Switch Mode
Now you can use the translation tool for free for the first 200 chapters of each novel.

A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 254

Free translation limit for this category has been reached for older posts. Please login or register to translate this post.
Balance: 0 coin

Click here to buy coins


5月×日

連休真っただ中。そんな中で新人VTuberを導入した我があんだーらいぶは絶好調だった。猫撫 心猫さん、狐塚コンさんは勿論、それ以外の面々も話題の波に乗って視聴者数、再生数共に好調。バーチャルタレントグループとして新人デビューは最高のカンフル剤と言えるだろう。もっとも準備に手間もお金も人材も必要になるので、そう易々と何度も使い回せるわけもないので、大事なのはそのタイミングだ。そう考えると今回の連休中の唐突な告知とデビューというある種の電撃作戦と言えるのではなかろうか。

「ま、お兄ちゃんは相変わらずぜーんぜん伸びてないわけだけれども」

「酷い事言うなぁ……事実ではあるんだけれども」

他メンバーが先述の通り新人加入の勢いそのままに配信しているのに対し、私の方はと言うと相変わらずである。寧ろ平時より少ないくらいであるが、これはいつも視聴して下さっている方の中には旅行や帰省などのご予定があるらしくわざわざ『リアタイ視聴できなくてごめんね』と言うようなコメントを頂いたりもしていた。そりゃあ、連休ともなれば自宅でゆっくり過ごしている人以外にも、予定がある方は沢山いらっしゃるはずだ。新規の裾野が広がることには違いはないが、時間がある分視聴者数が増えることもあれば、こう言う場合もあるだろう。ともあれ皆さんが順調な中1人輪を乱すように視聴者数低下という結果に熱心な方々は盛り上がっているようではあるが。こんな理由でも注目されるだけマシと取るべきか……

「流石大手さんは違いますねー、数日にして登録者2万人ってビックリですよね。こっちなんて何人だと思ってるんですか」

当たり前みたいに声優の葵 陽葵さんが我が家のリビングで紅茶を啜りながらしみじみと呟いていた。

「なんでここにいるんですか……今更ですけれども」

「なんでって、ゴールデンウィークにお祖母ちゃんのお家に孫娘が訪ねて来るのは至極当然な流れではないですか」

「じゃあ、別にウチに来なくたって良いじゃん……」

「雫ちゃんそんなこと言って良いのかなぁ――ここに取り出したるは……」

紙袋から菓子箱を取り出してマイシスターの前に突き出す。シュガーバターサンドクッキーと記載されている。東京で有名なお菓子のようで、それを見た途端に目を輝かせる我が妹。あらやだ可愛い。食べたいなら言ってくれれば買ってきたのに。

「そ、それは……有名なバ、バターサンドクッキー……」

「ふふん」

「ご、ごくり」

「食べたい?」

「たべたい」

「わたしがこの家にいることは自然な事だよねー」

「し、仕方がないから許してあげる」

「ちょろかわ」

「チョロくないもん!」

滅茶苦茶容易に懐柔されていた。こんなので大丈夫なのか、お兄ちゃん不安になって来ちゃうよ。将来どこの馬の骨とも知れない輩に目を付けられないか本当に心配だよ。そしてそんなマイシスターの様子を横目に葵さんが満足気な表情でこちらに問いかけてくる。

「雫ちゃんの許可も頂いたのでよろしいですかぁ~」

「妹が許可するのであれば是非も無し、ですよ」

「この兄妹案外チョロいのでは?」

「なんか今凄い失礼な事言いませんでしたか?」

「まっさかぁ、この純真無垢な乙女の瞳を見てそんな事が言えますか?」

「ちょっと距離近くないですか……?」

「VTuber業界で言うところのガチ恋距離ってやつですかね」

私の目の前に己の瞳を見え付けるようにずいっと距離を詰めてくる。ふわりと爽やかな香りが鼻をかすめた。シャンプーなのかトリートメントなのか不明であるが、多分私が使っているような安物などではないんだろう。ちなみに彼女の言う『ガチ恋距離』と言うのは元々はリアルのアイドルさん相手に用いられていたものだが、現在はV界隈で使用される事が増えてきている。配信画面上で至近距離で顔を映しだすような状態を指すらしい。随分前にあった頃は目の下のクマを化粧で隠していたが、今は血色も良さそうだ。瞳の方は少し充血気味なのは職業病なのだろうか。

「ちーかーい!」

「あらあら、ごめんなさい。お兄ちゃん取ったりはしないですよー」

「取るってなによぅ、取るって!」

「まだ、ね」

「お義姉ちゃんポイントマイナス10点」

「ひっどーい」

何だかんだ仲良しな妹と葵さん。見ている分には微笑ましい。この子に姉が居たらこんな感じだろうか、だとか失礼な事を思ってしまった。案外人見知り気味なこの子がここまで砕けた口調で他人と話をするのは中々珍しい。

「――で、わたしのガチ恋距離のご感想は?」

「目が充血していますが、少し目を休めた方が良いと思います。近くの薬局紹介しましょうか。目薬もあるでしょうし。充血や目の疲労にはビタミンB2を摂取すると良いらしいですよ。お手軽に摂取できるものとなると……やはり乳製品とかでしょうかね」

「マイナス100点!!」

「何を減点されたんでしょうかね……?」

「わたしの乙女心返せ!! と言うか慌てる素振りとか、照れる素振り、少しくらい見せたって良いでしょうに!」

「そんなに照れるなら辞めておけば良かったでしょうに」

顔を真っ赤にしてこちらを指差しながら叫ぶ葵さん。流石は声優さん、まるでアニメの中のワンシーンのような場面になってしまう。日頃から素でこう言う声質で会話していたら、身バレとかしないんだろうか。彼女は声優以外にもVとしての活動も並行して行っている。酢昆布ネキがママと言う繋がりから、アーレンス嬢とコラボしたり自身が出演するゲームの宣伝などをメインに活動しているようだ。

私に何かそう言うのを期待しているのであれば非常に申し訳ない。いい歳して、と言うのもあるが……そうはなりえない相手に照れたり、恥ずかしがったりしてもね。

「やーい、やーい相手にされてないでやんのー」

「クソガキ雫ちゃん可愛い。生意気なやつめぇー。うわっ、ほっぺぷにぷにだ」

「やれめくらさい」

「もちもち」

葵さんに指差して「やーい、やーい」と煽りだして調子に乗っちゃう雫ちゃんも可愛い。それに対してあの子の両のほっぺを指でつまんで軽く引っ張る葵さんだが、曰くぷにぷにらしい。私だってやったことないのに……ずるい。ずるい。あの子ご機嫌な時くらいしかスキンシップを許してくれないのである。まあ、ご機嫌な時は髪を結ったりするので、その点は私の勝利なのだがな。

「良いなぁ……」

「わたしのほっぺぷにります?」

「私がぷにりたいのはマイシスターの方なので」

「えぇ……普通の人はドン引きですよ、それ。それにしても普段からほっぺぷにるのやってそうなのに意外だ」

「お兄ちゃんはシスコンである事は疑いようもない事実だけど、わたしは無暗に触れることは許してないの」

「へー。で、SNSで見たけれど、今日のその髪結ってもらったんだよね?」

ちなみに私がSNSで投稿したわけではないと弁明しておく。妹自身が『今日は時短のために兄に髪をセッティングさせた。面倒な時は楽ができるのでオススメのライフハック』と投稿していた。本人としては私に髪を結わせるのはあくまでも時短作業のため、という意図らしい。世の中的には「ブラコンじゃん」と言う反応であり、これにはお兄ちゃんもニッコリ。当人は不本意みたいだけれども。

「たまにだけ。手先器用だから面倒な時やってもらってるだけ」

「やっぱりブラコンじゃん」

「ちーがーいまーすぅ」

「でも本当に上手に結べてる」

本日の髪型は三つ編みポニーテール。それほど手は込んでいないので、褒められてもお世辞にしか聞こえないのが正直なところだが。

「わたしの髪も結ってくれますか? 雫ちゃんとお揃いで」

「お義姉ポイント不足です。もっと溜めてから交換して下さい」

「ちぇー、残念。しかもポイント交換性なんだ……そう言えば、兄妹と言えば……新しく妹ちゃん出来たんですよね、義理とは言え」

「猫撫さんのことですかね」

「そうそう。コラボとかしないんですか?」

「現状なんとも。少なくともあちらから何かしらアクションはないのであれば、こちらがどうこうするつもりはないです」

「もう1組の方はコラボするって滅茶苦茶SNSで話題になってたのに。勿体ない」

「あー……柊先輩の場合は特別ですからね」

狐塚コンさんと柊先輩がコラボすると言う話だ。SNSでの交流は盛んにおこなわれていたし、そのやり取りも話題になっていたのでその流れだろう。近日遂に実際に配信上でコラボするとのこと。

「じゃあ雫ちゃん。この流行りに乗っかってわたしたちは義理の姉妹コラボしない?」

「するわけないじゃん。誰が義理の姉妹だ」

「ひどーい。あ、あとで2人のご両親にご挨拶しなくちゃ」

「それはギリ許可」

「マイシスター、その謎承認システムなんなの……?」

実際お世話になっているタヱ子さんのお孫さんなので、きちんとご挨拶はしておくに越したことはないだろう。ちなみに両親の方はやたら嬉しそうだったけれど、絶対何か勘違いしている。

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

233 名無しのライバー ID:FdAaPAEM6

畳とコンちゃんコラボ結構話題になってんな

234 名無しのライバー ID:QnH4Qg0hR

そりゃあそうよ

235 名無しのライバー ID:TkfGoMlT8

男女の異性Vコラボ自体が結構珍しいんだもの

それに加えて同じママの兄妹コラボ

話題にならない方がおかしい

236 名無しのライバー ID:jHCTCdx0h

コンちゃんのムーブが上手すぎるんだよなぁ

237 名無しのライバー ID:KbI17CEsQ

あれでも性格的に素でやってそうなのが怖い

238 名無しのライバー ID:NCIxH/4Ut

狙ってやってても凄いけど

天然でこれならマジで逸材よな

239 名無しのライバー ID:MoBthread

普通にムーブがうまい

デビュー前畳と兄妹アピ

デビュー配信ゲーム好きアピ

直後にRTA配信

畳と兄妹コラボ

240 名無しのライバー ID:R2TGuBXOE

>>239

このムーブが配信未経験者(推定)

なのがビッくらポン

241 名無しのライバー ID:dIp3DyfXm

>>239

コンちゃんの普段ダウナー系っぽいけど

ゲームの時だけウッキウキになるのホントかわよ

242 名無しのライバー ID:wFvig58rl

>>239

初動で言えば月太陽越えは伊達じゃない

243 名無しのライバー ID:u4bZTd/lX

運営もよくもまあこんな素人見付けてきたな

244 名無しのライバー ID:z0Bzp7IPo

必死こいて前世探してたけど

結局見付からんかったんか

245 名無しのライバー ID:+QvXa8AsN

でも猫ちゃんも普通に登録者数で言えば負けてないよな

246 名無しのライバー ID:hrHpaknGa

そりゃあ前世銀盾持ちやぞ

247 名無しのライバー ID:tbadKgk1v

世間では一発屋扱いだが

仮にもミリオン再生持ちやで?

248 名無しのライバー ID:yBrXMCgA1

普通に歌滅茶苦茶上手いしな

249 名無しのライバー ID:lf2lN4Xp5

ファン層が好きそうな少し昔のアニソンとか

わざわざ練習して歌配信してくれるんやで……

推すしかないやろ

250 名無しのライバー ID:EGB5uuAYa

猫ちゃん「この曲めっちゃすき。アニメも見た」

これでおじさんは喜んじゃうんだぜ

チョロい

251 名無しのライバー ID:2Lz0jFnc9

相方のコンちゃんはレトロゲーも履修済で

これまたおじさんにクリティカルヒットしちゃうんだ……

252 名無しのライバー ID:coYWAsAfI

Vのファン層っておじさんなんか(困惑)

253 名無しのライバー ID:TvvfQUexy

ボリュームゾーンは10代~30代ってことらしい

254 名無しのライバー ID:nl3NCWxqZ

でも金払いが良いのは上の年代だろうしな

255 名無しのライバー ID:ERrjwDh8U

猫ちゃんは前世のネームバリューを

前面に押し出してるわけじゃないのが好感持てる

256 名無しのライバー ID:rMxiNtbq8

Vとしてきちんと活動しようって感じは伝わってくる

でも自分の活動として歌を絶対やると言う意思は応援したくなるよね

257 名無しのライバー ID:jpoJDITvi

何だかんだ

あんらい面接官ぐう有能

258 名無しのライバー ID:KCaKe9sgF

大本営以外は有能ってそれ一番言われてっから

259 名無しのライバー ID:czI+dh4C2

どこのV事務所も運営サイドに不安が残るのは

本当なんなんだろ……?

260 名無しのライバー ID:XUBlkF948

どこも大体やらかしてるか

対応があれなところが多いよな

261 名無しのライバー ID:cDpj+WgFw

もはやそれは様式美だから(震え声)

262 名無しのライバー ID:GFLnYLYE+

結論:6期生は大当たり

263 名無しのライバー ID:+P83e8Ip/

その言い回しだと

まるで大外れ枠があったみたいだろ!!

264 名無しのライバー ID:4h/GTkVxH

黒歴史:3期(脱サラ&パコガワ)

どう考えてもここが悪手やろ

265 名無しのライバー ID:RLq4kVCqr

脱サラの存在否定するやつは

このスレではニワカ扱いされるのご存じでない?

266 名無しのライバー ID:MLS5LO3dF

いや、普通に不要やろ……

267 名無しのライバー ID:z1ZzVSpQj

お荷物やん

268 名無しのライバー ID:r3ran/cG+

ゴールデンウィークだからか知らんが

お客さんが多いな……

お荷物なのは否定しきれないが

269 名無しのライバー ID:NABsKA1jJ

そこは否定してやれ……

270 名無しのライバー ID:gckineki/

あ゛……?

お前、タンクとヒーラーとバッファー使わずにゲーム攻略するんか??

271 名無しのライバー ID:/IBr5DOfr

272 名無しのライバー ID:6TUw8KPc5

ドMかな?

273 名無しのライバー ID:E1h0rKdjH

そう言えばこいつ人権キャラだったわ

274 名無しのライバー ID:le4YfizsC

1キャラに役割与えすぎだろ

でも実績見るとマジで表現に相違ないんだぜ……

275 名無しのライバー ID:0qe9XEVpu

ナーフされないしな

276 名無しのライバー ID:aOCYamIvq

ナーフどころかたまに他所の箱にも範囲拡大してっから

実質強化されてる

277 名無しのライバー ID:Qn6d5juN3

なお身内(義理の妹)には避けられている模様

278 名無しのライバー ID:SM9EherV7

猫ちゃんはバフがいらんアタッカーだからな

279 名無しのライバー ID:jrJ/QQLuV

今は新人デビューバフ乗ってるし

280 名無しのライバー ID:+u+uQw1/O

バフのアップ換算が多分乗算不可のタイプなんやろ(適当)

281 名無しのライバー ID:H+NBrSAxX

ちなみに脱サラのソシャゲダメ計算

・未だに現役

・ゲームプレイヤーにも愛好家が多いです

・少し期間空くが、たまに更新されています

・公式からたまにリツイされます

282 名無しのライバー ID:fD/yZIUOS

もう半ば公式ツールやろ

アラサーがVTuberになった話。6巻発売中。

コミカライズ版2巻も4月7日発売されます。

リアルスパチャよろしくお願い致します。

【6巻特典情報】

■メロンブックスさん

・6巻有償特典『女帝とニートの雑談』

・6巻通常特典『霧咲季凛 冬のお出かけ』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2858940

■ゲーマーズさん

・6巻有償特典『柊冬夜と新戸葛音の立ち話』

・6巻通常特典『酢昆布 犬の散歩』

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10784300/

■アニメイトさん

・6巻特典『イラストカード』

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=3061427

■BOOK☆WALKERさん

・6巻購入特典「で、結局誰なの……?」

https://bookwalker.jp/de20f47faa-f6af-4423-9e02-a85d519691a4/

コミカライズ版連載開始しています。

次回更新は4/5更新予定です。

https://comic-walker.com/detail/KC_005559_S?episodeType=first

コミカライズ版2巻は4月7日発売予定です

こちらの表紙も公開されました

月太陽コンビです

こちらも限定版の特典付きがございます

■メロンブックスさん

ルナ・ブラン アクリルフィギュア

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2885514

■ゲーマーズさん

日野灯 アクリルフィギュア

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10786794/

これで1巻の特典だった脱サラをサンドイッチすれば炎上再現できます(多分)

リアルスパチャ何卒よろしくお願い致します!

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

Comment

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Options

not work with dark mode
Reset