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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It – Chapter 535

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吸収をやめてしまった玉。

それは何かの前兆のようにも思え、伊奈野は身構える。

吸収が収まるというのは一度経験したことではあるのだが、それは伊奈野が魔導銃により攻撃した直後だった。現在はそんなに強力な一撃を入れた直後と言うわけでもないため、あまりそうした現象と同じものだとは考えにくい。

「これ、向こうに持って行って大丈夫でしょうか?上位存在さんに監視してもらっていた方が良いとかじゃないですか?」

『うぅむ。まだまだ情報が足りぬから何とも言えんのじゃ。とはいっても、制限があるからそこまで心配する必要はないじゃろう。こっちにあっても向こうにあっても大きく違いはないように思うのぅ』

「本当ですか?怖いんですけど」

いつ暴走するか分からず怯えるなんてたまったものではない。

もちろん制限が駆けられているから大丈夫と言う上位存在さんの主張を信用しないわけではないが、それでも制限範囲内で何かやらかす可能性だってあるから怖いことには変わりがないのだ。

そのまま伊奈野がどうしたものかと悩んでいると、今度はここまでずっと吸収もやめて静かにしていた球体が動き始める。

とは言っても何か力を使うというわけではなく、ただ振動しているのだ。伊奈野の掌の上で、高速で震えて、思わず伊奈野も落としそうになり両手で抱えている。

「本当に大丈夫ですか、これ!?」

『大丈夫じゃと思うんじゃが、何じゃろうな。解析した時にはそんなことになるような機能は見つけられんかったのじゃが』

それは見つけられなかっただけで本当はマズい物があったのではないだろうか。

伊奈野のそんな考察が始まりそうになるが、振動がどんどん強くなっていくことでそれは強制的に中断される。

振動は落ち着く気配を見せず両手で握ることもできないくらいまで振動数は大きくなる。どうにか『サイコキネシス』を使うことによってそれを支え続けることは可能にしたが、これ以上激しくなるとそれでも支えきれなくなりかねない。

地面に置いた方が良いのではないかなんて考え始めたところで、ポンッ!と音を立てて急にそれは収まった。

何事もなかったかのようにまた静かになる。

「うえぇぇ?全く何が起きたのか分からないままに終わっちゃったんですけど」

『そうか?妾はだいたい理解したが』

その伊奈野が理解する前に事態が進んでいくという状況に頭を抱えたくなったが、上位存在さんの方は大方理解を済ませたようだ。

では何が起きたのか、と伊奈野が詳しい説明をしてもらおうとしたところで、急に何かが上から落ちてきて伊奈野の頭にクリーンヒットする。

「いっつぅぅぅ…………」

「ああ。それが出たことに気づいておらんかったのか。それは悪いことをしたのじゃ」

球体が動きを止める時に出した音。それは、その落ちてきた物体を放出した際に出したものだった。上位存在さんはその音と物体を理解していたからこそ球体が何をしていたのかを理解したと口にしたわけだ。

伊奈野はそんな上位存在さんから注意喚起がなかったことに苛立ちを感じつつも、一応軽くではあるが謝罪されたので何も追求はせずにこのことはなかったことにする。

なお、落ちてきた物体がクリーンヒットしたことによりダメージこそ受けたが、すでにHPはその圧倒的な回復力により満タンに戻っている…………はずだったのだが、

「HPが3割くらいへずれてる。結構ダメージが大きかったみたいですね。全然回復もしないし」

『ふむ。お主の再生力なら多少のダメージくらいすぐに何ともなくできるはずじゃが…………いや、待て。お主の再生力が大きく下がっているようじゃな。もしや、それの効果か?』

「そうなんですか?これに、HP回復阻害効果がついているとか?」

『そうかもしれんの。少し見てみるのじゃ』

伊奈野が持っていた物体を奪い取るようにして上位存在さんは自身のもとに持って行く。

それから球体に制限をかける時に行なったような解析を行い、生み出されたものが何なのかを調べていく。

その間に球体の方もまた吸収の力を少しずつ強め始めたため上位存在さんはまた自分の不用品などの廃棄を並行して初めて、手持ち無沙汰になった伊奈野が勉強をしに行こうかと考えたところで解析を完了させた。

『これは、おそらく今まで吸い込んできたものの要素をすべて融合して作ったもの、と言うことなんじゃろうな』

「今まで、というと向こうでかなりの被害を出した時からの話でしょうか?」

『いや、妾が制限を施した辺りからじゃと思う。正確に言えば、お主が一度機能を停止させたときの時点から始まったものだと思うのじゃ』

生み出されたものは、吸い込んだものをすべて融合させた結果だという。

おそらく自分が吸い込ませたものの要素を持ったアイテムだったからそう判断できたのだろうと伊奈野は予想するのだが、そうなると気になることはやはり、

「書類も入ってるってことですか?処分しなきゃいけないような書類とか見たくないんですけど」

『安心せい。そこまでひどくはないのじゃ。あくまで、要素を引き継いでいるだけじゃからな。全てをそっくりと言うわけではないのじゃ。恐らく書類から引き継いだ効果は、対象の隠し事を視えるようにする、と言うモノじゃろうな』

「何ですか、その問題の発端にしかならないような機能は」

上位存在さんの言葉を曲解すれば、その効果は相手の隠し事を無理矢理暴くことができるもの、と言うことだろう。

他人の秘密など暴いてもろくなことになるとは思えない。特にトラウマやそういうものが関わっていた場合人間関係が最悪になりかねないのだ。伊奈野は絶対に使いたくないと思うような機能である。

しかし、そう主張したことが悪かったのか。

であるならば自分がと言うように、上位存在さんが逆に使用をしてしまった。当然ながら、対象となるのは伊奈野。

伊奈野の秘密を暴くことを特に気にすることもなくやってのけた姿からは、一切の配慮と言うものを見ることができない。

これが上位存在と一般人の認識のずれかと半ば諦めながら伊奈野は怒りを感じるわけだが、

「ん?私の秘密って、なんだ?」

伊奈野は自分の秘密と言う秘密が思い浮かばず首をかしげることになる。

もちろん、バレたらまずい物として、

『ほぅ。ダンジョンマスターか。なるほどのぅ。それは絶対に外に出してはならぬ秘密じゃなぁ。妾と違って、あの神の庇護下にいる者達はダンジョンをすこぶる嫌っておるからのぅ。邪神の方もそうじゃったか』

自分がダンジョンマスターだというものはある。

ただ、上位存在さんなら既に知っていてもおかしくはないと関あげていたし、更に言えば上位存在さんくらいになればダンジョンだろうと恐れることも嫌うこともないだろうと考えていた。

そしてやはり予想通りの反応を得られたのだから、上位存在さんに暴かれて困る秘密と言うほどでもない。

一応上位存在さんはダンジョンマスターであること以外にも秘密はもう1つ知ったようで、

『なんとっ!おぬしの行なったことが天罰だと勘違いされておるのか。それは愉快じゃなぁ』

「いや、笑い事じゃないですよ。あれのお陰で私は1個使える攻撃手段が減ったんですからね?」

『いや~。すまんすまん。じゃが、愉快じゃなぁ』

上位存在さんは楽しげな様子。

伊奈野も上位存在さんにバレたら困るような秘密を知られたわけではないが、それはそれとして本気で悩んでいたことを笑われると少しイラっと来る。

が、そこまで伊奈野が怒ることはない。

それは結局のところどうでもいいことだと思ったからなどと言う理由ではなく、

「そういえば、こっちの秘密を見れることって効果の1つなんですよね?」

『うむ。そうじゃ』

「他の効果もあるんですよね?」

『うむ。そうじゃな?』

「それって、私の秘密を見る以外の効果も同時に発動されてたりしません?」

『…………マズいかもしれん』


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I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

I Became a Legend Just by Studying in a VR Game Without Even Trying to Beat It

VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった
Score 7.8
Status: Ongoing Type: Author: Artist: Released: 2023 Native Language: Japanese
Amidst the world’s excitement over full-dive VRMMOs brought by new technology, there appeared the figure of a girl joining in. However, she was greatly different from the many around her who sought to find enjoyment in this new world. “With this, I can study longer than everyone else!!” Yes. She was an exam student. One who cast herself into the terrifying place called entrance exam war, day by day shaving away mind and body as she tried to get ahead of others. What she sought from the new game was an increase of experienced time. In a full-dive VRMMO, where time was extended and one could spend three times as long inside the game compared to reality, she thought she could study for more hours than the other exam students. With such an aim, she began the seemingly contradictory action of studying with all her strength inside the game. And thus, just like that, she kept studying every day inside the game for the sake of passing her desired school… though for the most part this was realized, unforeseen events occurred one after another. NPCs who took interest in her study content. Players who came up with ideas similar to hers. Participation in events. And, waiting beyond, activities and successes she had never expected. Contrary to her simple wish of only wanting to study for exams, she would go on to create a legend inside the game.

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