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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 498

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伊奈野の近くにいると思われる存在。しかし伊奈野にはそれを未だに感知することができない。

が、それはこの際どうでもいいと言ってもいい。

伊奈野に今必要なことは、図書館まで転移して早く勉強を再開することなのだから。

ただ、

『いったん転移はやめてもらおうかのぅ』

「っ!?転移できない?」

伊奈野の転移は封じられてしまった。

これだけで伊奈野はいろいろと察することができた。

(あっ、この人、上位存在だ)

上位存在。それはいろいろなパターンが考えられるが、この場合伊奈野が考える上位存在とは、ゲーム的にプレイヤーでは届くことのないような力を持っている存在と言うことだ。どれだけレベルを上げて殴っても絶対に倒すことのできないような相手だったり、どれだけレベルを上げて防御力とHPを伸ばしても一撃で屠ってくる相手だったり。そういう存在だろうと考えられるわけだ。

特に転移などの技術をシステム的に使えなくしてくる仕様ではなく、自身の意思で使えなくするというのはどう考えても上位存在の動きなのだ。

こうなると伊奈野も面倒事に巻き込まれるということは覚悟をしなければならないと判断し、

「何か私たちに御用でも?」

『いや、そんなに重要なことではないんだが、一応現状の確認をしておきたくてのぅ。お主らの事を考えると、邪神と女神は手を組んだと考えて良いんじゃよな?』

何をさせられるのかと思ったが、とりあえずは情報を提供するだけでいいらしい。

伊奈野もそこでこの上位存在さんが何をしたいのかまでは分からないが、答えないことでさらに面倒なことになることは避けたかったためできるだけ簡潔に、嘘をつかずに答えていくことにする。

「私が知ってる限り、邪神とは戦っていると思うんですけど…………黒い本、あってるよね?私は女神とか言われてもいまいちよく分からないから確認したいんだけど」

「…………」

伊奈野が自身の知っている限りのことを言い、黒い本がそれを肯定する。どうやら認識は間違っていなかったようだ。

ただそうして説明されるとさらに上位存在さんはいろいろと気になることがあるようで、

『ほぅ?ならなぜ共に行動を?敵対する関係のはずなのじゃろう?』

「それは黒い本が私の本に寄生した寄生虫を封印、みたいなことをしたかららしいですね。私もよく分かってないですけど、黒い本は邪神陣営とはまた違うってことで良いんだよね?」

「…………」

「らしいです」

『なるほどのぅ。まだ邪神との戦いは続いておるのか。それなりに戦いが始まってから長い時間が経過しているような気がするが、まだ決着はついておらんのか』

上位存在さんは上位存在らしくかなり昔のこの世界の事も知っているようで、懐かしむようなそぶりを見せている。

ただ、伊奈野としては気になったところもあって、

「あれ?黒い本、確か私の記憶が間違いじゃなければ邪神との戦いって2回目で、最近始まったんじゃなかったっけ?」

「…………」

「大まかにはその認識であってるってこと?」

長いという割には、最初のイベントを伊奈野達が経験するまでは邪神との戦いが積極的に行われているという話は聞いていなかった。伊奈野のふんわりしたストーリーの理解では、確か邪神はいったん退けることができたもののまた力をためて再度襲ってきたということだったはずなのだ。

そうしたことが全て正確かどうかは置いておいて、伊奈野の代わりに(伊奈野には伝わらないものの)黒い本が本の形態のまま上位存在さんに詳しいことは伝えて、

『なるほど。だいたい話は分かったのじゃ。そういうことならば、妾も少し加勢してやるとしようかのぅ』

「え?邪神の方にですか?」

『そんな訳があるか。女神の方に決まっておるじゃろ。妾を封印したのが女神だとは言え、邪神の討伐に協力するのはやぶさかではない』

事情を理解した上位存在さんは邪神に勝てるように動いてくれるらしい。伊奈野としてもまた図書館の周囲で騒がれても迷惑なので、上位存在さんがどれくらい強いのかは分からないものの邪神の力を弱めてくれるということは非常に喜ばしい。

ただ、それはそれとして気になることもある。

上位存在さんの言葉の中で引っかかかったものがあり、

(女神に封印されたとか言ってたよね。もしかしなくても、かなりマズい存在なのでは?邪神とは違った世界の悪みたいなものじゃないの?)

上位存在さんが世界の敵である可能性。さらに言えば、ストーリー的に考えると邪神の次辺りにプレイヤーたちが戦うことになるかもしれない相手なのではないかと言うことも予想できるわけだ。

そして今伊奈野は、そんな存在の近くにいる。

どう考えても、かなりマズい状況だろう。

そんなことを伊奈野が考えていると知ってか知らずか、上位存在さんはその力を見せつけるようにして、

『そこの邪神の力を持つ本よ。お主にも協力してもらうぞ』

「…………?」

『何。そう怖がる必要はない。おぬしの力とついでに邪神とのつながりを経由して、奴の本拠地に妾の攻撃を少しお見舞いしてやろうというだけの話じゃ。おぬしに害はない…………はずじゃ』

「…………!?」

言葉は発しないが、その動きからかなり黒い本が嫌がっていることが分かる。伊奈野も、安全性が完全でないと聞かされればそうしたくもなることは理解できた。

ただ同情はできるのだが、

「黒い本。さっき私の背中を押した罰として私は助けないからね」

「…………!?」

それはそれとして助けようとはしなかった。伊奈野は恨みを忘れないのである。

ものすごく大事なところで主人に裏切られた黒い本はあっさりと上位存在さんに干渉され、勝手にその力とつながりを使われていく。気持ち悪いほどに自身に大量のエネルギーが流し込まれたかと思えば次の瞬間には普段作る物とは明らかに質も大きさも違う空間の裂け目が出来上がり、

『消え去れ』

上位存在さんの言葉の直後、黒い本はすさまじい恐怖を感じた。

特に自分が何か攻撃をされたというわけではないのだが、それでも裂け目の奥へと放った攻撃か何かの余波だけでも震え上がりそうなほどの力を感じたのである。もしそれを向けられれば、自分は消滅してしまうだろうと理解してしまうような強大な力を。

ただ、黒い本とは違い伊奈野は特に何も感じないため、

「わぁ。大きな裂け目ですね。ドーム何個分だろう?…これが邪神の本拠地とつながっているんですか?」

なんて能天気なリアクションと質問ができるわけだ。

もちろん上位存在さんは恐れおののくリアクションを求めていたわけでもないため受け答えは素直にしてくれて、

『そうじゃな。ただ、あやつの事じゃから反撃してくるかと思ったが特に何もないのぅ。もしや居城を変えたか?』

「あっ、それは今邪神がこっちを攻めてきているからかもしれませんよ」

「む?そうなのか?それならば納得じゃな。どれ、そういうことなら今のうちにもう少し叩いておくとするかのぅ。おぬしも参加するか?」

「私ですか?特にできることは多くないですけど………それなら、あれを試してみようかな『毒生成』『濃度変化』『サイコキネシス』」

『ほぅ。ほどほどに凶悪そうな毒じゃな』

伊奈野も攻撃を促され、それならばと過去(?)を見たことで使えるようになった毒の利用を早速やってみることにした。

残念ながら伊奈野が毒を入れてもすでに裂け目の周辺は上位存在さんがほとんど消しとばしているため効果はないのだが、それでも残った毒は攻撃を仕掛けたという証拠にはなる。

それは勿論、住処を荒らされた側からすれば恨む対象になるわけで、

《称号『邪神のブラックリスト』を獲得しました》

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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