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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 348

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氷鎧。

それは雪のフィールドにいるボスを一定の条件の下で倒した時、スキルを獲得できるスクロールが一定確率で手に入る非常に珍しいスキルとなっている。

実をいうとスクロールを獲得したマターすらもそのスキルを持っていないのだが、ある意味それこそが珍しさをよく表しているともいえるだろう。

もちろんマターだけでなく他の多くのプレイヤーも未所持のスキルであり、そのスクロールを獲得できる人数も少ないということで非常に高価で取引されることが多い。

ではそんなスキルなのだが、やはり強力な内容となっている。

まず使用時に『凍結』の状態異常になるというデメリットはあるのだが、それでもその後氷や水の属性攻撃を無効化し炎属性に対して非常に高い耐性を得るという非常に大きなメリットがあるのだ。

水と火の2つへ対抗できるというのは非常に大きなアドバンテージとなり、このスキルを持っている相手とPVPをしたがらないプレイヤーは非常に多い。

なんていうかなり評価が高く求めるものも多いスキルなのだが、

「ん~。勉強中は邪魔ですね」

「そうですね。やはり鎧を作るスキルですし細かい作業をするときには邪魔になると思います」

邪魔、という何とも悲しい評価を受けていた。

伊奈野の勉強には使えないという評価なわけである。

「ただ氷ですし、アーティファクトで身を守る時に相性がよさそうな気がするんですよね」

「それはまあ、たしかに?」

伊奈野が何度かやってきた、アーティファクトとかまくらを使った防御形態。

それならばこの氷の鎧と相性も良いように思える。実際、かなりその状態になれば伊奈野をキルすることは難しくなるように考えられる。

とは言っても、勉強をできた方が各種耐性スキルでは対抗できないような効果を出すことができるため、現状はどちらかと言えば結局使わない方が得になりそうではあるが。

ただ、スキルやアイテムの相性は非常に大切。

そんなことは伊奈野だってわかっている。今はまだアーティファクトとかまくらだけでどうにかなっているが、次回プレイヤーたちがどんなスキルを獲得しているかは分からない。それこそ、凍結などに対抗できてかまくらも即座に破壊できてしまうような手段を獲得する可能性だってあるのだ。そう考えると進歩も必要と言う話であり、

「どうにか活用したいところではありますね。邪魔にならない部分だけ鎧を着けるとかできたりしないでしょうか?」

「ん~。どうでしょうね?氷ですし邪魔になる部分を溶かせば丁度良くなったりとかしないでしょうか?」

「あぁ~なるほど?じゃあ発熱するようなものが必要になってきたりとかするわけで……………」

伊奈野達の会議は進んでいく。伊奈野が『氷鎧』を少しでも有効に活用するために。

そして、鎧の一部分を切り取ったりとかしたり、そんな議論を踏まえたうえで最終的に出た結論は、

「このくらいの付き方にすれば、結構便利じゃないですか?ほら、こうやれば滑って、ここを少し倒したら止まって」

「制御が大変そうですけど、使いこなせるようになれば確かに便利そうですね」

伊奈野は一部だけ鎧を装着することで進めていった。しかもそれは、邪魔にならないところにつけるとかそういう話ではなく、それこそ勉強中には絶対つけるべきではないと普通なら考えられるだろう腕に。

鎧なんてあっても邪魔なだけなはずなのだが、今回伊奈野はその考えを打ち壊すように腕に鎧を装着したのだ。

とはいっても、装着した鎧はほんの少し。

非常に小さなものとなっている。

「鎧は小さければ小さいほど、細かければ細かいほどいいってことですね」

「いや、それは師匠だけだと思いますよ?鎧を何だと思ってるんですか………」

「えぇ?それはほら、このスキルを使える人がそこまで多くないって話でしたし母数が少ないだけですよ。もっと使える人が増えてくれば鎧は小さいほうが良いっていう人も増えるはずです。小さいほうが制御も利かせやすいですし」

「それって鎧っていうくくりじゃなくて『氷鎧』に限定した話じゃないですか。鎧っていうくくりで語らないでくださいよ」

その小さい物の使い道は、滑らせること。氷という摩擦の小さい物を使うことでより自分の動きを速めるのだ。動きが速まればそのぶん、伊奈野が物を書いていく速度が上がるのだから。

現在伊奈野は肘のあたりに小さく鎧を装着して(と言うより付着させて?)おり、ペンをあげた後の腕を動かすときに鎧の部分が机に接するようにして動かすようにしている。通常より動かす速度が速くそのおかげで次の書き始めに移るまでの時間が短縮されて、その分問題を解く速度も上がっていく。

「ただ、その動きで違いが出るって師匠だけだと思いますけどね」

「え?こんなに便利なのに、差が出ないっていうんですか?だって、肘が滑るんですよ?ほら、スーッと。止める時は肘の突き方変えればいいだけですし。凄い便利じゃないですか?いちいち肘を上げなくても良いんですよ?」

「いやいやいや。あんまり肘の動きが遅くて悩むことってあんまりないですから。どちらかと言えばその肘が動く速度よりも自分の頭の中で道筋が固まるまでの時間を短縮させたいとかいう悩みの方が圧倒的に多いと思いますよ?」

「ん~?それは単純に練習不足だからでしょう。問題を見て瞬時に何を求めればいいのか道筋を立てて何パターンか思いつけるようになっていけばそこで迷うことはないはずです」

「……………そうですか」

魔女さんは思考を放棄する。この人と同じ考えはできない、と。

ただ、自分の師匠が喜んでいるのだからそれでいいのだ。

そんな喜んでいる伊奈野なのだが、喜んでいるのは単純に問題を解く速度が上がるからだけではない。それに加えて、日本サーバとダンジョンのあるサーバの差を縮めることができたというのも大事な部分なのだ。

今まで海外サーバの方では姿勢を変化させる転移が使えるお陰で、というか使えるせいで日本サーバとの間に若干の問題を解く速度の差が出始めてしまっていたのだ。

今回のスキルは、その差を少しだが縮めてくれる。これでずっとダンジョンのある海外サーバにいればいいのではないかと言う自分自身の心の内もごまかすことができるわけなのである。

「本に鎧を付けられるようになって自分で勝手にページも開いてくれるようになったりしないでしょうか?」

「もうそれ何を目的にしたスキルなのかさっぱり分からないですよ、師匠」

《スキル『局所防御1』を獲得しました》

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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