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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 505

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モンスターを倒したら、また新しく敵が出てくる。お決まりのパターンで、ここで出てくるのはやはり前所有者だ。全身を真っ黒の防具で固めた短剣を2本持つ人間が伊奈野に接近してきて、

「あぁ~。燃やしちゃった。しかも凍らせるの?結構がっつり行くね」

伊奈野の武器たちに集中砲火を浴びせられ、大ダメージを受けることになる。

この前所有者、言ってしまうと先ほどのモンスターに比べると移動速度は格段に低いのだ。そのため、攻撃を防御することはできてもすべてを回避することはできない。剣から飛ばされてくる炎では焼けるし、槍から出される氷によって体も固められてしまう。とてもではないが勝てるわけもなかった。

もちろんその手に持った短剣の力を使って伊奈野の方へと攻撃を飛ばそうとはしてくるが、それらは全て鎌によって防がれる。更には動きを止めるとさらに氷漬けにされていき。最終的には武器をふるうことすらできなくなってしまう。

「あっ、鎌。その人を倒すのは待ってくれる?倒すとこの空間がたぶん使えなくなっちゃうから。もう2回くらい勉強をしたいから氷漬けのままにしておいて」

しかも、そんな状況の中伊奈野はさらに絶望的なことを告げる。もう手も足も出ず試練は終わりだという状況なのに、一思いには終わらせてくれないのだ。前所有者は氷漬けにされ放置されたまま、伊奈野の勉強が始まってしまう。

もちろん試練を行なう短剣もどうにかできないかと模索するが、解決策など出てくるはずもなく。ただただ相棒だった前所有者が動けないまま放置されるという屈辱的な光景を見せられ続けるのであった。

なお、なんとなくこう表現するとこの短剣だけがかわいそうに思えるかもしれないが、槍や剣も今まで受けた仕打ちは似たようなもの。牽制魔弾を永遠に浴びせ続けられたりかまくらの間に挟まれたり一酸化炭素中毒にさせられたりと散々な目に合ってきたのである。

つまりこの状況は、ある意味いつも通りともいえるものだった。

「すべての闇を、断ち切る」

前所有者は固定のセリフを口にするが、それはただただむなしいだけ。その決意すら感じさせる言葉も、もはや薄っぺらい物にしかなっていなかった。

本当にそのまま前所有者を放置して伊奈野は2時間ほど勉強をし、そろそろ終わらせるべきかと考え始める。

本当はいつまでだっていてもいいのだが、あまりにも長くこもりすぎると上位存在さんに何かを言われるのではないかとも思えてしまうわけだ。

名残惜しくはあるが、

「鎌。とどめをよろしく」

とどめを鎌に任せることとする。

先ほどのモンスターを倒したことからかなり伊奈野は鎌に信頼感を持っており、フィニッシャーとして有用だと考えていた。

実際その認識は間違っておらず、ただ攻撃するだけの場合のダメージは大したことがないがその後の吸血によるダメージ量は半端ではない。中にいるのは何百万や何千万と言った人間の血を吸った吸血鬼なのだから、その吸い上げる速度と量は尋常ではないのだ。しっかりと刺さって準備さえできてしまえば、その辺の生半可な強者では耐えることなどできない。

前所有者は氷漬けにされたまま吸血をされ、数秒もしないうちにすべてのHPを失う。

《上位者に勝利したため職業専用シナリオ『覇道』が進展しました。現在の勝利数は29です》

《上位者に勝利したため職業専用シナリオ『覇道』が進展しました。現在の勝利数は30です》

「みんなお疲れ~。次もよろしくね」

伊奈野が軽く武器たちに礼を言ったタイミングで空間が崩れていく。完全に試練が終わり始めた証拠だ。

そんな中、伊奈野に労われて多少は武器たちも満足し様子なのだが、神楽鈴だけは活躍の場がなかったとしょんぼりしている。微妙に他の武器たちに混ざることができていなかった。

もちろん伊奈野はそんなところには目を向けないし、気にしている余裕もないのだが。

『終わったようじゃな』

「はい。なかなか悪くない場所でした」

『それは良かったのぅ。どういう場所だったんじゃ?』

試練が終われば伊奈野を待っているのは上位存在さん。多少こちらにも接待をしておかなければならない。というか、これはかなり優先度の高い事項だ。今回受けた試練の話などをしつつ交流を図り、機嫌を取っていく。

おべっかを使わずとも勝手に話をしているだけで上機嫌となっていくため伊奈野としてもそこまで大変ではないが、失言がないようにと言うことくらいは考えているためそこそこ気は使う。あまり他を気にしているほどの余裕はなかった。

しかも、そこから話を広げていくと今回の試練で出された闇がそこまでたいしたものではなったということから上位存在さんがその新しく伊奈野を主と認めた短剣に本物の闇をもっと味あわせてやろうということになり、

「うわぁ~。大丈夫ですか?短剣、すごく震えてますけど」

『クククッ。問題ないのじゃ。ただただ何も感じられないほどの闇の中におるだけで、害があるわけではないからのう。この程度であれば心が折れることもないじゃろうし、今後に支障はないじゃろ』

「そうですか。それならいいんですけど」

明らかに問題がないというには無理があるほど短剣は震えているのだが、伊奈野はあえてそれには触れない。上位存在さんが問題ないというんだから問題ないということにしておくのだ。それが1番、悪い事にはつながらない選択のはずだから。

ということでいったん短剣の事は置いておき、上位存在さんと新しい話題に移る。

『しかし、その勉強とやらは大変な物なんじゃな。長くこもっておるし、この本が言うにも休憩時間はあまりとれないという話ではないか』

「別に休憩時間をそこまで取っていないわけではないんですけど…………でも、時間が足りないと思うことは確かですね。計画的に進めてきたので他の人ほどではないですけど、私ももっと時間があればいいのにとは思います」

『ほぅ。そうなんじゃな…………なら少し待て。妾が良い物を使ってやるのじゃ』

「良い物、ですか?」

伊奈野の勉強にも上位存在さんは興味があるようで、少し話を聞いてい来る。ただその話を続けているとどうやら伊奈野に何かをしてあげようという気持ちがあったことを知ることになる。

伊奈野の時間を確保しようというような口調であるからいったい何があるのかと不思議に思っていると、

『ほれ。これじゃ』

上位存在さんの言葉の直後、伊奈野は強い衝撃を受けることになる。

特に、何か体に変化があったわけでもなかった。しかも、言ってしまうと問題が何か解決したわけでもなかった。

ただ、伊奈野にとってはそんなことはどうでもいい。

なぜならその目の前には、

《申し訳ありません。思考加速倍率上昇機能は現在未実装です。実装後にお知らせいたしますのでしばらくお待ちください。なお、本機能が実装される日時は未定であり、また場合によっては実装されない可能性もあります》

こんな表示が出ていたのだから。

そこに書かれている文字を読めばわかる通り、伊奈野が理解したのは、

「思考加速倍率上昇機能!?」

『む?効果を発揮せんかったか?おかしいのぅ』

上位存在さんがしてくれようとしたことは、伊奈野が求めていたものだったものだと理解していた。それも、かなり重要な物である、思考加速と言うものであることを。

そもそも、伊奈野がこのゲームを始めた理由は思考加速と言う機能があったからだ。このゲームのプレイ中時間の感覚が3倍になるため、その分他の受験生よりたくさん勉強出来ると考えてゲームで勉強を始めたわけだ。

しかし、最近は似たようなことをする受験生が他にも多くいるということを伊奈野も理解している。そのため、あと本番までわずかという時期ではあるのだがさらに差を広げたかったのだ。そこでほしかった機能こそ、思考加速の倍率を更に上げるというもの。

時間感覚を3倍から5倍、10倍と上昇させることができれば、伊奈野はさらに長い時間勉強をしていられる。未実装であるとはいえずっと欲してきた機能を使用できるかもしれないチャンスと知れば、

「今は無理ですけど、ある程度時間が立てばできるようになるかもしれません。その時は是非お願いしますね!」

『うむ』

「絶対!絶対ですからね!!」

『う、うむ。そんなに強く言わんでも…………』

《称号『未来推測者』を獲得しました》

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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