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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 327

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伊奈野が黒い本の問題を全て片付けた後。

自分たちの関係がビジネスであることを改めて認識した伊奈野はこれからどうしようかと思い悩んでいた。

視界の端には炎さんと骸さんが装備を脱いで普段のものに着替えている(炎さんは脱ぐだけ)のが映っているが、そんなものを見ても伊奈野は何も思いつかない。

今まで黒い本の中で問題は散々解いてきたので集中力の面から考えてここで一旦休憩したいのだが、若干の気まずさがありいつものように骸さんや炎さんと雑談と言う気分にはならない。

となると残るのは魔法陣開発かモンスター相手に『龍落とし』の練習かになるのだが、

「ん?黒い本、何か用?」

「……………」

クイクイッと背中を引っ張られる。

伊奈野が振り返ってみるとそこには、骸さんや炎さんからは見えない位置に隠れた黒い本が人化して伊奈野の背中を引っ張っていた。何か伊奈野に用があるようだ。

声も聞かれたくないだろうという配慮のもと伊奈野が屈んで黒い本のいる奥の方へと近づくと黒い本は黒い本で伊奈野の耳に口を近づけ、

「あのねあのね!僕、魔法を取れるようになったよ!!」

「……………どゆこと?」

黒い本の耳打ちに、伊奈野は素直に困惑することになる。

それもそうだろう。魔法を取るなどと言う全く予想していなかった言葉が告げられたのだから。もちろん意味だって分からない。

黒い本が言ってくることだし、恐らく先ほどの黒い本に問題を出されたことだろうと思っていた部分が実はあったため、それもあってさらに衝撃を受けるのだ。

ただ、聞いた限りあまり関係があるとは思えないが、それでも伊奈野としては希望を捨てきれず、

「魔法を取るって何?さっきの空間にまた連れて行ってもらえるとか、問題をまたたくさん出してもらえるとかそんな感じ?そんな感じだよね?」

「え?あ、いや、違うけど」

「え?本当に?本当に違うの?」

「うん。違うの……………ごめんね」

伊奈野の言葉に首を振り、本当に申し訳なさそうな声で謝ってくる黒い本。先ほど話しかけてきた時の嬉しそうな様子は少しも見受けられない。

自分が嬉しかったのに相手が期待していたものと違うとなれば、こんなことにもなるだろう。期待外れと思われたような形なのだから。

流石にそんな様子を見せられると伊奈野も罪悪感が湧かないこともないようで、急いでフォローに回る。

「いや、別に謝ることじゃないからね。単純にさっきのに関係する話なのかと思っただけだから」

「本当に?怒ってない?」

「怒ってないよ。怒るようなことじゃないでしょ。さっきのところに連れてってくれるのをいつでもできるようになれば私としては万々歳だけど、今だって充分勉強はできてるんだから絶対必要なものでもないし。もちろん、さっきのところに連れてってくれるならうれしいけど……………それより、その新しくできるようになったとかいう、魔法を取れるようになったってどういうこと?」

伊奈野が怒っても責めてもいないと首を振れば、黒い本は少し安堵した表情を見せる。これである程度不安解消には成功したようだ。

しかし、そこで止まってはいられない。

あまり深堀りすると伊奈野が本気でその空間を望んでいたことが伝わってしまう(2回念押しするように言ってる時点でもうだいぶ伝わってる)ため、話題を変える。

ここでやはり話題として使えるのは、黒い本が自分で言っていたことだ。伝えたそうにしていたことを使うことで、黒い本の意識を誘導することができて、

「えっとね。えっとね。魔法が取れるっていうのは、僕に当たる魔法をためておけるの」

「魔法をためて置ける?結局私は理解できてないんだけど……………ためておくとどうなるの?使えるの?」

「そう!使えるの!だからね、僕に使われた攻撃魔法を取って、相手に返すことができるんだよ!」

「へぇ?」

「あとね!あとね!僕に使われたバフをかける魔法を取っておいて、大事な時にご主人さまに使うこともできるの!」

魔法を取る。それは、奪い取るという言い方が正確だったのかもしれない。

黒い本は自分が接触した魔法を吸収して一時的に自分の中にとどめておくことができるようになったのだ。

そして、その魔法を好きなタイミングで放つことができる。

この魔法に関しては、伊奈野が作ったような自分の知識にある魔法だけでなく相手が突然使った魔法も奪って自分で使えるという点で非常に有用。相手が使った数しか使えないというのは欠点だが、それでも自分の魔法が返ってくるというのは使う側にとってしてみれば脅威だろう。

そしてそういう能力は伊奈野にとっても、

「……………ふぅん。良いじゃん」

「本当?」

「本当本当。結構いい能力じゃない?私ともかなり相性がいいかも」

「本当!?やったぁ!!」

非常に有用。

伊奈野自身がそう考えるくらいには良い能力となっていた。

黒い本は伊奈野の役に立てそうなのが嬉しいようで、両手を上げて喜んでいる。声こそ届いていないものの、さすがに両手を上げるとそれは骸さんや炎さんの視界にも入るはずなのだが、黒い本に今そこまで考えるほどの落ち着きはないようだ。

満面の笑みを浮かべ、何か期待したような表情で伊奈野を見ている。

そんな黒い本が何を期待しているのか伊奈野には最初よく分からなかったが、思いついたことがあったため若干ためらいながらも手を伸ばしていき、

「……………えらいえらい」

「んふふ~」

黒い本の頭をなでる。

黒い本が望んでいたものはそれだったようで、ご満悦と言った表情で自分の頭を伊奈野の手へと逆にぐりぐりと押し付けている。

あまり黒い本にそういったことをすると考えたことがなかったため伊奈野はしばらく呆けた様子でひたすら黒い本の頭をなでていたが、ある程度時間がたつと意識も取り戻してきて。

「よし。じゃあ、行くよ黒い本。早速試さないと」

「え?あっ、うん?」

得たものを試そうと考える。

伊奈野にとって有用な能力であると言えど、実際に使ってみてどうなるかまで確認しなければ信用ができない。いざという時に思っていたものでないとなってしまうと問題なわけだ。

ということで早速伊奈野は普段の階層へと移動することにして、その前に炎さん達へ一声、

「すいません。ちょっと出してもらいたいボスがいるんですけどいいですか?」

「ん?何ですか?そろそろパターンを忘れてきた昔戦ってたボスともう1回戦います?」

「あ~。いや、それも良いんですけど今回はそうじゃなくて……………」

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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