Switch Mode
Now you can use the translation tool for free for the first 200 chapters of each novel.

A Thirty-Something Becomes a VTuber – Chapter 285

Free translation limit for this category has been reached for older posts. Please login or register to translate this post.
Balance: 0 coin

Click here to buy coins


6月×日

「到着ぅ~」

車から降りてぐーっと一伸びする柊先輩。それに続いてそれ以外の面々も荷物を降ろして深呼吸をしたり、肩を回したりする。

「お疲れ様です」

「いやいや、お疲れなのは怜君の方でしょ……大丈夫?」

「全然このくらいは大丈夫ですよ。途中パーキングエリアで休憩もしましたし」

全然疲れていない、と言えば嘘にはなるが……あと倍くらいは運転してても問題はないくらいだとは思う。社会人時代はライトバンで片道4~5時間かけて納品に行ったり、1時間程度の打ち合わせのためだけに足を延ばしたりすることも日常茶飯事だった。勿論日帰りで。運転距離などによってお手当が増えたりはするけれども、翌日も独特の疲労感を引っ張ってしまう点や、外出中にデスクに大量の仕事が積まれていることを考えるとそれだけで気が滅入る。結局その日会社に泊まり込んでそれらを処理して、オフィスで1泊したので、実質日帰り出張ではなくなってしまったと言うのもあったなぁ。

「ああ、いいよ御影君。自分の荷物くらい自分で持つから」

「このくらいやらせてもらわないと逆に俺の方が申し訳ないんすよ」

わざわざ私の荷物を持って宿の方へと足を進ませる御影君。確かに運転は私がやらせてもらったけれども、パーキングでの飲み物やソフトクリームはご馳走して頂いたし、この模様を動画化する際の作業等も私はほとんど介入する予定はない。いや、寧ろ動画編集作業も経験がないわけではないが、未だに不慣れなのでひとつもお役に立てないまであるぞ……活動歴の長い柊先輩などは配信を休む日は予め動画を用意しておくこともある。今回の旅行中についても事前に動画を予約投稿済みというから驚きである。一体いつの間に収録と編集を行っていたのか。日頃からほぼ毎日長時間ゲーム配信を行っているのに、どこにそんな時間があるのか。一方御影君はVになる前のニヨニヨ動画時代には生配信ではなく動画での活動がメインだったので、恐らくはこの中で1番詳しいのは彼なのではないだろうか。ある程度こちらで製作して、事務所スタッフさんたちにも手伝ってもらい、なるべく時間を置かずに投稿したいと言う思惑が我々演者だけでなく『あんだーらいぶ』運営にもある。鉄は熱いうちに打て。という言葉があるように、SNSであんだーらいぶ所属のVTuberたちが男女に別れて旅行に行っていると言う情報は拡散され、ファンの間では話題になっている。この熱量が納まらぬ内に動画を投稿したいと思うのは当然だろう。ともあれ、この情報から身バレしないかだけが気がかりではあるが。

「露天風呂で泳いだりしたらダメですよ、皆さん」

「流石にそのくらいは弁えてるってば、魔――地元でもそれはマナー違反だぜ」

「魔界にも温泉あるんですね……」

「地獄の湯的な名前のがあるんだよ」

柊先輩の魔界と言いかけたようだが、どこで誰かが聞いているかを考慮してなのか、あるいは気恥ずかしさからか、声も微妙に抑えていた。魔界でも温泉はあるらしい。

「あとで一段落したらYourTubeでもキャスでもいいけど簡単に配信とかしね?」

「ライブ感あっていいね。僕は賛成」

「俺たちの仲良しっぷりを目一杯アピールしてやりましょうよ」

「身バレに注意しながらやってみましょうか」

というわけで後ほど配信をすることになったが、なんだかんだ本業を考えてしまう辺りこれがVTuberの職業病というやつだろうか?

到着早々露天風呂に向かうが、時折お客さんらしき人はチラホラ見かけるが年齢層は高めで恐らくは我々が1番年齢が若いのかもしれない。視聴者層とも被らないのでVである事が露見する可能性はそこまで心配はないだろうか……まあ、気は抜けないけれども。昨今ではSNSで芸能人が来店した事をアルバイトや店員が晒して炎上するケースもあるからなぁ…………

「お前さ」

「怜君ってさ」

「怜先輩って」

脱衣所で妙に視線を感じると思ったら、柊先輩、朝比奈先輩、御影君が口を揃えて言った。

「「「いい身体してるよね」」」

「あらぬ誤解を想像させる言い回し止めて頂いてよろしいですかね? 周囲に他のお客さんがいないとは言え」

一応毎日運動、筋トレは欠かさぬようにしている。愛する妹に相応しい、憧れの兄と言ってもらえるように。動機はどうあれ、既に習慣化しているだけでプロテインを摂取したり、普段の食生活でタンパク質が豊富なものを意識して取ったりしているわけでもないので、本腰を入れて身体を鍛えている訳でもない。健康のためにやっている節がある。プライベートで海水浴に行くこともないので、こんな風に他人に裸を晒す事は初めてな気がする。小学生とかまで遡ればプールの授業とかで、林間学校やら修学旅行と言ったイベント事もあったが、それは流石にあまりにも古すぎるだろう。愛しのマイシスターに服を選んでもらう事があるが、『顔はともかくスタイルは良い』と言う風に褒められたことはあるけれども。

「柊先輩と御影君はもう少し運動しようね」

「僕みたいにジムに通いなよ。軽めのやつなら良い気分転換にもなるし、肩凝りとか解消できたよ」

「魔王は後衛キャラだから……」

「俺はひ弱キャラで売っていくんで……」

「せめてウォーキングくらいからはじめましょうよ」

「いっそラジオ体操で良いんじゃない? 小学生の時やらなかった?」

男子不摂生コンビはやはり運動は極力避けたいと言う方針らしい。確かに得手不得手はあるし、その時間があるなら配信やそれに類する活動に割いた方が有意義と言う考え方なのだろう。それを否定するなんてことはできないし、最終的には当人が決める事であって強制するものではないが……私としてはいつまでも長く、健康に活動を続けて欲しいので少しは自分の身体を労わって欲しいものだ。朝比奈先輩はそれほど頻度は多くはないが、ジムに通っているらしく、マシントレーニングしている分彼の方が私なんかよりずっとしっかり鍛えられているのではなかろうか。

ラジオ体操は懐かしいと思う人もいれば、未だになじみ深いと言う人も決して少なくはないだろう。製造業の工場だと始業時にラジオ体操を取り入れているところは案外多いと思う。幼い頃は若かったと言うのと手抜きでグダグダやっていたのもあるが、歳を食って真面目にやってみるとこれが中々どうして結構疲れるのだ。

「謎のスタンプカード貰って貯まったら景品もらえたのあったなぁ」

「俺不登校だったんでラジオ体操もほぼほぼ不参加だったなぁ……」

「今の世代の子たちもやってるんでしょうかね」

「2人にスタンプカード作ってあげよっか? 貯まったら景品あげるよ」

当時ああ言った参加賞目当てで参加していた子も少なくはないだろう。私の場合は夏休みであっても、ああいったラジオ体操で会いたくもないクラスメイト達と顔を合わせることになるのが非常に憂鬱ポイントだった。とは言え、夏休み明けにはそのスタンプカードの提出を課題として求められるので嫌々ながらしっかり参加していた。何だかんだ根っこの部分は臆病と言うか、サボるのが怖いと言う感情があったんだろう。後に不登校になるのだけれども……

「スタンプカード……貯まったらレイちゃん実装、と」

「御影君、やらないからね。私」

「そ、そんなぁ!」

女体化した姿である事のレイちゃんの実装予定は今のところはない。エイプリルフールのネタとしてはやったけれども、ガワとしてはあるから使わないと勿体ないと言う気持ちは勿論ある。mikuriママに仕立てて頂いたから、一発ネタとして消化するには勿体ない。

「うーん……そう言えばさっきハッスから変な画像を送られて来てたけどさ。向こうからも何か写真を寄越せとせがまれている……これどうしよう? 僕的には全員の浴衣姿とか? でも女の子って自撮り好きだよねー」

羽澄先輩が月太陽コンビと東雲さんを侍らせて撮影されていたあの画像の事だろう。私の方はディスコの方はまだチェックできていないが……こっちは楽しんでいるからそっちもなんか画像送ってよ――と言うような要求があったらしい。

「ここは魔王の肉体美を披露すべき俺が脱ぐしかないか」

「いやいや、ここは下っ端の俺が!」

「なんで2人も脱ぐ前提なんですか……普通に景色とか撮影して送信すれば良いんじゃないですか……?」

「「それじゃ面白くない」」

「まったく職業病だなぁ。取り敢えず怜君の鎖骨でも後で撮っとくか」

「なんでぇ?!」

「サービスショット?」

6月×日

うーん……何か変な事になってるなぁ。

◇◆◇◆◇◆

あんだーらいぶを語るスレ XXX配信目

568 名無しのライバー ID:hdoLftJWj

配信ねぇと寂しいなぁ

569 名無しのライバー ID:jwdZ0BtrL

女帝が普通に配信やってるぞ

ノーパソわざわざ持ち出してやってるっぽい

570 名無しのライバー ID:wdPF/5nu7

旅行中くらいしっかり羽根を伸ばしてくれてもええんやで……?

571 名無しのライバー ID:/yOB+w+Io

マイク性能がちとあれっぽいが雑談配信としては充分やな

572 名無しのライバー ID:9CrzQy3Mq

いつの間にかニート合流してるのかよ

ニート「なんとか合流できたぜ」

女帝「こっち参加するより配信しなさいよ」

ニート「配信に出演するために合流したといっても過言ではない」

女帝「屁理屈!」

573 名無しのライバー ID:mDd9nL106

はい、低評価

574 名無しのライバー ID:abcRsA9mq

それは流石に女帝が気の毒だからやめて差し上げろ!

575 名無しのライバー ID:SAUgF/w4p

速報 月太陽コンビお風呂上り!!

576 名無しのライバー ID:UresRZtq1

>>575

ガタッ

577 名無しのライバー ID:nQi7iAWcA

>>575

うおおおおおおお!

578 名無しのライバー ID:zfSIP+WWT

>>575

はい、高評価

579 名無しのライバー ID:UGnagk+HZ

月「お風呂いただきました」

太陽「広かった」

ハッス「うっほぉ、美少女入った後の風呂の水ぅ」

580 名無しのライバー ID:EtX240OaJ

おい

581 名無しのライバー ID:EC0O9e015

ハッスさぁ……

582 名無しのライバー ID:ClTpb2REu

言動がただのワイらなんよなぁ

583 名無しのライバー ID:R7dsOGAaI

忍ちゃん「風呂の水全部抜いてみた」

ハッス「は?!」

忍ちゃん「お風呂最後わたしだったし」

月「洗いっこした」

太陽「先輩のくびれ凄かった」

ハッス「は?!」

584 名無しのライバー ID:iP/xNJqQ8

風呂の水全部抜いてみたは草

585 名無しのライバー ID:HOlyurT5G

忍ちゃんはよう懐かれとる

586 名無しのライバー ID:Zwy3lIOmM

3人で入れる風呂って凄いな

587 名無しのライバー ID:bPpVjcHWb

まあ皆稼いでるしな

588 名無しのライバー ID:MoBthread

それはそうと忍ちゃんのくびれ……

ごくり……でも忍ちゃんはもっと薄い本あってもいいよな

589 名無しのライバー ID:czioVvP78

酢昆布ネキの本でお釣りはくるけどな

590 名無しのライバー ID:8bNaEhlSE

そう言えば酢昆布ネキは最推しっぽいのに

脱サラのガチR指定の薄い本やファンアートないよな

591 名無しのライバー ID:xkXg/Jr5Q

当人曰くこうらしい

――――――――――――――――――――――

酢昆布@新刊委託販売中@sukonbu_umaiyone

怜君の叡智絵はなんでないかって?

将来の旦那様候補だし?

あと雑にそう言うの描くと

みーこをガチで怒らせそうなのもあるが

――――――――――――――――――――――

592 名無しのライバー ID:eFhAopN0X

mikuriママの聖域でもあるからな

神坂兄妹……

593 名無しのライバー ID:07EchF4AZ

しののん「猫ちゃん寝ちゃった」

猫ちゃん「すやすや」

ハッス「あ゛ぁ゛ー、しののんがココネちゃん膝枕してるぅ!!」

594 名無しのライバー ID:lt/AEuZVr

ハッスうるせぇ!

595 名無しのライバー ID:kpfZQgrNy

猫ちゃんかわよ

596 名無しのライバー ID:N59Hl1UNZ

しのここはある

597 名無しのライバー ID:Ksbzbxbel

猫ちゃん寝息かわよ

598 名無しのライバー ID:MoBthread

しののんのむちむちふとももにワイも膝枕されてぇ!

599 名無しのライバー ID:UFBoMJawb

悲報 ニート、コンちゃんにカードゲームでボコられる

600 名無しのライバー ID:wvpwDYTXX

601 名無しのライバー ID:GUXZB/dqy

ざまぁ

602 名無しのライバー ID:JG3gpXcvE

コンちゃん「よっわ」

ニート「運の問題!」

コンちゃん「よわよわざこざこ」

ニート「むきぃー」

603 名無しのライバー ID:zIa61mMy6

メスガキコンちゃんはいいぞ

ニートはそのままでいいぞ

604 名無しのライバー ID:tsUpoJyPt

女帝「男子組から画像来た」

ハッス「浴衣姿の男子良いよね」

しののん「明らかに風呂上りに卓球やって体力ゼロがいる」

605 名無しのライバー ID:c4FYrslFZ

畳とミカがへばってて

あさちゃんと脱サラが元気にしてんだろなぁ

606 名無しのライバー ID:gbZXA06R6

浴衣姿衣装実装はよ

607 名無しのライバー ID:MoBthread

ハッス「うっわ、神坂さんのはだけてる鎖骨えっろ」

608 名無しのライバー ID:KBHjR9H8K

>>607

えぇ……(ドン引き)

609 名無しのライバー ID:zfj9faZIb

>>607

ハッスは女でも男でもその反応なのかよ

610 名無しのライバー ID:gckineki/

>>607

あ゛?!

画像、画像を早く寄越せ!!

611 名無しのライバー ID:kFZ/j2z3C

悲報 脱サラ燃えそう

月「おー、保存しとこっと」

太陽「……」

コン「無言であーちゃん先輩も保存してる」

太陽「ちっ、ちが――!」

コン「あと同期、起きたと思ったら何で手を合わせてるんだよ」

猫「せかいにかんしゃちゅう」

612 名無しのライバー ID:6laSbvuaQ

あっ……(察し)

613 名無しのライバー ID:pMbNx3FSC

そう言う反応は余計にユニコーン君たちに刺さるぞ

614 名無しのライバー ID:L9BcSkgS+

脱サラはいい加減月太陽コンビにもっと構ってあげろ

あと猫ちゃんは膝の上にでも乗せてあげてろ

615 名無しのライバー ID:MoBthread

ぐぬぬぬぬぅううう!

616 名無しのライバー ID:PZPGy3Mlo

このスレにもめっちゃ刺さってる奴いて草

617 名無しのライバー ID:FT2dCNEDv

男子組も配信やるっぽいな

『アラサーがVTuberになった話。』書籍版7巻発売中です。

何卒リアルスパチャで応援頂けますと幸いです。

【7巻特典情報】

■メロンブックスさん

・7巻有償特典『御霊カリン 因縁のコラボの背景』

・7巻通常特典『葵 陽葵 月と太陽と私』

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=3221896

■ゲーマーズさん

・7巻有償特典『朝比奈あさひ 僕なりのケジメ』

・7巻通常特典『犬神狂衣 足止めクイズ大会』

https://www.gamers.co.jp/pd/10828486/

■アニメイトさん

・7巻特典『イラストカード』

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=3201852

■BOOK☆WALKERさん

・7巻購入特典『アレイナ・アーレンス「わたしの出番少なくない?」』

https://bookwalker.jp/deb61346c0-6428-4589-85a7-bdd0842e8e84/

コミカライズ版3巻発売中です

限定版の特典付きがございます

■メロンブックスさん

アレイナ・アーレンス アクリルフィギュア

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=3080224

■ゲーマーズさん

柊兄妹 アクリルフィギュア

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10815556/

コミカライズ版連載開始しています。

次回更新は11/22更新予定です。

https://comic-walker.com/detail/KC_005559_S?episodeType=first

A Thirty-Something Becomes a VTuber

A Thirty-Something Becomes a VTuber

アラサーがVTuberになった話
Score 4.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2022 Native Language: Japanese
After quitting a toxic, overworking job on the brink of burnout, I, a thirty-something, somehow ended up becoming a VTuber named Kanzaka Rei under the virtual talent agency “UnderLive,” all thanks to my little sister’s persuasion. “I don’t really get this VTuber thing, but I’ll give it my all!” I thought, brimming with enthusiasm. However, in the female-dominated world of UnderLive, just being a male VTuber gets me bashed by viewers. To make matters worse, on just my second day, a fellow debutant causes a massive scandal, leading to their firing! Will this thirty-something VTuber, swarmed by haters, have any future at all!? …Well, it’s probably still better than working myself to death, right?

Comment

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Options

not work with dark mode
Reset