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A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 204

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3月×日

「ふぅむ」

ディスプレイの前で独り言ちる。と言いたいところだが、「うにゃあ?」と膝元から鳴き声が聞こえた。どうやら我が家の末っ子君が応えてくれたので独り言にはならなかったらしい。人が何か悩んでいると「飯か? 飯か?」とでも言いたげにお腹を見せておねだりするような甘い声を上げる。本当お前が人間だったらマジでVTuberが天職だったりしないか? あるいはホストとか。ついつい甘やかしたくなってしまう感情をぐっと堪える。もしかしたら今私が抱いている感情がVに対して高額のスパチャを投げる気持ちに近しいのかもしれない。酢昆布ネキの擬人化ガワまで持っているし、どういう訳かファンアートも多い。しょっちゅう私が配信やSNSでネタにしているのも原因の一端だと言うのは分かってはいるんだけれども。大体私の会話デッキは家族か家事関係によって構成されているのである。

「太ると怒られるから、おやつないぞ。でも今日の晩御飯はお魚さんだぞー」

「!?」

「めっちゃ目見開くな、お前」

「ぺろぺろ」

「指舐めても出汁とかでないからな……? 寧ろ洗剤の詰め替えしてたから臭くないか?」

「ふしゃー」

「こらこら噛むな噛むな。手癖――じゃないな、口癖? 噛癖で良いのか。それはなんとかならないのか?」

一気に興味が失せたらしく膝の上からキーボード手前に置いてあるリストレストを枕にゴロンと転がる。ふみふみしたりするせいで、結構最近買ったばかりなのにすっかり年季が入ったような状態になってしまっている。次買い替えるときはこの子の玩具にでもするかなぁ。そもそも次は爪立てられたり噛まれても大丈夫なような多少丈夫な材質の物をチョイスしなくてはなるまい。木製のやつとかあるみたいだし、そう言うのが良いのかもな。いっそ自作するか……? DIY配信とか到底VTuber向きじゃない配信やってたが、あれはあれで何故か好評だったのでその第二段としては中々良いのではないだろうか。まあ、この件は要検討と言う事でメモしておくとしよう。

「…………」

「いやいや、今まさに優雅にお眠りタイムになろうとしてたのに視界にポップガード入った途端に右ストレートぶちかますのやめようよ。ね」

「にゃぁああ」

「なにちょっとしてやったぜみたいな満足げな表情で何事もなかったように寝ているんだよ。やっぱり手癖も悪いじゃないか」

この子すっかりポップガードを猫パンチするのが癖になっている。配信の際にここを叩くとコメントが沢山流れるのを見て面白いと思ったのも原因か? 結構チャット欄で文字が流れて行く様を繁々と観察して時折肉球でぺたぺたとコメント発信者のアイコンを叩く謎のゲームを楽しんでいる。

「お兄ちゃん、楽しそうだねー。そう言うの配信でやれば良いのにー。あ、これの2巻ある?」

「それならそっちの本棚に――って、そう言うのお外ではやらないようにね」

マイシスターが私のベッドの上でうつ伏せになりながら漫画を読んでいた。スカートのままで足をバタバタとさせるのは正直どうかと思う訳ですよ。見えるぞ? いや、まあそれ洗濯してるの私だから別段見えても何とも思わないんだけども。誤解を招きかねないので一応弁明しておくが、私が家族全員の洗濯をしているのである。父のYシャツのアイロンがけとか毎日してる。流石にスーツはクリーニングだけど。だが、お兄ちゃん的には妹が隙だらけの有様を見るのは色々と心配になってしまう。外でそう言うのやってないだろうかとか。特に同年代からしたらこんなの何か勘違いさせてしまいそうな行動ではないか。

「あー、はいはい。こんなの家でしかやらないってば。こう見えてわたしって学校では可憐清楚なキャラで行ってるわけよ」

「うん……? いや、普段から、昔からずーっと可憐で清楚で可愛いでしょ」

「…………わたし、たまにお兄ちゃんが心配になる」

「なにそれ」

妹に将来を心配される兄の図。私の人格とか諸々に色々問題があるのは自覚はあるさ。流石にね。でももはやこれはどうにもならない手遅れの部類だ。故にせめてその周りの人間――特に妹だけはこんな有様になって欲しくない。幸せになってほしいと思うのは些か身勝手だろうか。

「そう言えば、さっき何唸ってたの?」

「んー? あー、これ」

話は冒頭に戻るとして――何の気なしにSNSを眺めていたところ、あんだーらいぶ公式アカウントからのツイートが目に入ったのだ。

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あんだーらいぶ公式@underlive_official

ルナ・ブラン(@luna_underlive )誕生日グッズ発売決定

夢川シズル先生描き下ろしB2タペストリーや

記念ボイスなどをご用意しました

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「誕生日グッズ。おー、こう言うの始めたんだ。商売上手」

「それに関しては同意だな」

「今までって各個人が誕生日記念枠みたいなのやるくらいだけだったもんね。あれ? お兄ちゃんってそう言うの細かく情報開示してたっけ?」

「してなかったけど、この度お誕生日を設定する事になりましたという訳だ」

「結構テキトーだねぇ……」

新年度じゃなくて年度末に急に開始してるのが少々違和感がなくもないけれども。いや、まずはどの程度の結果を出せるかを見て来年度から大々的にやって行く流れなのかな、これ。

「元々こんな大きな事業になる予定じゃなかったっぽいし。そもそも動画収益とかがメインになる予定だったけれど、思いの外グッズ等の収益割合が大きかったんじゃないか?」

「なるほど。で、誕生日いつにしたの?」

「月と日をリアルと入れ替えただけ」

「あー、なるほど。ああ言うのってみんなリアルに合わせてるってわけじゃないんだ」

「その辺は人によるとしか言えんなぁ」

少なくとも私以外の男子メンバーは全員リアル誕生日らしい。一応あまり誕生日が『被らないように』と言う暗黙のルールと言うか、運営サイドからの出来ればのお願いがあったのだが、それを妹に伝えるのは止めておくとしよう。一応リアルバレとか諸々考慮した結果、先述した通り誕生月と日をそのまま入れ替えただけの単純な物になった。私なりには気を遣ったつもりだ。デビュー記念が3月になるのを考慮した上で、同じような形でお祝いのグッズや配信枠などあるかもしれないから3月が下期の売上にあたるのであれば、少なくとも上期あたりに持って来るのがベターかなと思ったわけだ。バランスと言うか、今後予算や売上の会議等である程度同じくらいの数字で推移する方がお偉いさんからとやかく言われなくて済むと言うのも重要なポイントである。多分気にし過ぎだけれども。ひとまず、私の――神坂怜の誕生日は9月になっている。今後ホームページが改修されて、この辺りの情報も更新されていく予定なのかもしれない。

「ねー、これなんだけどさー」

「んー?」

マイシスターがスマホの画面をずいっと差し出して来た。

―――――――――――――――――――――――――――

ルナ・ブラン@3/X 誕生日配信@luna_underlive

誕生日記念枠やります

あんらいメンバーからもらったプレゼント開封とかするよ!

スタッフさんに準備してもらったから

まだ誰から何貰えるか分かんないけど楽しみ!!

―――――――――――――――――――――――――――

ブラン嬢のツイートだった。誕生日記念枠と言うかそう言う類いの企画をやるらしい。この子たちって本当に立ち回りが上手いなぁと後輩ながら見習いたいと思うわけだよ。

「プレゼント贈ったの?」

「そりゃあ企画なんだもの。贈らなかったらなかったで不仲云々言われるからなぁ」

「お兄ちゃんが若い女の子が喜ぶプレゼントを贈る姿が全然想像できない件」

「喜ぶって言うよりかは役立つか否かが大事だと思うんだよね」

「何プレゼントしても燃えそう」

「それは割とありそうなのが笑えない。まあ、流石に今回は大丈夫……だと思う」

「あ、と言う事はわたしの誕生日もリアルと別にバーチャル版も実装すればケーキがもっと食べられる!?」

本当に可愛いなぁ。年に二回も妹の誕生日をお祝い出来るなんてやっぱりVTuberって最高だな!

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

774 名無しのライバー ID:8nrldkXK6

なんなんすか、これ……?

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あんだーらいぶ公式@underlive_official

ルナ・ブラン(@luna_underlive )誕生日グッズ発売決定

夢川シズル先生描き下ろしB2タペストリーや

記念ボイスなどをご用意しました

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775 名無しのライバー ID:qlNg5htjX

>>774

マジか……?

776 名無しのライバー ID:1kmS56ZEf

>>774

しかも描き下ろしの新規グッズかよ!

絶対買うわ

777 名無しのライバー ID:kQ2Udqow5

>>774

あんだーらいぶ運営君が仕事してる(困惑)

778 名無しのライバー ID:1EISx/sBj

あれ?

今まで誕生日グッズ的なのなかったっけ?

779 名無しのライバー ID:C6dcN8vtg

最初期あったようななかったような……?

780 名無しのライバー ID:Nmv2e70IH

そもそも誕生日情報公開していない面子も居たやろ?

個人で記念枠みたいなのやってる面子もいたし

781 名無しのライバー ID:nGjKx+ffA

今後は公式からも正式に展開していくって感じなんでしょ

782 名無しのライバー ID:FDUuSXFDG

あんだーらいぶ君はお金儲けが得意だね

オタク君からの投げ銭だけじゃ足りなくなっちゃった(泣)

783 名無しのライバー ID:DWaCeCy40

V事務所も慈善事業じゃあないんでね

784 名無しのライバー ID:MoBthread

これで全メンバーに最低年1回はグッズ提供が約束されたんだぞ

寧ろ悦ぶべきでは? とボブは訝しんだ

785 名無しのライバー ID:f6pumhoCu

>>784

ボブ君オッスオッス

786 名無しのライバー ID:lgwcfXCRX

>>784

角付きのボブ

787 名無しのライバー ID:s4D3VNcPA

>>784

ユニコーン・ボブ

788 名無しのライバー ID:MoBthread

ピチピチの美少女捕まえてボブは酷い(´;ω;`)

789 名無しのライバー ID:bsl70dBKm

自分の事を美少女だと思い込んでいるオッサンとかきっつ……

790 名無しのライバー ID:+7JPvCM38

もうそんな奴らの事どうでもいいよ

791 名無しのライバー ID:k/e5ZvPZ5

シズルママの新規イラストかわよ

792 名無しのライバー ID:blnTjUjym

誕生日記念枠はじまっぞ!!

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ルナ・ブラン@3/X 誕生日配信@luna_underlive

誕生日記念枠やります

あんらいメンバーからもらったプレゼント開封とかするよ!

スタッフさんに準備してもらったから

まだ誰から何貰えるか分かんないけど楽しみ!!

―――――――――――――――――――――――――――

793 名無しのライバー ID:+NUJmV5Ki

事務所での録画をプレミア公開か

グッズ販売の告知と同時とか上手いな

794 名無しのライバー ID:/0S3AnxKY

素のムーブで数字取れる動きをするのがルナちゃん

素のムーブとか関係なく数字取れちゃうのが畳

素のムーブが主夫なのが脱サラ

795 名無しのライバー ID:7dw42dDtK

オチで草

796 名無しのライバー ID:93DWU/UQ7

確かに大体何やっても数字出してる畳は異常だよなぁ……

797 名無しのライバー ID:1U77cYqi3

忘れられがちだが界隈人気トップクラス定期

798 名無しのライバー ID:qN4jmYJp9

ルナちゃん誕プレ配信

・各メンバーからのプレゼント

・本人は中身知らない

・開封はスタッフさん

・リアル映像にルナちゃんのワイプ映像

・どのプレゼントが誰からの物か当てる

799 名無しのライバー ID:UxdBVOkhL

なんか何人かプレゼント選びに不安がある奴がいないですか?

800 名無しのライバー ID:liB1J92P8

何贈るか……センスが問われるな

801 名無しのライバー ID:FGPDDE91c

裏での仲の良さとか関係性みたいなものも

透けて見えてきそうで面白そう

802 名無しのライバー ID:5tO/60J77

男性陣がプレゼントして大丈夫?

荒れない??

803 名無しのライバー ID:e6ORinBjX

でぇじょうぶだ

脱サラがメイン盾になる

804 名無しのライバー ID:vehq9uQ3i

いきなり画面に映せない類いの物は草

805 名無しのライバー ID:4WCrVZ+ko

ルナちゃん「下着だって。ワンカップ大きく見せ……は? ベ、別に小さくないもん!

これ絶対羽澄先輩でしょ!!!」

806 名無しのライバー ID:QLjz6GeJ4

バストアップブラを後輩に送り付けるハッスェ……

807 名無しのライバー ID:RMdPofK78

下着映すのは流石に不味いか

808 名無しのライバー ID:MoBthread

ルナちゃん「レースすけすけ」

エッッッ!!

809 名無しのライバー ID:ji2MgkRTd

ファンアートはよ

810 名無しのライバー ID:QD5oszPps

捉えようによってはまるで好きな人がいるみたいダーナー(棒読み)

ルナちゃん「好きな人が大きいのが好きなら悩むけど

全然そう言うの無いからね?」

811 名無しのライバー ID:VXmJ067Sv

あっ……(察し)

812 名無しのライバー ID:GAjQkNhz7

ま、まあ気のせいやろ

813 名無しのライバー ID:veJy5mmlO

ルナちゃん「うめぇ棒95本! 95本? 明らかに開封されたような形跡が……?」

スタッフカンペ「誰とは言わないけど食べて行きました」

ルナちゃん「wwww」

スタッフカンペ「包みも設置してあったプレゼントボックスに入ってました」

ルナちゃん「それもしかして、『あ』からはじまって、『ね』で終わる先輩ですか?」

814 名無しのライバー ID:k7CnNZbvG

815 名無しのライバー ID:H5JsHHd3r

ニートさぁ……

816 名無しのライバー ID:/4axkB5Hy

後輩のプレゼントを喰う女

817 名無しのライバー ID:tA5h2dt0V

申し訳程度に事務所近所のラーメン屋のトッピング無料券

なお期限切れ

818 名無しのライバー ID:MwStsQcNz

酷すぎて草

うめぇ棒は畳チョイスか

まあ丁度良い感じの選択やな

819 名無しのライバー ID:MoBthread

ニートまとめ

・畳が送った100本のうめぇ棒の内5本を食す

・ゴミはプレボに入れる

・期限切れのラーメントッピング券

・千切った紙に『肩たたき券』

なんやこいつぅ!!

820 名無しのライバー ID:HtrReadKh

ほんま酷いww

821 名無しのライバー ID:euODi010d

図書カード

もうワイ誰か分かったわ

822 名無しのライバー ID:jmdDMf44S

これ絶対脱サラだろ

823 名無しのライバー ID:gckineki/

悲報 脱サラのセンスお爺ちゃん

ルナちゃん「今年お爺ちゃんから貰ったのと一緒だ」

824 名無しのライバー ID:LCtHkgTiG

825 名無しのライバー ID:Jc+XxYvUA

今時図書カード送る奴なんて早々おらんて

826 名無しのライバー ID:s8N7Fs/Jg

申し訳程度に某そこそこ高いアイスの引換券も付けてたから……

827 名無しのライバー ID:OhmfqG3yN

でもさ、ルナちゃんの顔見てみろよ

828 名無しのライバー ID:mPqUdYjM0

ニッコニコで嬉しそうやなぁ……

829 名無しのライバー ID:iYzwE701z

ご機嫌でカワイイヤッター

830 名無しのライバー ID:cZXMpbzj3

もうこの笑顔を引き出した時点で勝ちなんよ

831 名無しのライバー ID:TgEUgbu2i

てえてえ

832 名無しのライバー ID:fvGm//Wh1

いいぞもっとやれ

833 名無しのライバー ID:3lgRvz2NW

でも脱サラのプレゼントセンス皆無なんよなぁ……

834 名無しのライバー ID:gckineki/

あ゛?

そう言うところ含めてええんやろ?

4巻発売中です。

5巻&短編集制作決定しました。

【4巻特典情報】

■メロンブックスさん

特典SS『獅堂エリカの野望』

有償特典『親友のイラストレーターが親バカすぎる件』

4巻発売記念フェア特典:全巻購入or3巻&4巻同時購入『神坂雫の本当に欲しいもの』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2301350

■ゲーマーズさん

特典SS『十六夜真の愛すべき平穏』

有償特典『ニートのおしごと+あんだーらいぶ誕生秘話』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10707027/

■アニメイトさん

特典SS『mikuri わたしにできること』

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2396741

■BOOK☆WALKERさん

購入特典SS『葵陽葵は振り向かせたい』

https://bookwalker.jp/de615ee57a-9599-46c2-8a73-93c7db99c5ca/

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

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