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A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 227

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時系列的には7章くらい想定

書籍版読んでないとちょっと分かんないかもしれない

11月×日

「ふふーん」

「随分ご機嫌ねぇ」

「分かるー?」

「そんないかにも聞いて下さいって雰囲気出してたら、母親じゃなくたって分かりますとも」

「さすがママ」

今日は自覚があるくらいにはご機嫌だった。ママに言い当てられてしまった通り、わざわざリビングでそれとなく振る舞って理由を聞いて欲しかった。有態に言うとご機嫌の理由をママにも見て欲しかったのだ。今のこの気持ちを少しでも誰かと共有したかった。目論見通りってやつ。ま、こう言う機微に聡いのでこうなることは分かり切っていた上で確信犯的にやっていたってだけなんだけれども。

「見て見て、mikuriママに描いてもらったの!!」

「イラスト描いて下さる人の事をママって言うのだったかしら?」

「より正確に言うとキャラクターデザインしたイラストレーターさんの事を指すんだけれども、まあその認識でもあってる」

「可愛いわね。たしか……神坂雫ちゃん?」

「そうそう」

スマホの画面にはメイド服を着たわたし。正確に言うとお兄ちゃん――あんだーらいぶ所属のVTuberである神坂怜。その妹である神坂雫なんだけれども。わたしにとってはこの子も半身みたいなものだ。

「どことは言わないけれど盛れてるわね」

「盛ってないよ?!」

「え? 若い子の間で可愛く撮れてることをそう言うんじゃなかったかしら」

「あ……そ、そうだよね。うん、盛れてる、盛れてる」

「やっぱり胸も盛ってるのね」

「なんでわざわざ言うのぉ?! 確かにそう言う希望出したけど!!」

「出したんだ」

「うぐ……だ、だってバーチャルの世界くらい理想の姿になりたいじゃん」

「それがそのバーチャルYourTuberさん? の良いところよね」

メイド服に身を包んだ神坂雫。これは以前お兄ちゃんの配信中の雑談でわたしにメイド服を着て欲しいって言うような内容があって、それを見ていてmikuriママがイラストを描いて下さったのだ。ベースはクラシカルなメイド服だけれども、胸元だけは大胆にハート型に開いている。事前にmikuriママからこのデザインで良いか、直して欲しいところがあるかの確認があって、そこですこーしだけ胸を盛ってもらった。いや、だって現実でだって色々と盛る術はあるわけじゃない? だったらこのくらいやったって罰は当たらないと思うの。とは言えmikuriママに余計なお手間をかけてしまったのだけれども。普段そうした公開前のイラストの確認って言うのはほとんどない。わたしの記憶が確かならば今回が初めてだ。その打ち合わせの際には、兄がまた無茶しないかを心配する様子が見られたのできっとそれを聞くのが本命だったんだと思う。直前にお兄ちゃんと同じあんだーらいぶ所属のメンバーがちょっとしたゴタゴタに巻き込まれてしまい、それを救うために自らを犠牲にしたスケープゴート的なことをやらかさないかをかなり気にかけていた。わたし視点からも思い当たる節、前科がありまくるのよね……でもmikuriママにまで心配してもらえるだなんて本当に幸せ者だなぁ。

「それにしてもこう言うの描ける人って本当に凄いわよね」

「分かる。mikuriママは控え目に言って神絵師!」

「うちの子2人が揃ってお世話になっているし、今度直接ご挨拶にでも伺った方が良いのかしら」

「それはちょっと重い気がするんだけれども、両親公認の仲になるのであればわたしとしては良し」

「えっ、この方女性なの?」

「そうだよ。しかも美人」

直接対面したことはないけれども、あの酢昆布先生が褒めていたくらいだ。それに失礼かもしれないけれど、兄のガワを担当すると知った時に既にお名前を存じていたが、改めて彼女のことを調べたときには数年前の写真ではあるがどこぞのサイトにあったのを拝見したことがあった。あまり美人絵師だとか言われるのが得意じゃなかったり、変な男連中から変なDMが届くのを嫌って最近は顔出しとかはしないようになっているみたいだけれども。

「あらそうなの?」

「気遣いが出来て、お兄ちゃんの事も不快感を抱いたりとかしていない。事ある毎にわたしたち兄妹を気遣って、まるで本当の親子みたいに可愛がってくれている」

「あらあらあら」

露骨に嬉しそうな表情になるリアルの方のママ。浮いた話を全然聞かないから……親しい異性がいるというだけでちょっぴり嬉しそう。両親からすると年齢的にも良い人の1人や2人――と思っているようだが……まあ、過去に散々な目に遭っているのは家族全員知っているのであくまで茶化す程度で本気でお見合いとかセッティングさせてまで相手を見つけようだとかは思ってはいないみたい。あれを経験して女性不信、人間不信になっている感も否めないのでお兄ちゃんが心の底から信頼を寄せる人間自体が非常にレアだ。ソシャゲなら最高レアリティのキャラクターみたいなものだ。mikuriママに至っては絶対に『人権キャラ』とかって呼ばれるレベルのお人柄だと思うのよ。

「ママってばテンション上がりすぎだってば」

「だって、ねぇ……?」

「気持ちは分かるけどね。わたしも彼氏とか作った方が良い?」

「それするとパパとあの子の精神面が心配すぎるわ」

「親バカとシスコン」

「愛されてる証拠じゃない。悪い気はしないでしょ。それにあなただってあんまりそう言うの本気で作るつもり今のところはないでしょうに」

「ま、今はまだね」

ママには伝えていないけど、VTuber活動してからは割とその辺でしょっちゅう女性引っ掛けてるような気がしないでもないけれども……いつものお節介焼きをするんだけれども、それを当たり前みたいに受け入れるような人たちばかりではなく、それに対して感謝して好意を持ってもらえるのはまあ当然と言えば当然なんだけれども。それにさっき触れたみたいに自分を犠牲にしてそういうのをやってしまうと、そりゃあまあ、刺さる人には刺さるだろうよ。まず大前提として今までの周囲が控え目に言ってもクソ環境だっただけで、本来はそのくらいの感情は向けられて当然だと思うのよ。現在のV活動としても決して順風満帆ってわけでもないけれども、身近なところ、周囲の人たちは皆良い人たちばかりなのが救いだ。

わたしとしては次にまたあんなことがあれば今度こそ兄は…………だからこそ信頼できない人間に任せるわけにはいかない。お兄ちゃんを裏切らず、好意をいいように利用しないような人でなくちゃいけない。それ自体は人として当たり前のことではあるんだけれども、それに加えてあの兄の心の傷を癒してあげられるくらいに包容力のある女性と言うのはそうはいない。

「まあ、でもあの子最近はあなた以外の事もよく話すようになったし、何より毎日楽しそうだもの。親としてはそれだけで充分よ」

「そっか」

わたしも同じような事を思っていたりするのは内緒だ。家族で集まっている時に以前では考えられない事に身内やご近所、家事、ニュース以外の会話デッキとしてVTuber関係の話題が頻繁に登場するようになった。少しとはいえ改善傾向にあるのは喜ぶべきだろう。

「あ、でも大好きなお兄ちゃん取られたどこかの誰かさんが拗ねちゃうかもなぁ」

「は?!」

「何だかんだお兄ちゃん子だものね、あなた」

「違うから!」

『アラサーがVTuberになった話。』

5巻&サブチャンネル(短編集)本日9月30日発売予定です

コミカライズは10月7日発売予定です。

【5巻&サブチャンネル&コミカライズ版特典情報】

■メロンブックスさん

5巻特典:イラストカード(怜ちゃん)

5巻有償特典:『アレイナ・アーレンスは犬神狂衣を許せない!』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2537991

サブチャンネル特典:イラストカード(東雲愛莉)

サブチャンネル有償特典:『東雲 愛莉 後付けの幼馴染』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2538507

5巻&サブチャンネル同時購入特典:『朝比奈あさひ 今月の振り返りと親友の話』

コミカライズ版特典:『描き下ろしイラストカード』

コミカライズ有償特典:『アクリルスタンドフィギュア付き限定版』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2551810

■ゲーマーズさん

5巻有償特典:『犬神狂衣はじめての推し活』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10745173/

サブチャンネル有償特典:『とあるスレ民の一日』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10745176/

5巻&サブチャンネル同時購入特典:『新マネージャーの引継ぎ作業』

コミカライズ版特典:『描き下ろしミニ色紙』

コミカライズ有償特典:『描き下ろしアクリルスタンド付』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10747520/

■アニメイトさん

5巻特典:イラストカード宵闇忍

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2936503

サブチャンネル特典:イラストカード柊夏嘉

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2936504

5巻&サブチャンネル同時購入特典:『天羽終里のVTuberにあこがれて』

コミカライズ版連載開始しています。

次回更新は10/5更新予定です。

https://comic-walker.com/detail/KC_005559_S?episodeType=first

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

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