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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 392

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犬っころが外へと飛び出してどれほどたっただろうか。

頭の疲れている伊奈野でも司書との会話が続いていている程度の時間であるためそこまで長い時間が経過したというわけではないと思われるのだが、

「ん?景色が変わりましたね」

「おや、本当ですね。さすがに草原では敵が弱すぎたといったところでしょうね」

「敵が弱すぎた、ですか?つまり、ちょっとステップアップしたと?」

「ええ。草原より森の方が出てくるモンスターの強さは上ですから。攻撃も若干ですが複雑にはなりますし、純粋な力でも上ですし」

犬っころの視界を映す映像に、伊奈野でもわかるほどの変化が現れていた。いままでの少し明るい緑と青が混じっていたものから、濃い緑と茶色、そして少し暗い緑が入り乱れた映像に変わったのだ。

具体的に何がどうなったのかはが、周囲の環境の変化が起こったことは伊奈野も理解できた。

司書の話によると犬っころがいる場所は草原を抜けた次のフィールド、森であり、そこで犬っころは暴れているようである。

《スキル『超遠隔攻撃1』を獲得しました》

《スキル『超遠距離寄生1』を獲得しました》

《称号『知られざる森林の敵』を獲得しました》

当然、フィールドが変わったことで新しい力が伊奈野へと送られてくる。

獲得したスキルは即座にスキルレベルが上昇していき、伊奈野の強化は留まることを知らない。しかし伊奈野はそんなスキルのレベルは考えても頭が痛くなるだけのように思えたためスキルの内容だけを考えて、

「超遠隔攻撃とか何に使うの?確かにドローンの攻撃とかも遠隔攻撃とは言うから犬っころの攻撃も遠隔攻撃に当てはまるのかもしれないけど、だからって別に犬っころが強化されるわけじゃないでしょ?」

スキルに不満を漏らしている。言ってしまうとかなり便利なスキルであり確実に今後役立つのだが、伊奈野はそんなことを知らずに使わないと判断していた。

ちなみに伊奈野には役立つスキルだが他の多くのプレイヤーにとってはあっても意味のないスキルであるため伊奈野の感覚はある意味一般的と言えるのかもしれない。もちろん今頃そんなところで常識人ぶったり平凡ぶったりしても意味がないくらいすでにやらかしてはいるのだが。

なんていう風に犬っころの様子や獲得するスキルに文句を言ったりツッコミを入れたりついでに司書さんと話をしたりとしていると、少し話に区切りがついた状態になった際司書さんが何か思いついたというばかりに立ち上がり、

「読み友。そういえばこんなところにいてもあれですし、普段の個室に移動しませんか?皆さん顔を見せれば喜ぶと思いますよ」

「ああ。それもそうです……………」

そうですね。伊奈野はそう言って認めようとした。喜ぶ喜ばないは別の話として、間違いなく伊奈野はこんなところ(犬っころと司書さんの諸々のために移動した図書館の入り口からは少し離れた個室と入り口の中間地点くらいの場所)にいる必要はなく、確認やらなにやらは全て個室で行なえば良いという考えに納得したのだ。

しかし、それを認める前に伊奈野は動きを止めた。

全て口に出してしまう前に考えたのだ。

そういえば、伊奈野の試験のことに関して司書さんが不穏なことを言っていたな、と。

応援で部下がどうこうと言っていて伊奈野は想像し羞恥で殺される自分が見えたのだが、もしそんなことをしでかすような連中に試験がとりあえず終わっているとはいえ色々と伝えれば水臭いなんて話になるうえに今日は伊奈野が勉強をしないということでいつもよりも絡んでくる可能性が考えられ、

(全員勉強関連に目がないから逆に勉強してない私にそこまで興味ない……………っていうのは甘い考えだよね。たぶん。ダルがらみされる可能性も高いし、ここは逃げるのが1番、かな)

そう判断した伊奈野の行動は早かった。

個室へと案内するように、というわけではないのかもしれないが先導するように伊奈野に背を向けた司書から伊奈野は素早く距離を開け、

「いや、そういえば私終わらせてないことがあるんでした。また後で来ます」

「おや?そうですか?でしたら馬車の用意くらい……………と、もう行ってしまいましたか。聞こえていないみたいですね。読み友と会えば賢者様たちも喜ばれると思ったんですけど」

逃げた。

ボスクラスだが、司書は逃がしてくれるようだった。何ともぬるいゲームである。

などと言う冗談はさておき、伊奈野はいつものメンツからの面倒な絡みは回避できたもののどうしたものかと悩むことになる。

とりあえず立ち止まっているところを目撃でもされてそれが司書さん達の耳に入れば嘘をついたとバレてしまうためひたすら歩き続ける。

少し人目を避けつつそれでいて危険が少なそうな場所へと向かっているといつの間にか、

「ん?ここってさっき見た記憶があるような……………」

伊奈野は見慣れているわけではないが見覚えはある場所へとやってきていたことに気づく。そこかはかなり直近で来た、というか今日来たことがある場所であり、

「洞窟の道、だよね?」

洞窟の道。それもただの洞窟ではない。伊奈野が今日行った洞窟なのだから分かる通り、例の首があったり武器があったり怪しげな実験をしていた形跡があったり色々問題のありそうだった洞窟だ。

もう一度行きたい場所かと問われるとどちらかと言えば体験したことから考えれば二度と入りたくない部類のものだと予想されたのだが、

「まだ何か落ちてるかもしれないし、もう1回行ってみようかな?横道とか行ってないところ多いし」

伊奈野は意外と乗り気だった。

もしかしたら図書館にいた場合に受けることになる辱めやら面倒な絡みやらに比べればマシなどと言う消極的な考えの元の判断かもしれないが、それはそれとして伊奈野はそこへ行くことに躊躇はなかった。

その時と同じように場違いな気持ちになりつつ歩いて行き、

「……………あれ?道がない?」

伊奈野は途中で足を止めた。ないのだ。目的地が。

先ほど来た時には私有地だという雰囲気ではあったものの存在していた細い道が、現在はないのだ。

見覚えのない建物と塀で完全にその存在は抹消されており、伊奈野へ大きな困惑をもたらした。

「さすがに今さっきできたばかりの新しい物ってわけでもなさそうだし……………え?本当にどういうこと?あそこってチュートリアル限定の場所だったりしたの?」

色々と考えてみるが、明確なことを考えるためには要素が足りなさ過ぎて答えにたどり着くことはできない。

ただただ呆然と立ち尽くすことしかできないのだった。

「……………いや、単純に私の記憶違いっていう可能性も質量数3の水素の存在比くらいあるかな?もうちょっと探索して他のところにないか確かめようかな」

いつまでも他の人の家を眺めているわけにもいかないため、自分の記憶違いであった可能性も考えて探索を始める。

幸いなことに伊奈野は店主さんからかなり昔、それこそゲーム開始初日にこの街の大まかな地図はもらっているため道に迷うようなことはない。

「この細い道描いてあるかな?どの道が描いてあってどの道が描いてないのかよくわかんないんだけど」

ないはずである。

ちょっとした宣伝です

この作品の前に書いていた

悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~

という作品がコミカライズしました!

ピッコマ様で独占配信中です

よろしければぜひぜひ~

嬉しいんですけどこの作品の書籍化の1か月後は日程詰まり過ぎなのでは?(おい作者調整しろ

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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