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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 383

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同族同士の遠吠え。

伊奈野が自分の存在価値を怪しむそれがしばらく続いていたのだが、さすがに息も続かないようでだんだん終わりへと近づいて行く。

ゆっくりと互いの音圧を下げていき声が途切れると、相手側の狼はぱたりと地面に倒れた。

気絶したわけではなく意識を保っているようだが、その目はかなりうつろ。相当な疲労が見て取れた。

だがそんな疲れて倒れるほどの存在に。

確かに味方でないどころか敵対している存在なのだから当然と言えば当然なのだが、

「ガウッ!」

「クゥゥゥ~ン……………」

犬っころは、倒れた狼の頭を容赦なく前足で踏む。勝ち誇った様子で吠えれば、踏まれている狼の方は情けない声をあげるばかりで何も出来ないようだった。

正義が悪を倒したという構図より、圧倒的強者が有象無象を容赦なく倒していき格の違いを見せつけた様子にしか見えない。伊奈野はあまり犬っころの仲間だと思われたくなかったため距離を空けるような構図となっていた。

「で、これでチュートリアルは終わりだと思って良いのかな?」

犬っころから離れたためこの先の事も不鮮明となり、伊奈野はまたチュートリアルの確認を行なう。

もう今度こそ伊奈野はチュートリアルは終わりだと考えそろそろ帰れると予想していたのだが、

「ん?新しいチュートリアルボスを鍛えよう?……………え?まだあるの?しかも、私が何かやる感じ?」

まだチュートリアルは終わらない。

新しいチュートリアル用のボスを強くしなくてはならないらしい。

本来のチュートリアルボスである犬っころは伊奈野がテイムしてしまった。この後もチュートリアルのフィールドに留まらせるつもりはない。

だからこそチュートリアルのための新しいボスが必要なわけだ。そのボスは実はという程の事でもないのだが伊奈野達が協力して対処した敵、その中でも最後に犬っころと吠えあって負けた犬っころの同族だったのである。

あれだけの数がいたにもかかわらず勝てなかったことからどうしてもチュートリアルの難易度が下がってしまうということになり、ボスを攻略した伊奈野にその新しいボスを強化させようという流れになったわけである。

「いや、鍛えるって言ってもそんなに劇的に変化するものなの?魔法覚えろとか言っても急にはできないでしょ?」

たが、伊奈野にそんなことを求められても困る。

いままでまともに戦い方なんて考えたことがないのだ。もちろん他のゲームではギミックなどいろいろと用意して逆に考え過ぎなほどではあったが、このゲームでの戦い方なんてほとんど知らない。伊奈野の戦いなんて『牽制魔弾』を使うか『龍落とし』を使うか。その2択程度しかないのである。

他にも魔導銃などなくはないが、使ったことがある程度で使い方なんてほとんど(一応一瞬考えたこともあったがどうしたって目立ちすぎる上に見つかったら面倒なことになる予感しかしないので使うつもりがない)考えたこともない。

しかもそれに加えて、伊奈野にとっての戦力強化なんてスキルを繰り返し試していくことで練度を高めるか新しいスキルを獲得して手札を増やすこと。

そんなにこのモンスターたちがポンポンと新しいスキルを獲得できるのかも不明であるため、劇的に戦力増強というのは難しいように思われるのだ。

「一応毒とか使うっていう選択肢も取れるかもしれないけど……………まずどこから毒なんて集めてくるのかっていう話だし」

スキルや魔導銃以外の攻撃手段として考えたのは毒。

数がいるからこそ耐久戦がしやすく、ジワジワと削っていくことができるのであれば非常に効果的に立ち回れる。チュートリアルのボスとしてはあり得ないほどの面倒くささだろう。

ただ、そうはいっても毒なんてモンスターたちが用意する手段などあるはずもなく、

「クゥゥン?……………ワフッ」

「え?何それ……………もしかして、毒?」

「ワフッ!!」

「……………あるなら最初から使えばいいのに」

「ワフッ……………」

「あっ、別にそんなに落ち込まなくても……………」

あるはずがないと思われた毒が、存在した。なぜかモンスターたちは毒を所持していたのである。

ご丁寧にツボの中に液体として入っており、どうやら安定して使用が可能らしい。最初から使えよと伊奈野は思うのだが、それを素直に口にしてみればモンスターたちは落ち込んだ様子に。

一応なぐさめつつお試しとして使わせながら戦わせてみれば、

「良いんじゃない?液体だし上手くやれば遠距離でも近距離でも効果出せるでしょ」

「ワフワフワフッ」

「あぁ~。確かに『毒耐性』持ってると意味なくなっちゃうのか~。耐性系の取得は優先度が低いとは言っても毒とか汎用性高いのは持ってる人も多いだろうからねぇ。でも、持ってない相手には凄い通用すると思うよ。最悪逃げ回ってれば時間経過で倒せるようにもなるわけだし」

「ワフ~ン」

「いやいやいや。明らかに今までと編成とか戦い方とか変わるんだからそれくらいはどうも思われないって」

悪くない結果にはなる。

モンスターたちとしてはもう少し正々堂々と戦いたいといった意見を持っているようだが、伊奈野からすればここまで大幅にボスの内容が変化されればそこまで気にする人も多くないだろうと考えて説得する。個人的には、どちらかというと毒よりも数で押し切られる方が面倒な上に卑怯なように思える。

とはいえ数を揃えても伊奈野達には余裕とまではいわないがあまり追い詰めることもできずに負けたのだから仕方ない話だろう。

そんな風にモンスターたち(特にそのリーダー的ポジションである犬っころと同族の狼)と伊奈野が打ち合わせをしていく中、

「ねぇ。なんで主はあいつらが言ってることわかるの?」

「さぁ?僕もよく分かんない。こんなふうに人以外とお話してるの初めて見たし」

「不思議~」

「だね~」

《称号『心を通わせて』を獲得しました》

犬っころと黒い本は2人揃って人化して、伊奈野がなぜかモンスターたちとの会話を成立させられていることに首をかしげていた。

明らかに使用する言語(?)が違うというのに、ここまで完璧に相手の気持ちを汲み取れているのは不思議でならない。

付き合いがそこそこ長い黒い本も、このような光景は初めて見たので困惑は大きい。モンスターで言えばダンジョンにいるものたちとも触れ合ってはいたが、ここまで明確な意思疎通はできていなかった。

などという2人からの疑問を向けられていることはつゆ知らず。

伊奈野はモンスターたちの改良点を必死に考えていく。これをどうにかしなければ、チュートリアルが終わってくれないのだから。

「敵が複数いるなら、全体攻撃は最初にやった方がいいよね。初撃なら仲間も巻き込まずに済むし本気でやれるでしょ?あと、防御力の高い相手の対抗手段も必要だよね。いくら集団で速攻がかけれても効果がなかったらどうにもならないし、強い攻撃を持ってるならそれでいいし、他にも酸で溶かして無理矢理防御できるものをなくすとかも有効かもしれないかな?」

「ワフゥゥ」

「ああ。飛び道具の事?それならもっと積極的に使ってもいいと思うよ。遠距離攻撃で相手の顔を狙って視界をふさぎつつ、下から一気に迫って攻撃とかしてもいい具合に効果は出ると思うし」

「ワフッ!」

「あぁ~そういう警戒のされ方もあるんだ。それはちょっと目くらましするくらいじゃ無理かもね」

かなり大きな動きのジェスチャーの数々や鳴き声などから伝えたいことを読み取っていく伊奈野。彼女はプロに通用するとは思えないものの見たことや聞いたことがある対策を伝えていく。

1つ1つ問題を解決していくのには時間がかかるが、最終的にどうなるのかは想像がつくだろう。

日本サーバのチュートリアルはこの後、伊奈野以外の生存成功者を一切出すことなく初心者に洗礼を浴びせていくことになるのであった。

《称号『チュートリアル強化者』を獲得しました》

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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