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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 473

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聞こえてきた戦闘音。それをよく聞いてみると、1か所からのものだけではないことに気がつく。

伊奈野がいる図書館の部屋の窓からは1つしか見えないが、それ以外でも何かが起こっていることは分かった。

「結構本格的な争いが起きてるんだ。これもイベントに含まれてるのかな?でも、こんな場所で争っても英雄とかいう人たちが解決するんじゃ…………って、そっか。今はイベント中で全員いないのか」

こんな街中で問題を起こしてもすぐに解決されてしまうのではないかと考えたが、よくよく思い出してみれば今はイベント中であるため英雄も準英雄もいない。つまりそれは、すぐに解決ができるような人間がいないということなのではないかと思える。

そうして考えれば考えるほど、

「あれ?結構今マズい状況なのでは?放っておかない方がいい感じ?…………いや、でも、あそこまでプレイヤーっぽい人達が残っていたことを考えるとこれは予想済みだったってことだよね?なら、対策は立てられているだろうし問題ないってこと?」

よく分からなくなってくる。

危険だとも思うし、予想済みなのだからそうではないとも考えられる。伊奈野には情報が少なすぎて判断の難しい状況であった。

そんな中、伊奈野がどうしたものか、というか、どうなるものかと考えながら外を眺めていると、

「ヤバい!抜けた!!」

「追いかけろ!街に被害を出させるなぁ!!」

「止めろ止めろ止めろ止めろ!!!そいつを行かせるなぁぁ!!!」

どこからかこんな声が聞こえてきた。

伊奈野が見ているところでは争いもどちらかが圧倒的優勢で押しのけられる状態ではないように見えるが、他の場所では突破を許してしまったらしい。

問題は、この突入を許したというのが敵のものなのか味方のものなのか分からないことで、

「声、結構近くだったけどここは大丈夫だよね?図書館に攻撃とかしてこない、よね?」

伊奈野は不安を感じ出した。もしかすると、図書館にも被害が出るかもしれない、と。敵が見えないだけにその不安は余計に大きいわけだ。

最悪、図書館に攻撃が来るとここが勉強場所として暫く使えなくなってしまうという可能性もある。そういうことを考え始めると、伊奈野もじっとしてはいられない。

「とりあえず、情報収集だよね」

まだ何をしようということを決めたわけではないが、何をするにしても情報がなければ始められない。問ううことで、伊奈野は図書館の周辺を見て何が起きているのかをしっかり把握しようと考え始めた。

ただ、伊奈野の予想ではそんなに見ただけで簡単に分かるような状態ではない。

何せ、見えている争いでも誰が誰と敵で誰と味方なのかパッと見で判断できないのだから、実際に見たところでどちらが攻撃を仕掛けようとしているかなんて判断できないと思ったわけだ。

が、

「グオオオオォォォォォォォ!!!!!」

「くそっ!完全に凶暴化しやがった!」

「これじゃあ手が付けられない!自分でこんなこと選択する奴がいるとはな」

「これって邪神が無理やりやらせるパターンだけじゃないのかよ!これじゃあ勝てないぞ!」

伊奈野が図書館を出てみた先に居たのは、数体の明らかに人間ではない見た目をした怪物と言っていいだろう生物と、それにあらがうものの簡単に吹き飛ばされる大勢の人間達。

なんとなくどちらが敵か分かったような気がした。

「えぇ?さっき私が見たところと明らかに違うんだけど。どうなってんの?」

図書館の部屋の中から見た時には、人間同士の争いだった。しかし今見ているのは、人間と怪物の争い。明らかに別物なようにしか思えない。

この様子であれば怪物をどうにかすることができれば伊奈野としても安心といった状況に思えるが、ここで伊奈野は油断をしない。目に見えるものに惑わされたりなんてしないのだ。

まずは情報収集と決めていたため、戦闘に参加していない少し離れた場所にいる人たちに話を聞き、

「今、何が起こってるんですか?さっきこっちに来たばかりでよく分からなくて」

「い、今、邪神の使徒が攻めてきているんだよ!見ればわかるだろ!しかも、さっきまでは邪神の使徒たち人間の姿してたっていうのに、そのままでは勝てないと踏んだからか力を暴走させてるし。これじゃあもうどうしようもねぇよ。英雄の方々さえいてくれれば…………」

「へ、へぇ。そうなんですね、教えて下さりありがとうございます」

どうやら怪物の方が敵であることは間違いないらしい。

邪神の使徒という敵の名前は聞いたことがあるし、伊奈野にも本当になんとなくだが状況を理解することができた。こういう時に、断片的ではあるもののゲームの情報をくれる瑠季の存在はありがたい物である。あと、それらの排除に伊奈野を利用していた骸さんたちも。

ただ、伊奈野が情報を得たからと言ってこの事態が収束するわけではない。

どちらかと言えば、伊奈野の中で解決するのが難しいのではないかという思いさえ生まれてきてしまった。

「さっきから聞いてる限り、普通のプレイヤーじゃ歯が立たないって感じなんだよね?このままでは勝てないのでは?」

これがイベントの一環なのであれば、少しの時間耐えれば邪神との戦いを切り上げてきた英雄の数人が解決してくれるなんて言う防衛系のイベントという風に考えればいいのかもしれない。

ただそうでなかった場合、とてつもない被害が出るということは容易に想像できた。

「これ、私も参加しておいた方が良い?でも、牽制魔弾とか寒冷の瞳とかでどうにかなる相手でもなさそうだよね」

牽制魔弾と寒冷の瞳。

伊奈野がパッと思いつくのは、その2つのスキル。

どちらも攻撃系というよりはどちらかというと動きを止めるなどの妨害に適しているスキルであり、またその効果もすぐに切れることからどこまで邪神の使徒に通用するのかは未知数であった。

『牽制魔弾』の『繰り返し』ならば1体の動きを止めて完封するということもできるのだが、今回の場合相手が複数であるため1体の動きを止めたとしても残りに勝てなければ意味がない。

どう考えてもそれらのスキルで勝てる相手には思えなかった。

「設置まで使えば複数にも対応できるかもしれないけど、周りのプレイヤーの人達との協力を考えるとそこまでできるほどの余裕があるかと問われると微妙なところだし…………こうなったら、あれに頼るしかないかな。来て」

もう手はないように思えるかもしれないが、伊奈野にはまだ力がある。それも、相当強力なものが。

伊奈野はあまり武器として認めたくないのだが威圧まで添わってきたどんな武器よりもおそらく強力だろう武器、黒い本が伊奈野に呼ばれるとともにその手の中に納まり、

「もしかして、初の実戦だったりする?なんか急に不安になってきた」

伊奈野は不安を急に感じ始めた。

今まで岩にぶつけたりダンジョンモンスターに当てたりと黒い本を使ってはきたのだが、それでもそれらはあくまで練習。効果を確かめる程度の目的のものでしかない。

それを考えると今回が初の実戦投入であり、伊奈野が不安に思うことも仕方のない事だと言えた。

とはいえ不安だとしてもやらないわけにはいかず、

「人が多いしイベントフィールドの時と同じ感じで良いかな?『サイコキネシス』」

人をかき分けて怪物に近づき攻撃するというのも手間であるため、伊奈野はサイコキネシスで黒い本を操り敵にぶつける。

イベントの時にボスらしき存在にやったそれだが、やはり握った状態で行なうものより威力は落ちるものの、

パンッ!

「…………あれ?」

「な、何だ今の?」

「頭が、弾けた!?」

「まさか、ハジケリストか!?」

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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