用スマホなくした

なくしたなくしたなくした

なくしたなくしたなくした

なくしたなくしたなくした

――――――――――――――――――――――――――

748 名無しのライバー ID:CZ2mebzE+

なんだいつものことじゃないか

めっちゃ慌てててワロタ

749 名無しのライバー ID:Erv2iq9xN

ここの連中配信用スマホなくしすぎ問題

750 名無しのライバー ID:MoBthread

ニート「ここは社会不適合者の集まりだからね、仕方ない。

ワタシはなくさないけどね!」

751 名無しのライバー ID:IpSw80QZM

>>750

一番の不適合者がなんか言うとる

752 名無しのライバー ID:qZMMEYjmz

>>750

お前は配信しろ定期

753 名無しのライバー ID:SJkFjtrIh

>>750

VTuber不適合者だろ、お前!

754 名無しのライバー ID:X7hLo7UFd

ニートは配信用スマホでソシャゲ満喫してっからな

755 名無しのライバー ID:sL/OxS+MG

機種新しい方だからプレイが快適と自慢してたゾ

756 名無しのライバー ID:+h/zOkxpA

えぇ……(ドン引き)

757 名無しのライバー ID:QU7rZZ2aJ

平気でガチャも回すぞ

758 名無しのライバー ID:hadKHf+Gl

出会い系アプリで遊んだりもしてたぞ

759 名無しのライバー ID:Q72QdRC31

なにやってんだよ……

760 名無しのライバー ID:s+RgKdZU2

なぜあいつが許されているのか、これがわからない

761 名無しのライバー ID:4bi+1oJug

この箱の知名度が上がることで

配信してないのに恩恵受けてるやつ

762 名無しのライバー ID:gNe2VV3ys

真面目に配信してても恩恵受けられてない子が2人ほどいるんですが、それは……?

763 名無しのライバー ID:U1mi+YasH

脱サラもミカも固定客はいるから……

764 名無しのライバー ID:K8fcPoAPG

ミカ言うほどひどい数字か?

765 名無しのライバー ID:q2wAsW4Io

男性V畳と比較したら皆底辺説

766 名無しのライバー ID:vfZt5JcOX

それはそう

767 名無しのライバー ID:OWsg+Hidj

ミカは500人くらいで推移してるし

ネタ枠だと4桁に乗ったりする

脱サラはまあ……うん、頑張ってるとは思うよ?

768 名無しのライバー ID:GoS/fhbia

畳と同じ箱にいてそれって……みたいなのはよく見るけど

769 名無しのライバー ID:GErO7YGCV

アンスレかな?

770 名無しのライバー ID:fc+Ob1Y/J

実際、うちの男子はようやっとる

771 名無しのライバー ID:qhpfTUQmy

うんうん

772 名無しのライバー ID:97Dw5cAS8

なお配信スマホは脱サラが事務所に置き忘れてたのを届けてあげる模様

773 名無しのライバー ID:Mst4yzPC4

やさC

774 名無しのライバー ID:gckineki/

忘れ物届けてくれる上に、おかずの作り置きまでしてくれるよ

一家に1人欲しい

775 名無しのライバー ID:ZPd3vxrlP

>>774

お母さん……

776 名無しのライバー ID:zTSvZTw88

>>774

オカン……

777 名無しのライバー ID:b3tQYpGXu

>>774

昔カーチャンに忘れ物届けてもらったの思い出した……

778 名無しのライバー ID:jkrmZDVio

そんなことやってるから女体化してカップリングされるんやぞ

779 名無しのライバー ID:e2a3sK0/A

雫ちゃんとの百合物も多いやろ!

780 名無しのライバー ID:5EIaACEEy

レイちゃん実装はよ

781 名無しのライバー ID:xX2DGgjzy

エロ漫画をジャンル毎にわけようとするぐう畜やぞ!

782 名無しのライバー ID:2g43ACtzb

脱サラ「あっ……ジャンル毎にわけておいた方が捗るかな?」

ミカ「やめてぇ」

783 名無しのライバー  ID:hdSewpavb

784 名無しのライバー ID:waeXXt1rd

悲報 ミカのエロ本暴露される

――――――――――――――――――――――――――

柊冬夜@ウ=ス異本@Hiiragi_underlive

アイツの家

おねショタ物と触手物はあったぞ

――――――――――――――――――――――――――

785 名無しのライバー ID:q0s4bjFKR

警戒されてて草

786 名無しのライバー ID:zR6xdvboF

スマホを落としただけなのに

787 名無しのライバー ID:haZ/PL2HK

おねショタとはいい趣味をお持ちだな

788 名無しのライバー ID:Hw4gdg9fo

なお距離を置かれる模様

――――――――――――――――――――――――――

朝比奈あさひ@ショタじゃないです@asahina_underlive

ショ、ショタじゃないです

一般成人男性です

ちょっぴり童顔なだけです

何かあったらママに言いつけます

――――――――――――――――――――――――――

789 名無しのライバー ID:9UAuUCJHi

草ァ!

790 名無しのライバー ID:g/klm3n2C

あさちゃんはぶっちゃけショタ枠だよな

791 名無しのライバー ID:YCcITaFBu

それは疑いようがない

792 名無しのライバー ID:8gLVgF8KB

ママ(脱サラ)

793 名無しのライバー ID:GNMyTHTsQ

そんなんだから薄い本で×××(以下略)

794 名無しのライバー ID:E+uGbnoiU

ちょっと男子ぃ

でも楽しそうだからまあええわ

795 名無しのライバー ID:/+oz+bba6

餌付けの成果か知らんが尻尾振ってそうなくらい懐いてるよな

796 名無しのライバー ID:/yurisuko

掛け算が捗るぜ

アラサーがVTuberになった話。4巻は2月28日発売!

ゲーマーズさんでポップアップストア開催されます。

【4巻特典情報】

■メロンブックスさん

特典SS『獅堂エリカの野望』

有償特典『親友のイラストレーターが親バカすぎる件』

4巻発売記念フェア特典:全巻購入or3巻&4巻同時購入『神坂雫の本当に欲しいもの』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2301350

■ゲーマーズさん

特典SS『十六夜真の愛すべき平穏』

有償特典『ニートのおしごと+あんだーらいぶ誕生秘話』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10707027/

■アニメイトさん

特典SS『mikuri わたしにできること』

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2396741

■BOOK☆WALKERさん

購入特典SS『葵陽葵は振り向かせたい』

https://bookwalker.jp/de615ee57a-9599-46c2-8a73-93c7db99c5ca/

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

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