Switch Mode
Now you can use the translation tool for free for the first 200 chapters of each novel.

A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 210

Free translation limit for this category has been reached for older posts. Please login or register to translate this post.
Balance: 0 coin

Click here to buy coins


3月×日

我があんだーらいぶの顔と言っても相違ない獅堂先輩からとあるお願いと言うか、依頼を受けていた。今月は以前から何度も触れているように各メンバーとどういった形であれコラボする事がひとつの目標だっただけにこれは渡りに船とホイホイ乗っかったわけである。先輩からすると私の浅はかな計画を知った上で打診をして下さったという可能性も否定できないのが怖いところではあるが。それも一番誘うのに苦労しそうな新戸先輩を引き連れての参戦となれば、尚更にそう言う風に考えてしまうのである。

とは言え直接彼女の配信に顔を出すわけでもない。単純に彼女の企画に協力する、と言うだけの話である。あくまで裏方として。これをコラボとしてカウントして良いのかは諸説ありそうだが、今の私の業界における立ち位置を考えるとご容赦頂きたい。特に相手が女性Vともなれば慎重に事を進めなくてはなるまい。少なくとも獅堂先輩や新戸先輩に実害が及ぶ、なんて事にはならないようにしなくては……

と言う事で、今私は事務所に居ます。今頃彼女達は配信を始めている頃だろう。同じ建物にはいるが、私が直接登場したりとかは今のところ予定にない。いや、これ益々コラボって言い張れなくなりそうだなぁ……まあ、でも位置付けとしては割と重要なポジションであるとは思う。給湯室と言うかほぼご家庭のキッチンみたいになっているここには大量の食材と調理器具、各種調味料が取り揃えられていた。誰が買って来て用意したのかは不明だが、結構な量がある。これ絶対この企画では使い切らないだろうに……ちょっと勿体ないので後で事務所のスタッフさんに余りもの使って何か差し入れでもするべきだろうか? あるいは企画主の獅堂先輩がこの辺の後始末諸々考えてあるのかもしれないので、その辺は要確認だ。最悪余るなら私が自宅に持って帰るという選択肢に入る。ぶっちゃけ結構お野菜とか立派で色も良いので、私が普段スーパーで購入しているようなものとは、お値段にかなりの差がありそうにも見受けられる。まあ、私は野菜ソムリエでもなんでもないのでただの見た目の感想でしかないんだけれども。いや、そもそも野菜ソムリエってそう言うの判断する資格ではないのか……? 配信で言ってたらエアプって批判されるところだろう。モノローグで良かった。

「わー、これ絶対高いやつだ……」

普通のスーパーではまずお目にかからない高級そうなオリーブオイル。しかもエクストラバージンとピュアタイプ両方揃っている。それ以外にもミル付きのケースに入った岩塩にペッパーとかオシャレなお料理研究家さんの動画とかでよく見るやつだ。どうなってるんだろうか、とかどういう香りするんだろうかとかさっきから落ち着きなく無駄に蓋を開けて匂いを嗅いでみたりしげしげとパッケージを眺めたり、スマホで調べてみたりとか待機時間も割と楽しく過ごせている。

分かっている。こう言うところがVに向いていないって言うのは。流石に自覚はあるさ。でもこう言うの見るとテンション上がっちゃうのは仕方があるまい。実はこれらも社長の私物だったりするんだろうか?

「なんか楽しそうですよね、神坂さん」

「実際楽しいですよ?」

「主夫だなぁ」

「残念ながら独り身ですけれども」

「実は子持ちって言われても信じちゃいそうです」

「両親が『ハヤクマゴ』という呪文を唱えて来ている事実はあります」

「わーお」

マネージャーのまどちゃんこと、窓辺さんが私が本配信をこちらからもチェックできるようにとノートパソコンを持ち込んで色々と準備をして下さっている。机の奥側に設置されたテーブルタップに充電器のプラグを差し込もうと上体をぐっと伸ばす動作をする。それタイトスカートでやるのは色々と危ない気がする。一応ここには他のスタッフも出入りはするわけで……直視しないように彼女の手からささっとプラグを取り上げて、差し込む。

「収録でもしてあとで動画でもアップします?」

「あー、そう言うのって需要あるんですかね?」

「ないわけないですよ。それに本配信の裏側と言うのも需要があるものです」

「なるほど……」

窓辺さんの方がよっぽどVに向いているような気がする。配信確認用に加えて収録用のパソコンまで持ち込んできている。1台で何とかならなかったのだろうかとも思ったが、画面サイズが小さいノートパソコンだと色々不便なのか単純にそれ用のソフトウェアがインストールされていないのかは分からないが、少なくとも年下の女性マネージャーにおんぶにだっこになっているアラサーの図である。手持ち無沙汰なので配信画面を眺めながら、調理器具を洗ったりしていた。

◇◆◇◆◇◆

「今日は前からなんかやってみたかった企画をやるぞ。題してVTuber格付けチェックぅ~」

「ラギーの企画のパクリじゃん。なんなら自分も参加してたじゃん! やーいパクリ! 二番煎じ!」

「世の中のVTuberの企画物なんて99%がパクリとか二番煎じだよ」

[あのイベントは円盤化されてないから寧ろありがたい]

[パクリは草]

[まあ、他所の箱だってこぞって似たような企画やってるしなぁ]

[この手の企画準備がくっそ大変そう]

[身も蓋もないこと言うなよ]

配信で語られているが、ザックリとした概要は彼女たちの説明の通りだ。ようは去年柊先輩の3Dお披露目のリアルイベントでやった『格付け』企画である。高級品と安価な商品の違いを見極めたり、プロの手による御業と、素人仕事の比較であるとか、価値があるものを見極めるという年始にテレビ番組でやっているあれのパロディ企画だ。案外他所のバーチャルタレントグループさんでも似たような企画はやっていたりもするが、何分手間がかかるのでかなり簡易的なものに仕上げることは多い。まあ、実際手間はかかる。単純に比較する対象を決めて、それの『当たり枠』と『ハズレ枠』をそれぞれ用意する必要がある。流石に1問だけだと物足りないので、何問分かそれをスタンバイさせるとなるとその労力がどれほどのものか……そう言う意味ではお手伝いさせて頂けて良かったと思うべきなのだろうか?

「準備滅茶苦茶めんどくさそう」

「実際面倒だったけど、我があんだーらいぶには大体の事を卒なくこなす後輩君がいるんですよ」

「そのための右手――じゃなかった、そのための社畜」

「という訳で比較対象用の準備係として今裏で神坂さんがスタンバってます」

「この企画後輩君に乗っかり過ぎじゃん」

[草]

[ミスター器用貧乏]

[伝説の陶芸教室通い]

[また陶芸したのか……?]

陶芸はしていないです。陶芸は。別の何かはあるが……まあ、それはおいおい発表されるだろう。

「まずは中華。餃子玉将テイクアウトと神坂さんが作った炒飯と餃子になります」

「プロの料理人を呼んでいない手抜き企画かよぉ。ガッカリだよ!!」

「事務所で食べ物に関わる企画と言うだけで参加してきたニートに言われたくないですぅ」

[テイクアウト冷えててすぐ分かりそう]

[これは楽勝やろ]

[これはわかるでしょ]

「出来立てとかいうメタ読み対策として、スタッフさんが冷ましてます」

「いやだいやだ! 熱々食べたい食べたい!!」

「妥協案として炒飯だけ出来立てとかにしますかぁ……」

「今裏で社畜君がフライパンで再加熱してるって」

「もうこれ両方神坂さん作った扱いにならない……?」

[本末転倒]

[フ、フライパンで再加熱してるだけだし]

「どこからその情報仕入れているんだろうか……? まあ、いいや。ちょっぴり水分――お酒を足して加熱っと。と言うか、中華鍋まであるのびっくりだよ」

中華包丁どころか多分ウナギとか捌く用の一式、刺身包丁、牛刀、パン切り包丁にミンチナイフとかもうなんでもありじゃないか。一体何を目指してこれらを取りそろえたんだ……ここまで来たのならいっそダマスカス包丁とかもあって欲しかった。

「あのー……なんで調理はじめた途端に、配信立ち会っていたスタッフさんが一斉にこっちにやって来るんですかね……」

「何故ってそこにご飯があるからです。ちなみにわたしは今日このためにお昼抜いてます!」

「無駄に良い笑顔でサムズアップしないで下さい。せめて少量でも良いのでお腹に何か入れときましょうよ。身体に悪いですよ? 使い捨ての紙皿持って一列に並ぶの止めてもらって良いですか? 私事務所で炊き出ししているボランティアじゃないんですよ!?」

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

417 名無しのライバー ID:MoBthread

女帝の格付けどりゃ

――――――――――――――――――――――――

獅堂 エリカ@カリスマVTuber@erika_underlive

今日の配信は格付けチェック

準備が通常配信より大変だから皆見て

ゲスト:ニート

協力:神坂さん

でお送り致します

――――――――――――――――――――――――

418 名無しのライバー ID:pM52DxRGn

>>417

大丈夫か?

1人燃えそうなやつがいるが

419 名無しのライバー ID:RIWBgOqb9

>>417

畳の3Dリアイベでやってたやつか

420 名無しのライバー ID:la93VmNrr

>>417

企画する女帝高評価

421 名無しのライバー ID:cg/tEgBq+

畳のあのイベント円盤出てないんだよな……

勿体ない

422 名無しのライバー ID:dC9N38mNw

フフ……へただなあ、あんだーらいぶくん。へたっぴさ

稼ぎ方がへたっぴさへた……

423 名無しのライバー ID:MR1jEzFPi

せやろか……?

424 名無しのライバー ID:NsETuxicw

割とグッズとかで集金はさせられている模様

425 名無しのライバー ID:PsuoseXSJ

たまにボイス再販とかもやり始めたぞ

426 名無しのライバー ID:ZkT/T0Dh2

――――――――――――――――――――――――

獅堂 エリカ@カリスマVTuber@erika_underlive

私のガチ恋勢のために

神坂さんは別場所で諸々の準備をして下さっています

会いに行ける距離だけどね☆

――――――――――――――――――――――――

427 名無しのライバー ID:FB4D7h5Zn

じゃあ安心だな、ヨシ!

428 名無しのライバー ID:X18Xl+6k2

それ本当に安心ですか……?

429 名無しのライバー ID:F0QBzDjSZ

ニート参加するってことは

食べ物絡んで来るのは確定的に明らかだな

430 名無しのライバー ID:4Q1hl+HIB

そう言う判断の仕方するのやめろww

431 名無しのライバー ID:7onQTZOsJ

ニート「パクリやん」

女帝「Vの企画物なんて99%がパクリとか二番煎じ」

女帝今日も肩あったまってます

432 名無しのライバー ID:PU0LmARpt

>>431

やめろww

433 名無しのライバー ID:vt2oH87+0

>>431

火の玉ストレートで草ァ!!

434 名無しのライバー ID:kezT2YHQb

>>431

真顔でなんてこと言うの女帝!

435 名無しのライバー ID:yJqWUONrw

ニート「準備滅茶苦茶めんどくさそう」

女帝「大体の事を卒なくこなす後輩君がいるんですよ」

たし蟹

436 名無しのライバー ID:u0DXHpp/V

こういう時の脱サラの便利キャラ感は異常

437 名無しのライバー ID:8ZGarPncT

面白い配信以外は大体何でも出来る定期

438 名無しのライバー ID:HW+Ln0aJf

それVTuberとしては致命的定期

439 名無しのライバー ID:DZWlFVkpm

第1問 餃子玉将と脱サラの炒飯&餃子

なお炒飯は脱サラがフライパンで再加熱した模様

440 名無しのライバー ID:DegYpr/9J

玉将最近行ってねぇな

441 名無しのライバー ID:gNQNdFSC0

玉将旨いよな

唐揚げの謎パウダーめっちゃ美味いよな

ハッピートゥーンのパウダーと並ぶ中毒性の高い粉として規制の恐れがありそう

442 名無しのライバー ID:mrLbQJgT9

女帝「なんか急にスタッフが消えた件」

ニート「皆社畜君のところに紙皿持って並んでるって」

女帝「社内で炊き出しを!?」

ニート「出来らあっ!」

443 名無しのライバー ID:Qy6kM1Wb1

444 名無しのライバー ID:8clZs7X5V

スタッフww

445 名無しのライバー ID:AXh4MhkiY

お前スタッフまで餌付けしてんのかよ……

446 名無しのライバー ID:7RLyop9r6

それこそ畳の3Dイベの時に賄い作ってた男やぞ

447 名無しのライバー ID:N1E3sA9Hz

そう言えばそうだったな……

448 名無しのライバー ID:XHFw7FzNg

本人よりスタッフの方が面白い……?

449 名無しのライバー ID:pqW0LjpZ3

やめてさしあげろ!!

450 名無しのライバー ID:Zact931KC

スタッフ仕事しろよww

451 名無しのライバー ID:bbAZ3HFXk

女帝「いや、普通に両方美味いが」

ニート「うっめぇ、ねぇ? お代わりは? え? スタッフが全部食った? は?」

女帝「昼抜いてまで腹の調整するガチ勢共め……」

ニート「こっちだって1食目なんだぞ!」

女帝「アンタは起きたのがほんの数時間前だからでしょうが」

ニート「時差ボケが酷くて」

女帝「時差以前に頭ボケてるだけだよね」

ニート「ストレートな暴言だ! 炎上しろ!!」

452 名無しのライバー ID:9SFrSw6SC

やっぱりなんだかんだ付き合い長いだけあって

息ピッタリやな

453 名無しのライバー ID:S0SjKGi9h

1問目女帝、ニート共に正解

女帝「神坂さんのやつの方が油っぽくない感じがした」

ニート「それね。餃子とかも野菜多めで割と分かりやすい」

女帝「明らかに妹の雫ちゃんの好みが反映されていそうなヘルシーなやつ」

決め手はシスコン

454 名無しのライバー ID:wilGLIvqn

年頃の女の子いるご家庭だとそう言う配慮もするか

単純に健康志向な性格もあるんだろうが

455 名無しのライバー ID:dHh7nlFco

2問目

最近婚約したマネージャーの彼女さんの作った肉じゃが

or

脱サラの作った肉じゃが

女帝「いや、両方美味しいんだけど……これに格付けもクソもなくね……?」

ニート「ただマウント取られているような気がしてならない件」

女帝「惚気は他所でやれ」

ニート「寧ろこれ、マネージャー君に食わせて当てさせようぜ」

女帝「採用。おーい、ラギーのマネー?」

ニート「見てるお前らが絶対に敵わない去年までJKを嫁にする予定の男」

456 名無しのライバー ID:UqASreg0b

>>455

年跨ぎの配信でお祝いされてた人か

マネージャーさん許さんぞ……

457 名無しのライバー ID:O1Zyp3Ocb

>>455

マネさん低評価

458 名無しのライバー ID:MqBeYXBIi

>>455

格付けとは一体……

459 名無しのライバー ID:aTFHyXbQa

>>455

既に若干ネタ切れしてないか……?

460 名無しのライバー ID:ervkD+wJ4

「おい、行けよ!!」

「行けよ! エロゲ体質!!」

「ほら、行け!」

スタッフさんの声草

461 名無しのライバー ID:bwgU7Qkou

私怨こもってるだろww

462 名無しのライバー ID:cOCwAppZt

あんだーらいぶはアットホームな職場やな!

463 名無しのライバー ID:gckineki/

手料理沢山食べれる2人羨ましいよ……

464 名無しのライバー ID:wX4JjiHiR

野郎の手料理なんて羨ましいか?

465 名無しのライバー ID:gckineki/

あ゛?!

466 名無しのライバー ID:MoBthread

女帝「え? これ? まだ片方食べてないじゃん」

ニート「え? マジで当ててんの……えー……面白くねぇー。これキッカケでフラれろよぉ」

女帝「ッチ……はいはい、お幸せに、お幸せに」

普通に当てるの草

なんで演者サイドまでそのノリなんすかねww

466 名無しのライバー ID:3dwT5O+xA

愛の力って偉大よね

466 名無しのライバー ID:mOnxbUPHd

マネさんも末永くお幸せに

コミカライズ版連載開始しています。

隔週更新なので1話を半分に分割している関係上短めではありますが……

次回更新は明日6/8予定です。

https://comic-walker.com/detail/KC_005559_S?episodeType=first

4巻発売中。

5巻&短編集今秋同時発売予定です。

【4巻特典情報】

■メロンブックスさん

特典SS『獅堂エリカの野望』

有償特典『親友のイラストレーターが親バカすぎる件』

4巻発売記念フェア特典:全巻購入or3巻&4巻同時購入『神坂雫の本当に欲しいもの』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2301350

■ゲーマーズさん

特典SS『十六夜真の愛すべき平穏』

有償特典『ニートのおしごと+あんだーらいぶ誕生秘話』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10707027/

■アニメイトさん

特典SS『mikuri わたしにできること』

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2396741

■BOOK☆WALKERさん

購入特典SS『葵陽葵は振り向かせたい』

https://bookwalker.jp/de615ee57a-9599-46c2-8a73-93c7db99c5ca/

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

Comment

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Options

not work with dark mode
Reset