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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 528

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伊奈野が始めた工業化は、元邪神の拠点を埋め尽くす勢いで進んでいた。その波はほとんどの地表を飲み込み、そしてそれでは飽き足らぬとばかりに地下にまで侵食し始めている。

自動で種を植えるところから始めて水やりも収穫もと一切伊奈野の手をかけることなく終了する。

もちろん収穫後の薬品への調整も全て自動で行われ、伊奈野はまた新たに自動的に資金が入ってくるシステムを完成させていたのだ。

最初は上位存在さんから教わり店主さんから頼まれた薬だけを作成していたのだが伊奈野の工業系スキルが成長した影響か、

《スキル『調薬1』を獲得しました》

新しいスキルが成長した影響か。

兎にも角にもこの大規模な工業化によって伊奈野のスキルなどが成長していっていることは間違いのない事であり、それに伴い品質が向上し店主さんが求める腕前に達し始めたことも事実。

それが何を意味するのかと言えば、

『なるほど。最近はこんな薬が使われておるんじゃな。確かに症状をより細かく調べられるようになったのであればこうして特定の症状に強く効くものを使った方が良い場合もあるか』

「ラインが増えちゃったねぇ。管理が大変そう」

店主さんは、伊奈野に最初に求めた特殊な薬だけでなく、一般的に販売されているような薬まで購入を希望してきた。

薬は数が多すぎれば値崩れを起こし良くないことにつながるのだが、それでも店主さんは購入をやめない。

数を増やすことこそ求めないが次第に求める種類が増え、伊奈野が管理する生産ラインの数は数を増やしていくのだった。

だからこそ地下にまで拡張を進めなければならなかったのだが、そこまでした甲斐もあって、通常の薬師では信じられないようなペースで薬の生産が可能になっているのである。

そんな風に伊奈野は薬の生産の方では活躍をしているわけだが、では肝心の部分はと言うと、

「面白い事にはなってるね」

「そうだねぇ。もうちょっと組み合わせとか変えてみたらどういう方向性に行くかは分からないけど何かしら起きるんじゃない?」

「そうだよね。そう思うよね」

進展はしていた。ただし、結果はいまだに得られていないが。

店主さんが頼んでくる薬の製法などを黒い本が学習したことで、他の知識との組み合わせなども合わさって試せることが増えたのだ。

何が合わさったら反応が起こるのか、予測できるようになってきたのである。

こうしたこともあって、それらを少しいじったりすることによって本もただ薬でぬれただけになるということで終わらない現象も起こり始めた。

であるから、何かは起こっているのだ。

ただ、その何かがよく分からない。まだ何かが起こっている雰囲気が出ているだけで具体的にどうなっているのかがさっぱり分からないのである。攻撃してみたって大ダメージが出るわけでもなく、身体能力が向上したり魔力に何か変化があったりするわけでもなく、

結局のところ、伊奈野と黒い本はもう少し手を加えれば何かが起きるかもしれないが、今はまだ役に立つような段階じゃないと判断するしかなかった。

「これは一応この状態で保存しておこうかな…………いや、でも、さすがにここまで変更された状態の物を保存しちゃうとその後元に戻すのは難しいか。どうせすぐにまた作れるし、初期化しちゃっていいよね」

伊奈野としてはその中途半端な状態のものを残しておきたかったところではあるのだが、一度その変更された状態で保存してしまうと、もうその後に続けることが難しいのではないかと思えてしまった。

どうせまた薬を作ることはできるしそれは難しい事ではないのだから、そのまま本は初期化してしまうことに決めた。

さらに、伊奈野としてはすぐに別のものと混ぜたりなどした後そのまま初期化して次の実験に移りたかったのだが、

「ちょっと待ってみてみない?」

「ん?放置しておくってこと?」

「そう。放っておいたら、なんか起きないかなぁって思って!」

そこに待ったをかけたのが黒い本。

黒い本も持っている情報の中に、放置して経過観察を行った結果うまくいったというようなものが入っているようでそれを勧めてきたのだ。

ただ待っているだけだから時間くらいしか消費するものはないし、伊奈野としてはここでそろそろ勉強を始めたかったところであったため時間を作ることは可能であった。

その後の観察は黒い本に丸投げし、

「じゃあ、私は勉強してるから」

「うん。それまでにまたやれそうな組み合わせを探してみるね!」

「お願い」

伊奈野は勉強を始める。

それが黒い本の驚きの始まりと同時になるというのは、ある意味伊奈野の才能1つなのかもしれない。

「えぇ?何この動き。邪神の力が集まってきてる!?」

黒い本がまず感じたのは、このフィールドに残っていた邪神の力の残滓の動き。

今まで伊奈野が消滅させたり黒い本が取り込んできたりとしていたそれが、初めて動きを見せたのだ。

感知する限り黒い本の知覚を中心として集まってきているようで、邪神がこのタイミングを狙って残された力を消費し襲い掛かってきたのかと黒い本には思えた。

しかし、すぐにそうではないことに気がつく。

黒い本が急いで回避しようと動いても、その力の動く先、つまり収束していく場所が変更されているようには見えないのだ。

そこには、邪神の意思など感じられない。まるで、邪神の意志とは別の要因によって動かされているように見えたのだ。

「じゃあ何に……というと、考えられるのなんて観察中の本くらいだよね。もしかしてあの本、周囲から何かを吸収していくタイプのものなの?」

黒い本がそれに気づくと、丁度そのタイミングでさらに情報が追加されて、

『むぅ?ようやくつなぎ直せたか。どうやら、妾の力を吸い込む何かがあるようなのじゃが』

聞こえてくるのは、上位存在さんの声。

これは遠隔によって伝えられるものであるため、何かしら特殊な力が媒介となっていることは確実。上位存在さんの発言と併せて考えれば、

「本が、邪神の力以外にもいろいろ吸収してるってこと?そしたら、かなりマズいかも。言われてみれば、ご主人様の威圧も歪んでる気がするし」

伊奈野の威圧まで吸収するというのは驚きだが、それでもそこまではかまわない。どちらかと言えば伊奈野の威圧など、害にしかならないことが多いのだから。特に今回の場合は、伊奈野の威圧によって植物の育成に影響が出る可能性を黒い本たちは危惧しているわけであるし。

だが、たとえ伊奈野の威圧を吸収していたとしてもそれとは別に大きな問題が生じてしまう。

この土地には、ただでさえ栄養が少ない。邪神が拠点に使っていた土地である上に誰かさんがとんでもない攻撃をして色々とえぐり取って行ったから仕方のない事ではあるのだが、そうした影響で本来は植物の成長には適さない土地なのだ。

では、そんな土地からもし栄養なども吸い取られようものなら、

「マズいマズいマズいぃぃぃ!!皆!ちょっと手伝ってぇぇぇ!!」

「!?」

「…………?」

「!!」

黒い本が呼びかけるのは、色々な組み合わせで技を使ったり植物の世話をしたりと動いている武器たち。

どうやら何本かの武器は技を出すときなどに引っ張られる感覚があったようで何か起きていることには気がついており、すぐに黒い本の協力要請を受けると動き始めてくれる。

とは言っても、黒い本も協力こそ仰いだが何をすれば解決できるのかは分からず、

「本を壊す?でも、それ大丈夫なのかな?そもそも、破壊すれば収まる物?もしそのページにしみこんだ時点で終わりだとしたら、そうやって破壊したらその破壊した時に出る破片やらでさらに大変なことになるんじゃ」

どうにも解決策が見えないと頭を抱えることになるのだった。

伊奈野の農業に、これまでで1番の逆風が吹こうとしていた。


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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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