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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 488

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壊しても壊しても壊しても壊しても。何度壊したとしても、壁はまた現れる。『かまくら生成』も『魔力障壁』も何度も使用できるスキルであるため、破壊したところでその後壁の先まで進むことができなければ壊す意味もなかった。破壊した直後に同じような場所にスキルが使われ、いつまでも動けないまま。

しかも厄介なことが、かまくらは兎も角魔力障壁は非常に硬い事だ。

本気で攻撃しても1つしか破壊しきれず、その先に見えるいくつもの魔力障壁を突破できる気がしてこない状況のまままた魔力障壁が展開された。

何度も何度もそれを繰り返し、それでも進めたのはほんの少しだけ。とてもではないが、数日かけるくらいしなければ伊奈野にまで届く気はしなかった。

だが、それでも心は折れない。

「我が炎、消ゆることなし!」

そもそも折れる心がないと言えるかもしれない。なぜならこの人もまた、この空間が作り出した偽者でしかないのだから。

この空間は、伊奈野が触れた剣が作り出した試練のための空間。そんなに忠実に作る必要もないのだ。

もちろん試練のためであるから、出てきたモンスターも人も剣ゆかりの存在である。モンスターは剣の前所有者が倒した中で1番の実力を持っていたものを模倣した存在であるし、今伊奈野を攻撃しようとしているものは前所有者そのものの偽物だった。

シッカリと観察すれば、ちゃっかりその手には炎の剣が収まっていることも確認できただろう。

さて、そうして折れる心はないと表現したが、折れない心が伊奈野に通用するだろうか?

いや、そんなことはない。折れないはずの心を折れるようにしてしまうのが、伊奈野なのであるのだから。

「我が炎…………ぐぅぅ!」

そもそも、こんな特殊な空間を作ることができる剣の所有者が伊奈野のものとはいえ魔力障壁を1枚しか壊せないなんて言うことがあるだろうか?いな、そんなことはない。本来であれば、余裕で全てとは言わずとも5,6枚は破壊できるはずなのだ。

しかしそうできないのは、伊奈野の力。伊奈野の放つ威圧感により、折れない心も恐怖により委縮してしまっているのだ。だからこそ、出せる火力が大きく減ってしまっている。

モンスターがいつの間にか倒されていた時にも、一応伊奈野の威圧は受けていた。しかし今いる場所とはあまりにも距離が違うのだ。

先ほどはかなり距離があったのに対し、今回はそれなりに近い場所で威圧を受けることとなってしまっている。ある程度距離がある状態で受けたのにもかかわらず誰かさんはチビッてしまったのだから、いくら過去の英雄と言えど何かしらの不都合が生じるのは当然の事なのである。

「…………うぅん。問題もなくなっちゃったしそろそろ終わるか~」

だが、そうした地獄も終わりが近い、折れない心の勝利というわけだ。

伊奈野が勉強を進めた結果、問題が完全になくなってしまったのである。頑張って作成もしていたのだが、それでももう追いつかなくなってしまったというわけだ。

こうして勉強をやめる事より、伊奈野の威圧感は消滅する。

そうなれば前所有者の偽物もまた全力を出せるようになるわけであり、一瞬にしていくつもの魔力障壁とかまくらが破壊された。

「わっ!危ない」

勉強後の突然のことに伊奈野は慌てるが、それでも難なく対処はできる。また同じように魔力障壁とかまくらで行動を阻害し、それでも近づかれたのであれば、

「『龍落とし』」

これで対応できてしまう。

なんとなく思い出して『氷鎧』との組み合わせによる自分のタイミングでできる『龍落とし』なんかも組み合わせれば、ほとんどリスクなく何度も『龍落とし』の発動に成功していた。

だが、

「いい加減ログアウトしたいんだけど、この相手を倒さないと出られなったりするのかな?それは結構面倒くさいかも」

それだけで倒せるのかは不明だし、伊奈野もいい加減この空間から出たくなっていた。というか、ログアウトしたくなっていた。

全く以てこうした場所が嫌というわけではないしどちらかと言えば自分だけの勉強ができる空間と考えればいい物なのだが、他の場所へ自由にいけないというのはデメリットにも感じてしまう。

この土地でログアウトするとどうなるか分からないため、どうにか炎を纏う剣を持っている人を倒す方法がないかと考えて、

「あっ、そうだ。それなら、さっきやろうとしてたことを試してみればいいんじゃん」

伊奈野は全くよろしくないことを思いついてしまった。そしてすぐにそれを実行してしまう。

伊奈野が取り出すのは、アイテムボックスに入っていた武器。本来であれば大量に取り出すところだったのだがまずは1つだけ出してみて、

「これを使って攻撃すれば…………って、ん?」

取り出された槍。それは、ここに来る前に振ろうとした剣と同じように前覇者の住処で見つけた物。それを『サイコキネシス』で遠隔攻撃することに使おうとしたのだが、予想外の事態が起こり始める。

なぜかよく分からないがそれを出して使おうとした瞬間周囲の空間に異変が生じ始めて、

「なんかいろんなところに亀裂とかできてる?これはもしかして、ヤバいやつかな?」

空間に生じる亀裂の数々。うっすらと見えるその先は、なんとなく見覚えのあるようにも感じられた。

このまま出した武器を使うとより亀裂が多くなってしまうことは当然予想できるが、いったんやってみないことには伊奈野も結果など分からない。この空間を破壊できるのであればまたそれも良いかと考えて、

「『サイコキネシス』」

今度こそ『サイコキネシス』を使い、剣を持つ人に向けて進ませる。すると亀裂はその人の方向へと広がって行って、

パリンッ。

「あっ、空間が割れた?面白い現象だね。しかも、戻ってくる先は図書館のいつもの部屋か…………とりあえず、ログアウトしよう」

何かが割れる音と共に、その空間は消えてしまった。

突然の事だったが、その予兆は伊奈野も確認できていたためそこまで驚くこともなく。伊奈野は即座にログアウトへと動いた。転移により、自身をまた別の空間へ引きづり込もうとしていた槍を置いて。

「ご主人様すごい!こんな方法で無理矢理突破したんだ」

伊奈野は分かっていないが、伊奈野が行なったことを大まかに把握した黒い本はしきりに感心をしていた。それほどまでに、伊奈野の脱出の仕方という物は想定しないものだったのである。

伊奈野がやったこと、というかやってしまったことは単純。

炎属性っぽい剣の空間の中で、他の武器を出すことにより力を拮抗させたのだ。

より詳しく言えば、他の武器を持ってくることでそれにも自身を特殊な空間へと引きずり込ませようとさせ、剣と伊奈野の取り合いをさせたのだ。

伊奈野の周囲を自身の空間とするために力を出し合いぶつからせ、結果としてその力によって空間自体の維持が難しくなったために剣の作り出していた以前の持ち主は消えてしまい、剣の出したクリア条件を達成してしまったために伊奈野は脱出することができたのだ。

さらに加えて言えば、

「この剣、ご主人様の事を主として認めたんだね。ということは、僕の仲間~?」

想定もしていなかったし、そんなクリアなんて納得はしていない。しかし、実際に出した試練を突破されてしまったことも事実なのだ。モンスターも倒されたし、倒したと言っていいのかは分からないが疑似的に生み出した前の持ち主も消されてしまった。

そうなると、試練を突破したということで剣の方も伊奈野を認めないわけにはいかないのである。

こうして伊奈野は知らぬ間に、新たな武器から認められることとなるのだった。

《称号『遺物の主』を獲得しました》

《上位者に勝利したため職業専用シナリオ『覇道』が進展しました。現在の勝利数は25です》

《上位者に勝利したため職業専用シナリオ『覇道』が進展しました。現在の勝利数は26です》

ただ忘れてはいけない。

放置してしまった、槍の存在を。剣の空間を破るために伊奈野がアイテムボックスからだし、そのまま放置していしまった武器の存在を。

まだまだ伊奈野を主と認めない存在はいくらでもいるのだ。

倒した上位者としてカウントされたのは、嵌め殺しされたかわいそうなモンスターと偽者の前所有者です。

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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