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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 51

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そういえば前話で50話だったみたいです。

ここまでこれたのもひとえに読んでくださる皆様のおかげ。引き続き楽しんで頂けるよう頑張ります!

「宗教勧誘少女ちゃん…………って、もしかして私のことですか?」

「ああ。はい。そうですけど………こっちでは初めましてでしたね。急にすみません」

「え?いえ。良いんですけど…………」

良いんですけど、なぜそのあだ名が付けられたのか分からない。そんな様子の宗教勧誘少女である。

しかし、そんな様子を伊奈野は相変わらずあまり気にせずに、

「うるさい人が連れてきたんですか?」

「あっ。はい。彼女の知り合いを紹介してもらったので、私の方も紹介しようかと思いまして」

「はぁ?知り合いを紹介しあうシステムはよく分かりませんが…………まあそういうことなら納得はしますけど」

どっかの異性を紹介しあう恋人欲しい連中みたいだなという考えが浮かぶ人には浮かぶかもしれないが、伊奈野はピュアピュア(死語)なJKなので考えない。

ただ、変なシステムだな程度に思うわけだ。

とはいえそのシステムに深く突っ込んだりはせず、宗教勧誘少女との話を進めていき、

「宗教同士の争いに関して知識を与えていただいたり寄付していただいたりしたみたいで。ありがとうございます」

「いえ。お気になさらず。特に私も苦労して何かをしているわけではないので」

「そうですか?お優しいのですね」

「特にそういうことではないと思いますけど………あぁ。そういえば宗教勧誘少女ちゃんは普段何をされてるんですか?やっぱり普段から宗教勧誘を?」

「いや、どういうことですか!?別に私は普段勧誘活動してないですからね!?私のお仕事は信者の方々からいただいた意見をまとめたり、問題点の改善をしたり、お悩み相談をしたりです!!」

「あっ。そうなんですね。管理職みたいになってるんですか。それは大変だと思いますけど………」

宗教勧誘少女が伊奈野の知る宗教勧誘少女ではないことを思い知らされる。目の前の宗教勧誘少女は、やはりあの小屋の前で宗教勧誘を熱心に行なっていた少女ではないのだ。

少しさびしさを感じることになるが、それと共に別の人間として接しなければならないという思いもある。目の前の少女も1人の人として、あの小屋の宗教勧誘少女の面影を見ないように気を付けようと思いながら、伊奈野は普段とは違いそこそこ真面目に話を続けた。

……………………その結果。

「分かってくださいますか!そうなんですよ!もう毎日毎日毎日同じような話ばっかりで!」

「へ~たいへんですね~」

「しかもそれだけじゃなくて、悩みとか関係なく口説いてきたりする人までいて!」

「うんうん。苦労されてるんですね~」

「もうそんなどうでもいいことで時間を使わせないでほしいって感じなんです!………ありがとうございます!お話聞いてもらえたお陰で心が軽くなった気がします」

「それはよかったです~」

宗教勧誘少女は、たまりにたまったストレスがあったようで愚痴が雪崩のように吐き出された。

伊奈野は最初こそ真剣に聞いていたものの、途中からどうでも良くなってきて適当な相槌を打ちつつ横目で問題集を眺めるようになっている。

もちろん、宗教勧誘少女は熱くなっているのでそんなことには全く気付いていないが。

「あっ。すいませんこんなに私ばかり話をしてしまって………………あ、あの、またお話聞いてもらってもいいですか?」

「もちろん構いませんよ~時間があるときでよければ~」

「ありがとうございます!嬉しいです!!」

ちなみに伊奈野は伊奈野で適当に返事をしていたため次があるということになってしまったのだが、問題集を横目で読みながら問題を解く暗算能力を向上させる練習にはなったと考えて、無理やりポジティブにとらえた。

いつものように気づかないが、

《称号『聖女のカウンセラー』を獲得しました》

という文字がいつの間にか閉じられてしまっているログには流れている。

「じゃあ、私は勉強をするので」

「あっはい。どうぞ」

話がひと段落着いたところで伊奈野は勉強へ完全に意識をシフトする。

少し時間を取られてしまったのでそれを取り戻さなければという焦る気持ちがないわけではないが、それでも落ち着いて冷静に問題を解いていく。

「おぉ。急に雰囲気が変わりましたね」

「ですね。まあ師匠のこれはいつものことなのであまり気にすることではありません…………しかし、宗教勧誘少女ちゃん、ですか」

「教皇の時もそうだったけど、やっぱり別の世界で会ったことがあるというのが有力かしら?」

「ふむ。そうですね。しかし聖女が宗教勧誘などするはずがないのですが、いったい師匠はどのような私たちを見てこられたのでしょう?」

「教皇様がうるさい人と呼ばれていたくらいですし、明らかにおかしいことが起きてますよね?………他の世界の私と会えたら楽しそうかと思っていましたけど、意外と怖いかもしれないですね」

「私も商売できるのならより利益が出ると思って外の世界には期待してたんだけどねぇ………」

思いがけず伊奈野のつけたあだ名の影響で、この部屋にいる者達に外の世界が怖いかもしれないという認識を植え付けてしまった。

《称号『過激思想の源』を獲得しました》

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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