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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 282

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イベントで用意された個室へ入り、開始まで勉強を続けていた伊奈野。

暫くするとタイマーの音で伊奈野の意識は勉強から引き離されて、

「あそろそろ開始か~。ちゃんと準備しておかないとね。今回のは出だしが肝心だから」

大事なのは、イベントが開始された後のことになってくる。伊奈野は防衛体制を調えるために色々と用意をしなければならないのだ。

今からもう使えるアイテムは使ってしまっているが、それでも本番が始まらなければ使えないものもあるのだ。

例えば、

「3,2,1……………よし。はじまったね!それじゃあさっそく」

伊奈野は行動を始めようとする。が、残念ながらそんなに予定通りにいかせてくれるほどこのゲームという者も甘くはない。

伊奈野は開く扉だと思っていた場所で一旦外に出る準備をしていたのだが、

「あ、あれ?こっちじゃなかった?」

残念ながらそこが開くことはない。

あからさまにそこが開きますよと言いたげな見た目をしておきながら、そこは開かないのだ。

開くのは右隣の扉、というか壁になる。他の多くのプレイヤーもこのミスリードにはまっていた。こういうところが運営の性格の悪さをよく示している。

「完全に騙されちゃったよ」

それでも伊奈野が怒るということはなく、こういうものだと素直に受け入れて一切心を乱すことなく準備を始める。

まだ他の多くのプレイヤーが気づいていない段階で行動を始められたため、部屋から出るところを誰かに見られるということもなく。

また人が出てきておらずがらんとしているように見える外へと出ることができた。

個室の外は少し何もない空間があり、さらにその空間の先に伊奈野がいるところと同じような個室がいくつも存在している。

その中に、他のプレイヤーたちは入っているのだ。

もちろん平面的な周囲だけではなくこのイベント空間は立体的な構造となっているため、下や上もある。近くにいくつか階段があって、上や下の階層の個室にも攻め込んでいけるようになっていた。

「聞いてた通りの作りだねぇ。なら予定通りに『かまくら生成』」

かまくら生成。

それは伊奈野が所持する中で、数少ない伊奈野が認識しているスキル。取得したのはクリスマスのイベントの時であり、そのイベントでもらったチケットで交換したスキルである。

効果は名前の通りかまくらを生み出すというものであり、決して鎌倉を生み出すスキルではない。誰かさんの誤字でそうなりかけていたとしても、ミス以上にはならず決して本当にはならないのだ。

「上と下も一応囲っておいた方がいいかな。何があるかもわかんないし」

スキルで出したかまくらは伊奈野の部屋の周囲を囲むようにして配置される。誰も通れないほどぎっちりと詰めておかれており、伊奈野の部屋への侵入は困難。

逆に言ってしまうと伊奈野も外へと出るためにはかまくらをいったんしまわなければならないのだが、まず外に出るということをしようとも思わないだろうから問題ない。

かまくらは周囲だけでなく上下にも配置されており、伊奈野からは見ることができないがしっかりと伊奈野の部屋がどのあたりにあるのかというのを示す目印となっていた。

それが部屋を守る役割を果たすかというのは怪しいが。

伊奈野としては一応安全のために作ったという程度の認識しかない。

「あとは一応念のために魔力障壁も使って………こんな感じで良いかな」

難しいとは思うのだがかまくらも丸い形をしているためそれぞれの間に隙間がないというわけではなく。人が通ることは難しくても頑張れば魔法などであれば中にいることも難しくないようには思える。

ということでそういった部分は魔力障壁で塞ぐ。

これで完全に外部から侵入されるということはなくなるわけだ。

これで完全に伊奈野の部屋への侵入者はいなくなるようにも思われるのだが、それでもプレイヤーの現在の平均的な戦闘の力を正確に理解できていない以上不安が残ることは間違いない。

ということでここからさらに、

「あとは反射の『設置』を『繰り返し』と」

もし非常に強烈な攻撃を受けてかまくらを破壊されても問題ないように。反射の設置まで行う。

ここまでくると、完全にもう安全が確保された完璧な防御形態と言っていいだろう。

「よし。とりあえずこんな感じで良いかな?勉強しよ」

そんなものを構築した伊奈野は、部屋の入り口にさらに『魔力障壁』を使って最終防衛ラインを作った後に部屋の片隅へと向かう。

そのまま何もないところでしゃがみ込み、周囲から見れば空気イスをしているようにしか見えない状態で勉強を始める。

座る場所には魔力障壁を使ったうえでそこに柔らかさの出る魔法陣を『設置』し、本は『サイコキネシス』で支えている。

こうして、伊奈野の知っているスキルを大量に使った本気の防衛と共に勉強が始まっていく。

「…………」

周囲の状況を確認するなどということもしない。

ただコツコツと無言で勉強を進めていくのだ。

そんな伊奈野には、いつもとは違う点がある。

それが、彼女がポケットに押し込んでいる袋。

所謂お守りである。

「な、なんだこれ?」

「さ、寒っ!?」

「これはかまくらか?何でこんなところに…………」

伊奈野は一切口にしていないが、現在伊奈野の部屋の周りは非常に寒い。

それこそ周囲の部屋のものたちは自分たちの部屋の中にいるにもかかわらず寒気を感じるほどだ。

さらに言うとその寒気はだんだんとひどくなってきていて、一向に収まる気配を感じられない。数人はすでにその寒気に耐え切れず部屋から出てきているくらいだ。

ではなぜ伊奈野がその影響を受けていないのかと言えば、やはりそれはお守りの効果である。

お守りが伊奈野を寒さから完全に守ってくれているのだ。

耐性しか対策のない一般プレイヤーたちと、アーティファクトとかいうぶっ壊れなお守りを持っている伊奈野ではその寒さに対する対応力が全く違い、

「あっやば。凍結したんだけど」

「おいおい。勘弁してくれよ。動けないぞ」

「マズくね?俺たち全員凍結してるから、誰も助けられないぞ?」

寒さの異様さに驚き外に出て伊奈野の部屋へと近づいてきたプレイヤーたちは、かまくらの前で状態異常の凍結を受けてしまう。

最初は多少動くこともできたのだがだんだんと寒さが深刻になるにしたがってその効果も強まり、しまいには全く動けないほどとなってしまっている。

しかも周囲のプレイヤーは全員そうなってしまっているため、助けを求めようにも誰も助けてくれる人はいない。

もちろん、助けを求めたとしてもこのゲームで助けを期待できるのかというと少し難しい話となってしまうが。

「え?俺たちイベントの間ずっとこのままなのか?」

「うわぁ。きっつ」

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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