昨日誤字チャック前のものを投稿していました
大変申し訳ない（ローリング土下座）
一応言っておくと、いくら作者が愚かだとは言っても鎌倉と雪国のかまくらが別のものであることは理解しています(そもそも誤字を直してないせいでそんなことを言われるんだよ！
《スキル『かまくら生成』を獲得しました》
念願（？）のかまくら生成のスキルを手に入れた伊奈野は、余ったイベントのチケットを別のことに使うことにした。
店主さんから店主さんの持つ専用のイベントアイテムらしいコスプレ用品などを大量に交換していったのだ。
そうして手に入れたものを使う時間はかなり早い段階でやってきて、
「すみません師匠。この格好をできるだけ多くの人に見せてくるようにお達しがあったので外に出てきますね」
「非常に不服ではありますが、私も少し外させてもらいます」
「人に見せる価値があるとは思えないのですが……………まあ神の思し召しですし私の考えなど関係ないですね。行ってまいります」
「はぁ～。こんなの見せたって少しも研究は進まないんだけどな～。良かったらご主人様代わってくれない？」
伊奈野の周囲の人間たちは、なぜか分からないがその姿をお披露目する必要があるということで図書館から出ていく。すると当然伊奈野は図書館の中で１人になるわけで。
一瞬どこかで経験した１人クリスマスがフラッシュバックしそうになるがそれを抑えつつ、
「来て」
それだけ言って、伊奈野は手を開く。すると次の瞬間次元の裂け目が現れて、その手にすっぽりと収まるのが。
そんなことをして現れるのは当然、１つだけに決まっていて、
「来たね。黒い本。今は誰もいないし人型になってくれる？」
「……………う、うん。これで良い？」
黒い本である。
伊奈野はもう何度も経験して慣れてしまったその現象に全く驚くことはなく、瞬時に黒い本へ命令を出す。指示された黒い本は若干戸惑ったもののすぐに指示に従って、幼児の状態へと姿を変えた。
こうして現れたあどけなさしかない存在に伊奈野は、
「これ、このイベント期間限定の装備らしいんだけど」
「う、うん？」
「イベントをみんなが楽しめるようになのかは分からないけど、サイズがかなり自由に変化するらしいんだよね」
「へ、へぇ」
このアバターの姿では珍しいことに笑顔を浮かべて解説しつつ、伊奈野は装備を両手に持ってじりじりと黒い本によって行く。
なんだか圧を感じたのか黒い本は思わず後ずさるが、残念ながらずっと逃げられるほどこの図書館の個室は広くない。すぐに伊奈野は迫ってきて、
「じゃあ、お着換えしよっか」
「ひゃ、ひゃい……………」
何を刺激されたのは分からないが、伊奈野はすさまじい圧で強制的に黒い本にコスプレ衣装を着させる。
サンタからツリー、プレゼントを経由してトナカイやソリ、雪だるままで。そんなショタの生着替えを見ているのかはどうかはともかくとして、伊奈野は次々とコスプレ衣装を着させていく。
そして最終的に、
「こ、これ、なぁに？」
「これはケーキだね。こっちにもケーキはあるんじゃない？」
「あ、あるけど……………ぼ、僕は食べてもおいしくないよ？」
なんだか犯罪臭がする発言が飛び出しそうな格好。ケーキの格好をした黒い本が少し恥ずかしそうにしながら伊奈野へ上目遣いで似合っているかどうかと無言で問いかけてくる。
「まあ、面白さと可愛さの両方を兼ね備えてていい感じじゃない？」
「そ、そうかな？」
「そうだよ」
「か、かっこよくは？」
「ないね」
「そっか……」
どれが１番似合っているかというのは主観によるものであるため人によって分かれる部分ではあると思うが、伊奈野はケーキが１番似合っているように感じた。
可愛さはあるのだが、伊奈野はそういう趣味があるわけではないのでネタの要素も欲しかったのだ。
伊奈野が似合っていると言ったためか、かっこよくはないと言われて若干躊躇はしたものの黒い本は何かを決めたようで、
「じゃ、じゃあ、これもらって良い？」
「ん？もちろん良いけど？」
黒い本が許可を求め、伊奈野がそれを認める。
すると伊奈野の前に、
《魔導書が『固定装備・１』を決定しようとしています。承認しますか？ ＹＥＳ／ＮＯ》
確認画面が。
一瞬魔導書というものが何か伊奈野は分からなかったが、すぐに黒い本のことだと思い出して、黒い本が『固定装備・１』というものを決めようとしているのが分かる。
ここまでの流れから考えて固定装備というものにケーキのコスプレが適用されるものと考えて、
「ＹＥＳ、と」
伊奈野は許可を出す。元々伊奈野はこのコスプレのどれかを黒い本に着せるつもりでいたのだから。拒否する理由がないのだ。
では、ここで気になるのがなぜ伊奈野は黒い本にコスプレ衣装を着させたかったのかということ。
伊奈野は残念ながらそういう趣味はないので、黒い本を着替えさせてオシャレをさせることに対してそこまで魅力は感じていない。
となると別の理由が存在するのだが、
「うん。明るい色になった……………」
「ん？ごしゅじんたま、何か言った？」
「ううん。何でもない」
原因は、黒い本が最初から着ていた服装の方にあった。黒い本は元の本の状態がそうであったため、人化しても服装はかなり厨二病的なものになっていたのだ。
全体的に黒く、一部に金を混ぜた恰好。厨二病か不良くらいしかしないような格好である。
伊奈野はそれを着替えさせたかったわけである。今まで黒い本が人化しているところを誰かに見られることはなかったが、もし一緒にいるところを見られでもしたら伊奈野が厨二趣味があって黒い本にこんな格好をさせていると勘違いされかねないのだ。できればそれは避けたかったのだ。
「さて、じゃあ私は勉強するから」
「あっ、は～い。僕は街を見てくるね」
伊奈野はやりたかったことを終わらせて、達成感あふれる表情で勉強を再開していく。
黒い本はそんな伊奈野の心の内など知る由もなく、無邪気な様子で街へと繰り出していくのだった……………もちろん、本の状態で。
《称号『装備のコーディネーター』を獲得しました》
作者頑張って推しの謎解きを解き終わったので明日からの土日はスッキリした気持ちでたくさん書いて投稿できそうです！！
……………と言いたかったのですが、後味が悪すぎて色々と手につきません。「一足遅かったようですね」とか書かれたらまだ何かあるのかな？とか、もうちょっと早く解いてれば何か違ったのか？とか思っちゃうでしょうかがぁぁぁぁ！！！！！！誰か真実を教えてくれ～（だから作者の推しなんぞ誰も知るわけがないという
