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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 470

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ヤベェ人に話かけてしまった伊奈野。

どうやら聖女と呼ばれる存在(伊奈野の記憶によると英雄の1人)のファンらしく、基本その口から出てくる文章の中には聖女という単語がだいたい1つは入っている。

「…………ということで、今回の聖女たんの活躍される時間帯は19時から20時くらいだと考えています。さらにですね、その聖女たんの活躍に貢献もできまして、魔力ポーションのかけても使えるタイプを買っておくと聖女たんの魔力回復に役立てるんです。ポーションも滴る良い聖女たん。最高ですね。それから更に、」

「あの、すいません」

だいたい2分くらいだろうか。一向に止まることのない聖女トークが展開され続けたため、伊奈野はこれ以上聞いていても肝心なことすら聞けずに休憩時間を消費してしまうことになると判断。

恨まれる可能性や逆上される可能性を考えつつもその話を中断させて、

「そのイベントって、何時から何時までなんですか?というか、まだ参加できるんでしょうか?あんまりイベントのこと分かってなくて」

無理矢理自分の聞きたいことを尋ねてみることにした。

リスクのある行動だが、伊奈野にとって今の時期はもう本当に大切な時期。この後粘着されたり何かされたりしするとしても、今をとりあえず乗り越えなければならない時期なのだ。

どうにかなれ~!と願いながら伊奈野がヤベェ奴の事を見てみれば、

「あっ、なるほど。そこをまずご存じなかったんですね。格好からして初心者さんではないと思ってましたけど、もしかして出戻り組の方だったりします?」

そこまで悪い反応は返ってこなかった。

どうやらリスクを冒した分のリターンは返ってきたらしい。まだ重要な部分には答えてもらえていないが、一旦聖女の話を止めさせることはできたのだ。非常に大きな成果と言ってもいいだろう。

さらにその後、

「今回のイベントは本日開始で2日間連続ですよ。まだまだ参加できます。あなたも今から参加して聖女たんの活躍を目に焼き付けましょう!さぁ!行きますよ!」

「あっ、はい」

イベントの期限までしっかりと教えてくれた。2日間ということであるため伊奈野が懸念していたような勉強の途中でイベントが終了してサーバが混雑してしまうという事態は発生せず、楽な気持ちで勉強して良いということも分かった。

安心したのでもう今すぐにでも図書館に戻り勉強したいくらいである。

ただ、問題は目の前のヤベェ奴。

どう考えても伊奈野をイベントに連れて行こうとしており、断ったらどうなるかなんてわかったものではない。先ほどリスクを取ってどうこうなんて話をしたばかりだが、伊奈野もここで断って下手にリスクを抱え込みたくはなかった。

ということで悩んだ末に、

「分かりました。えぇと。イベントに参加をすればいいんですよね?」

「おお!素直で大変すばらしいですね!皆さん私の話を聞くとすぐに用事がある振りをして逃げてしまいますから。あなたは見込みがあります」

当たり前だろうと伊奈野は心のうちでは思いつつ、あいまいな笑みを浮かべてごまかしておく。そしてそのまま、イベントに参加しようとする振りをした。

そのままここから姿を消して…………としようとしたところで、

「そんなあなたにはこちらを差し上げましょう!布教グッズですからどうぞお受け取り下さい!」

「え?あ、は、はい?ありがとうございます?」

何かを押し付けられた。布教グッズだというからにはその聖女という英雄の関連グッズなのだろうが、伊奈野としては正直いらない。

とは言ってもこれもまた断ったところで問題にしかならなそうであったため、おとなしく受け取りはしたが。

それから今度こそ伊奈野は姿を消す。

手を動かしてイベントに参加することを選択するふりをしたのちに、

「ふぅ。転移成功。変な人に当たっちゃったけど、イベントの期限が知れてとりあえずは良かったかな」

普通に転して図書館に戻ってきた。

向こうから見ると姿を消したことは変わらないため、転移とイベント参加は見分けがつかないだろう。きっと今頃は、伊奈野がイベントに参加してフィールドのどこかにいると考えてくれているはずだ。探しているかどうかは分からないが、もし見つからなったとしても何かを間違えて触れてしまったと勘違いしてくれるだろうと伊奈野は期待している。

「私の事を出戻り組だと思ってたみたいだし、まだこっちの操作が慣れてないのも仕方ないと思ってくれるんじゃないかな…………いや、どうだろう。出戻り組ってそこまでひどいかな?一応ある程度まで進めたのが出戻り組だし、そんな単純なミスをすることはない?いやでも、そういう可能性を捨てきることはできないよね」

色々と懸念することはあるが、それでも総合的に判断して伊奈野は問題はないだろうと判断した。伊奈野がイベントなどについてよく分かっていないということを知られているからこそごまかせたのではないかと思うわけだ。

もちろん、向こうがブチギレているかもしれないため二度と会いたくはないが。

なお、ブチギレていなかったとしても二度と会いたくはない。

では実際にそうして伊奈野を見送った後にイベントへと参加したヤベェ人はというと、

「あっ、やっちゃった。イベント会場2つあるのに、どっちに聖女たんがいるのか伝えてない…………こっちにいないっぽいし、向こうに行っちゃったかなぁ。失敗しましたねぇ。まあ、あの人はそういう運命だったということでしょう。あの人も聖女たんへの興味はきっとあったはずですし、出会う機会が今ではなかっただけのこと。いつかその機会は訪れるでしょう。いや、もしかすると天が私にしか聖女たんと関わることを認めていないなんて可能性もありますね。運命でつながれた聖女たんと私。なんてすばらしいんでしょう。グヘ、グヘヘッ!」

「や、やべぇ~。また狂信者が人間ができるとは到底思えない顔してる」

「見た目だけは良いのにな。見た目だけは。本人の癖詰め込んだキャラデザしてんのに、中身があれでなぜ許せるのか」

ブツブツと独り言をつぶやいたのちに気持ち悪い笑みを浮かべて周囲からドン引きされていた。

もちろんそこに伊奈野への怒りは一切ない。イベント会場を間違えたのだろうと勘違いしてくれたのである。

お陰で伊奈野へ必要以上の感情が向けられることはないし、これ以降の粘着もない。

伊奈野と彼女が関わることはもうない…………ならば伊奈野にとっては良いだろう。

《称号『熟練プレイヤーすら欺いて』を獲得しました》

そんな出来事があってからゲーム内で1時間程度経過しただろうか。

安心感によって気分が乗った伊奈野はいつも以上の集中力で勉強を進めて、しかもいつもよりも少し遅いくらいのタイミングで休憩に入った。普段以上に集中力を保つことができたのである。

それほどまでにヤベェ人から逃れられた安心感は大きなものだったということだろう。

「ふぅ。予定以上に進んでるけど、さすがにちょっと疲れたかな。休憩しよ~」

周囲に人もいないため、あまり気を引き締めることもなくだらりと休憩に入ることができる。

普段は人が多くぎっちりした空間を広く使えるというのもなかなか幸せな時間だろう。

だが、その気を緩められる時間は長くは続かない。

伊奈野は視界にとらえてしまったのだ。

「あっ…………結局さっきの人から貰ったものの中身見てないや。凄い見たくないけど、中身によってはまた問題になりかねないよねぇ」

夏休み用に新作投稿しました!

タイトルは

黒幕ですけど一向にバレる気配がありませんわ

になります!

夏休み期間中できるだけ投稿していくので、こちらもぜひぜひお願いします~

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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