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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 443

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いつの間にか伊奈野は勉強を終わらせていた。

いつまでも終わらないと頭を抱えていた骸さんと炎さんはそれにすぐには気づけず、知らない間に会話に混ざっていた伊奈野に驚くこととなる。

それからすぐに気を取り直して2人は伊奈野に事情の説明を要求。

やはり勉強を終わらせたのであれば、この少しの話ができる時間に事情の把握をしておきたかったわけである。もしダンジョンが巻き込まれかねないような事態になることがあればすぐに対策をしなければならないのだから。

伊奈野も普段から勉強している様子を見られていることもあって特に2人に対しては隠すような事情でも説明が複雑になるような事情でもないため、すんなりと説明は行われて、

《称号『恵まれた相談者』を獲得しました》

「…………なるほど。普段使っているものが途中の段階で使えなくなったら確かに不満は溜まるかもしれませんね。自分も改装を作ってる途中で急に変更ができなくなったとか言われたらぶちギレる気がしますし」

『うむ。余も気持ちはわかるぞ。読みかけだった本を火災で失った時には主犯をどれだけひどい目に合わせてやろうと思ったことか』

「そうですよね。やっぱりつらい事ですよね」

普段なら勉強に偏り過ぎている伊奈野に対して理解を示せないことも多々ある2人ではあったが、今回に関しては共感し寄り添うことができた。

伊奈野も2人の言葉で自分は間違っていないしこの気持ちは正しい物だと再認識する。

基本こうした相談事をされた時というのは共感して自分の意見などをはさまず聞き手に徹したほうがいい。つまりは、こうした共感と伊奈野に気持ちを吐き出させる作業を続ければいい。

だが、骸さんや炎さんはそこで終わらない。たいていの場合はやめた方がいいのだが、そこからさらに一歩踏み込んだのだ。

幸いなことに今回のケースにおいては伊奈野が気にするどころか感謝する事柄なのだが、

「どうすれば取り戻せるでしょうね?」

『ふむ。司書が関わっているという話から考えるとおそらくその本をただ取り上げたかったわけではないだろう。となると、回収した後に今度はその本を取り上げる必要があった理由の方の厄介ごとに巻き込まれることとなるだろう』

「そうですね。結界みたいなので囲われてましたし、私もあの本が特殊な状態にあることは理解してるんですけど…………その事情の説明を受けてないので何とも」

解決策を伊奈野と共に考えていくことにした。

伊奈野が本の収容に気づいたタイミングが遅かったがために事情を詳しく聞けているわけではないので、まずそこが問題となってくる。

これが意地悪で奪われたり盗まれたりしたという形なら取り返せばいいだけなのだが、今回の場合はそれだけでは終わらない可能性が高い。

そうなると、必要になってくるのはやはり情報だ。

サーバの混雑の関係のため伊奈野はもうこの日は日本サーバに行きたくないため、早くても情報が得られるのは翌日。

「そこまでにその本が変化していないかも気になるところではありますね」

『そうか。そこも考えねばならんな。結界に閉じ込めねばならない状態なのであれば、本が本のままであるとも限らん。もし別物となってしまっているようであればダンジョンマスターが求める役割は発揮できないかもしれんな』

「えぇ?ありえますか?…………それは嫌ですね」

時がたつデメリットは、情報が得られるタイミングが遅くなりストレスが続くということだけではない。本に新しい変化が起きて伊奈野の解いていた問題も変質してしまっている可能性もあるのだ。

黒い本のように新しい問題を出してくれると言ったことであればまだ許せるが(過去問中心に対応を進めてる今の状況でわざわざ関係ない新しい問題に手を出すどうかは別として)、全く別物になっていればもうどうしようもない。

伊奈野がどこまで問題を進めたか結局分からないままになりかねないわけだ。

「それだけは避けたいですね」

『うむ。ダンジョンマスターの目的を考えればそうだろうな。そこで1つ提案だ。もう一旦その本を回収することは諦めて、最低限のラインであるどこまで自分が進めたかだけ確認してみればどうだ?もちろんこれの場合は次に見る時にまでに内容が書き換わっていないことが条件になるが、それさえどうにかなるのなら達成できる可能性が高いとは思わんか?』

「なるほど。今までの自分の回答を見直せないなど問題は多いですし本当に最低限のラインではありますけど…………そうするしかないでしょうか」

「自分も骸様の意見には賛成ですね。ついでに言ってしまうと、もし本を取り戻せたとしてもあまり手元に置き続けるのはお勧めできませんよ?明らかに問題を抱えてそうですし、自分の手元に置いておくくらいなら他人に売っぱらった方がいいのでは?どうせそういう特殊なものを好む人とかいるでしょうし」

「危険物を売ってしまうのは駄目な気がしますけど…………いや、でも意外とありかもしれないですね」

伊奈野の達成するべき目的。その最低限の部分だけを狙って、あとはもうあきらめてしまう。結局それが良いのではないかという結論になった。

ついでに言えば、たとえ本が戻ってくるとしても自分で持ち続けない方がいいという話にもなる。

危険物を持ち続けるのは今大変で勉強にフォーカスを当てなければいけない伊奈野にとってみれば大きなリスク。何かのイベントに強制的に巻き込まれるようであれば大幅なロスをすることになるのだ。

だからこそ、そんなものは持たない方がいい。

そうする場合選択肢として現れるのが、他人に譲渡すること、捨てる事、そして、売ること。

とは言ってもそんな明らかに厄ネタだと思われる本など買う相手は思いつかない、かと思われたのだが、伊奈野の頭にある人物の名前が浮かんだ。

会ったこともなく本当の名前を知らないし顔も知らない人物だが、おそらく興味を示してくれる存在。

そんな都合のいい人物が、

「店主さんのお弟子さんなら、買い取ってくれるかも」

店主さんの弟子。

それは、店主さんをはさんで間接的にしか関わりのない相手。

しかしそれでも伊奈野が1番可能性を感じた要因は、やはり前から伊奈野に持ち掛けられていた買い取りの話があること。

「特殊な本を集めてる人とかなら、買ってくれるかもしれない。ついでに、あれが危険だってわかれば私の持ってる黒い本の方にも警戒心を持ってくれるかも」

伊奈野の持つ黒い本。それをかなり昔から買い取りたいと言っていた店主さんの弟子なら、同じように(?)特殊な本でも買い取ってくれるかもしれないと考えたのだ。

ついでに、その本が暴れるなりして危険だと分かれば黒い本への購入意欲も薄れてくれるかもしれないということも。

もちろん伊奈野の希望が多分に含まれてはいるが、絶対にないとも言い切れない。

黒い本の場合はすでにプレイヤーとのかかわりもあったりして危険性を感じないかもしれないが、それでも何か警戒して購入を控えるきっかけになってくれればいいと思うわけだ。

「一石二鳥。これなら、いけるかも」

本の売却と、黒い本の保護。この2つを考えれば、かなり悪くはない選択だと伊奈野には思えた。

さすがに店主さんの弟子の話となると骸さんや炎さんには伝わらないが、

「何か思いついたみたいですね」

『ふむ。解決の糸口が見えたのであれば何よりだな。これで丸く収まればいいのだが』

それでも伊奈野が何か解決の糸口を見つけたことは十分に伝わった。

これで一旦は伊奈野も落ち着くだろうと2人そろって安心する。

「できるかは分からないですけど、試してみます」

もちろんあくまでも落ち着くのは一旦だ。

まだ実際の事情の説明を受けていないのだから、気は抜いていられなかった。

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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