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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 123

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国王一行がテイグーンから発ったあと、グリフォニア帝国への諜報に出ていたバルト一行が帰還した。

「申し訳ありません!」

一番にバルトが平伏し謝罪してきた時には、何事かと驚いた。

どうやら、帝国南部一帯で、大規模な砂糖の買い占めが行われており、依頼していた買い付けに失敗したようだった。

ただ、サトウキビ自体はそれなりの数を持ち帰っていたので、それで良しとした。

基本的にサトウキビは熱帯、亜熱帯で栽培される作物だが、日本でいえば関東地方ぐらいの気候であれば冬の工夫さえすれば、なんとか栽培できると聞いたことがある。

実際、栽培されていた実績もあるらしい。

以前にも触れたが、【ニシダ】は過去に豪州北部の亜熱帯に近い場所に住んでいた経験があった。

その地域では、サトウキビ栽培が盛んで、辺り一面に広がる広大なサトウキビ畑も、見慣れた光景だった。

それもあり、なんとなく、栽培方法も覚えている。

カイル王国でも、最も南に位置する辺境の地、テイグーンなら、おそらく何とかなるのではないか?

豊かな土壌と、日当たりのよい場所、豊富な水、これらの条件を満たす、魔境側の建築中の砦近辺で栽培を始めることにした。

上手くいけば、砂糖と蜂蜜、どちらもカイル王国では貴重な甘味の原料となる。

高級嗜好品の産品を握り、テイグーン一帯の産業として定着すれば、貴重な収入源ともなるだろう。

期待にかなり胸が膨らんだ。

「稲とは、こちらでよろしいでしょうか?」

持ち帰られた成果に、俺は歓喜した。

中身は見慣れた米とは少し違うが、稲穂はそっくりだった。

「こちらを入手する際、マスルールの貢献が凄く大きかったです。彼が居てくれたことで、農家からの入手や栽培方法の確認も、非常に円滑に運びました」

そう、今回の旅は、バルトとラファール、そして現地案内人としてマスルールが同行していた。

彼は、帝国の南国境地域の出身で、地理にも詳しい。

実際、商隊に同行していたとはいえ、慣れぬ帝国領を旅するにあたり、彼の貢献は非常に大きかったそうだ。

稲作も、サトウキビと同様、魔境側の砦付近で行う予定だ。

あそこであれば、十分な水量もあるし、日当たりも十分だ。

マスルールが聞き取りを行った栽培方法に加え、【ニシダ】が毎週日曜日に、好んで見ていた番組で、毎年取り組んでいた稲作の知識も、朧げにある。

気候さえ合えば、何とかなるかも知れない。

長年の望みが叶うかもしれない。

米のご飯への期待に、俺は心躍る気持ちだった。

その後、行政府で主要メンバー(各部門責任者)を集め、収集した情報の共有が行われた。

バルトが中心になって話を進める。

「まず第一に、帝国を初めて見て、国力の違いを実感しました。

中心となるいくつかの都市は、王都カイラールより遥かに大きく、人口も上と思われます。

また、国土も広く、国としての地力が違うと、改めて危機感を覚えました」

もちろん、正確な地図や測量技術がある訳ではないが、商人達の情報により、移動時間からの逆算で、帝国はカイル王国の倍近い国土があると認識されている。

「ただ、帝国には魔境がありません。

それだけが理由とは思えませんが、魔法士も極端に少ないそうで、戦場で活用してくる事はまず無いと感じました。

都市を外れると、広大な牧草地も多く、多くの馬が育てられておりました。

あれを見ただけで、帝国の騎馬隊や、鉄騎兵団が充実していること、窺い知ることができます」

「ゴート辺境伯の領地はどうなっているかな?」

「こちらは、ラファールが詳しく調べておりますので、報告を代わります」

「ゴート辺境伯の領地は、一言でいえば荒れております。

2度の戦役で多くの兵を失い、当面は立ち直れない状況と思っておりましたが、何らかの事情で帝国直轄領となり、今は第三皇子の軍、およそ5,000名が、少ないながら駐留しております。

帝国内の噂話ですが、第三皇子の軍は精強で、第一皇子の親衛軍にも勝ると言われており、数だけで判断はできないと思われます」

俺にとっては、第三皇子の軍が国境にいる、それだけで非常に不安な話だ。

【前回の歴史】の悪夢が頭をよぎった。

「それにも増して、一番の懸念事項は、この軍を指揮し、第三皇子より代官として統治を任されている男の存在です。

彼は、先年の戦の最終局面で、僅か2,000名の軍勢で、第一皇子の撤退を助けた、あの軍を率いていた者のようです。

彼の赴任以降、急速に領内の治安は安定し、領民の持つ力も回復傾向にあるようです」

そっか、やはり……

あの時の指揮官が出てきたか。

予想の中で、一番悪いパターンだ。

「あれだけの指揮能力を持つ者が、5,000の軍勢を率いるとなると、侮れません。

辺境騎士団の総数を合わせても、彼の率いる軍勢に届かないのですから……」

団長も危機感を露わにした。

「指揮官の名前は分かるかな?」

「ジークハルト・フォー・ケンプファー男爵です。

もともと彼は、アストレイ伯爵の一族で、その、非常に変わり者として有名だったようです。

伯爵の領地でも、評判はあまり良くなく、放蕩息子などと呼ばれていたそうです。

今年に入って、何故か彼は敗戦の責を負う形で、牢に入れられておりましたが、第三皇子により救い出されたとのことです。

第三皇子の信を受け、今は参謀を兼任する前線指揮官として、手腕を振るっているとの事でした」

まずいな。俺は真剣に頭を抱えた。

彼が大軍を率いて、テイグーンに攻め込めば、【前回の歴史】の二の舞になりかねない。

今は対策を整える時間が欲しい。切にそう思った。

「ブラッドリー侯爵の領地の様子はどうだい?」

「こちらも、状況としてはゴート辺境伯領の状況に似ております。

当主を失い、率いた軍も全滅に近い損失を出したことで、侯爵家は廃絶となりました。

侯爵領は帝国の直轄領に組み込まれましたが、ゴート辺境伯領との違いは、駐留する軍も少なく、優れた者が統治にあたっている訳でもない様です。

残された家族の安否に、捕虜たちも、心を痛めているのではないかと思われます」

「手紙や仕送りは無事手元に届いたのかな?」

「はい、我らが直接立ち入る訳にはいきませんでしたが、今回の便はほぼ確実に行き渡った、そう考えて良いかと思われます」

俺は、少しだけ安堵した。

この先、帝国との休戦協定が現実のものとなれば、家族を呼び寄せたい、そう願っている者たちの望みは叶えてやりたかった。

「で、南の国境付近と、皇位継承の状況で、得ることができた情報はあったかな?」

「はい、こちらはラファールに代わり私から」

再びバルトが話を始めた。

「南の街は、出入りも厳重に管理されていて、伝手のある商人しか、行き来できないほど、厳重に警戒されておりました。

想像ですが、我々のような他国の間諜より、国内の間諜を警戒しているものと思われます。

聞いた話という前提ですが、軍律は厳しく保たれており、街はそれなりに活気があるようでした。

かの地での第三皇子の人気も高いようで、強力な地盤が形成されていると思われます。

唯一、街の中に潜入できたマスルールの言葉も、それと同様でした。

南の街には、概算ですが3万を超える兵力が集結しているようです。

今も国境を越えた先の街を巡り、スーラ公国と激しく争っているようですが、形勢的には第三皇子の軍がやや有利、そんな状況らしいです」

「では、まだ近いうちに、スーラ公国との戦闘が終結することはないと考えて良いのだろうか?」

「はい、一時期は相当優勢でしたが、今は少し押し戻されて、いや、第三皇子側が戦線を縮小した様です。

もしかすると、前方の敵より、背後の敵を警戒しているのかも知れません。

皇位継承については残念ながら、商人たちの噂程度、断片的な情報しか入手できておりません。

第一皇子は、一旦中央に戻り、軍の再編を推し進めているらしいです。

火中の栗を第三皇子に拾わせ、その背中を虎視眈々と狙っている、そんな噂が流れております。

商人たちも今は、どちらに付くべきか、頭を悩ませているようでした」

なるほど、帝国内部が割れていること、それはカイル王国にとって幸いなことだ。

もう少しこのまま、帝国内で危険な均衡を保って欲しい、そう切に願った。

「それと、今回の調査とは関係ないことなのですが、ひとつよろしいでしょうか?」

「バルト、遠慮なくどうぞ」

「今回の旅で、マスルールと共に過ごし、分かったことがいくつかありました。

先ず彼は有能です。地の利があるとはいえ、彼の機転に助けられたことが何度もありました。

そして彼は信用できます。敵地のなか、彼に異心あれば私たちは直ちに捕らえられていたでしょう。

恩には恩で返す。彼のそういった思いは、十分に感じることができました。

そして最後に、彼には地魔法士、またはそれに類する適性があるように思えます。

彼と話していて、昔から大地の声が聞こえる、山の声が聞こえる、そんな事が何度もあったそうです。

魔境側の断崖も、山の声に従って登った結果、滑落しなかった。そんな事を言っておりました。

魔法士として、今後仲間とすることができれば、心強いと感じました。

出過ぎた事を申して、恐縮ですが……」

以前にも彼の為人については、ミザリーも何か言ってたよなぁ。

一度彼と話して、魔法士適性の儀式を受けさせてもいいかな。

最近、ずっと教会を利用してないから、グレース神父もそわそわしてるし。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【休戦協定締結】を投稿予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。

毎日物語を作る励みになり、投稿や改稿を頑張っています。

誤字のご指摘もありがとうございます。いつも感謝のしながら反映しています。

本来は個別にお礼したいところ、こちらでの御礼となり、失礼いたします。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点や説明不足の改善など、参考にさせていただいております。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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