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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 197

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いかに強大な力があろうと、結果はその使い方によって決まる。結局最後に大事になるのは使うものの能力であり、

「ぐぅぅ!!」

「これで、チェックメイトだな」

かなり善戦はしたものの、それでも一歩が足りず日本サーバの代表は最強に背後を取られていた。

背後を取られたからどうしたのかと思うかもしれないが、もちろんそれは背後を取られただけでなく、麻痺までしてしまっている。体はシステム上の問題もあり動くことはない。

そして、そんな後ろを取った最強は狙いを澄まし、確実に今のHPでは耐えることができないような攻撃を放つ準備をしている。

確実に発動は麻痺の効果が切れる前になるように調整して。

「残念ながらそっちの反射効果まで計算済みだ。まあなかなか、強かったんじゃないか?」

最強は笑う。

確かに強かったが、自身の予想を上回ることは一度もなかったのだから。どれだけ相手にかかるバフが強かろうと、使う者が自身の上をいかなければその程度である。

目を閉じ、気合を入れなおして最後の攻撃を放とうとして、

「ん?」

わずかな違和感を憶え、その動きを中断する。

そして違和感の下足元を見て見れば、いや、足元を見るまでもなく、

「凍結してる、だと?」

足元だけでなく、周辺の地面を氷が覆っていた。

足と地面はガッチリと固定されていて、相手に近づこうとも近づけないし逃げようにも逃げられない。

相手に使った麻痺とはまた違う形で、最強もまたその動きを封じられてしまったのだ。

力を込めてそちらに集中すれば抜け出すことはできただろうが、

「もう何が何の影響で起きているのか私にはわかりませんわ」

最初から狙われていたようなタイミングで麻痺が解けた日本サーバ代表は、その隙を逃さない。

いくつか次元斬を放ち、その最強のHPを大幅に削った。

「それではとどめを」

「待て。降参だ」

とどめを刺そうとしところで、最強は両手を上げる。

ここから何かしたところで勝てるとは思わなかったらしい。

「ちっ。ここで勝って賢者の師匠を引っ張ってくるつもりだったんだけどな。負けるとは………」

「えぇ?そんなこと考えていたんですの?一騎打ちがしたかったのではないんですの?」

「違ぇよ。いくらお前たちが強かろうと、負けるつもりはなかった。ただ、そっちの賢者の師匠と戦ってプレイヤー最強を決めたかっただけだ」

「な、なるほど?」

最初から狙いは、様々な場所で有名になっている日本サーバにいる賢者の師匠だった。

名前こそ有名だがその姿を見たことがあるものは少なく、噂だけが独り歩きしているのだ。だからこそ最強としては、ここでその存在が噂だけなのかどうか。そして噂だけの存在だったとしても勝利をおさめ、最強が最強であることを示すつもりでいたのだ。

しかし、その賢者の師匠を引っ張り出す前にやられてしまった。

「賢者の師匠に、今の一騎打ちだけでは決めずに今度はバフなしでやりあおうとか提案でもするつもりだったんですの?」

「ああ。まさにその通りだ」

最強の狙いはわかった。

だからこそ、日本サーバの代表として戦ったプレイヤーはモヤモヤとした思いを抱える。勝ちこそしたものの、結局眼中にはいないのかと。

そうしてそれぞれが思いを抱えている中、シリアスな雰囲気の中に入り込んでくる人物がいて、

「あっ。師匠は来てないわよ。だから、結局成功しても狙いは成功しなかったわね」

「あら。賢者。そうなんですの?」

「そうよ。師匠は本当にこういうのには興味ないから」

「……………そうだったのか」

日本サーバの賢者が、その話に出た自身の師匠について話す。

それにより驚く日本サーバ代表と最強。まさかここまでのイベントに参加していないとは思っていなかったのだ。

「………でも、ある意味あなたは師匠にしてやられたと言えるかもしれないわよ」

ここに賢者の師匠はいない。しかし、賢者はそんなことを言う。

話を聞いていた多くのものが首をかしげ、

「どういうことだ?まさかこの状況を作ることが賢者の師匠の狙いだった、とでも?」

「いやいや。そこまではいわないわよ。そういう思惑とかの話ではないわ………ただ、最後の最後で勝負の分かれ目を作ったのが、師匠のアイテムってことね」

そういって賢者が手を伸ばし、日本サーバ代表の背中をなぞるようにする。

するとその手の中に、1冊の黒い本が。

「「「「なっ!?邪神の力が!」」」」

「どういうことだ!すでに邪神に侵されているというのか!」

その本から嫌な気配を感じ、最強の所属するフランスサーバの英雄たちが叫ぶ。

ここで対策の代表者を立てようとしている相手の力を持つ何かを持っていると分かれば、そんな反応にもなるだろう。

しかし、

「うるせぇ!こっちは負けたんだ!騒いでんじゃねぇ!!」

最強の一喝により周囲はシンと静まる。

最強は煩わしそうな表情をした後黒い本へと視界を向け、

「それが、例の寄生虫が封印されてるって本か」

「そうよ。師匠のアイテムを私が預かってたから貸しただけ。最後の氷はこれがやってくれたのよ」

あくまでも黒い本はアイテム。受け渡しがあったとしてもルールには違反しない。

つまり今回は賢者が言うように、

「賢者の師匠のアイテムに負けた。つまり、賢者の師匠に負けたのと同じようなものってことか」

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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