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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 515

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本来、この空間と言うのは最悪と言って良いほどに性格の悪い物だった。

どこまでも迷路は続き、まじめにやったところで終わる兆しはない。

しかも、途中でツタが襲ってくるなど様々な要因によってキルされ、その後戻るのはスタート地点。挑戦者に大きな絶望を与える仕組みとなっているのだ。

しかも脱出口は良く調べると戻される迷路の入り口の後方にあるというひっかけ。今までの苦労は何だったのかと怒りや徒労などを感じさせるための仕掛けが詰まっているのである。

この武器の性質がこういうものであるために、前所有者はそれはそれは苦労したという言い伝えが今でも残っているような武器だったりもする。

だからこそ、その武器は途中までは伊奈野を笑っていた。こいつも自分の掌で踊るのか、と。

そして、その後どんな絶望や激怒を見せてくれるのか、と。

しかし、次第に焦りと怒りを自分が感じるようになってきてしまった。なぜなら、全く想定していない突破のされ方をされそうになっているのだから。

迷路を燃やされたりするところまでは何も気にするようなことはなかったのだが、次第に伊奈野が圧倒的な速度を持って走り続けて延々とこの空間を延長させ続けていることで負荷がかかり始めた。そして今、その生成はどんどん間に合わなくなってきている。

「処理が重くなっているなら、もっといろんなことをやってみた方が良いのかな?」

そもそもこの空間は、武器が作ったもの。そして、武器が取り込むプレイヤーなんて基本的に1人しかいないのだから、最初からそうした武器が作る空間に対して用意されているリソースと言うものはそこまで多くはない。それこそ、通常のフィールドいくつかの分を再現することなどには全くリソースが足りていないのだ。

しかし、決してそのリソースが試練をするにおいて足りないものなのかと問われるとそんなことはない。他の武器たちがやったようにある程度広く、しかし閉ざされた空間であるならば問題なく作成し維持することができるのだ。今のように処理が追い付かなくなることなどあり得ない。

今回この空間の主が犯した最大の過ちは、やろうと思えばいくらでも自分から苦しめるようにと迷路が無限に生成されるように設定してしまったこと。それこそが予想外の形でリソースを激しく消費させられて力が足りなくなってしまっている最大の要素なのだ。

当然ながらこんなことは想定していなかったため、この後予定していた様々な仕掛けも発動できない。

「おっ。今、炎の処理も一瞬遅れたかな?そろそろ私の移動の処理も間に合わなくなったりしそう」

もちろん伊奈野はそんな武器のことなど全く分かっていないが、それでも問題なく空間の主を苦しめる方向に全力で舵を切っていた。

すでに周囲の空間はかなり処理が追い付かなくなってきており、今はもう周囲に襲い掛かる植物すら現れなくなっている。正確に言うと現れてはいるのだろうが、処理が間に合わず動くことすらできていなかった。着実に処理が間に合わず何も表示することができていない世界の端のようなものまで近づいてきている。

こうして今、空間の主は格の違いと言うものを見せつけられていた。

今まで見てきた誰もかれも、全てその手のひらの上で踊ってきていたのだ。それこそ、前所有者でさえも。

自分の出したヒントにすら気づかない愚か者もいたし、すぐに自分の考えに気づいて対処しようとする人間もいた。ただその誰もが自分の想い通りに動き見せてほしい表情を見せ、わめいてくれた。

しかし伊奈野は違う。

その圧倒的な力を持って、小細工など関係ないとばかりにすべての計画を破壊せんとしている。その顔には怒りや不満などは全く見られず、自分の嫌がらせのような仕掛けの数々は気にする必要すらないものと思われていることを理解させられた。

そしてそれを邪魔しようにも、今リソースは全て迷路の生成に使われているため手の出しようがない。

気付いたときには何もできなくなった状態で、空間の主はただただ力を見せつけられ精神を削られながら崩壊と伊奈野の疾走を見続けることしかできなかった。

「…………おっ。突破したかな」

『む?いつもより少し早かったか?』

休憩時間一杯全力で走るつもりだった伊奈野は、残り1分と言うところで真っ暗な空間に戻ってくる。

それとともに聞こえてくる、少し驚いたような上位存在さんの声。

《スキル『力技』を獲得しました》

《称号『小細工粉砕』を獲得しました》

「本当はここで突破するつもりはなかったんですけど、タイミングが今しかなさそうだったので」

『そうなのか?気を見るに敏で動けるというのは大切だから、仕方のない話じゃな。どちらかと言うと、良い話なのではないか?』

「そうでしょうか?私としては決めているスケジュール通りにできれば動きたいんですけど」

『そう何事もうまくはいかぬ。上手くいかんかった時にどう動くかこそが本当に大事な部分じゃろう』

伊奈野としてはもう一度勉強を先ほどの迷路の中でやってしまいたかったのだが、試練も終わってしまったためそれはおそらく不可能。

また新しい武器を取り出してそこで頑張るしかなさそうだった。

上位存在さんに少ししか話しができないことを謝罪しつつ武器を握ってそれを振り、

「お?今度はいつも通りのパターンかな?」

先ほどまでの迷路とは違う気配を感じ劣る。

周囲にあるのは、生い茂る草木。ぽつぽつと見える木漏れ日。少しの数と共にがさがさと揺れる音が聞こえた。

なんとなく植物をテーマにしている辺りは先ほどまでと近いようにも感じるが、伊奈野の周りには突破する必要がありそうなものなど何もない。

そして、1番の大きな違いとしてはやはり、

「キュキュキュッ!!!」

「あぁ。それが今回の敵?」

聞こえてくる野生動物らしき声。

伊奈野が目を向けてみればそこには氷漬けにされたリスのような小動物がいた。槍が気配を察知してすぐさま氷漬けにしたようである。

見た目から考えればどう考えても無害。敵だったとしてもほとんど力のない雑魚のようにも見えるのだが、伊奈野はそうは判断しなかった。

見た目の詐欺がよくあることだという伊奈野のゲームでの常識とかそういう部分もあるのだが、何よりもまず、

「これ以外他に敵がいないよね?小さいから数がたくさんいるタイプのボスだと思ったけど、1匹で強いタイプ?」

周囲に他の生物の気配を感じない。

こんな雰囲気なのだから虫の音や小鳥のさえずりなどもあっていいと思うのだが、そんな雰囲気に合うものは一切聞こえてこない。全く以て他の生物がいるように感じられないのだ。

となればここにいる生物と言うのは目の前のリスだけ。

そこまで考えれば、今までの試練の事も考えると目の前のリスをボスだと判断しない理由がない。

「吸血鬼さんの時みたいに話ができるなら違ったけど、そんなことはなさそうだしねぇ。迷路があるわけでも過去が視れるわけでもないから、いつものパターンだよね?」

そこまで考えれば、後のやることなんて言うものは決まっている。

伊奈野はいつも通りの行動を始めた。

そう。勉強を。

当然それには威圧を伴うし、今までとは違ってそれに加えてダメージも発生しだす。

ユニークスキルの力によってリスのHPはじわじわと。しかし着実に減り始めていた。

そうされると急いで対処をもとめられるわけだがリスに氷から抜け出すようなパワーはなく、どうしようもできない。

加えて今回は新メンバーがいた。伊奈野に力技で計画を破壊された敗北者の迷路制作者が仲間に加わっているため、新しく性格の悪い手段がとれる。

「キュ~~~…………」

リスが音を上げるのにも時間はかからなかった。

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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