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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 115

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伊奈野の手の中にあった黒い本がなくなり、現れる黒い少年。幼げな少年の顔には焦りと真剣さが現れており、伊奈野へ本気で何かを伝えたがっていることが分かる。

そんな彼と瓜二つな少年は、やはり部屋の中央に佇み微笑んだままで何も言わない。

では、そんな混乱させられる状況に陥った伊奈野はというと、

「………ふぅ~ん。やっぱりそうだったかぁ」

「や、やっぱり?」

「そう。やっぱり。予想はしてたけど、幽霊は黒い本だったんだね」

驚いた様子は一切ない。

幽霊だと思っていた存在が黒い本だったことにも、なぜかその少年が2人もいることにも。まったく動じた様子はない。

驚きとは真逆に、彼女の口からは予想していたという言葉が出てくるほどまでだった。

「な、なんで?」

「なんで、って言われても困るけど。いつでも幽霊が出る時には必ず黒い本が近くにいたからかな」

「そ、それで?それで、分かったの?」

「それで分かったんだよ。最初に幽霊を見て明らかに不自然なところに本が落ちてたから、そこから疑ってたし」

「そ、そっか……」

幽霊や少年改め黒い本は伊奈野の様子で逆に驚くものの、説明で納得させられる。それから、隠せてなかったのかと若干落ち込んだ様子を見せた。

だがすぐに大事なことを思い出して気持ちを切り替え、

「そ、それよりも、偽物だよ!危ないよ!!」

黒い本が指さす先にいるのは、彼の偽物。今までフラフラとして様々な知識を得ていた黒い本も見たことがない存在であり、警戒心は非常に高い。

自分の姿をまねて、伊奈野に何かするつもりなのだろうというのは予想がつく。

だが、

「あぁ。大丈夫だよ」

伊奈野は警戒心の全くない声で黒い本へそう声をかける。

それから自然な動きで偽物へと近づいて行った。

「え?だ、大丈夫って、どういう…………っ!?」

黒い本は目を見開く。

彼の目の前で伊奈野は偽物の方に手を触れ、その正体を明らかにしたのだから。

彼女が触れた瞬間その姿は消え去り、代わりにそこには、

「僕の、偽物………」

「ふふっ。どっちにしろ偽物ではあるんだけどね」

伊奈野が持つもの。それは黒い本。先ほどまで伊奈野が邪神の使徒を排除するために使っていたものとそっくりな表紙。

ただし本物の黒い本ではなく、

「ダンジョンコア、だよね?」

「そう。ダンジョンコアの偽装を少し変えてみたの。釣れるかと思って」

黒い本片手に怪しい笑みを浮かべ、伊奈野は黒い本を見る。

彼女はこうしてダンジョンコアの偽装を黒い本から幽霊だと思っていた少年に変えることで、本当に黒い本が少年の正体であった場合に釣れると考えたのだ。実際しっかりとその偽物を警戒して表に出てきてくれたわけだし、伊奈野のたくらみは成功したわけである。

「いやぁ~。成功して良かったよ」

「え?あ、あの………」

満面の笑みを浮かべて視線を送る伊奈野。

黒い本は困ったような様子で居心地悪そうにあちこちへと視線を送り、状況を改善する手を探した。

だが、

「で?なんで今まで言ってこなかったのかな?しゃべることもできるくらいだからいつでも伝えられたよね?」

「え?あ、その」

「別にね、人化できることを伝えてこなかったことを責めてるわけじゃないんだよ?ただ。隠しておくにしてもそんなにチラチラ出てくる必要はなかったよね?ただ周りが混乱するだけだったでしょ?」

伊奈野からは逃れられない。

今まで見せたことがないような満面の笑みを。優しそうな笑みを浮かべているが、よく見てみればその目元は全く笑っていない。

黒い本は蛇に睨まれた蛙のように萎縮し慌てるほかない。

外見から考えればかわいそうとは言えなくもないが、伊奈野の怒りももっともといえばもっとも。

今まで無駄に幽霊のようにチラチラと姿を見せてきて周囲を混乱させられ、微妙に勉強をするうえで邪魔になったりもしたのだ。

理由の説明もなしに許せるはずもないだろう。

「なんでこんなことをしたのかな?」

「だ、だって」

「だって?」

伊奈野は顔に笑みを貼り付けたままこてんと首をかしげる。

まるでそこには一切の他の感情はなく、ただただ純粋に疑問に感じているようにも見える様子で、

そんな様子に余計に恐怖を感じたのか、

「だってぇ……………だって恥ずかちいんだもぉぉぉぉぉぉん!!!!!!」

「え?あっ、ちょ!?………本に戻っちゃった」

伊奈野の前で大声を上げた黒い本は、そのまま少年の体を消してまた本の状態に戻る。伊奈野の手元にあるダンジョンコアに偽装させたものと、そっくりの本に。

伊奈野は本に戻る直前の黒い本の言葉を思いだし、

「恥ずかしいって……………えぇぇ?」

そんな理由なのかと困惑するのであった。

黒い本。

それは様々な知識や邪神の力を取り込み成長していき、いつかは英知の書へと昇り詰める可能性すらある存在。本来1人のプレイヤーが管理することなど叶わないほどの力を持った存在だ。

だからこそ、そんな彼がこれ以上他の部分でも活躍する部分を作ってはならないと運営達はとあることを考えた。

黒い本が人化状態の姿を他者に見せることへ羞恥心を感じさせるようにすれば、人化の能力を持ってても持ち腐れになるのではないか、と。

この性格が今後どのような影響をもたらすのか。

運営の思い描いた通りになるのか、それとも全く別の方向へと進んで行くのか。

それはまだ誰にも分からない。

鈍感な雰囲気出してますけど、主人公だって気づくときには気づくんですよ!

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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